大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
321 / 380
危うし満州国Ⅱ

春麗妃め殿下ガンバル

しおりを挟む
 空母艦隊にマスコットの歌グループがある。 もう、みなさんが知ってるプリプリの春麗妃め殿下である。 日本軍慰問専門のグループであり、12隻の正規空母を月いちで廻って公演しているのだ。 活動は日本軍と満州国派遣米軍専属であり、公演を生で観たいのなら軍に入ることが条件である。 写真集とかプロマイド、レコードはちまたで売ってるから、知名度は大きいが、公演は軍の慰問のみであった。 一緒にグループとなった3人の士官候補生はプリプリの解散まで任官はオアズケである。 まあ、春麗妃め殿下は日本国で死ぬまで暮らすらしいから、任官は無いだろう。 もう完全に正規空母のマスコットであるから、生涯独身は決まってるのである。 まさに、お局士官と同じである。 そして、時間は容赦なくすぎて、シナの飛行場からギガント輸送機が90機飛び立った。 同時に補助燃料タンクを吊るした複葉戦闘機が護衛として90機飛び立つ。 ギガントには、恐怖の崖っぷち訓練に耐えた半島兵が短機関銃を下げて寿司詰めに乗っていた。 今回は軽量輸送車はギガントには乗っていない。 アルミ合金であるから独逸帝国は輸出を渋ったのだ。(アルミは金額が高いのだ。) なお、半島兵には、略奪や婦女の強姦勝手の指示が暗黙であったのだ。 そうでもしないと半島兵がヤル気をださないからだ。 満州娘は大陸でも人気であるから、ヨダレが止まらない半島兵たちである。 とにかく、9500人あまりの空挺部隊(500人くらいが、崖で死んだ。)は満州の首都である、奉天を目指した。 奉天にある満州皇帝の城を落とせば、満州はシナのものになってしまう。 そして、満州国境では、シナ陸軍戦車隊が国境越えを待っていた。 作戦がうまく行き、空挺部隊が成功したら進軍する手はずである。 戦車は独逸帝国のV型300両(シナ仕様。)である。 まだ、満州上空には日本軍の偵察衛星は配備されていなかった。 米国や英国、独逸などに手がいっぱいで、満州国まで及ばなかったのだ。 ギガント輸送機が国境を越えたあたりから満州国レーダー(米軍が配備したものだ。)に不審飛行機が多数現われた。 警報である。 空襲警報が満州全土に出た。 米国派遣軍は召集を掛ける。 満州軍もである。 しかし、敵の動きがわからなかった。 防衛戦闘機を米軍に要請するだけである。 各都市の防衛軍が出動体制を取るのと、ギガント輸送機が奉天上空に入るのと同時くらいであった。 「いいか、なにをしてもいいが、男は殺せ、女は好きにしろ。」 「では、行け。」 輸送機の背後のドアがパッカと両方に開いた。 つぎつぎと半島兵は降下していく。 断崖から飛び降りるよりマシだから、9000人くらいが奉天への降下に成功した。(500人くらい落下傘が、どこかに流された、降下高度が高かったようだ。) 満州国は、空挺部隊の奇襲は予想していなかったのだ。  奉天市民は男は殺された。 女は餌食である。 奉天城は殺戮の嵐であった。 城内には近衛小隊がいたので、城内で銃撃戦である。 そのスキに皇帝は地下通路を女官と共に城外に逃げ延びたのだ。 半島兵は短機関銃を撃ちながら走り回り、満州国民を皆殺しであった。 地下通路を脱出した皇帝は娘に連絡した。 「日本軍の正規空母を・・・・」 親の悲痛な叫びで、娘は動き出した。 なんせ、空母艦隊のマスコットである春麗妃め殿下である。 普通、正規空母出動は閣議か国会の承認が必要である。 つまり、時間が掛かるのである。 特に日本の国会は、時間がかかる、長いことでは有名であった。 空母艦隊マスコットは、ちょうど公演していた正規空母アマテラス改で、公演中に嘆願する。 舞台で、「日本軍のみなさん、イヤ私のファンのみなさん、聞いてください。」 「シナの空挺部隊が・・・・・」 「皆さんの応援があれば、私は一生を空母艦隊にささげます。国籍を日本国に・・・」 と誓いをたてた。 こう、言われては奮い立たないヤロウは武人にあらずだ。  正規空母アマテラス改は国会の出動要請より1時間速く満州国へ舵を切り、ハヤブサジェット機がエンジンを唸らせていた。 そして、さらにコノハナサクヤと12隻目の新型正規空母ニホンサクラコまでが加わった。 ニホンサクラコはVTOL専用空母であり、超電導VTOLが40機運用可能であるのだ。 VTOL、1機には陸戦隊が18人同乗できる。  まさに、恐るべし春麗妃め殿下の女子力である。 恐るべしセーラー女子力である。 我らがアベ、イヤ山田総理でも3隻もの正規空母出動要請は、さすがにできないであろう。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

満州国馬賊討伐飛行隊

ゆみすけ
歴史・時代
 満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。 

大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ
歴史・時代
 大東亜戦争よ有利にの2期創作のつもりです。 時代は昭和20年ころです。 開戦を回避してからのラノベです。

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

零式輸送機、満州の空を飛ぶ。

ゆみすけ
歴史・時代
 ダクラスDC-3輸送機を米国からライセンスを買って製造した大日本帝国。 ソ連の侵攻を防ぐ防壁として建国した満州国。 しかし、南はシナの軍閥が・・・ソ連の脅威は深まるばかりだ。 開拓村も馬賊に襲われて・・・東北出身の開拓団は風前の灯だった・・・

土方歳三ら、西南戦争に参戦す

山家
歴史・時代
 榎本艦隊北上せず。  それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。  生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。  また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。  そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。  土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。  そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。 (「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です) 

西涼女侠伝

水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超  舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。  役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。  家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。  ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。  荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。  主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。  三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)  涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。

四代目 豊臣秀勝

克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。 読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。 史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。 秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。 小牧長久手で秀吉は勝てるのか? 朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか? 朝鮮征伐は行われるのか? 秀頼は生まれるのか。 秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

織田信長IF… 天下統一再び!!

華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。 この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。 主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。 ※この物語はフィクションです。

処理中です...