大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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とりあえず、試しては?

どうなるか、わからない時は

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 しかし、張喜撰は思う、「水上戦車が使えるか試したいが。」 「満州国の国境は、我がほうはフェンスの金網ですぞ、河ではない。」と陸軍将軍がいう。 そうだ、使うとしたら対馬海峡しかない。 「1両、使えるか試してみては。」 「以前、スパイに教育した売女を乗せて半島から渡ったではありませんか。」 そうだ、潜航艇での対馬上陸は成功したのだ。 日本の女衒に売った売女は裏切ったのか、居所がわからなくなってしまったが。 「もう一度、売女を対馬に送り込むか。」 売女とは、女スパイではなく、単なる売春婦である。 張はオンナは信用しなかった。 当時、シナの女性の身分は高額な売り物としての価値しかなかったのだ。 (時代背景であり、オンナのヒトを侮蔑する考えは、当方はありません。) 日本人の女衒(ゼゲン)からは、あれから送ってくれれば高額で買い取るとのリピートまできていたらしい。 こんどは、売女ではなく、水上戦車が対馬海峡で通用するか、試すか。 まてよ、せっかくの新兵器を試して、日本のバレるのまマズイ。 ソ連が満州で水上戦車を使ってしまってからでは、遅いのだ。 ここが、思案の為所と、腕組して相談する、軍閥連中であった。 結論、「満州にソ連が進攻したら、わが大シナ帝国は対馬に進攻だ。」  張喜撰大将軍は、テーブルをドンと叩いて叫んだ。 軍閥連中は部下たちに連絡のため席をはずす。 「オイ、通信係り。」 「ハイ。」 「ソ連の総書記に電文を送れ。」 張は、ソ連が満州国進攻と同時に日本の対馬を攻略する、と記して暗号電文をソ連に送るように手配する。 ・・・暗号電文、大東亜戦争で、日本は暗号を米国に解読されて、暗号の意味もなくなっていた。 それを、8月15日の敗戦まで、知らなかったとか。 暗号に関しては遅れていた大日本帝国海軍であった。 米海軍はアメリカ先住民、つまりインディアンを暗号作戦に使った。 英語の暗号をインディアンが、インディアン語に翻訳して送り、それを受信したインディアンが英語に翻訳して、その暗号を白人の係官が解読して使ったいたらしい。 大量逆殺したインディアンを使うとは。 祖先を大量逆殺した白人に使われたインディアンはどんな気持ちであったろうか。(雇われたインディアンの顔写真は悲壮な顔であった。) それで、暗号の話だ。 ソ連やシナは独逸帝国の暗号作製機を使っていた。 有名なエニグマだ。 英国が威信をかけて解読になんとか成功した暗号である。 たしか、数奇な天才、数学者が成功したのだが、(彼はその名誉を、むくわれなかったが。)そのエニグマをソ連とシナとの国際通信回線に使っていた。 独逸帝国の内部では、新型エニグマだが、国際通信回線は旧型エニグマである。(新型をシナやソ連には渡したくない総帥である。) 英国はエニグマを解読したことは、日本や米国には極秘であった。 英国も重要な手札は見せないのだ。 では、日本は・・日本には光通信技術と高速演算機があるのだ。 その、技術で、暗号など暗号ではなかった。 電気信号より、扱う量が膨大な光ケーブルで、膨大な計算を一瞬でする高速演算機である。 電子計算機は第二次大戦末期に米国が真空菅をつかって砲弾(大砲の弾)の弾道計算をするために作ったと聞いているが、その大きさは当時、でかい倉庫並みであった。 真空菅はヒーターがたまに切れるから交換が大変だったとか。 日本の演算機は初号機も真空菅であったが、現在は、プリント技術で、半導体を印刷して基板を造り、それを重ねたカマボコ板を造り、そのカマボコがたくさん付いた、箱であった。 熱が出るから扇風機で、排熱している。 現在は民間のイマドコ用が弁当箱ぐらいになった。 欠点は熱に弱いことくらいだ。 ここは、日本の通信庁である。 技師が、「シナとソ連の暗号を傍受しましたが。」 「あ、あ、いつもどうり、解読計算機で解読して日本語訳してから、軍令部と内閣危機管理部に電送してくれ。」と事務係主任が、「では、え、と、水上戦車を対馬に使うと・・・・」 「なに、すぐに、対馬海軍基地と対馬陸戦隊へも送れ。」 「今、送ってます。」 「なら、よろしい。」 普段と同じ、通信庁は平常操業である。 (とっくに、緊急事態宣言には慣れてしまい、麻痺している通信庁係員である。) 
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