大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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お局士官の報告

独逸帝国総帥とは

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 独逸帝国と米国での、お披露目を無事に終わらせて空母オトタチバナⅡは日本国、呉の母港に投錨した。 乗組員には、交代で休暇が与えられた。 七乗家の姫も(裏の軍令部とのウワサの、お局士官だ。)帝都である東京へ、今上陛下と総理への報告の為、VTOLで、飛んだ。 我らが太っ腹なアベ、いや山田総理から、VTOLを自由に使っていいとお墨付きを貰っているのだ。 宮城へ、直接VTOLで着陸する。 そこから、謁見の間まで数分である。 今上陛下から、労いのオコトバを賜り、感たる七乗家の姫である。 そして、官邸専用ヘリポートにVTOLで着陸する。 すでに、会議室には総理や閣僚らが待っていた。 「遠路ご苦労さんでした。」と閣僚ら。 「本当に今回はご苦労サンでした。」と総理。 「いえ、まあ、なんとかは、なりました。」と姫。 「それで、どうでしたか、独逸帝国総帥は?」 「え、え、なんといいますか、以外に理解のある人物でした。」 「ほう、私は直接会った事がないから、わかりませんが。」と総理。 「とても、独裁者には見えませんでした。」と姫だ。 「まあ、シナやソ連のトップとは違うからな。」と防衛大臣。 「しかし、仮想敵国であり、油断できないですぞ。」と総理だ。 「え、え、わかってますわ。」 「ところで、首尾は?」と総理。 「え、え、ドーバー越えは先延ばしでしょう。」と姫だ。 「お、お、なんとか時間稼ぎができそうです。」と総理だ。 「そうですね、少しは時間ができたと思います。」 「ご苦労サンでした。」と総理の言葉を聞いて姫は退出した。 総理は、「今回の件は、どう独逸帝国が出るかわからないから、事実のみを英国と米国と共有するように。」 「そして、新型イ号潜の開発と欧州向けの偵察衛星を1基増やす予算要求と、米英へ衛星の援助金の請求をしておくように。」 総理はカンタンに引き継ぎをして解散と合図した。・・・・・・・ ここは、独逸帝国軍司令部である。 グルップ重工業の幹部が、「では、水上戦車500両は・・・」 「予算が降りない、先延ばしだ。」 と陸軍幹部。 「え、どうしてですか。」 「それを、ワシにいわせるのか。」と幹部。 「イエ、しかし、生産ラインがもう動いています。」 「なに。」 「至急の生産をと、言われましたので。」 「わかった、しかしドーバー越えには使えない、なんとかするか。」 陸軍幹部は売り先を考えていた。 水上戦車はV型戦車にフロートをつけただけだ、V型を輸出用の旧型に変えればソ連やシナにも売ることができるはずだ。 しかし、500両は多い。 日頃、無理を聞いてもらってるグルップに恩を売るためにも、陸軍幹部は考えたのだ。 まてよ、満州国の国境は河だ。 いままでは、浅いところを選んでソ連のヤツラは渡河して、紛争を起こしていた。 この戦車なら、どこでもOKである。 「まて、総帥にソ連への輸出を進言してみよう。」 グルップの幹部は安心して帰って行った。 大陸の河は日本の川とは違う。 対岸まで、数十メートルではないのだ。 シナの河など、向こう岸が見えないほどである。 陸軍幹部は宣伝大臣に、進言する。 なぜなら、総帥が現在の地位に登りつめたのも宣伝大臣の功績が大きいからだ。 総帥も宣伝大臣には遠慮がちである。 独逸帝国の裏の・・・と宣伝大臣は影でウワサされるくらいなのだ。 (本当にワルイやつは、身近にいるのだ。) 総帥も海軍や飛行軍はどうにでもナル、しかし伝統の陸軍は、扱いに困るときが多かった。 強いやつは、それなりに立場が大きくなるし勝手をいうのである。 どこの、為政者も悩みは尽きないものだ。 当然、宣伝大臣は、すでに生産した水上戦車の扱いを総帥に進言した。 総帥も旧型に限り兵器の輸出を認めた。 500両は、半分はソ連に・・・するとシナも当然、欲しいとダダをこねるのだ。 であるから、残りの250両がシナへ輸出されたのだ。 旧型のV型戦車にフロートがつけられて、使えない水上戦車は海を渡り輸出された。 特に、シナの連中は喜んだのだ。 新兵器だ、新型だ、これで、満州は取ったぞ。 勢いで日本海を渡り、日本に鉄槌を下してやるのだ。 負けいくさを挽回したいシナの将軍は空を見上げて確信する。 今度こそ、勝ちいくさだ、と。 
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