大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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緊急閣議だ。

独逸帝国新型ミサイルが判明する。

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 ここは、天下の総理官邸だ。 まだ、早朝の午前4時である。 だが、もう官邸は動いていた。 大西洋を航行する空母アマテラス改から緊急スクランブル衛星通信が入ったのだ。(解読不能の暗号である。) あわてて、その内容から係官が総理に連絡する。 我らがアベ、いや山田総理は閣僚の招集を即、かけた。 サイレンを鳴らしてパトカーが閣僚らを乗せたクルマを誘導する。 交通事故防止である。 「緊急に、集まってもらったのは他でもない、独逸帝国新型ミサイルの件だ。」 「なにか、情報が・・・」 「うむ、独逸帝国からの亡命の研究員がもたらしたものだ。」 「信用しても?」 「うむ、信用できる情報だ。」 「今から衛星回線で、アマテラス改から情報を開示してもらう。」 各閣僚は、でかい官邸用のモニター画面に眼がゆく。 やがて、細面のドイツ人が書類を持ってモニター画面に現われた。 山田総理は、「同時通訳で頼む。」 イヤフォンをつけた係官が画面の横に座った。 「わたしは、独逸帝国グルップ重工業の研究員です。」 「えーっ、今回亡命を受けいれていただきありがとうございます。」 総理が「余分な訳は。」と手で略すように伝える。 さらに係官が通話を同時に訳す、「わたしは、米国戦車マークⅡの装甲の解析を研究していました。」 「ですが、解析は失敗しました。」 「そこで、ゲシュタポに殺されそうなりました、それで逃げてきました。」 「そして、逃げるとき、グルップの新型ミサイルの情報を持ってきました。」 閣僚らから、「本当か、本当なのか。」 と声だ。 画面のドイツ人は書類を画面に示した。 そして、「これが、動態観測カメラの図面です。」 「この、カメラで動く飛行機を確認して、速度、高度などを解析してミサイルの尾翼を動かします。」 「つまり、カメラが飛行機を観て追跡して命中するのです。」 「欠点は夜間使えないことです。」 夜目は利かないようだ。 「設計図もあります、これで、日本の技術なら、すぐに同じ物ができるはずです。」 「わたしは、日本の主義や主張に共感するものです。」 まあ、亡命するからの言葉であろう。 しかし、いままでの対ミサイル兵器が、これでは役にたたない。 侮りがたしは独逸帝国軍事技術だ。 閣僚らは、正直 固まっていた。 どうするんだ。 打開策はあるのか。 トヨスが開発したアマテラス鋼が有効か、わからないのだ。 日本の地対空ミサイルはアマテラス鋼で防いだが、独逸帝国のミサイルで試したわけではないのだ。 もちろん、独逸帝国ミサイルでのテストなど出来はしない。 山田総理は、「図面から、兵器工廠で作れないかな。」 と提案する。 とりあえず、その案しか無いようだ。 画面で見るミサイルは、かなりの大きさだ。 なんせ、図面には全長12メートルと描いてあるのだ。 日本の地対空ミサイルは2メートルくらいだ。 月ロケットでもあるまいが、独逸帝国はミサイルに予算をいくら使ってるのか。 でかい対空戦車は図面ではミサイルを2基載せているようだ。 まあ、長さが12メートルもミサイルが大きいなら戦車には2基が限界である。 戦車といっても、砲塔もない、ただのミサイルランチャーに無限軌道をつけただけのようだ。 レーダー誘導ではないからパラボラアンテナも無いようだ。 兵器開発工廠で、新型の独逸帝国ミサイルを図面どうり造ることとなった。 亡命した3人が協力を申し出てきたのは当然であろう。 彼らも、亡命が正しかったのか日本の技術に触れたいようだ。 日本には、衛星打ち上げ用固形燃料ロケット(長い名前だ。)が完成している。 それで、設計者の糸河博士に独逸帝国新型ミサイルの図面を見てもらうこととなった。 九十九里浜の打ち上げ場は手狭となり、現在は小笠原諸島に打ち上げ場がある。 事故で墜落しても被害がでないように考えたからだ。 13回連続の失敗から、骨身に染みた為かチエックとバックアップ回路に五月蠅い糸河大先生である。 さて、図面を観た感想は・・・・・
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