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独逸帝国からの逃亡者
ラィツランドからのSOS
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ここは、独逸帝国のグルップ重工業兵器工場だ。 深夜の3時ころだ。 開発研究者の待機宿舎から、人目を忍んで3人の人影が動いた。 「オイ、あわてるな。」 「ハイ、カバンは、持ってます。」 「よし、手ハズどうりならトラックが来るころだ。」 やがて、清掃会社のゴミ収集車が入ってきた。 3人は研究員であった。 なぜ、亡命らしいことを? それは、シナで鹵獲した米軍戦車の解析を指令されたが、出来なかった責任をとらされたからだ。 米軍の戦車マークⅡを独逸帝国は苦労して鹵獲したのだ。 その貴重なマークⅡを技術解析しろ、と指令を会社から受けたが無理だ、失敗してしまった。 しまいには、ゲシュタポが周りをうろつく。 そうなると、数日後には行方不明である。 一般市民は政権に歯向かわない限り、そんなことはないが、軍事関連の研究者はあるのだ。(失敗するとだ。) 独逸帝国の裏の暗い秘密なのだ。 行方不明の行く先など不明であり、二度と娑婆には出られないらしい。 ウワサではソ連のシベリア収容所だとの話まである。 あそこは、ヤバいのだ。 30日も体がもたないらしい。 氷点下30度での暮らしだ。 想像できないのだ。 この事実は総帥は知らない、すべて宣伝大臣の画策なのだ。 自身の栄誉のために役にたつ者は持ち上げるが、役立たない者は粛清されるのだ。 まあ、独逸帝国の闇の部分だ。 ちまたに、増えてきたユダヤ人収容所も宣伝大臣のヤミの仕事であるのだ。 そして収容したユダヤ人の財産は没収である。 韓国の親日罪みたいなモノだ。 かつて、親日だった韓国人は過去にさかのぼって財産を没収されるのだ。 先祖が朝鮮併合時代に日本に協力したと判断されると親日罪で裁かれるのだ。 これは、現実の話だ。 遡及法(そきゅうほう)といって過去にサカノボリ裁かれるのだ、法治国家ではありえない法である。 まあ、半島の特亜は永遠に反日であるから、付き合わない 教えない 助けないの3原則である。 教えたり助けると、いづれ賠償や責任問題に無理やりこじつけて、金銭を要求されるのだ。(徴用工という、ウソの話がいい例だ) まあ、ヤーさんよりヒドイと思えばいいのだ。 福沢諭吉翁が、脱亜論を説いたことを忘れてはならないのだ。 話を戻そう。 工場を脱出した3人は家族もトラックに乗せて、独逸帝国を脱出する計画を実行したのだ。 深夜、ゴミ収集車は独逸帝国国境を目指した。 彼らは一般人が使う商店の地下道は使わなかった。 なぜなら、あの地下道はゲシュタポが24時間監視しているのだ。 政府に取ってどうでもいい、一般のユダヤ人などが逃げるのはゲシュタポは知らん顔だが、研究員らは顔がばれているから、つかまってしまうのだ。 そこで、独逸帝国脱出につかったのが、地下組織のユダヤ人協会から研究員の身分を英国情報局にラィツランド経由で伝えて、亡命を軍事情報と引き換えにすることであった。 すこし、時間がかかったがラィツランドから連絡があり、今日の脱出となったのだ。 ゲシュタポがくる直前であぶなかったのだ。 全員で16人であった。 英国のエージェントが伝えてきた場所と時間にトラックは停車した。 国境付近の森の中である。 トラックはライトを消して、連絡を待つ。 今回の亡命は一度に16人と多い。 どうするんだろう。 独逸帝国を逃げてきた研究員は不安になる。 ゲシュタポに逮捕されれば明日は無い。 家族共に粛清の餌食である。 正式な裁判など無いのだ。 「ポキッ。」 木の枝を踏んで折る音が背後でした。 「アマテラス。」 トラックの運ちゃんが叫ぶ。 「コノハナサクヤ。」 返事がある。 トラックの運ちゃんはホットして息を吐いた。 「では、亡命者のみ着いて来てくれ。」ドイツ語で聞える。 トラックの運ちゃんを残して16人が続いた。 すこし行くと、広い場所に出る。 真ん中に日本軍のVTOL機が着陸していた。 イツからだろう、飛行機の音など聴かなかったが。 研究員は不審におもったが、家族全員で乗り込んだ。 16人と案内の日本軍の兵と操縦者で、18人だ。 「全員のりましたか。」 と日本軍の兵がドイツ語で聞いてきた。 「ヤー。」と答えた。 ハッチが閉まる。 「シュン、シュン、シュン。」と静かな音だ。 大きなプロペラが廻り機体が浮いた。 しかし、音は静かだ。 まさか、まさか、研究員は思わず聞いた、「超伝導モーター?」 日本兵は、なにも言わずに笑っていた。 「シュン、シュン、シュン。」と静かなペラの音だけが暗黒の空を行く。 やがて、海に出た。 朝日が昇ってきた。 はるか海上に大きな平たい船が見えた。 まだ、距離があるのか、船らしきものはなかなか近づかない。 やがて、朝日が昇り、船を照らした。 飛行甲板にアの大きな文字。 艦首のセーラー幼女のでかいイラスト。 あ、あ、あれがウワサに聞く日本海軍正規空母アマテラス改か。 「助かった。」 その言葉が研究員から漏れた。
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