大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
247 / 380
アマテラス型ハヤブサ

計器盤の中に?

しおりを挟む
 ここは、アマテラス型ハヤブサのコクピットだ。 君はいまから、試験飛行に飛び立つと仮定しよう。 「操縦者・・・・を認識しました。」 機械音声の声だ。 「え、なんだ、なんの声だ。」 「私は、機体ナンバー9の光速演算機です。」 「え、計算機がしゃべるのか?」 「え、え、サポート機能がありますから。」 「この音声でよろしいですか。」 「うーーーん、できれば、声優のゆかりんの声で。」 「わかりました、ゆかりんデース、よろしくね。」 なんと、ゆかりんのデーターがあるのか。「あ、あ、ところで、試験飛行のことだが。」 「わかっていますわ、いつもと同じでいいかしら。」 「よろしくたのむ。」 「では、操縦幹に利き腕をそえて、やさしくつかんでね。」 「そして試験飛行の許可を管制塔に、あなたが告げることよ。」 「わかった。」 「こちら、アマテラス型9号機、管制塔どうぞ。」 「こちらは、管制塔だ、どうぞ。」 「試験飛行の滑走路使用許可をよろしく。」 「了解した、届けは受けている、アマテラス型の飛行免許合格を祈る。」  エプロンからタキシングして滑走路へ入る。 「こちら、管制塔 いつでもどうぞ。」 「発進する。」 ちなみに、現実は航空機の交信は、すべて英語でおこなわれているが、このラノベの世界では、航空機先進国である、わが国の日本語が民主主義陣営では使われている。 学校では、英語は自由選択科目で、重要な要素ではないのだ。 話を戻そう。 スロットルレバーを前へじょじょに傾ける。 背後から聞えるエンジンの音が、少し大きくなる。 VTOL離陸ではないから、大きな騒音は出ない。 機体が前進と共に加速が始まる。 じょじょに背中が重くなる。 速度計が170ノット(約300キロ毎時)になる、操縦幹をゆっくり引いた。 べダルを機が水平になるように、やんわりと踏んだ。 車輪が離れる。 車輪収納ランプがアオになる。 すこし、機の抵抗が弱まる感じだ。 高度計の針が廻る。 現在、高度1000メートルくらいだ。 操縦幹を戻す。 「こちら、管制塔の試験官だ。」 「今から試験をサポートナビに送信するから、命令どうり操縦すること、なおサポートナビは容赦しないからそのつもりで。」 ・・・・ 「ゆかりんは、データーを受け取りました、ゆかりんに替わりまして試験官の指示に従ってください。」 声がゆかりんから、容赦ないオニの教官に声がかわった。 「では、まず高度1万からの急降下の制動テストで・・・・・・」 あまりに加速度Gがかかり、天地が眼球が充血して赤く見え始める。 腹がカラでよかった。 ゲロを吐かなくて。 (与圧コクピットであるから、酸素マスクは使わない。) 戦闘機乗りになることを諦めようかと考え始めた頃、「以上で、試験は終わりだ。」 「よく、耐えた、ではゆかりんと交代する。」 声が、ゆかりんに替わる。 「ゆかりんですが、着陸の用意を、第四旋回でいきます?」 「あの、どうしました、相談のりましょうか?」 「う、う、泣きたいよ。」 「自分が情けなくて。」 「そう、でもあなたはがんばったわ。」 「ゆかりんが応援します。」 「とても、合格したとは思えない。」 「でも、戦闘機がいいんでしょ。」 「そりゃ、乗るなら戦闘機だ。」 「あたしも、あなたと飛べて、とても良い経験になったわ。」 とても高速演算機が作り出した声とは思えない。 この回路はあの、マッド科学者の須藤博士(いつの間にか博士だ。)が開発した思考回路が組み込んであった。 あらゆる想定からの反応を構築してあるのだ。 開発に3年、構築に5年かけた、自身のオタクの想いが詰まりに、詰まった思考回路である。 ちなみに、音声は人気声優100人分あるのだ。 ただ、オトコの声はないのだ、須藤君は、その方の趣味はないのだ。 で、試験の結果は不合格で、再度挑戦となった。 世の中は甘くないのだ。 しかし、君はまだ1回しか挑戦していないのだ。 平均合格者は7回以上挑戦が当たり前なのだ。 才能だけでは、合格は無い。 根性が無いと合格は無い。 これは、内密だが、7回目以上でないと合格は出来ないように思考回路に設定がしてあるのだ。 どうしてか? 須藤君いわく、新型アマテラス機は生産が追いつかない。 だから生産ラインと合格者ラインと同期してあるのだと。 まあ、がんばってくれたまえ。 著者は、あと6回も挑戦する根性は無いが。・・・・・
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

暁のミッドウェー

三笠 陣
歴史・時代
 一九四二年七月五日、日本海軍はその空母戦力の総力を挙げて中部太平洋ミッドウェー島へと進撃していた。  真珠湾以来の歴戦の六空母、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴が目指すのは、アメリカ海軍空母部隊の撃滅。  一方のアメリカ海軍は、暗号解読によって日本海軍の作戦を察知していた。  そしてアメリカ海軍もまた、太平洋にある空母部隊の総力を結集して日本艦隊の迎撃に向かう。  ミッドウェー沖で、レキシントン、サラトガ、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットが、日本艦隊を待ち構えていた。  日米数百機の航空機が入り乱れる激戦となった、日米初の空母決戦たるミッドウェー海戦。  その幕が、今まさに切って落とされようとしていた。 (※本作は、「小説家になろう」様にて連載中の同名の作品を転載したものです。)

織田信長IF… 天下統一再び!!

華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。 この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。 主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。 ※この物語はフィクションです。

GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲

俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。 今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。 「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」 その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。 当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!? 姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。 共に 第8回歴史時代小説参加しました!

札束艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 生まれついての勝負師。  あるいは、根っからのギャンブラー。  札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。  時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。  そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。  亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。  戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。  マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。  マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。  高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。  科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!

大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ
歴史・時代
 大東亜戦争よ有利にの2期創作のつもりです。 時代は昭和20年ころです。 開戦を回避してからのラノベです。

令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました

フルーツパフェ
大衆娯楽
 とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。  曰く、全校生徒はパンツを履くこと。  生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?  史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。

処理中です...