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独逸帝国の対空戦車
ミサイル対空戦車の脅威!
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ソ連軍が満州国との国境紛争で対空戦車が日本海軍の急降下爆撃機を防いだ話は電光のごとく、独逸帝国を駆け巡った。 いままで、連敗の連続であった。 一矢報いたのだ。 ゲッペルン総帥の顔も晴れ晴れしていた。 久しぶりの勝ちいくさだ。 独逸帝国は自国のごとく喜んだのだ。 対空戦車を設計し造り上げた、バイエルン工業は総帥から感謝状まで贈られたのだ。 対空戦車は対空機銃の替わりに、ミサイルを2基搭載している。 ミサイルは飛行機のエンジンの熱に反応して方向を変えて命中するのだ。 このミサイルは独逸帝国の赤外線探査技術からできた独逸帝国の極秘軍事技術であった。 しかし、日本軍機を破壊するまでは出来なかったが、不時着させることは出来たのだ。 (その後の満州国の姫誘拐事件はソ連も独逸帝国には内密であった。)まあ、撃墜と同等であるのだ。・・・・ ここは、ソ連のクレムリンの執務室である。 「同志、ステルヒン閣下、姫誘拐に関わった者は失敗の責任を取らせました。」 「うむ、漏れてはいないな。」 「どうやら、満州国も日本軍も公にはしたくないようです。」 「そうだろう、なんせ話は満州側からきたのだからな。」 「われらは、日本軍機を対空戦車で防いだことは大きい。」 「ハイ、独逸帝国もさすがです。」 「うむ、余分にウラン鉱石を渡して、感謝の気持ちとしようぞ。」 「さすが、ステルヒン同志閣下。」 「さらに、対空戦車を10両ほど輸入するのだ。」 もう、対日戦は勝った気分のクレムリンだ。 ・・・・ここは、独逸帝国の兵器開発の実験場だ。 朝からミサイルの対空戦の試験である。 独逸帝国も無線操縦飛行機を開発していた。 まあ、標的になる飛行機がそれだ。 2気筒のカンタンなエンジンに短波無線装置を積んだ、破壊してもサイフにやさしい金額の飛行機であった。 ソ連対空戦車の乗員から日本の戦闘機が細かい金属片とか光るカタマリを放出していたとの報告から、日本の対ミサイル対策を研究しているのだ。 独逸帝国のミサイルは2種類あった。 無線誘導とエンジンの熱を追う赤外線誘導だ。 まあ、ここまでは日本と同様である。 違いは装置がでかいのだ。 小型化の技術は独逸帝国も日本人の特有の能力である、小型化と物を安く作る技術には勝てなかった。 ミサイルは大型化して対空戦車に2基しか搭載できなかったのだ。 装置が大きく重いからミサイルの燃焼火薬も沢山だ。 先端の爆発する部分も比例して大きさが決まってしまうのだ。 日本のミサイルより効率はとても悪かった。 なんせ、月光改は径40ミリのミサイル砲だ。 独逸帝国の対空戦車のミサイルは径が30センチある。 つまり300ミリだ。 日本の約7倍あるのだ。 実験では、やはり誘導装置が重過ぎる。 小さく軽く造れないか。 開発者の独逸マイスター達は真空菅やら抵抗やコンデンサー、コイルなどを、どうすれば小さく組み立てられるかハゲた頭を光らせながら考えた。 一番重いのが電池であった。 彼らの前に、ある装置が置いてある。 それは、無線機の内部基盤であった。 弁当箱大の大きさで、とある戦場で発見された物だ。 ごげている、が何かの装置の電子部品基盤であるのは間違いない。 それは、独逸帝国の装置からすると想像も出来ない部品であった。 ドウ造ったらこうなるのか、まるでわからないのだ。 その正体は著者も知らない。 著者は独逸帝国技術者らとの交友はないからだ。 それが、何か判明したら独逸帝国技術者らは、唖然、イヤ越えられない壁を見ることになるだろう。
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