大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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あ、あ、北満警備隊

北の守りの警備隊

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 我ら、北満警備隊 吹雪や寒さなにするものぞ。 我ら、北満警備隊 国の守りのカナメなり。 我ら、北満警備隊 一歩も引かぬその勇気。 我ら、北満警備隊 花咲く春のその日まで・・・・ 戦車の上で鼻水を流しながら歌う警備隊歌も吹雪の音に消されぎみだ。 前線の偵察隊からソ連戦車は20両と連絡が無線で入った。 20両、我らの倍ではないか。 北満警備隊には10両の戦車があるだけだ。 そして全車が出動だ。 しかし、調子が悪い3両が遅れぎみである。 整備の部品交換が正規にやってないからだが、そんなことは言ってもしょうがない。 今は、ソ連の20両の新型戦車にどう対処していいのか? わからない戦車隊の隊長の王 正規(オウ セイキ)であった。 無線係が隊長をツツイテ、「ユダヤ戦車隊が加勢してくれる、しかし到着まで時間がかかるから、なんとかソ連のヤツラを足止めすること、と司令部から入った。」 と隊長の耳元で叫んだ。 でないと、戦車ヘルメットと防寒用耳当てで聞えないからだ。 「了解したと伝えろ、各車にもだ。」 「すでに、伝言してあります。」 「そうか、わかった。」 と王 正規も無線係に叫んだ。 つまり、時間稼ぎの必要がある。 隊長は後を振り返った。 7両しか見えない。 どうやら、エンコでもしたかな。 無線係に「遅れた3両には無理せずにサポートに廻るように伝えろ。」 「隊長車から7号車、無理せずに、サポートに廻れ。」 「ガ、ガ、ピーこちら7号車、3号と5号とサポート了解した、ガ、ガ、ピー」 吹雪で無線が雑音がヒドイ。 よく、ソ連の連中は吹雪の中を進攻してくるわ、とある意味感心した王 正規である。 ソ連は上司に逆らうと弾よけとして使われるらしい。 まあ、ウワサであるが、嘘とは思わない王 正規だ。 共産党はある意味恐ろしく、満州国では禁止されている政党であった。 これは、日本が米国に満州国の利権を譲渡するときの条件だった。 (現在、米国では共産主義は違法である。) ラノベの世界の日本国も共産主義は憲法違反で違法であるのだ。 占領軍のマッカーサーのタイピストが7日で作った寄せ集め憲法ではないのだ。 北満隊の戦車7両は北満州の平原をソ連戦車を目指した進む。 ソ連戦車が進攻して来るであろう地点にて、防衛ラインとして平原に7両が展開した。 ここで、迎え撃つのだ。 吹雪がだんだん収まってきた。 無線交信の調子を無線係に聞いたところ、「天気も回復してきており、明瞭に会話可能。」 との返事だ。 「全車、弾込め、ソ連戦車発見しだい撃ち方始め。」 「なお、最低10発は弾を残しておくこと。」 王 正規は無線で全車に指令をする。 以前、満州軍が弾切れでシナにボロ負けした教訓から、残弾にはうるさくなった満州軍である。 「ヤツラがきたぞ。」 「どこだ。」 「前方、約2キロの林の中だ、林が動いている。」 なかなか、眼がいいやつだ。 双眼鏡で確認する。 まだ、音までは聞えないが林の木のてっぺんが揺れている。 だんだん音が聞えてきた。 キュル、キュル、キュル、キュル、雪の上を無限軌道が移動する音が聞えてきた。 ゴロゴロゴロとソ連戦車特有のデーゼルエンジンの音まで聞えてきた。 まだ、戦車は見えない、イヤ 現われた。 横一線に隊列を組んでソ連戦車隊が姿を現した。 砲塔に赤い星のマークだ。 ソ連戦車だ、間違いない。 「ユダヤ戦車隊の応援があるまでは、持ちこたえるのだ。」 各戦車にゲキを飛ばした。 「全車、砲撃よろし。」 と、「どううううううーーーん。」と砲撃が双方の戦車から一斉に始まった。 乱戦だ、双方 入り乱れて混戦となってしまった。 20両VS7両だ、これでは、分が悪い。  囲まれてヤラれてしまう。 隊長である、王 正規は無線で、「散開しろ、敵を振り切って、距離をとれ。」 と指令するが、思うように指令できない。 互いに乱戦であるから、ヘタに撃つと味方に当たりかねない。 双方が入り乱れて走りまわる様相を呈したのだ。 ソ連戦車も作戦慣れしていないようだ。 このままでは、どうするんだ、王 正規は砲塔の上で判断に迷った。 ・・・・・・・
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