大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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ソ連戦車の猛威

ソ連とシナの思惑

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 ソ連戦車が国境の河を渡った、同じ頃だ。 シナとの国境にも巡回中の満州兵から緊急無線連絡が陸軍基地に入る。 「シナ陸軍が国境のフェンスを越えた、シナが・・・」 巡回の満州兵の悲鳴で無線は切れた。 満州国軍は混乱する、どちらを優先するか。 両面作戦をするほど戦車はないのだ。 米国派遣軍にも当然連絡はされていた。 米国派遣軍から満州陸軍へ戦時作戦統制権(戦時には米国派遣軍の司令により作戦を遂行すること)により連絡がある。 「北満州警備隊には軍事同盟により、ユダヤ共和国からの援軍を要請した。」 「よって、満州国陸軍はシナ軍へ持てる戦車で当たること。」 「米国派遣軍はシナとソ連への2分作戦とする。」 満州軍と米軍の半分の戦車は25両余りある。 内、米軍は新型マークⅢだ。 満州国は旧型マークⅡである。 装甲はトントンであるが、新型マークⅢは時速50キロ悪路走行だが、旧型マークⅡは40キロ走行だった。 それに、以前つらい経験があるのだ。 シナ戦車にボロ負けした経験だ。 アレ依頼、トラウマが戦車兵にこびりついていた。 それを、払拭するべく、米軍の古参戦車兵から指導を受けていた。 しかし、1度経験した恐怖はなかなか拭えないのだ。 実際、沖縄戦などで、米軍は我が神風攻撃隊の特攻攻撃で、トラウマになり使いものにならない水兵が続出したのだ。 米軍艦船に突っ込んだ、わだつみ達は現在の平和ボケした日本人をどう見るだろうか。 まあ、満州軍戦車兵の話だった。  古参の米兵は、経験を語った。 満州軍戦車にも無線電話が全車に装備されている。 この無線電話は米軍より性能は落ちる(真空菅式だ。)が使えるのだ。 寒さに真空菅は強いのだ。 暖かくなるからだ。 古参兵は模型を使い、満州平原にたとえた砂場で説明する。 言葉で説明でなく、模型(なんと砲塔が動くやつだ。)で3両のマークⅡでシナの新型を囲んで(まず、1両でシナ戦車をおびき出して、隠れていた2両がシナ戦車の背後からエンジンを攻撃する。)かんたんだが、効果的な方法をレクチャーしたのだ。 古参兵は満州戦車兵のレベルにあわせて戦術を説いたのだ。 独逸帝国製の機動力がすぐれた新型トラ戦車が30両、国境フェンスを倒して満州軍基地へ迫る。 それに対する満州軍マークⅡ型戦車は9両だ。 9両は教えられたとうり1両がオトリとなり2両が隠れる。 シナの新型トラはシメタと砲塔を向けて向かってくる。 信地旋回(その場でUターンすること。)で逃げるマークⅡだ。 「ガハハ、逃げてもムダだ、シナのトラの恐ろしさを思い知れ。」 とイイ気になり追いかける新型トラ戦車だ。 隠れているマークⅡ、2両の横を40キロで追いかける。 「ガハハハハ、もう逃げられまい、75ミリでバラバラにしてやる、満州兵のウンコ垂れめ。」 相変わらず口が悪い。 まあ、お互い様だが。 「よし、狙いをたがえるなよ、これで、オレは英雄だ。」 もうシナの戦車兵の親玉は笑いが止まらない。 懸賞金が入るからだ。 満州軍戦車1両撃破で、10万だ。 操縦、砲弾コメ、砲手の3人には1万づつ、残り7万はオレのものだ。 と、ドウウウウンンと爆発音だ。 エンジンを撃たれた。 エンジンは装甲が薄いから鬼門なのだ。 戦車は敵に背後を見せては負けなのだ。 シナの戦車長は振り向いた。 いつの間にか、敵のマークⅡが2両、背後から攻撃している。 しまった、こいつは、オトリか。 アホなシナ戦車長でも気がつく。 うわ、やられる、と砲塔から逃げ出して遁走(トンソウ)した。 かわいそうな残った3人は、あわれ戦車と共に焼き豚(チャーシュ)と成り果てた。  オレ達にもできるのだ。 満州軍はガンバル。 しかし、敵は30両(現在29両)の新型トラ戦車だ。 満州軍は9両だ。 だんだん、追い詰められて、米軍の応援も、なかなか敵を撃破できない。 米軍基地司令から衛星回線で、日本海に現在、展開している日本海軍正規空母、コノハナサクヤへ軍事同盟による応援要請が入った。  コノハナサクヤの作戦室(CIC)では、山田総理(軍最高責任者)から応援要請OKの連絡が入る。 この間、わずかに3分だ。 CICの高速演算機が作戦の詳細を計算してたたき出した。 使う戦闘機は月光改。 月光ではないのか? そうなのだ。 月光改だ。 エレベーターで月光改が飛行甲板に出てきた。カタパルトに月光改がセットされる。 空母は第1戦速の35ノットだ。 ランプが赤から青になる。 プロペラが唸る。 同時に超伝導カタパルトが電気火花を散らして走り出した。 時速0キロから、コンマ8秒(0.8)で300キロまで加速する。 シュパーーーーーンと月光改は日本海の荒波の上を飛び出した。 Gスーツに守られているとはいえ、舌を噛まないようにマウスピースを噛んでいたが、はずしてマイクに「月光改1番機より、僚機へ、我に続け。」 4機の月光改はフル スロットルで、満州軍基地方面に向かう。・・・・・
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