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ミサイルVS対ミサイル
ミサイル潜水艦VS月光、そのⅡ
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月光に対ミサイル防衛兵器が搭載されて、日本海での哨戒活動が再開された。 今日も日本海に展開する正規空母コノハナサクヤから月光が飛び立つ。 ジェット機より潜水艦の哨戒にはプロペラ機が使いやすい、なぜなら潜水艦は速度が遅い、(飛行機より)深く潜ると発見しにくい、よって低速飛行での磁気探知が有効なのだ。 (潜水艦の鉄で出来た磁場を検知して潜水艦の場所を特定する装置だ。) 他には、水中聴音器のブイを海上に落として探索する方法もあるのだ。 ブイは使い捨てだ。 そんなに機密の装置でもない。 マイクとアンプと送信機と電池のかんたんな装置だ。 シナ海軍では、ミサイル潜水艦を独逸帝国から1隻、手に入れていた。 金額が高額であるから1隻しか購入できなかったが。・・・ シナには秘密だが、独逸帝国はミサイル潜水艦をシナの将軍に見せた潜水艦ではない、ひとつ旧型を渡した。 形は同じだが、電子機器が古い型だ。(計算処理能力が低い、つまり発射に時間が少しかかるのだ。) しかし、そんなことはシナ海軍は知らないのだ。 聞かれなかったから、あえて答えなかった独逸海軍技官だった。 軍事同盟も磐石ではないのだ。 切り札を渡すほど独逸帝国はお人よしではないのだ。 日本国も見習って欲しいものだ。 ミサイル潜水艦は長征(チョウセイ)と名がつけられた。 長征1号艦だ。 早速に日本軍の偵察にシャンヘイ軍港をでた。 竜をあしらったシナ海軍の旗も勇ましく出港だ。 艦長は鼻高々だった。 このミサイル潜水艦なら日本に一泡も二泡も吹かせられる。 いままで空母艦隊に苦杯を舐めてきたシナ海軍は、(空母からにげるのが精一杯であった。)新しいシナ海軍になるのだ。 日本軍の空母など、なにするものぞ、と鼻息が荒かった。 もう艦長は、将来の自身の出世でアタマがイッパイだ。 「潜航用意、深度50、ベント開け。」 艦長が指令する。 シナのミサイル潜水艦、長征1号は静かに潜航していった。(うるさいエンジンから、少しうるさいモーターに切り替えていた。) ここで、潜水艦、長征の説明をすこし、長さ70メートル、幅7メートル 排水量 1099トン 最大潜航深度270メートル、(300メートルで潰れる。) 乗組員50名 魚雷発射菅、艦首4本 艦尾1本 海上18ノット(デーゼルエンジンでの速度だ。) 海中8ノットで90分、(蓄電池が90分で無くなる。) ミサイル発射カタパルト1基、 魚雷17本搭載 ミサイル3発搭載。 とのことだ。 なお、この内容は軍機であるので、他言無用である。 艦橋の後ろのコブはミサイル発射カタパルトであったのだ。 このカタパルトには欠点というか、発射するとき潜水艦の深度に制限があった。 深度制限3メートルであった。 つまり、一応防水ではあるが、海中では使わないことが条件であった。 現在でも、原潜が弾道ミサイル発射のときは、水深の浅いところから撃つ。 魚雷発射でも深度制限があるのだ。 深い海中で魚雷が撃てるのは、わが日本国の潜水艦のみだ、米軍の原潜も無理だ。こと魚雷に関しては世界イチの日本なのだ。(これは、本当だ。) 独逸海軍の技官からレクチャーを受けては来たが、はたしてシナ海軍に乗りこなせるか、国益よりもワイロが優先するお国柄だから著者は心配なのだ。 ミサイル潜水艦、長征は日本海の海中を試験運用を兼ねて進んでいった。
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