大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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ミサイル潜水艦の性能

あなどれない独逸帝国軍事技術

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 「ベント開け、潜航しろ深度50だ。」 独逸帝国ミサイル潜水艦は爆発して海面に墜落する月光を見ながら潜航した。 シナ海軍の将軍は「ヤツが空母に報告していないだろうか。」と不安だ。 艦長は通信手に「暗号電波のヤツからの送信などはどうか。」 と聞く。 「いえ、不審電波など、ヤツは出すヒマなかったと思います。」 「そうか、まず大丈夫だ、空母には感づかれていないな。」 と艦長。 まだ、艦をシナに渡してもいないのに、日本軍にバレではマズいのだ。 あぶなかった、さすがに速射ミサイルはすごい。 艦長は日ごろから、わが独逸帝国軍事技術は世界イチだ、と思っていた。 しかし、日本の空母やジェット戦闘機など、負ける分野も多かった。 それが、今回はバレていない。 一瞬で偵察機を落としたのだ。 おそらく、偵察機の搭乗員は、何にヤラれたかもわからないだろう。 スゴイ、スゴイぞ。 総帥のいうとおり、独逸アーリア人種はスゴイ、黄色いサルなんぞに負けるものか・・・・ 独逸帝国ミサイル潜水艦の艦長は 「悪く思うなよ。」 と撃墜した偵察機のパイロットに、もう届かないひとり言をいった。 ・・・独逸帝国は潜水艦にとって航空機が最大の脅威であることを知っていた。 駆逐艦ではないのだ。 浮上しているときに航空機から狙われると、まず逃げられない。 潜水艦は潜航するとき意外に時間がかかるものだ。(数分でも命取りだ。) それで、独逸帝国の技術者は考えた。 開発中のミサイルなら、おおよその目標を定めるだけで、飛行機のエンジンの熱を検知して当てることができる。 潜水艦は、いままで航空機からは逃げるだけであった。 それが変わるのだ。 シナ海軍の将軍は「さすが、独逸帝国の最新兵器はすごい。」 これはなんとしても手に入れなければと、自身のピンハネするワイロも含めて予算の額を考え始めていた。 速射ミサイル、これは潜水艦を航空機から守るために考えだされた、秘匿兵器であった。 長さは2メートルくらい、20センチくらいの筒だ。 シッポにハネが4枚、先に赤外線検知の装置がついている。 そして熱源に近づくと爆発するのだ。 飛行機に対するミサイルは飛行機に当たらなくても爆発する、実際に飛行機の機体に当てようとすることは難しい。 近くにきたら爆発する近接信管が使われている。 先の大戦で、米軍が最大の秘匿兵器としていたのが近接信管だ。 砲弾の先に小さい真空菅1個で作られたレーダー電波送受信装置が入っている。 電波が飛行機から反射して返ってくると爆発するのだ。 ようは、鳥を撃つときの散弾と考えは同じだ。 飛行機は軽く作るから戦車とは違い、紙の張りぼて胴体と同様と考えていいのだ。 飛行機の胴体の外板は薄いのだ。 近くで爆発させるだけで十分な効果が得られるのだ。 爆発すると、中の金属片が飛び散り、胴体に穴を開けるのだ。 それが燃料タンク、各種機器、はては操縦者まで被害を与えるのだ。 速射ミサイルは、常にレーダーで監視し、目標を検知したら、ボタンひとつ押すだけで発射だ。 即応のミサイルである。 相手を検知して目標を入力する手間を自動化したものである。 独逸帝国軍事技術はあなどれない、ミサイル潜水艦に、どう日本軍は対処するのか、ヘタをうつと開戦となり世界を巻き込んだ戦争となってしまう。 今回の件はシナの将軍も独逸帝国の潜水艦乗員も緘口令(カンコウレイ)が発せられた。 総帥もシナの書記長も絶対漏らすな、との厳命であった。 独逸帝国もシナも日本軍の空母艦隊を敵にしたくはなかったのだ。(抑止力が効いているのだ。)  日本政府もこのままでは済ませない、しかし独逸帝国軍事技術に日本の技術者は勝てるのか。 民主主義同盟国と独裁的共産主義国との戦いは始まったばかりだ。 (まだ、冷戦であり、戦いはこれからだ。)
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