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独逸帝国の新型潜水艦
ミサイル潜水艦の脅威
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ここは、シナのシャンハイ軍港だ。 港に真っ黒な潜水艦が入港してきた。 時刻は深夜だ。 歓迎するヒトはいない。 潜水艦の艦橋には・・・・なんと、なんと、独逸帝国の海軍旗だ。 潜水艦の艦橋の後ろにはラクダのコブみたいな出っ張りがある。 潜水艦から独逸帝国の軍服とシナの軍服を着た二人が桟橋を渡ってきた。 「どうですか、たいしたもんでしょ。」 「うむ、すごい、しかし、予算が。」 「まあ、考えてからでいいですが。」 二人は車で立ち去った。 残った独逸潜水艦の水兵がポツリとつぶやく、「これから、どうなるか・・・・。」 それを物陰から目撃しているクーリーがいた。(クーリーは荷役人夫のことだ。) 彼は黙ってどこかに立ち去った。 クーリーの正体は秘密だ。 たぶん、シナ人にバケた日本のスパイかもしれない、あるいは、満州国のスパイかも・・・・ 同じ風体の黄色人種であるからバケやすいのだ。 日本にもシナのスパイは潜り込んでいるのだ。 独逸帝国は潜水艦と戦車は、日本も真っ青になるくらいスゴイのだ。(海底軍艦は除く。) 軍艦はほどほど、空母はサッパリだが。(現在のドイツ海軍も空母はサッパリだ。) それから3日後、日本国の総理官邸だ。 海軍大臣と飛行軍大将が呼ばれていた。(海軍大臣は高野大臣で飛行軍はオタクの左内大将だ。) 「今日、来てもらったのは他でもない、月光事故の件だ。」 「なんか、わかったのですか。」 「まあ、あわてるな。」 総理が声を低くして「独逸帝国の新型潜水艦がシナの港にいる。」 「え、そいつが。」 「声が大きい。」 左内大将はあわてて、「すいません、しかし新型とは。」 「まだ、はっきりしてはいない。」 さらに総理は、「おそらく、ミサイル潜水艦ではないかとの予想だ。」 まだ、日本海軍にはミサイル潜水艦はない。 「でないと、報告もせずに墜落はありえない。」 海軍大臣は「まさか、それがシナに渡っては。」 「そうだ、なんとしても対抗措置を 考えねばならない。」 海軍大臣は「予算が不足しています。」 「ないソデは振れないからな。」と総理。 ロケット技術は日本の専売ではない。 独逸帝国もミサイルとやらを開発中とのウワサはあった。 高野大臣は「空母技術を米国と英国に売って予算を得るしかありませんが。」 総理は「超電磁カタパルト技術は売れない。」 「わかっています、それ以前の技術でも(電磁カタパルトだ。)米国や英国はノドから手が出るほどほしがっていますから。」 「わかった、許可しよう。」 しばらくして、米国と英国が正規空母建造を発表した。(正規空母は爆装ジェット機が運用できるカタパルトが必要である。) 日本政府は軍事同盟の確約のためだと、発表した。 タケミカズチや空母技術の輸出で、少なくない資金を得た政府は兵器開発工廠に対ミサイル兵器の開発を打診した。 とうぜん、軍機だ。(軍事機密) 大日本航空機と日本飛行機開発にも打診があった。 アイデアは山ほどあるが、予算の都合で実現不可能であった兵器が日の目を見ることとなる。 不可能を可能とする日本の技術者は山ほどいるのだ。 そこに十分なお金が加わればオニに金棒である。 なんせ24時間休みなしで、そのことのみを考える技術者連中だ。 防衛省はすくなくとも、1年以内の開発を指令した。 これで、日本は対独逸帝国へと大きく舵を切ることとなった。(仮想敵国から、さらに進む、しかし開戦はない。)
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