大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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目標まで20キロ

距離20キロで誤差10センチ

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 話が少し戻る。 高度2万から落とす爆弾の話だ。 高度2万は、この世界の飛行機では到達できない高度だ。 飛行機はそれぞれ能力がある。 飛べる高度にも飛行機で違いがある。 飛行機は翼に風を受ける。 その風が翼の断面の形で翼の上と下で速度が違うように作ってある。 そこに気圧の変化ができる。 それが揚力で、その気圧の変化のチカラで浮かぶのだ。 だから、速度が速くないと浮かばない。 つまり飛べない。 大気は上に上がれば上がるほど薄くなる。 そうなると揚力もチカラが小さくなる。 そこで飛行機の速度を上げればいいのいだが、エンジンの力には限界がある。 だから飛行機は速度が速いほど高く上がれるのだ。 つまりエンジンの馬力があるほど上にあがれる飛行機なのだ。 高度2万は人智未踏の高度なのだ。 高射砲のタマも追撃戦闘機も上がれない高度から攻撃する。 これが無敵爆撃機だ。 エンジンはロケットエンジンだ。 でないと空気が薄いからエンジンに必要な酸素を送れない。 VTOLで培った技術で高速演算機でエンジンを制御する。 翼は三角後退翼で音速の壁を突破する。 低速では揚力が三角翼はもたないので噴射制御により機体のバランスを保つのだ。 機体には一応コクピットもあるが、ヒトの姿はない。 座席もあるからヒトが操縦できるが、飛行のときの体にかかる加速の対重力がハンパないのだ。 ヒトでは一瞬で気絶する可能性が高いのだ。 また、燃料に水素を使う、これが液体水素で、早い話が爆発物なのだ。 幾重にも安全策を講じてはいるがヒトの命まで技術者は保障できなかった。 それで、無線無人操縦になった。 この操縦電波は極超短波のパルス信号で衛星を経由して機体に届く。 万一、無線がとぎれたら高度を上げて宇宙空間で自爆させるプログラムが機体に組んである。  そして地層破砕帯破壊爆弾だ。 これが今回の作戦のカナメだ。 これが成功するかがカギといってもいいのだ。 爆弾の先は固いタングステン鋼だ。 それが、だいたい深さ3メートル程度の穴を高度2万から落ちた衝撃で掘る。 そして爆弾のお尻が爆発して、その衝撃で爆弾を深さ6メートルくらいまで、さらに押し下げるのだ。 そこで初めて地層破砕帯破壊爆弾が爆発する。 その爆発で地層の破砕帯に切れ目を入れる。 そして、最後に地層を破壊する爆弾が爆発するのだ。 実験では1回しか試していない。 爆弾がとても高額で、おいそれとは、使えないのだ。 万一破壊できないときは、ロケット爆撃機を地層にぶつけてまでも破壊せよとの厳命が出ていた。 無人機だからだが、高額の兵器だから、できるだけ温存したいのは、人情である。 とにかく作戦は開始された。 Z旗が空母に掲揚され、作戦の計画は動きだした。 アマテラス改は40ノットで大陸をめざした。 表向きはフランス表敬訪問だ。 海底軍艦3号はこれも40ノットで大陸をめざす。 隠密行動であるが他国の領海には入らない。 潜水して他国の領海には入れない国際ルールがあるのだ。(日本はルールは守る国だ。) 最近、中国の原潜が尖閣諸島に潜って入り自衛隊の潜水艦にアクテブソナーを打たれて、あわてて浮上して国旗を掲げたのは撃沈されても文句が言えないからだ。 不審潜水艦が潜って領海侵犯したら撃沈されても文句はいえない、の国際ルールがあるのだ。 独逸帝国は、すぐそこだ。・・・・・・
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