大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

文字の大きさ
上 下
108 / 380
戦時ではないが、どうすれば

戦争にはしたくない。

しおりを挟む
 第一号見張り所で、任命されて、持ち場についてから、早いもので3ケ月すぎた。 まだ、不審船や不審潜水艦は発見していない。 しかし、彼は気概は、防人のひとりであった。 たとえ、体は不自由でも、一つところで動かずにいることは、なんでもないことであった。  もちろん、トイレはいく、メシを食うときは双眼鏡から眼が離れる。 しかし、勤務の時間は厳格に守った。 でないと給金を受け取れない。 国民の税金である、給金である。 一円も無駄にはできない。 海を監視してナンボの仕事だ。 監視パターンは日により変わる。 これは、高速演算機でプログラムして計画したと聞く。 まだ、見たことがない高速演算機からのプログラムは日によりパターンが変わるのだ。 現在ひとりであるから24時間は無理だ。 それで、特亜が偵察するとおぼしき時間帯を重視して演算機に掛けたのだ。 今日は朝、4時からだ。 塔の上の監視所のベットから起きた。 なんと彼は仕事場に寝泊りまでしているのだ。 朝モヤの海岸が目の前に広がっている。 今日も平和だ。 なんて思っていた。 ん、ん、黒い物が見えた。 倍率を上げる。 そう、広いところから任意で倍率を上げることができる性能の双眼鏡だ。 黒い物は棒の先に丸いガラスが見える。 潜望鏡に違いない。 思わず手に汗が浮き出す。 同時に、写真を撮影する。 超高速望遠レンズの付いた日本光学技術のカタマリだ。 同時に赤電話だ。 「こちら、第一号監視所です、位置・・・時間・・・潜望鏡と思われる物体発見。」 とまず、速報する。 「了解、繰り返す、位置・・・・時間・・・・了解した。」 との回答だった。 ふう、と息をはく、とりあえず速報はすんだ。 あとは、潜望鏡の動きだ。 と、だんだん、黒い物が大きくなる。 浮上しだした。 朝、4時だ。 海は静かだった。 とうとう船体が浮上した。 どうみても日本海軍ではない。 なぜなら、つくりが日本式ではないからだ。 始めて見る異国の潜水艦だ。 なんか絵でみたUボートみたいだ。 ヒトが出てきた。 カタパルトを出している。 無人機を飛ばしたやつだな。 思わず、くそっ、と、見ながら何もできない自分が歯がゆい。 戦争のときのために情報を盗りにきたのだ。 そのとき、飛行機の音だ。 潜水艦の上ではあわててカタパルトをしまおうとヒトがうごいている。 飛行機は日本軍のVTOLだ。 彼は初めて見た。 まさに昆虫の様だ。 機関砲で威嚇して、マイクで投降を呼びかけているようだ。 あ、潜水艦に白旗だ。  この日、はじめて日本軍は不審潜水艦を拿捕できた。 この事実は国会で大問題だ、政府は特亜に抗議したが、特亜、シナなどは、そのような違法行為をする者は、いない。 焼くなり煮るなりどうぞ、ご勝手にと知らぬ存ぜぬを貫いた。 まあ認めたくはないだろう。 現に不審潜水艦は国旗も国の情報も一切ない。 まあ、スパイ潜水艦だからだが。 拿捕した船員はあきらかに軍人と思われるが、認めずに自分は農夫で強制されてやった、とウソしか言わない。 まあ拷問でもすれば、簡単に吐くだろうが、日本は民主国家だ。 そんなことはしないのだ。 それより、特亜の脅威を国民に知らしめたことは大きいのだ。 パヨク連中は全く黙ってしまった。 ごたごたが、ひと段落した日本海軍掃海艇本部だ。  彼が高善 剛太郎大将より賞を授かった。 日本国の防衛に貢献が多大である、と書いてある。 このことは身障者に多大な生きる希望を与えた。 日本の防衛に貢献できるのだ。 これより彼の海の監視はさらに徹底することになった。 (彼の名前など個人情報は、本人の希望で発表はいたしません。)
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

B29を撃墜する方法。

ゆみすけ
歴史・時代
 いかに、空の要塞を撃ち落とすか、これは、帝都防空隊の血と汗の物語である。

暁のミッドウェー

三笠 陣
歴史・時代
 一九四二年七月五日、日本海軍はその空母戦力の総力を挙げて中部太平洋ミッドウェー島へと進撃していた。  真珠湾以来の歴戦の六空母、赤城、加賀、蒼龍、飛龍、翔鶴、瑞鶴が目指すのは、アメリカ海軍空母部隊の撃滅。  一方のアメリカ海軍は、暗号解読によって日本海軍の作戦を察知していた。  そしてアメリカ海軍もまた、太平洋にある空母部隊の総力を結集して日本艦隊の迎撃に向かう。  ミッドウェー沖で、レキシントン、サラトガ、ヨークタウン、エンタープライズ、ホーネットが、日本艦隊を待ち構えていた。  日米数百機の航空機が入り乱れる激戦となった、日米初の空母決戦たるミッドウェー海戦。  その幕が、今まさに切って落とされようとしていた。 (※本作は、「小説家になろう」様にて連載中の同名の作品を転載したものです。)

織田信長IF… 天下統一再び!!

華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。 この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。 主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。 ※この物語はフィクションです。

GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲

俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。 今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。 「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」 その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。 当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!? 姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。 共に 第8回歴史時代小説参加しました!

札束艦隊

蒼 飛雲
歴史・時代
 生まれついての勝負師。  あるいは、根っからのギャンブラー。  札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。  時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。  そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。  亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。  戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。  マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。  マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。  高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。  科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!

大東亜戦争を回避する方法

ゆみすけ
歴史・時代
 大東亜戦争よ有利にの2期創作のつもりです。 時代は昭和20年ころです。 開戦を回避してからのラノベです。

令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました

フルーツパフェ
大衆娯楽
 とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。  曰く、全校生徒はパンツを履くこと。  生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?  史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。

処理中です...