104 / 380
現在地がわかる
民間の開発力
しおりを挟む
日本の上空、はるか彼方の静止衛星軌道に電波衛星が浮かんだ。 それも3個だ。 うわさでは電波を発信しているらしい。 公ではないが政府は空母や駆逐艦、戦闘機、戦車などの運用に使うらしい。 高額な現在地がわかるテレビを改良した受像機を搭載しているらしい。 国だから、予算も豊富だ。 これを指をくわえてみていた者がいた。 うらやましいのだ、民間会社のテレビを作ってる会社で大阪が本社だ。 そこの技師で、まだ新米の新谷という、三下技師だ。 まだ、設計など10年早いといわれて下積みに甘んじていた。 しかし、しかしだ、奇抜なことを考えるオトコだ。 彼は、会社のテレビで衛星打ち上げを知った。 社の仲間が「なんか電波を発信する機械らしい。」 というのを聞く。 彼は考えた、電波というものは広がる、光が広がるようにだ。 まさか、衛星からテレビ電波を出すとは思えない。 金がかかりすぎる。 テレビ塔からで十分だ。 政府からは、詳しい話はでない。 まあボカした(電波をだしてますよ。)ぐらいだ。 多くのヒトは空の上にいることを示すためだと勘違いしたのだ。 政府もわざわざ情報をだす、つもりはない。 新谷君は、それなら3個はなんだろう、と考えた。 まてよ、3方向からの電波だ。 なんだ、位置情報衛星の可能性がある。 2個までなら位置が、3個だと高度もわかるのだ。 3個の衛星の場所は固定されている。 なら簡単だ。 それも発信する電波は普通ではない。 おそらく指向性の高い電波だ。 ここまで推理した新谷はコナンかよ、(小学生ではないが) 新谷君の会社にはテレビ技術があった。 で、テレビ電波かと思い、アンテナをむけてみたが違う。 それならとアンテナを櫛みたいなUHFタイプにして衛星にむけた、しかし反応はない。 ならもっと波長が短い電波だ。 新谷は考えた、おそらく光に近いものだろう。 光を集まるものは太陽炉があった。 それくらいの知識はある新谷だ。 で、パラボラアンテナを考えたが作るのがむつかしい。 ままよと中華ナベの浅い底いものをつかった。 それでもダメだ。 とうとう、拡声器の小さいやつ、のさらに小さい形を造り試した。 信号が入る。 角度を変えると入らない。 そこで小さい拡声器のさらに小さい形をたくさん集めた。 昆虫の複眼を平たい丸い形にした。 それで、どの位置に信号が入れば角度などから位置が特定できそうだ。 テレビを改良した。 さあ、どうだ。 白黒の画面に白い点だ。 試しに社内で位置を100メートルくらい動かした。 すこし点の位置が動いた。 精度は30メートルくらいまで識別できそうだ。 しかし機械が全部で軽自動車くらいある。 これでは、販売できない。 せめてトランクくらいにしないと。 しかし、彼ひとりでは予算がでない。 新谷君は社の発明工夫大会に応募することとしたのだ。 どうなるか・・・・・・
1
お気に入りに追加
308
あなたにおすすめの小説
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
満州国馬賊討伐飛行隊
ゆみすけ
歴史・時代
満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる