大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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独逸帝国防空網

ステルス機の能力

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 ビートルは10人の亡命者を乗せて飛ぶ。 ペラは水平で、ジェットエンジン全開だ。 速度は780キロ全速だ。 このころ、人質のシンドラーの娘が居ないと施設の監督官が騒ぎ出した。 シンドラーは居るかと研究所に問いあわせだ。 他の親族の所在を至急、捜索せよと帝国司令部から厳命が飛んだ。 アインマンの行方不明で、独逸帝国は絶対の防空網を作り上げた。 さらに検問所も増やされた。 アリの這い出るスキも無いはずだ。独逸帝国のゲシュタボが動きだす。 ゲシュタボは国家警察の特殊部隊だ。 機動力に優れている。 バイクや車、戦車、航空機など使いたい放題の部隊であった。 バイクで隊員がシンドラーの親族を捜索したが居ない。 娘もいない。 ゲシュタボはシンドラー博士のもとに詰め寄る。 博士は薄ら笑いを浮かべた、隊員は「危険だ離れろ。」と叫んだが、間に合わない。 博士はゲシュタボを巻き込んで自爆して果てた。 もとよりユダヤ民族のためにささげた命だ、替え玉は満足して死んでいった。 「警戒警報を発令しろ、絶対に見つけ出せ。」 と激が飛ぶ。 海岸線に偵察機を散開させろ。 検問を厳にしろ。 手配写真を配れ。 と次々と対策が練られた。 独逸帝国自慢のレーダー監視網をゲシュタボが見回る。 「どうだ、反応はあるか。」 「現在のところ、ありません。」 「うむ。引き続き警戒を厳にしてくれ。」 どうやら、地上を車で脱出を図るらしい。 検問が強化された。 ・・・・こちらは日本軍ステルス機のビートルだ。 ビートルの後部のレーダーが前部と同じ働きで対レーダー干渉でステルス機能を発揮していた。 乗員はお客さんが10人に搭乗員が2名だ。 まだ、8人乗れる計算だ。 夜が明けてきた。 周りが明るくなる。 まだ、海岸線まですこしある。 太陽が昇り始めた。 急ぐのだ。 搭乗員は緊急ブーストを駆ける。 エンジンが唸る。 ビートルは速度が限界を超えた。 キーンという音が大きくなる。 翼のロケット推進機に点火だ。 ドーンと衝撃波が発生した。 ビートルが飛んだ下の家のガラスが一斉に割れる。 家人が何事と外に出た、すでにビートルの影もなかった。 海岸線を無事越えた。 もう少しだ。 「浮上、ベント開け。」 海底軍艦は静かに浮上した。 ビートルが降りてきた。 アンテナが伸びる。 飛行甲板のアンテナも伸びる。 引き寄せられるようにビートルが着陸した。 同時に翼とペラがタタまれる。 エレベーターでビートルごと艦内に格納される。「潜航、潜航。」 ブザーが鳴る。 海底軍艦は海に潜る。 あとは、波が少しざわついただけだ。 「深度200、全速、方向は・・・・」 海底軍艦は米国を目指す。 水流噴射推進で音もなく40ノットで進む。  艦長が亡命者を船室に尋ねた。 潜水艦にしては広い部屋だ。 「どうですか、お体は大丈夫ですか。」 と通訳を介して伝えた。 シンドラー博士は「ありがとう、感謝します。」 ユダヤスパイが「オレ達まで助けてもらい、ありがたい。」 9歳の娘は「パパを連れて逃げられて感謝です。」 と皆、うれしそうだった。 スパイがいう、「オレは少しは潜水艦を知ってはいるが、この艦はすごい、信じられない。」 艦長は「他にしゃべらなければ自由にしていただいていいです。」 と寛容だ。 「4日もあれば米国に到着します、それまで寛いでください。」 といって指令塔にさがった。 なんと4日で大西洋横断か、40ノットは表向きなのか。 そう、海底軍艦は原子力で60ノットの巡航が可能だ。 現在60ノットで米国を目指す。
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