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戦争をしない軍隊
空母の展開
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欧米が空母の試作を完成させたらしい。 らしい、話だが、その後が入ってこない。 現在、友好同盟国A国には、オトタチバナが検査で帰国して、変わりにアマテラスがいた。 改装が終わり最新装備だ。 電磁カタパルトも強い磁気になった。 電気発電機がうなるから、飛び立つときウイーンとウナル。 そしてシュパーンとジェット機が飛びだす。 ジェットエンジンは、まだ日本の独断場だ。 今は戦争もなく、地域紛争がおこっているだけだ。 満州の利権は欲しがっていた米国に渡した。 もちろんタダではないが。 それで米国がシナと満州の国境でもめている。 日本は距離を置いていた。 シナや半島とはかかわらない、山田総理は福沢先生のなんと教え子なのだ。 満州がソ連との防波堤であるから、普通の付き合いであった。 日本は覇権はとなえない。 これは、陛下の御心である。 戦争でないから欧米など兵器開発が戦時よりはゆるい。 で、空母が完成と、うわさだけなのだ。 実際、空母といってもノウハウなど山積みだ。 今日、明日にはなんともならないのだ。 空母で一番事故が多いのが着艦だ。 これには、何人も失敗している。 かなり遠くからコースを思い描いて飛ぶ、海の小さな点に降りるのだ。 それで、有賀研究員がアイデアをだした。 空母からビーコンをだす。 それに乗り降下する。 指向性のアンテナを4本つけてある。 八木アンテナの素子がすごいやつだ。 その信号の一番強いところのコースで飛べば降りられるのだ。 もちろんエンジンの調整は自身でおこなう。 これで夜間でも事故らすに着艦できた。 この着艦するところは、重い飛行機がドンと降りるから、トヨスの複合装甲の分厚いヤツが使ってある。 A国の軍港にはアマテラスを見学に来る観光客が絶えない。 A国人以外ももちろんいる。 当然スパイもいる。 アマテラス艦内はテレビカメラで警備されている、これが効いた。 いままで不審な動きで、100人あまりの観光客が逮捕されて、スパイと半分が判明している。残りは釈放した。 人目がないからと油断したスパイはテレビカメラに気がつかない。 もちろん、公表などしない。 A国は日本と組んで、日本の考え方を学び、かなり文化や国民の考え方がかわった。 悪く変ったのでは無い。 働くことを覚えた、お金になる働き方だ。 以前は、文句ばかりな若者がA国の将来について議論する、以前はなかった。 駅前にたむろしていた無職がいなくなった。 働けばお金が入り、そのお金で豊かな生活ができる。 だれに気兼ねもなく、言論の自由はあり、以前なら政府役人に隠れて生活していたが、改革で憲法まで変化したのだ。 デモとか示威行動はなくなった。 デモで反対するより、選挙で落とせばいいのだ。 独裁者は選挙で落ちて久しい。 日本にA国の人質を助けてくれと依頼したのは、その独裁者だった。 国民がデモで人質を助けろとワメいて五月蠅いから、日本に頼めば格好がつくからと頼んだ。 まさか人質救出が成功するとは夢にもおもわなかった。 B国には裏で鼻薬をきかせていたA国の独裁者だった。 後ほどわかったが、なんとテロリスト達が人質を20人殺したのはA国独裁者もからんでいるらしい。 まさか日本の空母があんなに速く着くとは、ヘリが夜間でも動けるとは、思っても見なかった。 で、日本と安保の段階で日本からクレームだ。 選挙で選ばれた大統領でなければならないと。 国民の動きはもう止まらない。 独裁者は強権を発動しようとしたが、日本の空母がいる、無言の圧力は大きかった。 帰って欲しいが、助けてくれた手前言えない。 選挙だ、選挙だ、他国は日本の空母機動部隊がA国に居座ってるから、無言を通した。(もちろんオトタチバナが居座るのは総理の策だ。) 日本が圧力をかけるまでも無い。 選挙で独裁者は惨敗だ。 で寂しく隠遁生活に落ちぶれた。 川の側の小屋に住んでいるらしい。 もう、どこの国も独裁者を受け入れてはくれなかった。 まだ暗殺されなかったから、感謝してほしいくらいだ。 まあ殺すより、惨めな今を見てもらう方が効果はある。 空母機動部隊は戦争の道具だ、しかしA国の民主化には空母機動部隊が大きな後ろ立てとなった。
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