4 / 380
新しい機体
エンジンだ。
しおりを挟む
日本の飛行機の欠点それは、エンジンの馬力が少ないことだ。
帝都大学の研究室 そこの研究助手の掘田浩一郎は、昨夜変な夢を見た。 夢はこの大学実験室だ。
掘田は、ガソリンエンジンの設計助手であった。
なんか自分が図面を引いている。 図面は初めて見る図だった。
堀田はエンジンの馬力が思ったほど上がらないから悩んでいた。
それが、その図面はエンジンの空気を取り込む方法がいままでとは、違う。 それでうまくいくかわからない。
しかし、なぜか勝手に手が動いて図面を書いている、だれかが動かしている感じだが、間違いなく自身の手だ。
朝がきた、堀田は忘れる前に近くにあった紙に図面を引いた。
大学の研究室で紙にメモした図面を引く。
教授がそれを見た、堀田君いけるかもしれないよ、という。
さっそく下請け工場に発注した。 試験エンジンだ。 馬力が劇的にあがった。 5割増しだった。
エンジンは教授と合作にしてもらった。 そのほうが政府に顔がきくからだ。
また教授も堀田を立ててくれる。
新ガソリンエンジンは水冷直列6気筒で、 馬力はまだ500馬力しかでない、しかしまだ、余裕があり、かなり馬力を増やせそうだ。
夜また夢だ、だいぶ自身になれてきたせいか、違和感がない。
だれがわからないが、図面を指して教えている。
「浩一郎くん、では、君はクランクシャフトの精度がこれが限界だと。」
「いまの旋盤では、いくら職人が手先が器用でも無理だと。」
「そうか、だったら旋盤の改良しかないね。」 「工作機械の改良ですか。」
「そうだよ、部品の精度がまちまちでは、だいたい陸軍と海軍でネジの規格がちがう、規格も統一されていない。」「昔、江戸で橋を作った、橋は人が花火のとき、たくさん集まり人の重さで崩れた。」
「原因を奉行所で調べた。」 「原因がわかるかね。」
「さあ、私はお役人では、ありませんから。」 「まあいい、原因は大阪と江戸では、尺の長さが違うからだ。」 「ものさしが、江戸と大阪で少し違うのだよ。」
「信じられません。」 「ほんとうだよ。」
「なぜ。」「それは、大阪と江戸で同じがイヤだからだ、負けるものかの考えから、が変な考えになり、単位の長さまで違ってくる。」 眼が覚めた。
さっそく研究室で教授に問う、「規格が日本国内で統一できないですか。」「ん、そこか、そうきたか。」 帝都大学教授の肩書きは、研究助手よりはるかに顔がきく。
なんと大臣とアポが取れて会ってくれるのだ。 教授にゴマをすっていたのが役にたった。
堀田浩一郎は、研究が生きがいであり、その肩書きや名誉など、どうでもいい人間であった。
探偵のホームズと同じだ、解決した業績より、事件の推理が大事なのだ。
だから、共同開発をもちかけ、アイデアを隠すことなく議論して互いの物とする。
研究仲間は増えていった。 新聞に記事がでた、規格の統一で政府が軍統一規格を作る。
陸軍と海軍は、実はネジのピッチから長さまで違うのだ。
陸軍の工兵は海軍の修理ができない、基本の基本から違うのだ。
陸軍式、海軍式と、銃弾までが違う。
まあ、考えればアホ・バカ・ノータリンであった。
早い時期で修正でき妄想日本軍は、まあよかった。
参考までに、撃墜王の坂井三郎氏が戦時中、ゼロ戦が調子が悪くなり前線の陸軍飛行場に降りた。
陸軍飛行機の整備兵がゼロ戦を見てくれたらしい、しかし修理できなかった。
なぜなら、基本から造りが違うし、ネジが違うから陸軍の部品では、修理できない。
結局海軍の整備兵が来て、なんとかなったらしい。
まあ日本軍には、とんでもない弱点があるのだ。
帝都大学の研究室 そこの研究助手の掘田浩一郎は、昨夜変な夢を見た。 夢はこの大学実験室だ。
掘田は、ガソリンエンジンの設計助手であった。
なんか自分が図面を引いている。 図面は初めて見る図だった。
堀田はエンジンの馬力が思ったほど上がらないから悩んでいた。
それが、その図面はエンジンの空気を取り込む方法がいままでとは、違う。 それでうまくいくかわからない。
しかし、なぜか勝手に手が動いて図面を書いている、だれかが動かしている感じだが、間違いなく自身の手だ。
朝がきた、堀田は忘れる前に近くにあった紙に図面を引いた。
大学の研究室で紙にメモした図面を引く。
教授がそれを見た、堀田君いけるかもしれないよ、という。
さっそく下請け工場に発注した。 試験エンジンだ。 馬力が劇的にあがった。 5割増しだった。
エンジンは教授と合作にしてもらった。 そのほうが政府に顔がきくからだ。
また教授も堀田を立ててくれる。
新ガソリンエンジンは水冷直列6気筒で、 馬力はまだ500馬力しかでない、しかしまだ、余裕があり、かなり馬力を増やせそうだ。
夜また夢だ、だいぶ自身になれてきたせいか、違和感がない。
だれがわからないが、図面を指して教えている。
「浩一郎くん、では、君はクランクシャフトの精度がこれが限界だと。」
「いまの旋盤では、いくら職人が手先が器用でも無理だと。」
「そうか、だったら旋盤の改良しかないね。」 「工作機械の改良ですか。」
「そうだよ、部品の精度がまちまちでは、だいたい陸軍と海軍でネジの規格がちがう、規格も統一されていない。」「昔、江戸で橋を作った、橋は人が花火のとき、たくさん集まり人の重さで崩れた。」
「原因を奉行所で調べた。」 「原因がわかるかね。」
「さあ、私はお役人では、ありませんから。」 「まあいい、原因は大阪と江戸では、尺の長さが違うからだ。」 「ものさしが、江戸と大阪で少し違うのだよ。」
「信じられません。」 「ほんとうだよ。」
「なぜ。」「それは、大阪と江戸で同じがイヤだからだ、負けるものかの考えから、が変な考えになり、単位の長さまで違ってくる。」 眼が覚めた。
さっそく研究室で教授に問う、「規格が日本国内で統一できないですか。」「ん、そこか、そうきたか。」 帝都大学教授の肩書きは、研究助手よりはるかに顔がきく。
なんと大臣とアポが取れて会ってくれるのだ。 教授にゴマをすっていたのが役にたった。
堀田浩一郎は、研究が生きがいであり、その肩書きや名誉など、どうでもいい人間であった。
探偵のホームズと同じだ、解決した業績より、事件の推理が大事なのだ。
だから、共同開発をもちかけ、アイデアを隠すことなく議論して互いの物とする。
研究仲間は増えていった。 新聞に記事がでた、規格の統一で政府が軍統一規格を作る。
陸軍と海軍は、実はネジのピッチから長さまで違うのだ。
陸軍の工兵は海軍の修理ができない、基本の基本から違うのだ。
陸軍式、海軍式と、銃弾までが違う。
まあ、考えればアホ・バカ・ノータリンであった。
早い時期で修正でき妄想日本軍は、まあよかった。
参考までに、撃墜王の坂井三郎氏が戦時中、ゼロ戦が調子が悪くなり前線の陸軍飛行場に降りた。
陸軍飛行機の整備兵がゼロ戦を見てくれたらしい、しかし修理できなかった。
なぜなら、基本から造りが違うし、ネジが違うから陸軍の部品では、修理できない。
結局海軍の整備兵が来て、なんとかなったらしい。
まあ日本軍には、とんでもない弱点があるのだ。
21
お気に入りに追加
300
あなたにおすすめの小説
満州国馬賊討伐飛行隊
ゆみすけ
歴史・時代
満州国は、日本が作った対ソ連の干渉となる国であった。 未開の不毛の地であった。 無法の馬賊どもが闊歩する草原が広がる地だ。 そこに、農業開発開墾団が入植してくる。 とうぜん、馬賊と激しい勢力争いとなる。 馬賊は機動性を武器に、なかなか殲滅できなかった。 それで、入植者保護のため満州政府が宗主国である日本国へ馬賊討伐を要請したのである。 それに答えたのが馬賊専門の討伐飛行隊である。
零式輸送機、満州の空を飛ぶ。
ゆみすけ
歴史・時代
ダクラスDC-3輸送機を米国からライセンスを買って製造した大日本帝国。 ソ連の侵攻を防ぐ防壁として建国した満州国。 しかし、南はシナの軍閥が・・・ソ連の脅威は深まるばかりだ。 開拓村も馬賊に襲われて・・・東北出身の開拓団は風前の灯だった・・・
西涼女侠伝
水城洋臣
歴史・時代
無敵の剣術を会得した男装の女剣士。立ち塞がるは三国志に名を刻む猛将馬超
舞台は三國志のハイライトとも言える時代、建安年間。曹操に敗れ関中を追われた馬超率いる反乱軍が涼州を襲う。正史に残る涼州動乱を、官位無き在野の侠客たちの視点で描く武侠譚。
役人の娘でありながら剣の道を選んだ男装の麗人・趙英。
家族の仇を追っている騎馬民族の少年・呼狐澹。
ふらりと現れた目的の分からぬ胡散臭い道士・緑風子。
荒野で出会った在野の流れ者たちの視点から描く、錦馬超の実態とは……。
主に正史を参考としていますが、随所で意図的に演義要素も残しており、また武侠小説としてのテイストも強く、一見重そうに見えて雰囲気は割とライトです。
三國志好きな人ならニヤニヤ出来る要素は散らしてますが、世界観説明のノリで注釈も多めなので、知らなくても楽しめるかと思います(多分)
涼州動乱と言えば馬超と王異ですが、ゲームやサブカル系でこの2人が好きな人はご注意。何せ基本正史ベースだもんで、2人とも現代人の感覚としちゃアレでして……。
土方歳三ら、西南戦争に参戦す
山家
歴史・時代
榎本艦隊北上せず。
それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。
生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。
また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。
そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。
土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。
そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。
(「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です)
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる