大東亜戦争を有利に

ゆみすけ

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新しい機体

エンジンだ。

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 日本の飛行機の欠点それは、エンジンの馬力が少ないことだ。 
帝都大学の研究室 そこの研究助手の掘田浩一郎は、昨夜変な夢を見た。 夢はこの大学実験室だ。 
 掘田は、ガソリンエンジンの設計助手であった。 
なんか自分が図面を引いている。 図面は初めて見る図だった。 
 堀田はエンジンの馬力が思ったほど上がらないから悩んでいた。 
それが、その図面はエンジンの空気を取り込む方法がいままでとは、違う。 それでうまくいくかわからない。 
 しかし、なぜか勝手に手が動いて図面を書いている、だれかが動かしている感じだが、間違いなく自身の手だ。 
 朝がきた、堀田は忘れる前に近くにあった紙に図面を引いた。 
大学の研究室で紙にメモした図面を引く。 
 教授がそれを見た、堀田君いけるかもしれないよ、という。 
さっそく下請け工場に発注した。 試験エンジンだ。 馬力が劇的にあがった。 5割増しだった。
 
 エンジンは教授と合作にしてもらった。 そのほうが政府に顔がきくからだ。 
また教授も堀田を立ててくれる。 
 新ガソリンエンジンは水冷直列6気筒で、 馬力はまだ500馬力しかでない、しかしまだ、余裕があり、かなり馬力を増やせそうだ。  
 夜また夢だ、だいぶ自身になれてきたせいか、違和感がない。 
だれがわからないが、図面を指して教えている。 
「浩一郎くん、では、君はクランクシャフトの精度がこれが限界だと。」 
「いまの旋盤では、いくら職人が手先が器用でも無理だと。」 
「そうか、だったら旋盤の改良しかないね。」 「工作機械の改良ですか。」 
「そうだよ、部品の精度がまちまちでは、だいたい陸軍と海軍でネジの規格がちがう、規格も統一されていない。」「昔、江戸で橋を作った、橋は人が花火のとき、たくさん集まり人の重さで崩れた。」 
「原因を奉行所で調べた。」 「原因がわかるかね。」 
「さあ、私はお役人では、ありませんから。」 「まあいい、原因は大阪と江戸では、尺の長さが違うからだ。」 「ものさしが、江戸と大阪で少し違うのだよ。」
「信じられません。」 「ほんとうだよ。」 
「なぜ。」「それは、大阪と江戸で同じがイヤだからだ、負けるものかの考えから、が変な考えになり、単位の長さまで違ってくる。」 眼が覚めた。 
さっそく研究室で教授に問う、「規格が日本国内で統一できないですか。」「ん、そこか、そうきたか。」 帝都大学教授の肩書きは、研究助手よりはるかに顔がきく。 
なんと大臣とアポが取れて会ってくれるのだ。 教授にゴマをすっていたのが役にたった。

 堀田浩一郎は、研究が生きがいであり、その肩書きや名誉など、どうでもいい人間であった。 
探偵のホームズと同じだ、解決した業績より、事件の推理が大事なのだ。 
 だから、共同開発をもちかけ、アイデアを隠すことなく議論して互いの物とする。 
研究仲間は増えていった。 新聞に記事がでた、規格の統一で政府が軍統一規格を作る。
 陸軍と海軍は、実はネジのピッチから長さまで違うのだ。
陸軍の工兵は海軍の修理ができない、基本の基本から違うのだ。 
 陸軍式、海軍式と、銃弾までが違う。 
まあ、考えればアホ・バカ・ノータリンであった。
 早い時期で修正でき妄想日本軍は、まあよかった。

 参考までに、撃墜王の坂井三郎氏が戦時中、ゼロ戦が調子が悪くなり前線の陸軍飛行場に降りた。 
陸軍飛行機の整備兵がゼロ戦を見てくれたらしい、しかし修理できなかった。 
なぜなら、基本から造りが違うし、ネジが違うから陸軍の部品では、修理できない。
 結局海軍の整備兵が来て、なんとかなったらしい。 
まあ日本軍には、とんでもない弱点があるのだ。
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