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それから少し時間が過ぎたある日のこと。
「どうだ。これで良い感じだと思うんだが」
「ちょっと右に傾いてるかも、そう、そんな感じ、そう」
「ふむ。なかなか難しいな……」
目の前で作業をするセラさんとフェニアさん。仲良くやっているのは良いけれど、どうにも進みが悪いようだった。
「あの、専門の人にやって貰った方が良かったんじゃないですか?」
思わずそう言うと二人は完璧に同じタイミングで振り返ってこちらを見てきた。
「そうだけど、せっかくだから自分達の手で取り付けてお礼にしたいのよ!」
「一応、私は冒険者だからこういうのに経験がある。……大分前だが」
なるほど。自分で発注したい作業だから自分で完遂したいということか。理解はした。
ここは私の工房前。もっと言うと玄関のすぐ横。
二人がなにをしているのかというと看板の取り付けである。
おば様が回復した後、お礼を拒み続けた私にフェニアさんがせめてと提案してきたのがこれだった。
工房の看板がないのは問題だと思っていたし、これでフェニアさんの気が済むならいいかなと思い、私は了承したという流れである。
まさか取り付けまでするとは思わなかったけれど。
「よし、これでどうだ!」
「いい! ばっちりよセラさん!」
どうやら上手くいったらしい。近寄って、二人の間から工房の主として出来上がりを確認する。
扉の横についた金属製の看板には大きな釜と杖が意匠されていた。
「あ、凄くいいかも」
まさに私の工房だ。この看板がある限り、ここの工房はそういうところだと扱われるだろう。
「そうでしょそうでしょ。特注した甲斐があったわー!」
「実にこの工房らしいと思う。きっとこれから忙しくなるな」
二人とも満足気に頷いている。一瞬、前衛的なものを作らないか心配したけど、これは頼んで良かったかも。
私も一緒になって満足していると、ドアが開いてトラヤが出てきた。
「みんなー、ご飯できたよー。あ、看板ついたんだね! 綺麗!」
看板を見てはしゃぎ出すトラヤ。年相応というか、相変わらずの素直さだ。
「この看板、釜は錬金術師の私で、杖は魔法使いのトラヤなんだけど。いいの?」
「? 当たり前じゃん。あたしはイルマと一緒に仕事してるってわかりやすいくていいと思うよ」
怪訝な顔で、当然のように返された。
トラヤは別に工房にいつもいるわけじゃないから、難色を示すかと思ったんだけど。まあ、今更か。
そんなことを考えていたら、なんかにやにや見てるフェニアさん達が目に入った。なんなんだ。
「看板がないのは問題かなって思ってたから助かります」
「うん。これからもどんどん頼ってね。私頑張っちゃう」
「ああ、ルトゥールはしばらく賑やかになるから忙しいだろうしな。私も微力ながら力を貸そう」
二人の言うとおり、これからしばらくルトゥールが忙しくなりそうだ。
『ドラゴンのいる魔境』から『ドラゴンのいた魔境』へと変わったあの場所は、広くて豊かだ。今や周辺から冒険者達が集まってきて、町中が活気づいている。
「トラヤはいいの? 下宿先の手伝いあるんでしょ?」
「それなんだけどさ。最近お客さんが増えて、あたしが格安で部屋を使ってるのが悪い気がするんだよね。仕事も冒険者中心になってるし、物も増えてるから、どこか部屋を探そうかと思ってるんだ」
そういえば、トラヤの下宿はそんなに広くない。当初は下宿の手伝いをよくしていたけれど、最近の彼女は実質冒険者だ。ついでに殆どうちの工房にいる。
「良いところがなかったら、うちに来なよ。部屋余ってるし」
「いいの!? むしろ是非お願いしたいんだけど! ちゃんと家賃も払うし、家事もするよ!」
思った以上に食いついてきた。もしかして、ちょっと期待されてた?
「え、ほんとにいいの? 私と一緒だよ?」
「いいに決まってるじゃん! 一番一緒に仕事する人なんだから!」
そうだったのか。いや、その通りか。たしかに一緒に暮らす方が色々と捗りそうだな。家事してくれるし。いや、ちゃんと分担しないと駄目だそこは。
「じゃあ、後で色々相談しよう」
「うん。よろしくね!」
輝くような笑顔を見て、あまり頼りになりすぎないように気を付けようと思った。
「トラヤさん、ご近所に来てくれて嬉しいわ。今度可愛い服とか仕入れるから是非来てね」
「素晴らしい。私も呼んでくれ。実は記録を残す錬金具の新型がそろそろ届くんだ」
横で死ぬほど楽しそうに話を聞いていたフェニアさんとセラさんがそんなことを言ってきた。
「なにそれ面白そう!」
「二人とも、程ほどにしてくださいね」
念のため、自分もついていこう。変な服とか着せられないか心配だ。
その場で軽く話していたら、工房に向かって歩いてくる人影が見えた。
「リベッタさん。わざわざありがとうございます」
「いいのよ。呼んでくれて嬉しいわ」
「ドラゴンを倒せたのは殆どリベッタさんのおかげですもん」
今日はおば様の快気祝いと私の工房の看板設置の記念、ついでに私がドラゴンスレイヤーに認定されてしまったことをまとめて祝う日なのだ。
当然、師匠であるリベッタさんも呼んだ。迎えに行こうと言ったのだけれど、散歩がてら歩いてくると言われてこうなったのである。
そろそろ室内に入ってもらおうかなと思ったら、工房の扉が開いた。
「トラヤさん。皆を呼びに行ったと思ったら話してたのね。ずるいわ、おばさんだってお話したいのに」
困ったように言うのは、すっかり顔色の良くなったおば様だ。『ドラゴンの魂』を飲んで以来、これまでの姿が嘘のように元気に働いている。それでフェニアさんが困るほどだ。
「話なんて、これからいくらでもできるじゃない」
「そうね。……リベッタさん、色々とありがとうございます」
「気にしないで。元気になって良かったわ」
おば様とリベッタさんが和やかに挨拶を交わした。商売で顔見知りであるリベッタさんもおば様の体調のことは気になっていたらしい。ただ、素材は高価だし、自分は高齢だしで手出しできなかったそうだ。
「みんな、料理の準備できてるわよ。久しぶりに全力で腕を振るったから食べていってね」
今日はおば様の得意料理の数々が披露される日でもある。大量の食材を運び込んで、トラヤと一緒に台所で忙しそうに動いていた。私は戦力外なので外の作業を眺めていたんだけどね。
「じゃあ、みんな、中に入ってください。ようこそ、私とトラヤの工房へ」
声をかけると、リベッタさんを先頭に、みんなが工房に入っていく。
最後にトラヤが中に入ったのを見届けてから、私も扉の向こうへ足を向ける。
室内にはこの日のために持ち込んだ長机の上に大量の料理が並び、皆が席に着いていた。
私は、一瞬だけ外に出て看板を見た。
新品で綺麗なそれは古い工房に不思議と似合っている。
私が失意と共にここに来た日、とても寂しい場所に見えたな。
思い通りにならない自分、知り合いのいない土地、先行きのわからない未来。
でも、今はこの町が、私の居場所だ。
私は扉を閉めて、みんなが待つ室内に入って言う。
「さあ、はじめましょう!」
「どうだ。これで良い感じだと思うんだが」
「ちょっと右に傾いてるかも、そう、そんな感じ、そう」
「ふむ。なかなか難しいな……」
目の前で作業をするセラさんとフェニアさん。仲良くやっているのは良いけれど、どうにも進みが悪いようだった。
「あの、専門の人にやって貰った方が良かったんじゃないですか?」
思わずそう言うと二人は完璧に同じタイミングで振り返ってこちらを見てきた。
「そうだけど、せっかくだから自分達の手で取り付けてお礼にしたいのよ!」
「一応、私は冒険者だからこういうのに経験がある。……大分前だが」
なるほど。自分で発注したい作業だから自分で完遂したいということか。理解はした。
ここは私の工房前。もっと言うと玄関のすぐ横。
二人がなにをしているのかというと看板の取り付けである。
おば様が回復した後、お礼を拒み続けた私にフェニアさんがせめてと提案してきたのがこれだった。
工房の看板がないのは問題だと思っていたし、これでフェニアさんの気が済むならいいかなと思い、私は了承したという流れである。
まさか取り付けまでするとは思わなかったけれど。
「よし、これでどうだ!」
「いい! ばっちりよセラさん!」
どうやら上手くいったらしい。近寄って、二人の間から工房の主として出来上がりを確認する。
扉の横についた金属製の看板には大きな釜と杖が意匠されていた。
「あ、凄くいいかも」
まさに私の工房だ。この看板がある限り、ここの工房はそういうところだと扱われるだろう。
「そうでしょそうでしょ。特注した甲斐があったわー!」
「実にこの工房らしいと思う。きっとこれから忙しくなるな」
二人とも満足気に頷いている。一瞬、前衛的なものを作らないか心配したけど、これは頼んで良かったかも。
私も一緒になって満足していると、ドアが開いてトラヤが出てきた。
「みんなー、ご飯できたよー。あ、看板ついたんだね! 綺麗!」
看板を見てはしゃぎ出すトラヤ。年相応というか、相変わらずの素直さだ。
「この看板、釜は錬金術師の私で、杖は魔法使いのトラヤなんだけど。いいの?」
「? 当たり前じゃん。あたしはイルマと一緒に仕事してるってわかりやすいくていいと思うよ」
怪訝な顔で、当然のように返された。
トラヤは別に工房にいつもいるわけじゃないから、難色を示すかと思ったんだけど。まあ、今更か。
そんなことを考えていたら、なんかにやにや見てるフェニアさん達が目に入った。なんなんだ。
「看板がないのは問題かなって思ってたから助かります」
「うん。これからもどんどん頼ってね。私頑張っちゃう」
「ああ、ルトゥールはしばらく賑やかになるから忙しいだろうしな。私も微力ながら力を貸そう」
二人の言うとおり、これからしばらくルトゥールが忙しくなりそうだ。
『ドラゴンのいる魔境』から『ドラゴンのいた魔境』へと変わったあの場所は、広くて豊かだ。今や周辺から冒険者達が集まってきて、町中が活気づいている。
「トラヤはいいの? 下宿先の手伝いあるんでしょ?」
「それなんだけどさ。最近お客さんが増えて、あたしが格安で部屋を使ってるのが悪い気がするんだよね。仕事も冒険者中心になってるし、物も増えてるから、どこか部屋を探そうかと思ってるんだ」
そういえば、トラヤの下宿はそんなに広くない。当初は下宿の手伝いをよくしていたけれど、最近の彼女は実質冒険者だ。ついでに殆どうちの工房にいる。
「良いところがなかったら、うちに来なよ。部屋余ってるし」
「いいの!? むしろ是非お願いしたいんだけど! ちゃんと家賃も払うし、家事もするよ!」
思った以上に食いついてきた。もしかして、ちょっと期待されてた?
「え、ほんとにいいの? 私と一緒だよ?」
「いいに決まってるじゃん! 一番一緒に仕事する人なんだから!」
そうだったのか。いや、その通りか。たしかに一緒に暮らす方が色々と捗りそうだな。家事してくれるし。いや、ちゃんと分担しないと駄目だそこは。
「じゃあ、後で色々相談しよう」
「うん。よろしくね!」
輝くような笑顔を見て、あまり頼りになりすぎないように気を付けようと思った。
「トラヤさん、ご近所に来てくれて嬉しいわ。今度可愛い服とか仕入れるから是非来てね」
「素晴らしい。私も呼んでくれ。実は記録を残す錬金具の新型がそろそろ届くんだ」
横で死ぬほど楽しそうに話を聞いていたフェニアさんとセラさんがそんなことを言ってきた。
「なにそれ面白そう!」
「二人とも、程ほどにしてくださいね」
念のため、自分もついていこう。変な服とか着せられないか心配だ。
その場で軽く話していたら、工房に向かって歩いてくる人影が見えた。
「リベッタさん。わざわざありがとうございます」
「いいのよ。呼んでくれて嬉しいわ」
「ドラゴンを倒せたのは殆どリベッタさんのおかげですもん」
今日はおば様の快気祝いと私の工房の看板設置の記念、ついでに私がドラゴンスレイヤーに認定されてしまったことをまとめて祝う日なのだ。
当然、師匠であるリベッタさんも呼んだ。迎えに行こうと言ったのだけれど、散歩がてら歩いてくると言われてこうなったのである。
そろそろ室内に入ってもらおうかなと思ったら、工房の扉が開いた。
「トラヤさん。皆を呼びに行ったと思ったら話してたのね。ずるいわ、おばさんだってお話したいのに」
困ったように言うのは、すっかり顔色の良くなったおば様だ。『ドラゴンの魂』を飲んで以来、これまでの姿が嘘のように元気に働いている。それでフェニアさんが困るほどだ。
「話なんて、これからいくらでもできるじゃない」
「そうね。……リベッタさん、色々とありがとうございます」
「気にしないで。元気になって良かったわ」
おば様とリベッタさんが和やかに挨拶を交わした。商売で顔見知りであるリベッタさんもおば様の体調のことは気になっていたらしい。ただ、素材は高価だし、自分は高齢だしで手出しできなかったそうだ。
「みんな、料理の準備できてるわよ。久しぶりに全力で腕を振るったから食べていってね」
今日はおば様の得意料理の数々が披露される日でもある。大量の食材を運び込んで、トラヤと一緒に台所で忙しそうに動いていた。私は戦力外なので外の作業を眺めていたんだけどね。
「じゃあ、みんな、中に入ってください。ようこそ、私とトラヤの工房へ」
声をかけると、リベッタさんを先頭に、みんなが工房に入っていく。
最後にトラヤが中に入ったのを見届けてから、私も扉の向こうへ足を向ける。
室内にはこの日のために持ち込んだ長机の上に大量の料理が並び、皆が席に着いていた。
私は、一瞬だけ外に出て看板を見た。
新品で綺麗なそれは古い工房に不思議と似合っている。
私が失意と共にここに来た日、とても寂しい場所に見えたな。
思い通りにならない自分、知り合いのいない土地、先行きのわからない未来。
でも、今はこの町が、私の居場所だ。
私は扉を閉めて、みんなが待つ室内に入って言う。
「さあ、はじめましょう!」
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