33 / 82
33.
しおりを挟む
錬金術師の工房というのは店舗も兼ねている。私の家も当然そういう造りになっていて、トラヤとの雑談場所になっている入ってすぐの空間がそれにあたる。
今のところ私の工房に直接依頼にやってくる顧客はいない。看板も出していないし、大っぴらに仕事を受けようともしていない。そもそもフェニアさんの店と冒険者組合からの依頼をこなせばほぼ手一杯なのでこれでいい。
そう思って暮らしていたのだけれど、ついに私の工房にお客様がやって来る日が来た。
私とトラヤが冒険者組合で依頼を確認して、これからの採取の相談をしていた時だった。
玄関がノックされて、返事をすると客人が入ってきた。
「失礼する。ここはイルマさんのアトリエで合っているだろうか?」
入ってきたのはすらっとした美人さんだった。背が高く、短めの濃い茶色の髪の毛と瑪瑙色の瞳、着ている白と紫の鎧がよく似合っている。
鎧といい腰から下げた長剣といい冒険者かそれに類する人だと言うことは一目でわかった。
「イルマは私ですけれど。どのようなご用件でしょうか?」
「良かった……。看板もなかったんで不安だったんだ。私はセラ。フェニアという方の店でこれのことを聞いたらこの場所を紹介されてね」
そう言ってセラさんが背負った袋から取り出したのは缶ポーションだった。
「あ、イルマの作った缶のポーション」
トラヤの発言にセラさんは頷き、にこやかに語る。
「私は冒険者組合の依頼で派遣された魔境調査隊の所属でね。たまたま見かけたこの金属容器のポーションが気に入ったんだ」
なんと、噂の魔境調査隊の人だったとは。しかも、私の作品に興味が。これは嬉しい。
「最近レシピを思いついて作ったものです。できれば使用感なんかを教えて頂けると嬉しいです」
「あ、椅子椅子。どうぞ」
私が話し出したのに気を利かせて、トラヤが使っていない椅子を持って来てくれた。セラさんは「では、遠慮無く」とにこやかに答えると着席する。
「実は今日調査から帰ったばかりでね。思ったより使い勝手が良かったんで追加で製造をお願いしたくてやってきたんだ」
作って一週間くらいでまさかの個人依頼。これは思ったより良い物を作ってしまったかな。缶ポーションは個人的に気に入っているので請け負いたいところだけれど、魔境調査隊の人というのがちょっと気になる。あんまり高度なポーションを求められると素材がない。
「では、改めて。この缶ポーションの製造をお願いできないだろうか。できれば調査の度に補充したいんだが」
「えっと、いいんですが、高度なポーションでは作ったことがありません。レシピがないので、よくある治癒ポーションと快癒のポーションくらいになってしまいますが」
「構わない。快癒のポーションが助かるな」
「それと、フェニアさんのお店への納品や冒険者組合の依頼もあるので大量生産も無理ですけれど」
「それも構わない。噂には聞いているよ。この町では『錬金術の塔』から来た錬金術師が魔法使いと組んで活躍していると」
噂になってるのか。採取とか町の設備の点検とか地味なことしかしてないのに。
「それはトラヤ。こちらの魔法使いの子が目立つからですね。私は普通の錬金術師ですから」
「そんなことないよ。イルマも組合じゃ有名だよ。隙あらば採取中に魔獣ごと爆破するって」
「私もその話は聞いたな。とりあえず爆裂球を投げるとか」
「…………」
そんなに爆破したかな。一採取に二回くらいのはずだけれど。
「わかりました。普通のポーションよりちょっと高くついちゃいますけど、いいですか?」
「ありがとう。助かるよ。調査から帰る度に補充をお願いすると思う。簡単な要望などをしてもいいかな?」
「できそうなことなら。……魔境の調査、結構大変なんですか?」
素速く商談がまとまりそうなのはいいけれど、魔境の調査について気になった。調査隊の動向はきっと私達には影響がある。是非聞いておきたい。
「そうだな、『四節の森』の向こうに未知の魔境が現れている。魔獣が多いが今のところ手に負えないほどではない。話せるのはこんなところかな」
話しぶりからするとセラさんは問題ない範囲の情報を伝えてくれたようだった。具体性に乏しい話だし、きっと真実だろう。
「どうしたの、トラヤ?」
見れば、隣に座るトラヤが少し深刻な顔をしていた。
「魔獣が多い未知の魔境……。わたしも手伝った方がいいかな」
いつになく真面目な顔で意外な言葉を口にするトラヤ。
「どうしたの? 普段は魔境方面の依頼は採取くらいしか受けないのに」
「修行中とはいえ魔法使いだからね。危険な魔境を見つけたら対処するようにってお師匠様に言われてるんだ」
なるほど。魔法使いの世界にも色々と決まり事があると聞いてるけど、その一つか。
「魔境は魔法使いが作ったというし、頼りになりそうだ。隊長に伝えておこう。もしかしたら、本当に依頼するかもしれない」
「その時はイルマも一緒でよろしくね」
「えっ、私も?」
「イルマは強いし頼りになるから。駄目かな?」
不安げな顔でトラヤが私を見上げて言ってきた。
「いいよ。一緒に行く。二人なら大丈夫だと思う」
リベッタさんからトラヤの面倒を見るように言われているし、私も魔境の状況は気になる。この目で確認できるのなら助かる。
「……これが友情か。……尊い」
「何か言いましたか?」
「いやなにも」
私達のやり取りをしながら満面の笑みを浮かべていたセラさんが小声で何事か呟いていた。良く聞こえなかったけれど。
「話がまとまった上に、頼もしい調査の協力者の約束までできて重畳だ。缶ポーションは十本ほどお願いしたいのだけど、いつできるかな?」
言われて私は工房内の在庫を思い出す。大丈夫、材料は足りている。
「それなら明日にでも。組合に届ければいいですか?」
「それで頼む。私から話を通しておこう。それと、迷惑で無ければ時々ここに来てもいいだろうか?」
遠慮がちに聞いてきたセラさんに私は笑顔で答える。
「いつもいるとは限りませんが。それで良ければ。できれば魔境の話なんかを聞かせて貰えると嬉しいです」
「それは良かった。土産話を持ってこれるように頑張ろう」
そう答えると、セラさんは上機嫌に去って行った。
魔境調査隊のお客様か。お得意様になってくれるよう頑張ろう。
「ねぇイルマ。調査隊って少人数なんだよね?」
「私はそう聞いているけれど」
具体的な人数は聞いていないけれど、少人数の調査隊というと十人いないだろう。規模的に優秀な冒険者パーティーと変わらないはずだ。
「魔境が活性化してるとなると、ちょっと心配かな」
精鋭だから大丈夫よ、と言いかけて私は思いとどまった。
魔法使いの勘は良く当たるのだ。
今のところ私の工房に直接依頼にやってくる顧客はいない。看板も出していないし、大っぴらに仕事を受けようともしていない。そもそもフェニアさんの店と冒険者組合からの依頼をこなせばほぼ手一杯なのでこれでいい。
そう思って暮らしていたのだけれど、ついに私の工房にお客様がやって来る日が来た。
私とトラヤが冒険者組合で依頼を確認して、これからの採取の相談をしていた時だった。
玄関がノックされて、返事をすると客人が入ってきた。
「失礼する。ここはイルマさんのアトリエで合っているだろうか?」
入ってきたのはすらっとした美人さんだった。背が高く、短めの濃い茶色の髪の毛と瑪瑙色の瞳、着ている白と紫の鎧がよく似合っている。
鎧といい腰から下げた長剣といい冒険者かそれに類する人だと言うことは一目でわかった。
「イルマは私ですけれど。どのようなご用件でしょうか?」
「良かった……。看板もなかったんで不安だったんだ。私はセラ。フェニアという方の店でこれのことを聞いたらこの場所を紹介されてね」
そう言ってセラさんが背負った袋から取り出したのは缶ポーションだった。
「あ、イルマの作った缶のポーション」
トラヤの発言にセラさんは頷き、にこやかに語る。
「私は冒険者組合の依頼で派遣された魔境調査隊の所属でね。たまたま見かけたこの金属容器のポーションが気に入ったんだ」
なんと、噂の魔境調査隊の人だったとは。しかも、私の作品に興味が。これは嬉しい。
「最近レシピを思いついて作ったものです。できれば使用感なんかを教えて頂けると嬉しいです」
「あ、椅子椅子。どうぞ」
私が話し出したのに気を利かせて、トラヤが使っていない椅子を持って来てくれた。セラさんは「では、遠慮無く」とにこやかに答えると着席する。
「実は今日調査から帰ったばかりでね。思ったより使い勝手が良かったんで追加で製造をお願いしたくてやってきたんだ」
作って一週間くらいでまさかの個人依頼。これは思ったより良い物を作ってしまったかな。缶ポーションは個人的に気に入っているので請け負いたいところだけれど、魔境調査隊の人というのがちょっと気になる。あんまり高度なポーションを求められると素材がない。
「では、改めて。この缶ポーションの製造をお願いできないだろうか。できれば調査の度に補充したいんだが」
「えっと、いいんですが、高度なポーションでは作ったことがありません。レシピがないので、よくある治癒ポーションと快癒のポーションくらいになってしまいますが」
「構わない。快癒のポーションが助かるな」
「それと、フェニアさんのお店への納品や冒険者組合の依頼もあるので大量生産も無理ですけれど」
「それも構わない。噂には聞いているよ。この町では『錬金術の塔』から来た錬金術師が魔法使いと組んで活躍していると」
噂になってるのか。採取とか町の設備の点検とか地味なことしかしてないのに。
「それはトラヤ。こちらの魔法使いの子が目立つからですね。私は普通の錬金術師ですから」
「そんなことないよ。イルマも組合じゃ有名だよ。隙あらば採取中に魔獣ごと爆破するって」
「私もその話は聞いたな。とりあえず爆裂球を投げるとか」
「…………」
そんなに爆破したかな。一採取に二回くらいのはずだけれど。
「わかりました。普通のポーションよりちょっと高くついちゃいますけど、いいですか?」
「ありがとう。助かるよ。調査から帰る度に補充をお願いすると思う。簡単な要望などをしてもいいかな?」
「できそうなことなら。……魔境の調査、結構大変なんですか?」
素速く商談がまとまりそうなのはいいけれど、魔境の調査について気になった。調査隊の動向はきっと私達には影響がある。是非聞いておきたい。
「そうだな、『四節の森』の向こうに未知の魔境が現れている。魔獣が多いが今のところ手に負えないほどではない。話せるのはこんなところかな」
話しぶりからするとセラさんは問題ない範囲の情報を伝えてくれたようだった。具体性に乏しい話だし、きっと真実だろう。
「どうしたの、トラヤ?」
見れば、隣に座るトラヤが少し深刻な顔をしていた。
「魔獣が多い未知の魔境……。わたしも手伝った方がいいかな」
いつになく真面目な顔で意外な言葉を口にするトラヤ。
「どうしたの? 普段は魔境方面の依頼は採取くらいしか受けないのに」
「修行中とはいえ魔法使いだからね。危険な魔境を見つけたら対処するようにってお師匠様に言われてるんだ」
なるほど。魔法使いの世界にも色々と決まり事があると聞いてるけど、その一つか。
「魔境は魔法使いが作ったというし、頼りになりそうだ。隊長に伝えておこう。もしかしたら、本当に依頼するかもしれない」
「その時はイルマも一緒でよろしくね」
「えっ、私も?」
「イルマは強いし頼りになるから。駄目かな?」
不安げな顔でトラヤが私を見上げて言ってきた。
「いいよ。一緒に行く。二人なら大丈夫だと思う」
リベッタさんからトラヤの面倒を見るように言われているし、私も魔境の状況は気になる。この目で確認できるのなら助かる。
「……これが友情か。……尊い」
「何か言いましたか?」
「いやなにも」
私達のやり取りをしながら満面の笑みを浮かべていたセラさんが小声で何事か呟いていた。良く聞こえなかったけれど。
「話がまとまった上に、頼もしい調査の協力者の約束までできて重畳だ。缶ポーションは十本ほどお願いしたいのだけど、いつできるかな?」
言われて私は工房内の在庫を思い出す。大丈夫、材料は足りている。
「それなら明日にでも。組合に届ければいいですか?」
「それで頼む。私から話を通しておこう。それと、迷惑で無ければ時々ここに来てもいいだろうか?」
遠慮がちに聞いてきたセラさんに私は笑顔で答える。
「いつもいるとは限りませんが。それで良ければ。できれば魔境の話なんかを聞かせて貰えると嬉しいです」
「それは良かった。土産話を持ってこれるように頑張ろう」
そう答えると、セラさんは上機嫌に去って行った。
魔境調査隊のお客様か。お得意様になってくれるよう頑張ろう。
「ねぇイルマ。調査隊って少人数なんだよね?」
「私はそう聞いているけれど」
具体的な人数は聞いていないけれど、少人数の調査隊というと十人いないだろう。規模的に優秀な冒険者パーティーと変わらないはずだ。
「魔境が活性化してるとなると、ちょっと心配かな」
精鋭だから大丈夫よ、と言いかけて私は思いとどまった。
魔法使いの勘は良く当たるのだ。
3
お気に入りに追加
906
あなたにおすすめの小説
白紙の冒険譚 ~パーティーに裏切られた底辺冒険者は魔界から逃げてきた最弱魔王と共に成り上がる~
草乃葉オウル
ファンタジー
誰もが自分の魔法を記した魔本を持っている世界。
無能の証明である『白紙の魔本』を持つ冒険者エンデは、生活のため報酬の良い魔境調査のパーティーに参加するも、そこで捨て駒のように扱われ命の危機に晒される。
死の直前、彼を助けたのは今にも命が尽きようかという竜だった。
竜は残った命を魔力に変えてエンデの魔本に呪文を記す。
ただ一つ、『白紙の魔本』を持つ魔王の少女を守ることを条件に……。
エンデは竜の魔法と意思を受け継ぎ、覇権を争う他の魔王や迫りくる勇者に立ち向かう。
やがて二人のもとには仲間が集まり、世界にとって見逃せない存在へと成長していく。
これは種族は違えど不遇の人生を送ってきた二人の空白を埋める物語!
※完結済みの自作『PASTEL POISON ~パーティに毒の池に沈められた男、Sランクモンスターに転生し魔王少女とダンジョンで暮らす~』に多くの新要素を加えストーリーを再構成したフルリメイク作品です。本編は最初からすべて新規書き下ろしなので、前作を知ってる人も知らない人も楽しめます!
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる