元悪徳領主の娘ですが、蛮族の国に嫁いで割と幸せにやってます

ルルシア・グランフレシアの実家は、悪徳領主である。
とても悪い領主なので、ある日突然、世間から断罪された。
それはもう、しっかりと。

両親の悪行に頭を悩ませていたルルシアは、学院でその報を聞き、絶望した。

「せめて卒業してから投獄してくださいまし!」

しかし、時計の針は止まらない。

目の前に突きつけられたのは、貴族令嬢の使用人か、蛮族と呼ばれる人々の住まう国へ嫁ぐこと。

彼女は思った。罪人の娘として暮らすより、他国へ嫁いだ方がマシでは?

そんな一縷の望みにかけて、ルルシアは嫁ぐことを選択する。

覚悟を決めて嫁いだ先で待っていたのは、思ったよりも、悪くない生活。

穏やかな夫と、静かな田舎の風景、それとちょっと厄介な出来事の数々。

「邪魔者扱いされないように、頑張らないとですわ!」

居場所を失った悪徳領主の娘が、居場所のために頑張る日々が始まった。

※だいたい三万字いかない程度で完結します。
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