79 / 242
十一章 会議
10
しおりを挟む
と、さっきのおっさんマスターが「こちらも今の所ノワールとの繋がりを示すものは何も出とりませんな」と付け足した。
他の支部のマスター達を見ても、皆似た状況なのか、神妙な顔で頷いたり目を細めたりしている。
俺は再び集中して手元にある紙に目を戻す。
どーやらここには今おっさんとオバさんが言った事件の他にも、他の地域で起こった似た様な事件がいくつも報告されてるみてぇだった。
ザッと目を通した感じだが……こいつらには全部、いくつかの共通点がある。
人拐いの実行犯は地元の賊や、マスターのおっさんが言った様なワル共の集まりだって事。
仲買人は若くて、いかにも平凡そうなどこにでもいそうな男。
そいつらは決まって 自分の主人が誰なのかは賊にも明かさず、もし自身がギルドの冒険者なんかに捕まり、秘密がバレそうだとなったら、身の回りの証拠を消して自害するって手段で秘密を守ろうとする。
中にはオバさんのトコみてぇに こーゆー事件が発生してるって事で自害を食い止められてる事例もあるが、そいつらも口は割らねぇらしく、事件の全容は今の時点じゃ明らかに出来てないらしかった。
そして──仲買人が身の回りの品を残したまま自害したのも、ノワールとの繋がりが見えたのも俺らが遭遇したあの事件だけで──。
そいつが唯一、他の地域の事件とは決定的に違う所だった。
俺は思わず頭を掻いた。
……うーん、こりゃあ……。
思ってたよりかなりキナ臭い事件だぜ。
同じ様な事件が国内で立て続けに起こったり、人拐いの実行犯がそのどの件も地元の賊やワル共だったりなんて事は……まあ、百歩譲ってまだある話だとしてもだぜ……?
……仲買人の特徴が、どーにも全部、似過ぎてやしねぇか?
『いかにも平凡そうな、どこにでもいそうな ごくごく普通の男』。
『平凡そうな』とか『普通の』とかってぇのは完全に見る人の主観だろ?
その主観が──全然違う犯人だってのに、こうまで一致するもんかね?
同一人物の事を指してるって言われりゃまだ納得出来るが、俺の事件の仲買人やおっさんマスターのトコではそれぞれ自害、オバさんのトコでは自害は食い止められてるってんだから、もちろん全部別人なんだろう。
仲買人ってのは皆どいつもこいつも似た様な特徴を持っちまうモンなのか……?
それとも仲買人を勤める男に必要なスキルが『誰がどー見ても平凡に見える事』だったりするんだろーか?
んなバカみてぇな事を考えてっと、大統領の近くに座っていた外交官らしい若い男が口を開く。
「皆さんの報告書、我々も目を通させて頂きました。
類似の事件がトルス国内で多発している一方で、肝心のノワールに繋がる証拠は、南方支部の事件以外では一つも出てこない。
けれど類似事件や行方不明者数がノワールに近い地域に多い事もまた事実です」
「──その、南方支部の冒険者たちが見つけた証拠の品ですけど……。
そのままを受け取っていいもんでしょうか。
自分がその仲買人なら、そういう証拠は一番に処分しますよ。
山賊達が冒険者に捕まった時点でね。
ましてやノワール宰相との繋がりを知る山賊の頭《かしら》をわざわざ警備の堅い獄中まで行って殺し、自分も冒険者に捕まりそうになったからって自害までしたんでしょう?
そこまでしておいて、何で自分の所持品を処分する程度の事をしなかったのか……。
おかしいじゃないですか」
言ったのはテーブルの真ん中ら辺に掛けているギルドのマスターらしい年の若い兄ちゃんだ。
と、その横のメガネの壮年の男も言う。
「それについては私も疑問に思っていた。
この事件の首謀者はノワールの宰相だと思わせる為にわざと残した様にも見える」
答えたのはさっきの外交官だ。
「ええ、仰る通りです。
しかし仲買人がトルスとノワールを何度も往復していたというのは国境警備の記録でも確かな事──。
宰相との関わりは不明ですが、この件に関してはどういう形であれノワールが絡んでいるという事だけは確かかと」
外交官の言葉に同意する様に、辺りが静まる。
皆、難しい顔だ。
ほんの少しの沈黙の後──「では、」と声を発したのは、ギルドのマスター達の中でもおそらく一番偉いんだろう、上座に座ったじいさんだった。
「──ギルド協会側としては引き続き、捕らえた賊や仲買人の取り調べを。
自害した仲買人達についてはその素性調査までを徹底して執り行い、一連の事件とノワールとの関係を──特に宰相との関連を探ります。
行方不明者に関しても、出来得る限り探し出し、助け出せる様努力しましょう。
ギルドの冒険者達に頼み、街の保安強化に努め、何か進展があればすぐに他の支部や大統領方とも情報を共有する──その方向でよろしいですかな?」
言った、銀縁眼鏡の奥の双眼が、物柔らかなのになんか怖ぇ……。
なんてぇか、歴戦の冒険者……みてぇな鋭い眼光を放ってるって感じなんだよな。
このじいさん、若い頃はもしかしたら凄腕の冒険者とかだったのかもしれねぇ。
と、大統領がじいさんの言葉に「そのように頼みます」と答えた。
「我々もノワール側にそれとなく探りを入れてみましょう。
ギルド協会と我々、双方の協力が大切な事案です。
一連の事件解決には時間がかかるかもしれませんが、皆さん、どうぞ御協力の程をお願いしたい」
大統領が言うと、その場にいた皆が静かに頷く。
どーやらこのまま解散の流れになりそうだ。
けどよー……。
これじゃ結局『疑問は色々あるけど皆で協力して事件を解決しよーぜ』って事にしかならねぇじゃねぇか。
俺は仕方なく、息をついた。
と──その溜息を、大統領に見咎められる。
「──リッシュ・カルトくん、と言ったかな」
たった一言、それだけ。
だってのに、その一言でその場にいた全員が、一斉に俺の方を見た。
俺は──若干ビビりながらも、大統領の方を見る。
大統領は真面目な顔をしていた。
「何か不満な点がある様だが、言いたいことがあるのなら言ってみたまえ」
言ってくる。
横目でシエナが『あんたはまた……』とばかりの目で俺を見てるのが分かる。
ぱたん、と足元の犬カバまで俺の足を尻尾で打ってきやがった。
俺は──若干気まずく思いながらも天井へくるッと目をやり、頬をぽりぽり掻く。
見てもいねぇのに周りの視線が痛い。
部外者のクセに進行の邪魔してんじゃねぇってトコだろう。
けどよ、他ならねぇ大統領が『言いたいことがあるなら言え』ってんだからその通りにしてやろうじゃねぇか。
俺は覚悟を決めて口を開いた。
「……だったら言わせてもらうけど、」
目を戻して口を開きかける間も皆の視線がチクチク痛い。
俺は思わず浅く息をついた。
「──なんだかそれっぽく話がまとまって解散って流れらしいが、話のツメが甘いんじゃねぇのか?
今の結局、ギルドじゃそれぞれの支部で事件究明と防止を、大統領達はノワールをどうにか探って、後はお互い情報共有しようって話だろ?
俺に言わせりゃ話が大雑把なんだよ」
思ったままを言ってやる──と、最初のおっさんマスターと大統領の左側に座った外交官が「なっ……!」と怒りも心頭な声を上げる。
シエナが額に手を当て、深い溜息をつく中──ギルドマスター達も外交官達もこっちを睨む。
おっさんがバンッとテーブルを両手で叩いて大声を張り上げる。
「~何も知らん、部外者が……!」
「──構わない。続けてくれ」
大声を上げかけたおっさんの言葉を遮って、グラノス大統領が冷静そのものの声で言う。
俺は少し意外に思いつつも大統領を見やった。
ここに入ってきた時一番に強烈な睨みをくれたのはグラノス大統領だ。
その大統領が、この俺の話を聞こうってんだから。
おっさんもギロリと俺を睨んでくるが……さすがにそれ以上の文句は言えねぇらしい。
テーブルについた手を拳にしてわなわな震わせながらも、ガンッと乱暴に席に着いた。
俺は話を続けた。
「……ここで話し合われるべきはそーゆう大雑把な事じゃなくって、もっと具体的な解決策だろ?
今のおっさん達の話によりゃあ仲買人が手を組むのは地元の賊やワル共ってパターンらしいじゃねぇか。
今後も似たよーな連中が人拐いの実行犯になる可能性がある。
そーいう連中に仲買人が接触する可能性もな。
利用されそうな賊やワル共の動き、把握して各地で情報共有した方がいいんじゃねぇか?
もしそいつらが怪しい人物──まぁ今回はどこにでもいそうな男、だっけ?
そういう奴と接触したり、他のギルドの地区まで拐った人達を運んだとしても、すぐに分かるようにさ」
他の支部のマスター達を見ても、皆似た状況なのか、神妙な顔で頷いたり目を細めたりしている。
俺は再び集中して手元にある紙に目を戻す。
どーやらここには今おっさんとオバさんが言った事件の他にも、他の地域で起こった似た様な事件がいくつも報告されてるみてぇだった。
ザッと目を通した感じだが……こいつらには全部、いくつかの共通点がある。
人拐いの実行犯は地元の賊や、マスターのおっさんが言った様なワル共の集まりだって事。
仲買人は若くて、いかにも平凡そうなどこにでもいそうな男。
そいつらは決まって 自分の主人が誰なのかは賊にも明かさず、もし自身がギルドの冒険者なんかに捕まり、秘密がバレそうだとなったら、身の回りの証拠を消して自害するって手段で秘密を守ろうとする。
中にはオバさんのトコみてぇに こーゆー事件が発生してるって事で自害を食い止められてる事例もあるが、そいつらも口は割らねぇらしく、事件の全容は今の時点じゃ明らかに出来てないらしかった。
そして──仲買人が身の回りの品を残したまま自害したのも、ノワールとの繋がりが見えたのも俺らが遭遇したあの事件だけで──。
そいつが唯一、他の地域の事件とは決定的に違う所だった。
俺は思わず頭を掻いた。
……うーん、こりゃあ……。
思ってたよりかなりキナ臭い事件だぜ。
同じ様な事件が国内で立て続けに起こったり、人拐いの実行犯がそのどの件も地元の賊やワル共だったりなんて事は……まあ、百歩譲ってまだある話だとしてもだぜ……?
……仲買人の特徴が、どーにも全部、似過ぎてやしねぇか?
『いかにも平凡そうな、どこにでもいそうな ごくごく普通の男』。
『平凡そうな』とか『普通の』とかってぇのは完全に見る人の主観だろ?
その主観が──全然違う犯人だってのに、こうまで一致するもんかね?
同一人物の事を指してるって言われりゃまだ納得出来るが、俺の事件の仲買人やおっさんマスターのトコではそれぞれ自害、オバさんのトコでは自害は食い止められてるってんだから、もちろん全部別人なんだろう。
仲買人ってのは皆どいつもこいつも似た様な特徴を持っちまうモンなのか……?
それとも仲買人を勤める男に必要なスキルが『誰がどー見ても平凡に見える事』だったりするんだろーか?
んなバカみてぇな事を考えてっと、大統領の近くに座っていた外交官らしい若い男が口を開く。
「皆さんの報告書、我々も目を通させて頂きました。
類似の事件がトルス国内で多発している一方で、肝心のノワールに繋がる証拠は、南方支部の事件以外では一つも出てこない。
けれど類似事件や行方不明者数がノワールに近い地域に多い事もまた事実です」
「──その、南方支部の冒険者たちが見つけた証拠の品ですけど……。
そのままを受け取っていいもんでしょうか。
自分がその仲買人なら、そういう証拠は一番に処分しますよ。
山賊達が冒険者に捕まった時点でね。
ましてやノワール宰相との繋がりを知る山賊の頭《かしら》をわざわざ警備の堅い獄中まで行って殺し、自分も冒険者に捕まりそうになったからって自害までしたんでしょう?
そこまでしておいて、何で自分の所持品を処分する程度の事をしなかったのか……。
おかしいじゃないですか」
言ったのはテーブルの真ん中ら辺に掛けているギルドのマスターらしい年の若い兄ちゃんだ。
と、その横のメガネの壮年の男も言う。
「それについては私も疑問に思っていた。
この事件の首謀者はノワールの宰相だと思わせる為にわざと残した様にも見える」
答えたのはさっきの外交官だ。
「ええ、仰る通りです。
しかし仲買人がトルスとノワールを何度も往復していたというのは国境警備の記録でも確かな事──。
宰相との関わりは不明ですが、この件に関してはどういう形であれノワールが絡んでいるという事だけは確かかと」
外交官の言葉に同意する様に、辺りが静まる。
皆、難しい顔だ。
ほんの少しの沈黙の後──「では、」と声を発したのは、ギルドのマスター達の中でもおそらく一番偉いんだろう、上座に座ったじいさんだった。
「──ギルド協会側としては引き続き、捕らえた賊や仲買人の取り調べを。
自害した仲買人達についてはその素性調査までを徹底して執り行い、一連の事件とノワールとの関係を──特に宰相との関連を探ります。
行方不明者に関しても、出来得る限り探し出し、助け出せる様努力しましょう。
ギルドの冒険者達に頼み、街の保安強化に努め、何か進展があればすぐに他の支部や大統領方とも情報を共有する──その方向でよろしいですかな?」
言った、銀縁眼鏡の奥の双眼が、物柔らかなのになんか怖ぇ……。
なんてぇか、歴戦の冒険者……みてぇな鋭い眼光を放ってるって感じなんだよな。
このじいさん、若い頃はもしかしたら凄腕の冒険者とかだったのかもしれねぇ。
と、大統領がじいさんの言葉に「そのように頼みます」と答えた。
「我々もノワール側にそれとなく探りを入れてみましょう。
ギルド協会と我々、双方の協力が大切な事案です。
一連の事件解決には時間がかかるかもしれませんが、皆さん、どうぞ御協力の程をお願いしたい」
大統領が言うと、その場にいた皆が静かに頷く。
どーやらこのまま解散の流れになりそうだ。
けどよー……。
これじゃ結局『疑問は色々あるけど皆で協力して事件を解決しよーぜ』って事にしかならねぇじゃねぇか。
俺は仕方なく、息をついた。
と──その溜息を、大統領に見咎められる。
「──リッシュ・カルトくん、と言ったかな」
たった一言、それだけ。
だってのに、その一言でその場にいた全員が、一斉に俺の方を見た。
俺は──若干ビビりながらも、大統領の方を見る。
大統領は真面目な顔をしていた。
「何か不満な点がある様だが、言いたいことがあるのなら言ってみたまえ」
言ってくる。
横目でシエナが『あんたはまた……』とばかりの目で俺を見てるのが分かる。
ぱたん、と足元の犬カバまで俺の足を尻尾で打ってきやがった。
俺は──若干気まずく思いながらも天井へくるッと目をやり、頬をぽりぽり掻く。
見てもいねぇのに周りの視線が痛い。
部外者のクセに進行の邪魔してんじゃねぇってトコだろう。
けどよ、他ならねぇ大統領が『言いたいことがあるなら言え』ってんだからその通りにしてやろうじゃねぇか。
俺は覚悟を決めて口を開いた。
「……だったら言わせてもらうけど、」
目を戻して口を開きかける間も皆の視線がチクチク痛い。
俺は思わず浅く息をついた。
「──なんだかそれっぽく話がまとまって解散って流れらしいが、話のツメが甘いんじゃねぇのか?
今の結局、ギルドじゃそれぞれの支部で事件究明と防止を、大統領達はノワールをどうにか探って、後はお互い情報共有しようって話だろ?
俺に言わせりゃ話が大雑把なんだよ」
思ったままを言ってやる──と、最初のおっさんマスターと大統領の左側に座った外交官が「なっ……!」と怒りも心頭な声を上げる。
シエナが額に手を当て、深い溜息をつく中──ギルドマスター達も外交官達もこっちを睨む。
おっさんがバンッとテーブルを両手で叩いて大声を張り上げる。
「~何も知らん、部外者が……!」
「──構わない。続けてくれ」
大声を上げかけたおっさんの言葉を遮って、グラノス大統領が冷静そのものの声で言う。
俺は少し意外に思いつつも大統領を見やった。
ここに入ってきた時一番に強烈な睨みをくれたのはグラノス大統領だ。
その大統領が、この俺の話を聞こうってんだから。
おっさんもギロリと俺を睨んでくるが……さすがにそれ以上の文句は言えねぇらしい。
テーブルについた手を拳にしてわなわな震わせながらも、ガンッと乱暴に席に着いた。
俺は話を続けた。
「……ここで話し合われるべきはそーゆう大雑把な事じゃなくって、もっと具体的な解決策だろ?
今のおっさん達の話によりゃあ仲買人が手を組むのは地元の賊やワル共ってパターンらしいじゃねぇか。
今後も似たよーな連中が人拐いの実行犯になる可能性がある。
そーいう連中に仲買人が接触する可能性もな。
利用されそうな賊やワル共の動き、把握して各地で情報共有した方がいいんじゃねぇか?
もしそいつらが怪しい人物──まぁ今回はどこにでもいそうな男、だっけ?
そういう奴と接触したり、他のギルドの地区まで拐った人達を運んだとしても、すぐに分かるようにさ」
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
条件付きチート『吸収』でのんびり冒険者ライフ!
ヒビキ タクト
ファンタジー
旧題:異世界転生 ~条件付きスキル・スキル吸収を駆使し、冒険者から成り上がれ~
平凡な人生にガンと宣告された男が異世界に転生する。異世界神により特典(条件付きスキルと便利なスキル)をもらい異世界アダムスに転生し、子爵家の三男が冒険者となり成り上がるお話。 スキルや魔法を駆使し、奴隷や従魔と一緒に楽しく過ごしていく。そこには困難も…。 従魔ハクのモフモフは見所。週に4~5話は更新していきたいと思いますので、是非楽しく読んでいただければ幸いです♪ 異世界小説を沢山読んできた中で自分だったらこうしたいと言う作品にしております。
優秀な姉の添え物でしかない私を必要としてくれたのは、優しい勇者様でした ~病弱だった少女は異世界で恩返しの旅に出る~
日之影ソラ
ファンタジー
前世では病弱で、生涯のほとんどを病室で過ごした少女がいた。彼女は死を迎える直前、神様に願った。
もしも来世があるのなら、今度は私が誰かを支えられるような人間になりたい。見知らぬ誰かの優しさが、病に苦しむ自分を支えてくれたように。
そして彼女は貴族の令嬢ミモザとして生まれ変わった。非凡な姉と比べられ、常に見下されながらも、自分にやれることを精一杯取り組み、他人を支えることに人生をかけた。
誰かのために生きたい。その想いに嘘はない。けれど……本当にこれでいいのか?
そんな疑問に答えをくれたのは、平和な時代に生まれた勇者様だった。
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
ヤンデレ狼の英雄様に無理矢理番にされました。さて、それではデスゲームを始めましょうか
井藤 美樹
恋愛
ゼシール王国が特別ではないけど、この世界は、獣人や竜人、エルフやドワーフなどの亜人族と人族が共存して暮らしている。
とはいっても、同じ町や王都に住んでいるだけで、居住区域は別々。それは人族と亜人族を護るために必要なこと。
なんせ、人族である私にはわからない世界だけど、亜人族には番っていう者が存在するの。昔は平気で亜人族が人族を拉致していたって聞いたわ。今は法律上罰せられるから安心だけどね。
でも、年に一回、合法的に拉致できる日があるの。
それが、愛の女神レシーナ様の生誕の日――
亜人族と人族の居住区の境界にある中央区で行われる、神聖な儀式。
番を求める亜人族と年頃の人族が集まるの、結構な人数だよ。簡単に言えば集団お見合いかな。選ばれれば、一生優雅に暮らせるからね、この日にかける人族の気持ちは理解はできるけどね。私は嫌だけど。
この日ばかりはお店はお休み。これ幸いと店の掃除をしていたら、ドアをノックする音がした。
なにも考えずにドアを開けたら、亜人族の男が私に跪いて差し出してきた、女神が愛する白百合の花を――
「やっと会えた……私の運命の番。さぁ、私たちの家に帰ろう」
たった六歳の少女に求婚してきたのは狼獣人の白銀の守護者様。
その日から、ゴールが監禁というデスゲームが始まった。
異世界の平和を守るだけの簡単なお仕事
富樫 聖夜
ファンタジー
ひょんなことから、ご当地ヒーローのイベントに怪獣役で出ることになった大学生の透湖。その最中、いきなり異世界にトリップしてしまった! 着ぐるみ姿のまま国境警備団に連れていかれた透湖は、超美形の隊長・エリアスルードに見とれてしまう。しかし彼は透湖を見たとたん、いきなり剣を抜こうとした! どうにか人間だと分かってもらい、事なきを得た透湖だが、今度は「救世主」と言われて戦場へ強制連行! そこでマゴスと呼ばれる本物の怪獣と戦うことになり、戸惑う透湖だったけれど、なぜか着ぐるみが思わぬチートを発揮して――?
恐喝されている女の子を助けたら学校で有名な学園三大姫の一人でした
恋狸
青春
特殊な家系にある俺、こと狭山渚《さやまなぎさ》はある日、黒服の男に恐喝されていた白海花《しらみはな》を助ける。
しかし、白海は学園三大姫と呼ばれる有名美少女だった!?
さらには他の学園三大姫とも仲良くなり……?
主人公とヒロイン達が織り成すラブコメディ!
小説家になろう、カクヨムでも投稿しています。
カクヨムにて、月間3位
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
傍若無人な姉の代わりに働かされていた妹、辺境領地に左遷されたと思ったら待っていたのは王子様でした!? ~無自覚天才錬金術師の辺境街づくり~
日之影ソラ
恋愛
【新作連載スタート!!】
https://ncode.syosetu.com/n1741iq/
https://www.alphapolis.co.jp/novel/516811515/430858199
【小説家になろうで先行公開中】
https://ncode.syosetu.com/n0091ip/
働かずパーティーに参加したり、男と遊んでばかりいる姉の代わりに宮廷で錬金術師として働き続けていた妹のルミナ。両親も、姉も、婚約者すら頼れない。一人で孤独に耐えながら、日夜働いていた彼女に対して、婚約者から突然の婚約破棄と、辺境への転属を告げられる。
地位も婚約者も失ってさぞ悲しむと期待した彼らが見たのは、あっさりと受け入れて荷造りを始めるルミナの姿で……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる