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その晩、私ははるかちゃんが寝るのを見計らって、拓海さんに連絡しました。
待ち合わせ場所の休憩室は深夜で誰もおらず、ヒッソリと静まり返っています。
「ごめん…こんな夜更けに呼び出して」
拓海さんは私に缶ビールを渡しながら、自分も蓋を開けビールをあおりました。
なんだか、いつもの拓海さんらしくない…そんな雰囲気に私も不安になります。
「なにかお話があるんですよね?」
私の言葉に頷くと拓海さんは暗い目で私を見返して聞きました。
「理来にとって、俺はどんな存在なの?」
私にとっての拓海さん…?
「もちろん、恋人だし、大切だと思っていますけれど…」
私の言葉に皮肉気な表情を浮かべると「本当にそうかな…」と彼は言いました。
「今日、いきなり【魂】の事件に巻き込まれた時もお前は春原兄を頼りにしていたし、いざっていうときに頼ってもくれない。…俺じゃダメなんだろ?」
そう言うとまたビールをあおりました。
「…今日、事件に巻き込まれたのは偶然だし、たまたま陵介さんが商売道具を持ってきていたから、危険回避の為にお願いしただけです。それがいけない事だって言うんですか?」
…そう、今回旅行に来て事件にぶつかったのも、春原兄妹が一緒に居合わせたのも偶然だ。
もしも私達だけだったなら、また別の方法…この地元の【初期課】に援護をお願いするとか…そういった形でしか関わることは出来なかっただろうと思う。
ただ、その場合は時間がかかり過ぎて、広野さんの【魂】が助かったかどうかは判らない。
偶然とはいえ、最善の方法で動けたと思う。それなのに、どうして責められなければならないのだろうか…?
「理来にとって、どうやっても俺は一番の存在にはなれないんだな…そう痛感してさ…」
拓海さんは力なく笑うと缶を握りつぶし、ゴミ箱へ放り込んだ。
そして「ごめん…ちょっと…考えが纏まらない。しばらく俺たち距離を置こう」
そう言うと、私を置き去りに帰ってしまったのだ。
言うだけ言って、もう帰るって…なんなの?しかも勝手に好きだって騒いで、自分が私の一番じゃないから距離を置こうってどういうことなの⁈
唖然とした分、怒りも大きく私は彼がどんな気持ちで言ったのかを考えることもしませんでした。
そして、部屋へ帰ると布団に包まりそのまま寝てしまったのです。
翌朝「大変だよ⁈北条さんが先に帰っちゃったんだって‼」とはるかちゃんに揺すり起こされるまで爆睡していた自分を呪いたい…。
「兄貴が聞いたら急用が出来たから先に帰るから、後はよろしくって言ったみたいだけれど…もしかして理来、北条さんと昨夜何かあったの?」
はるかちゃんが心配してくれますが、まさかお互いの距離を置こうと言われたとも言えません。
「急用だって言うんだから仕方ないよ。私たちは折角だし観光して帰ろう」と強がりを言ってしまいました。
朝食の会場に行くと、梛野さんと広野さん両方からお礼を言われました。
「再就職がんばります」と笑う広野さんは吹っ切れた様子です。…彼女はきっと大丈夫だと確信できました。
「もう一人のすごく素敵な男性はどちらですか?」と聞かれ「急用で、先に帰ったんです」と告げると、「直接お礼を言えなくて残念!よろしくお伝えくださいね」と手を振りながら二人は去っていきました。
その言葉で拓海さんのことを思い出すと、またモヤモヤした気持ちが溢れてきます。
「…近くに有名なパワースポットがあるって言っていたし、観光して行こうか?」
陵介さんの提案で、宿を出た私たちはパワースポットとして有名な神社へとやってきました。確かに、鬱蒼とした木立に囲まれた、神社は神域らしく空気までもが澄んでいるようです。
しかも【恋愛成就の宮】とのことで、ものすごい数のカップルがいます。みんなイチャイチャして幸せそう…。
はるかちゃんと陵介さんも一見カップルに見えるので、私のお一人様感がものすごい…。虚しい…。
トボトボと二人の後で参拝をすませると、おみくじを引くことになりました。
「やった‼私は大吉、願いごと叶うだって」「私は…吉ですね、諦めずに歩めだそうです」
二人がニコニコと報告してくれますが…私は…。
「大凶…願い叶わぬ、諦めよ…だって」
よりによって大凶…拓海さんとの関係修復を願ったら大凶って…。
「でも、大凶って今がどん底だからあとは上がるしかないっていうし、そんなに悪くないらしいよ?」
「そうですよ、このおみくじはそこの木に縛って、神様に大凶を受けてもらいましょう」
春原兄妹の言葉に思わず泣きそうになります。
…気を使わせてごめんね。必死で取り繕ったものの、私は想像以上にダメージを受けていたようです。
私はウッカリお土産を買う事すら忘れて帰宅したためにそれを楽しみにしていた家族から猛批判を浴びたのでした…。踏んだり蹴ったり…。
翌朝、市役所に出勤した私は【初期課】に北条さんが来ていないことに気が付きました。
「あの…?北条さんは今日はお休みですか?」田中課長に聞くと、「うん、なんかね、風邪を引いたみたいで今日、明日は休ませてくれって連絡があったんだけど…」と小声で教えてくれました。
なんで小声で言うのか…その理由は南原うららかが「ええっ⁈北条さんがお休み⁈可哀そう~!早速お見舞いに行かなくちゃね」と大騒ぎしたことで分かりました。拓海さん嫌がりそうだもんね…。
「南原さん、北条君はインフルエンザかもしれないからお見舞いは遠慮するって言っていたからね」
課長は南原をけん制すると、私を手招きして「あのさ、今日届けて欲しい物があるから、仕事が終わったら北条君の家に行ってくれるかな?君、パートナーでしょ」と小声で言ってきた。
…パートナーね…。距離を置こうって言われましたけど…とはさすがに言えず、仕方なく私は頷いて仕事に戻りま した。拓海さんのいない席を見るのが辛く、私はいつも以上に一生懸命書類を整理しました。
今日はなんだか時間の進みが遅いなと感じながら…。
待ち合わせ場所の休憩室は深夜で誰もおらず、ヒッソリと静まり返っています。
「ごめん…こんな夜更けに呼び出して」
拓海さんは私に缶ビールを渡しながら、自分も蓋を開けビールをあおりました。
なんだか、いつもの拓海さんらしくない…そんな雰囲気に私も不安になります。
「なにかお話があるんですよね?」
私の言葉に頷くと拓海さんは暗い目で私を見返して聞きました。
「理来にとって、俺はどんな存在なの?」
私にとっての拓海さん…?
「もちろん、恋人だし、大切だと思っていますけれど…」
私の言葉に皮肉気な表情を浮かべると「本当にそうかな…」と彼は言いました。
「今日、いきなり【魂】の事件に巻き込まれた時もお前は春原兄を頼りにしていたし、いざっていうときに頼ってもくれない。…俺じゃダメなんだろ?」
そう言うとまたビールをあおりました。
「…今日、事件に巻き込まれたのは偶然だし、たまたま陵介さんが商売道具を持ってきていたから、危険回避の為にお願いしただけです。それがいけない事だって言うんですか?」
…そう、今回旅行に来て事件にぶつかったのも、春原兄妹が一緒に居合わせたのも偶然だ。
もしも私達だけだったなら、また別の方法…この地元の【初期課】に援護をお願いするとか…そういった形でしか関わることは出来なかっただろうと思う。
ただ、その場合は時間がかかり過ぎて、広野さんの【魂】が助かったかどうかは判らない。
偶然とはいえ、最善の方法で動けたと思う。それなのに、どうして責められなければならないのだろうか…?
「理来にとって、どうやっても俺は一番の存在にはなれないんだな…そう痛感してさ…」
拓海さんは力なく笑うと缶を握りつぶし、ゴミ箱へ放り込んだ。
そして「ごめん…ちょっと…考えが纏まらない。しばらく俺たち距離を置こう」
そう言うと、私を置き去りに帰ってしまったのだ。
言うだけ言って、もう帰るって…なんなの?しかも勝手に好きだって騒いで、自分が私の一番じゃないから距離を置こうってどういうことなの⁈
唖然とした分、怒りも大きく私は彼がどんな気持ちで言ったのかを考えることもしませんでした。
そして、部屋へ帰ると布団に包まりそのまま寝てしまったのです。
翌朝「大変だよ⁈北条さんが先に帰っちゃったんだって‼」とはるかちゃんに揺すり起こされるまで爆睡していた自分を呪いたい…。
「兄貴が聞いたら急用が出来たから先に帰るから、後はよろしくって言ったみたいだけれど…もしかして理来、北条さんと昨夜何かあったの?」
はるかちゃんが心配してくれますが、まさかお互いの距離を置こうと言われたとも言えません。
「急用だって言うんだから仕方ないよ。私たちは折角だし観光して帰ろう」と強がりを言ってしまいました。
朝食の会場に行くと、梛野さんと広野さん両方からお礼を言われました。
「再就職がんばります」と笑う広野さんは吹っ切れた様子です。…彼女はきっと大丈夫だと確信できました。
「もう一人のすごく素敵な男性はどちらですか?」と聞かれ「急用で、先に帰ったんです」と告げると、「直接お礼を言えなくて残念!よろしくお伝えくださいね」と手を振りながら二人は去っていきました。
その言葉で拓海さんのことを思い出すと、またモヤモヤした気持ちが溢れてきます。
「…近くに有名なパワースポットがあるって言っていたし、観光して行こうか?」
陵介さんの提案で、宿を出た私たちはパワースポットとして有名な神社へとやってきました。確かに、鬱蒼とした木立に囲まれた、神社は神域らしく空気までもが澄んでいるようです。
しかも【恋愛成就の宮】とのことで、ものすごい数のカップルがいます。みんなイチャイチャして幸せそう…。
はるかちゃんと陵介さんも一見カップルに見えるので、私のお一人様感がものすごい…。虚しい…。
トボトボと二人の後で参拝をすませると、おみくじを引くことになりました。
「やった‼私は大吉、願いごと叶うだって」「私は…吉ですね、諦めずに歩めだそうです」
二人がニコニコと報告してくれますが…私は…。
「大凶…願い叶わぬ、諦めよ…だって」
よりによって大凶…拓海さんとの関係修復を願ったら大凶って…。
「でも、大凶って今がどん底だからあとは上がるしかないっていうし、そんなに悪くないらしいよ?」
「そうですよ、このおみくじはそこの木に縛って、神様に大凶を受けてもらいましょう」
春原兄妹の言葉に思わず泣きそうになります。
…気を使わせてごめんね。必死で取り繕ったものの、私は想像以上にダメージを受けていたようです。
私はウッカリお土産を買う事すら忘れて帰宅したためにそれを楽しみにしていた家族から猛批判を浴びたのでした…。踏んだり蹴ったり…。
翌朝、市役所に出勤した私は【初期課】に北条さんが来ていないことに気が付きました。
「あの…?北条さんは今日はお休みですか?」田中課長に聞くと、「うん、なんかね、風邪を引いたみたいで今日、明日は休ませてくれって連絡があったんだけど…」と小声で教えてくれました。
なんで小声で言うのか…その理由は南原うららかが「ええっ⁈北条さんがお休み⁈可哀そう~!早速お見舞いに行かなくちゃね」と大騒ぎしたことで分かりました。拓海さん嫌がりそうだもんね…。
「南原さん、北条君はインフルエンザかもしれないからお見舞いは遠慮するって言っていたからね」
課長は南原をけん制すると、私を手招きして「あのさ、今日届けて欲しい物があるから、仕事が終わったら北条君の家に行ってくれるかな?君、パートナーでしょ」と小声で言ってきた。
…パートナーね…。距離を置こうって言われましたけど…とはさすがに言えず、仕方なく私は頷いて仕事に戻りま した。拓海さんのいない席を見るのが辛く、私はいつも以上に一生懸命書類を整理しました。
今日はなんだか時間の進みが遅いなと感じながら…。
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