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94 エレノア・ルマール侯爵令嬢との契約

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 エレノアに腕を引かれ、辿り着いた場所は図書館のあるケイモーン棟より更に北側にある樹林の中だった。
 此処へ来るまでの道程も人が一人通れる程度のウネウネとした獣道を通ってきたせいか、幾ばくも経たないうちに辿り着いた割に校舎内の喧騒も一切聴こえない。彼女がこんな場所を知っていた事にも驚きだが、此処ならば確かに内緒話をするには最適だろう。

 秋の夕暮れは早く、昼間のようなジリジリと焼け付く日差しは鳴りを潜める。
 今も身を震わせるほどの冷たい風が服の隙間から忍び込むと、それに比例するように右腕に腕を絡めたエレノアの体温が感じられてどうにも落ち着かない気持ちになった。

 話をしたいとここへ連れて来たくせに、エレノアは先程から一言も口を開かずジッと俯いている。
 私より頭一つ分背丈の低い彼女の顔は紫苑の髪に隠されていて全く窺い知ることはできないから、余計にどう声を掛ければ良いのか途方に暮れてしまうのだ。
 教室で「貴女の大切なルイ―セ様」と言い出したぐらいだから、恐らく私が当の本人だとバレていることは間違いない。黙秘を盾にどんな無理難題を言い出されるのかと想像するだけで頭が痛いが、対抗できるだけの術がない以上、要求は呑まざるを得ないだろうし。

 一体どんな事を要求されるのか………熱烈な好意を向けられていた数年前なら兎も角、今の彼女の考えていることは皆目見当もつかない。流石に同性相手に交際を迫るほど愚かな真似をするとは思えないが、過去の仕打ちを恨んでいた場合、手酷い嫌がらせの一つぐらいならされてもおかしくは無いだろう。ただ、貧乏貴族の我が家相手にアーデルハイド王国の二大侯爵家の片翼と名高いルマール侯爵家の息女様が金の無心をするとは思えない事だけが唯一の救いだけれど。

 幾ら考えても、想像はあくまでも想像でしかない。エレノアが口を開くまで待つしかない現状に嘆息しつつボンヤリと辺りの風景を見渡すと、不意に既視感に襲われ、思わず眉を顰めた。

(………初めて来た場所なのに、何だこの違和感………?)

 何の変哲もない何処にでもある林だというのに、先ほどから気味の悪さが付きまとう。如何にも違和感が拭えず、幾度も既視感の正体を追ううちに奇妙な区画に気が付いた。
 背丈の高い針葉樹の群生が聳える一画に、まだ根付いたばかりと思しき若木が整然と植樹されている。その周辺だけは綺麗に雑草が刈り取られ、あたかも元から雑草が生えていない一角に植樹されたように見える ―――いや、この様子だと何らかの建物を取り壊した跡地に木を植えた可能性が高いだろう。
 こんな人目につかない場所なら、建物を取り壊したところで放置していても誰の目にも止まらないだろうに、敢えて植樹までして跡地を隠そうとした真意は何だ。どう考えても生徒が利用する建物だとは思えない。そうなると永年保存用の収蔵庫や用具室辺り―――と、考えた至った刹那、抱いていた既視感の正体に辿り着き、声にならない悲鳴が喉奥から溢れそうになる。

(まさか まさか まさか‼)

 此処に運び込まれた状況では、私は気を失っていたのだから見覚えがあるはずはない。
 しかし、樹林を渡りザワザワと梢が揺らぐ風の音や、明り取りの窓から薄っすらと差し込んだ月明かりを思い出すと、確かにあの日の忌まわしい記憶が此処だと心が囁くのだ。


 ―――あの晩、私は此処に建っていた用具室の中でブルーノ・テイラーに嬲られたのだから。




「まさかこんな近い場所だったなんて………」

 独り言ちた呟きは誰にも拾われる事無く風に掻き消される。
 あまりにも人の気配を感じなかったから、てっきり学術院からは遠い場所に拉致されたのだとばかり思い込んでいたけれど、冷静に考えれば王立学術院には結界が張られ、自由な出入りを拒んでいるのだからそれは有り得ない話だ。それにいくらブルーノが剛健だったとしても、意識の無い人間を一人担いだ状態で遠方へ移動する事は困難を極めるだろう。その点でも、校舎から然程離れていないにも関わらず誰も寄り付かない用具室は彼にとって好都合だったのだろうが。

 思い出すのも不愉快な拉致暴行事件だが、 あれは元を正せばアデリーナ・エビリズ第二王女とディミトリ王太子殿下の降ってわいたような縁談話が発端だった。
 エビリズ国外交団が外交に訪れた名目は聖女として覚醒したばかりのマリアーナ・アウレイアの資質を知り、彼女との接触を試みる為のものだったにも関わらず、蓋を開ければアデリーナ王女が殿下に岡惚れをしたのだから事は拗れた。
 つれない態度のディミトリ殿下にしびれを切らした王女が彼の寝所に夜這いまでするほどの想いを秘めている事を知った妃殿下は流石に不味いだろうと一計を案じる。それが、私を他国の侯爵家の息女ルイ―セとして仕立て上げ、ディミトリ殿下の婚約者として外交官たちの前でお披露目するという策だったのだが、燃え上がったアデリーナ王女の恋心がそんな事で消えるはずもなく、むしろ憎い恋敵を排除しようと標的を私へ変える事となったのだから、巻き込まれた方としては堪ったものではない。結果として、彼らに正体を見抜かれ、用具室へ拐された私は殴る蹴るの暴行の果てに危うく純潔まで散らされそうになったわけだから余計に腹立たしい。

 意識が混濁し、大怪我を負った私は王宮で長期療養に入る事となった。
 しかし、ブルーノからの激しい責め苦の絶望と、過去の忌まわしい記憶が脳をひっ迫したのか、その間中、幾度も激しい悲鳴と共に泣き叫び、また意識を失う事を繰り返し己の身体中を爪で掻き毟っては血を流し、止めどなく傷を増やしていたらしい。自傷行為に業を煮やした医師が「暴行を受けた記憶と過去の何らかの忌まわしい記憶が繋がり合い、恐怖を増幅させたことが自傷行為の原因ではないかと思われます。目覚め次第、誠心誠意彼女の身の上に二度と同様の危険が起らないと言葉を尽くす事が心の安寧へと繋がるでしょう」と見立てた事で、忌まわしい記憶を呼び起こしかねない場所の……用具室の取り壊しが決定した。その場所を残しておくこと自体、嫌な記憶を思い出す切っ掛けになるからと跡地も何らかの仕様が決まったと聞いていたが、まさか若木を植えて辺り一帯を樹林にするつもりだとは思わなかった。

「己の浅慮な行動がルウを苦しめ、命さえも奪いかねない結果になるとは思いもしなかった。本当にすまなかった……二度と貴女を苦しめる輩を近づけさせないと誓うから、私の傍から離れないでくれ。あの忌まわしき場所は既に取り壊し、もう二度と目にする事は無い。実際に見届ける方が安心すると医師も言っていたし、元気になったら二人で行ってみないか?」

 ―――だからこれ以上自分を傷つけるのは止めてくれ、と震える囁き声で告げられコクリと頷く。私の返事に漸く安堵したような笑みを見せると、横たわるベットの上に隈の残る顔を埋めるから、手を伸ばして彼の柔らかく細い金の髪を撫でる。顔を少しだけ上げて「もっと触れて」なんて甘えられたら恥ずかしくて嬉しくて……胸の中がギュッと絞めつけられた様に痛む。

「いっぱい撫でるし、もっと触れたい。………そうしたら私の事をちゃんと見てくれる?顔が見えないのは寂しい、よ」

 目覚めたばかりで、心細かった私の精一杯の甘えは今思い出すと走って逃げ出したいほどに恥ずかしい。でもおずおずと私を見たディミトリ殿下の頬も耳朶も朱色に染まっていて、思わずフハッと吹き出したら照れ隠しなのかムッとした顔をして「私も撫でてやろう」と乱暴な手つきで髪をグシャグシャにされてしまった。
 その手つきが次第に優しさを帯び、熱を持った掌が心地よくて何時しかまた微睡み始めてしまったようだ。重くて開けていられない瞼が落ちる直前に視界に映ったのは蕩けるような笑みで。その後に感じた柔らかな温もりが頬や唇に触れたのは夢か現実なのかさえ判らないままなのだけれど。

 ………最後に余計な事まで思い出してしまったせいで顔が火照って仕方がない。
 まあ、それは兎も角此処が用具室のあった場所であることはほぼ間違いないだろう。
 
 本当はディミトリ殿下と一緒に此処を訪れたかったなと、感慨に耽っていると突如疑問が沸き上がる―――どうしてエレノアは私が女だと……ルイ―セであると知ったのだ?

 これが入学当初であれば、体格や立ち居振る舞い如何で気づかれた可能性はあるだろう。しかし、男子生徒として認識された状況で、不意に気付く事等あり得るものだろうか?
 学術院の生徒名簿にもカール・ティーセル男爵令息と記載されているし、幼少期に王都を離れた為周囲の貴族の噂話に登ることもない。信頼する友人たちは口が堅いし………となれば、エビリズ国事件辺りの線が濃厚だろうか。
 だが、事件の公式記録上では【王太子殿下の婚約者であり他国の侯爵令嬢ルイ―セ嬢が被害者となった】と記載されており、ティーセル家との繋がりも私に関連付ける糸も無い。更に事件自体が他国の王族が引き起こした政治色の強い醜聞の為、公にされる事は無く機密文書扱いをされていると聞いているし。確かにルマール侯爵家ならばそれを調べることぐらいは朝飯前だろうが、息女のエレノアと無関係の事件を利潤追求の鬼と悪名高いルマール侯爵が興味を持つとは思えず、完全に失念していたのだが。

 結局グルグルと考えが纏まらないままに悩み続けていると、不意に視線を感じ、伸ばされた掌を驚きのままにパシリと払いのけてしまった。それがエレノアだと気づき、気まずさのあまり思わず視線をそらしてしまう。

「あっ?!………ご、めん。痛かったよね。少し驚いてしまって……」
「フフ……平気ですわ。いきなり触れようとすれば驚くのは当然ですのに、私も配慮が足りませんでした。ああ、それに―――」

“此処はルイ―セ様にとって恐怖の象徴でもある場所ですもの”と楽し気に続けるエレノアの声に吐き気すら催しそうになる。やはり彼女は事件の事を知っていた。その上で態とこの場所を選んだのだとすれば悪意以外の何物でも無いだろう。

「……そうやって交渉相手の気概を削ぐのがルマール侯爵家のやり方ってわけだ。相手の動揺を誘い、己に有利な状況を作り出すのは中々の手腕だね。それで?ご丁寧にもこんな場所にまで連れ出すぐらいだから、何か望みがあるんだろう?」

「相手を侮って性急に事を運ぼうとするのは些か浅慮では御座いませんか?私のお願い事を告げる前に、貴女には心構えをして頂くためにも知り得る情報の全てを開示いたしますわ。聞けば、きっと私の願いを叶えて頂けるものと確信しておりますの。………まず本名はルイーセ・ティーセル。理事長の計らいで学術院入学の際に双子の兄カールの名前で登録入学を果たす。王太子殿下の側近を務め、学術院内では妃殿下の間諜も兼務。その任務の一環で殿下の婚約者役を演じ、アデリーナ・エビリズ王女の不興を買った事で側近のブルーノに拘束され深手を負う。その後は王宮で療養の為長期休学していた ―――概要はこのぐらいで宜しいかしら?」

 淡々と告げる内容に舌を巻くしかない。ここまで調べ上げられていては言い訳するだけ無駄というものだろう。

「恐れ入ったよ。自分では女だと気づかれる素振りを見せた覚えは無いんだけれどな」

「ええ。私もずっと男性だと信じ込んでいましたわ。でも、アデリーナ王女が突如帰国する事になり、その同日に病の欠片さえ見えなかったカール様が重篤な病に侵されて長期療養に入られるなどと信じられない事を耳にしなければ一生信じたままだった事でしょう。奇妙な符合に合点がいかず家の者に探らせれば、病ではなく大けがを負い王宮で治療を受けているというし、調べた分だけ不審点が浮き彫りになるんですもの。それでアデリーナ王女が起こした事件との繋がりに目を止めましたの。記載上では“他国の令嬢”となっていましたが、事件の発生場所が王立学術院の敷地内である以上、自国の令嬢でしか有り得ませんもの。名前までもが虚偽の記載とは思えず、過去の記録を虱潰しに調べ上げた結果【園遊会の誘拐事件被害者 ルイーセ・ティーセル男爵令嬢】に辿り着いた次第ですわ」

 そこまで調べ上げれば後は芋づる式に身元が割れるだろう。まさか十数年前の記録……ましてや王家に関わる事件記録の閲覧自体が容易にできる代物では無いにも関わらず、執念で辿り着いたのだから、呆れるほどの執念だ。

「成程、ね。そこまでの執念で調べ上げられたら下手な言い訳をする気も起きないよ。それで?此処へ呼び出したぐらいだから、黙秘の対価に何かを要求するつもりがあるんだろう?」
 
 もう成す術は無い。もし彼女の望みが実現不可能な無理難題だった場合は、彼女に暴露される前に自主退学する以外道は無いだろう。
 残り数か月で卒業式だと思うと若干惜しい気もするが、身から出た錆である以上諦めるよりほかはない。
 果たして何を要求されるのかと内心でビクビクする私に、エレノアは二本の指を突き立てるとニッコリと笑みを浮かべた。

「私がカール様に願う黙秘の条件は二つ。一つ目は卒業までの期間限定で私を貴女の恋人として扱い、卒業舞踏会の同伴相手に選ぶ事。そしてもう一つは、この交換条件の事を誰にも明かさない事ですわ」

 あまりにも容易い条件に何か裏があるのではないかと勘繰ってしまうのはおかしい事だろうか。

「それが条件………? それぐらいなら容易いけれど、私達が同性である以上卒業後は別れが待っている。それでも構わないと言うの?」
「ええ。………ずっと恋焦がれていた御方が同性だと知った時は確かに衝撃を受けましたが、それで直ぐに思いが捨てられるわけではございませんもの。短い期間でも恋人として振舞い、この積年の想いに終止符を打てれば、何れは父の決めた貴族の元へ嫁ぐことも出来ますわ。貴女を諦める為に恋人になりたいのです………」

 そこまで本気で想いを向けられていた事にも驚いたけれど、以前『政略結婚の駒になる』と寂し気に次ぐ焼いていた姿を思い起こすと、この条件の意味が余りに重くて気が付けばコクリと頷いていた。

「良いよ 条件を呑もう。でも、せめてこの事をルイスにだけでも説明させて貰えないかな。勿論、誰にも口外しないように固く言い含めておくから」

「何を仰っているの?私は先程、黙秘の条件は二つだと申し上げたばかりでしょう?たとえ身内であっても条件を違えたと私が判断した場合、全てを父ルマール侯爵へ証拠書類と共に進言いたします。妃殿下は責任を問われる事となるでしょう」

「何を………確かに性を偽り学術院に入学した罪自体は認めよう。でも妃殿下には何の関係もない話だろう」

 訝し気に目を細め、彼女を睨みつけるとエレノアは益々愉快そうに口角を上げる。その腹立たしい態度に苛立ちを募らせたとき、告げられた言葉は大きな衝撃と共に私を襲った。

「男爵家如きの権限で性の書き換えが出来る訳はございません。王立学術院で起こった出来事は全て理事長に全責任があるのです。名簿の書き換えに、性別詐称の見過ごし、更にエビリズ国のブルーノに襲われた際に休学した理由も偽りだったとなれば監督不行き届きも甚だしいですわ。これを父が知れば、王宮議会に掛けられた妃殿下は監督義務違反と糾弾され、失権する事でしょうね」

 まあ、現国王政権下で妃殿下が失うのは国民からの信頼と、王立学術院の理事長の座ぐらいかしらとエレノアが呟いた言葉が頭の中でガンガンと鳴り響く。三年前に時が戻せるのなら愚かな自分を殴ってでも止めたのに―――後悔先に立たずとはこの事か。

 顔面蒼白で狼狽える姿はどれだけ滑稽だったのだろう。先程とは打って変わった様子で、猫なで声を出すと、エレノアは「私との約束さえ違えなければ起こり得ない未来ですわ。ねえ?貴女さえ頷いて下されば全ては丸く収まるのですよ」と耳元で囁く。

 ―――まるで甘い毒薬のようだが、今の私に残された道はこれを飲み干し彼女の思惑に乗る事だけだ。私がエレノアを否定した瞬間、妃殿下も私も王立学術院から追放され、糾弾される未来が待っているのだから。

「エレノア………貴女の申し出をお受けします」

 彼女の前に跪き、彼女の左手の甲に口づける。

 ………ウットリと恍惚の表情を浮かべるエレノアを前に、私達はこうして偽りの恋人関係を結ぶ事となったのだった。


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