38 / 102
37 アプローチは程々に
しおりを挟む
入学式の翌日から、彼女…“マリアーナ・アウレイア男爵令嬢”は私の周辺をうろうろするようになった。
いや――正確には、ディミトリ殿下や側近の二人の行く先々に現れては、何某かの接触を試みていく…と言うのが正しいかもしれない。
「…渡り廊下を一人で歩いていたら、いきなり現れたマリアーナ嬢に腕を絡めて『王太子殿下とこんな場所で会えるなんて嬉しいです♡私と一緒に教室に向かいましょう』と纏わりつかれた。彼女とは殆ど面識も無いはずだが、何故、あれ程に図々しくなれるのか理解できないな」
「私も昼休みに図書室で本を読んでいたら『シャルル様は本がお好きなんですね。私もロマンチックな恋物語が大好きなんです。私達って趣味が合いますね』と、勝手に横に居座られましてね…。あの話の通じなさには本気で寒気がしましたよ」
「…俺が鍛練場で稽古を終えて帰ろうとしたら、いつの間に来ていたのかマリアーナにタオルを手渡されまして『ジョゼル様、鍛練お疲れ様です♡でも、キチンと汗を拭かないと風邪を引いちゃいますよ?私を心配させないで下さいね』と、ウインクされました。気持ち悪いんですが、あのタオルは捨てても良いと思いますかね…?」
――こんな愚痴を、三人から延々と聞かされる私の気持ちが判りますか?
(いやいやいや、普通に考えておかしいでしょう⁈好きな男性に迫りたい気持ちは判るけれど、同時に三人なのは問題無いの⁈)
…どうやらマリアーナ・アウレイア嬢は三股を掛けるぐらいには精力的なご令嬢だったらしい――そう気が付いた時には、既に学院中で彼女の悪評がまことしやかに囁かれていた。
“マリアーナ・アウレイア男爵令嬢は、身分差も弁えず、王太子殿下に付きまとっているらしい”と入学式の時点でヒソヒソと噂されていたものは、“王太子殿下のみならず、側近のお二方にまで言い寄る破廉恥な令嬢”へと悪意を持ち、変化した。
“人の不幸は蜜の味”と良く言われるが、退屈している貴族達にとっては、彼女の噂話も十分に甘く魅惑的なようで、それも私の頭を悩ませているのだ。
(誰が本命なのかは知らないけれど、せめて一人に絞るとか…‼もっと上手くやってくれないと、私が王妃殿下に告げ口しなくちゃいけないじゃないのーっ?!)
私がこうして彼女の事で頭を抱える羽目になったのも、王妃殿下から下った任務のせいだと思えば、憂鬱な気持ちにもなる。私は深いため息を吐いた。
――それというのも、一週間前の王立学術院入学式の日に話は遡る。
全ての式典が終了した直後、私は学校医を名乗る男性に渡り廊下で呼び止められた。
「君はカール、…ルイス・ティーセル君の兄妹で間違いないかな?私は学校医のディートハルト・グレイソンだが、ルイス君の病気に関する件で話がしたい。すまないが、少し時間を取って貰えないだろうか」
私に声を掛けてきた男性は、白衣を身に纏い、長い前髪と黒縁眼鏡で顔半分が隠れた地味な先生だった。
その言葉を疑う余地もなく、後ろについて向かった先は【理事長室】で…そこには満面の笑みを浮かべた王妃殿下が優雅に肘掛椅子で寛ぐ姿があったのだ。
「カール、一週間ぶりかしら。貴女、男子学生の制服も似合っているわよ」
クスクスと笑いながら対面に座るように促される。
チラリとディートハルト先生の様子を覗うと「ああ、彼は王家の諜報員だから気にしなくても良いわ」とサラリと、とんでもない事を言い出した。
「ディミトリが入学した以上、防衛面強化の為に学術院に間諜を潜り込ませることは当然でしょう?あれでも将来の国王なのよ?」
――“あれでも”とはとんだ言い草だが、まあこの国の王太子殿下の命を狙う輩だっているかもしれないだろう。危険回避の為に間諜を潜り込ませることは当然だが、あまりにも地味な風貌に違和感を覚える。
「地味で弱そうだと思っているかもしれないけれど、彼は手練れよ?こんな身なりをしているのも人の印象に残らない為だし、先頃までは他国での諜報活動に従事していたんだから腕は確かなの」
…成程、物腰の柔らかさや、人を警戒させない話術はその為に磨いたのだと思えば妙に納得できる。顔を半分も隠している野暮ったい黒縁眼鏡も、人前で目立つのを避けるために伊達メガネを掛けているそうだ。
(…まあ、確かに印象に残らない方が諜報員としては良いのか)
今回、王妃殿下たっての願いで王太子殿下の御身を守る為に王立学術院の学校医として潜入することになったとの説明を受けた。
「ディートハルトは軍医の資格もあるから、毎日のルイスの注射剤接種も対応できるわ。勿論、貴女の事情についても彼は把握済みだから、不都合が生じた時には彼に相談すると良いわよ」
柔らかく微笑む王妃殿下に頭を下げて、もう一度扉の前に佇むディートハルト先生を見ると、何故か視線を逸らされる。――どういう事?
もう一度王妃殿下に視線を戻せば、明らかにその表情は面白い玩具を見つけたような顔をしていて…何か良からぬ企みがあるのだと理解した。
「大変ありがたいお心遣いに感謝いたします。…ご用件はそれ、だけでしょうか?」
案の定、王妃殿下は「そんな訳が無いでしょう」と満足げな微笑みを浮かべた。
「貴女には、ディミトリに近づく不審な人物の動向を把握し、報告して貰うわ。邪な感情をもって近づく貴族は全て、確認して頂戴。ああ、排除はこちらでやるから、あくまでも貴女は監視と報告だけで構わないわよ」
「不審人物の把握と申されましても…。ディートハルト先生がいらっしゃるのであれば、私が監視する必要は感じませんが…?」
「勿論、ディートハルトには全ての動きを見張らせる。でも、生徒の噂や、交友関係はやはり同じ学生でないと把握が遅れるでしょう?将来の為に甘言を履いて権力にすり寄ろうとする人物だっているはずだわ」
――それは確かに否定できない。ただ、ディミトリ殿下がそんな甘言に惑わされるとは到底思えないし、彼を信頼して自由にさせるのも必要ではないか。
「お言葉ですが、ディミトリ殿下は、王妃殿下が思われるほど愚かではございません。人となりを見極める力を養う事も、将来の国王として立つ者の責務かと。ここは殿下の意思を尊重し、不必要な監視は緩めるのが宜しいのでは?」
思わず熱い思いを吐露すれば「まあ…カールはそんなにあの馬鹿息子を深く信頼しているのね」と何故かご機嫌で頷いている。…うーん…それはどうだろうか…?
「貴女の想いは判るけれど、ディミトリには一生、王太子としての枷が付いて回るのよ。王家と姻戚関係を持つためなら、自分の娘に躰で篭絡させようとする貴族だって少なくない。たとえ薬を盛られ、その結果過ちを犯したとしても王家の子を孕む可能性がある女性を捨て置く選択肢は無いのよ」
“側室だろうが、愛妾だろうが一生贅沢に暮らせるのなら構わない女性だって多いわ”と、王妃殿下は冷ややかに呟いた。
(…もしディミトリ殿下が学院で恋人を作った場合、相手がどのような思惑を持っているのかを見極めないと、大変な事になる訳か…)
――意図的に次期国王の子をもうける事だけが目的な令嬢も、殿下に近づく可能性がある…。
これでは彼に自由恋愛など到底無理な話ではないか…。
俯きながら、その恐ろしい現実に直面していると「権力を持つという事は、一生を囚われて生きる事と同位なのよ」と、寂し気な呟きが聞こえた気がした。
顔を上げて王妃殿下を見ると、彼女は何事も無かったかのようにフッと息を漏らす。
「貴女にとってもこれが不本意なのは承知の上よ。それでも監視はして貰うわ」
――結局、私には拒否する自由なんか与えられていないのだった。
…こうして、私は王妃殿下の仰せのままに、何故か間諜の真似事をさせられている訳だ。
まあ、今のところ困った人物はマリアーナ嬢以外見当たらないけれど、その一人が大問題だから途方に暮れざるを得ない…。
(…本当にどうしよう…。ディミトリ殿下は迷惑そうな顔をしているし、今の様子なら彼女にグイグイと迫られても…か、躰で篭絡されるなんて事は無さそうだけれど…)
マリアーナの現状を王妃殿下に報告すれば“王族に不埒な行為を迫る令嬢”として、アウレイア男爵家に王家からの厳重抗議が届くことは火を見るよりも明らかだ。
しかし、報告しない事でマリアーナが今以上に暴走して、ディミトリ殿下と一夜の過ちを起こした場合の対処方法が見当たらないことも確かで…。
「ああああああーっ‼何で私がこんな事で悩まなくちゃいけないのよーっ‼あっの馬鹿令嬢がーっ⁈」
私は頭を抱えながら、自室で悩み続けることになったのだった。
いや――正確には、ディミトリ殿下や側近の二人の行く先々に現れては、何某かの接触を試みていく…と言うのが正しいかもしれない。
「…渡り廊下を一人で歩いていたら、いきなり現れたマリアーナ嬢に腕を絡めて『王太子殿下とこんな場所で会えるなんて嬉しいです♡私と一緒に教室に向かいましょう』と纏わりつかれた。彼女とは殆ど面識も無いはずだが、何故、あれ程に図々しくなれるのか理解できないな」
「私も昼休みに図書室で本を読んでいたら『シャルル様は本がお好きなんですね。私もロマンチックな恋物語が大好きなんです。私達って趣味が合いますね』と、勝手に横に居座られましてね…。あの話の通じなさには本気で寒気がしましたよ」
「…俺が鍛練場で稽古を終えて帰ろうとしたら、いつの間に来ていたのかマリアーナにタオルを手渡されまして『ジョゼル様、鍛練お疲れ様です♡でも、キチンと汗を拭かないと風邪を引いちゃいますよ?私を心配させないで下さいね』と、ウインクされました。気持ち悪いんですが、あのタオルは捨てても良いと思いますかね…?」
――こんな愚痴を、三人から延々と聞かされる私の気持ちが判りますか?
(いやいやいや、普通に考えておかしいでしょう⁈好きな男性に迫りたい気持ちは判るけれど、同時に三人なのは問題無いの⁈)
…どうやらマリアーナ・アウレイア嬢は三股を掛けるぐらいには精力的なご令嬢だったらしい――そう気が付いた時には、既に学院中で彼女の悪評がまことしやかに囁かれていた。
“マリアーナ・アウレイア男爵令嬢は、身分差も弁えず、王太子殿下に付きまとっているらしい”と入学式の時点でヒソヒソと噂されていたものは、“王太子殿下のみならず、側近のお二方にまで言い寄る破廉恥な令嬢”へと悪意を持ち、変化した。
“人の不幸は蜜の味”と良く言われるが、退屈している貴族達にとっては、彼女の噂話も十分に甘く魅惑的なようで、それも私の頭を悩ませているのだ。
(誰が本命なのかは知らないけれど、せめて一人に絞るとか…‼もっと上手くやってくれないと、私が王妃殿下に告げ口しなくちゃいけないじゃないのーっ?!)
私がこうして彼女の事で頭を抱える羽目になったのも、王妃殿下から下った任務のせいだと思えば、憂鬱な気持ちにもなる。私は深いため息を吐いた。
――それというのも、一週間前の王立学術院入学式の日に話は遡る。
全ての式典が終了した直後、私は学校医を名乗る男性に渡り廊下で呼び止められた。
「君はカール、…ルイス・ティーセル君の兄妹で間違いないかな?私は学校医のディートハルト・グレイソンだが、ルイス君の病気に関する件で話がしたい。すまないが、少し時間を取って貰えないだろうか」
私に声を掛けてきた男性は、白衣を身に纏い、長い前髪と黒縁眼鏡で顔半分が隠れた地味な先生だった。
その言葉を疑う余地もなく、後ろについて向かった先は【理事長室】で…そこには満面の笑みを浮かべた王妃殿下が優雅に肘掛椅子で寛ぐ姿があったのだ。
「カール、一週間ぶりかしら。貴女、男子学生の制服も似合っているわよ」
クスクスと笑いながら対面に座るように促される。
チラリとディートハルト先生の様子を覗うと「ああ、彼は王家の諜報員だから気にしなくても良いわ」とサラリと、とんでもない事を言い出した。
「ディミトリが入学した以上、防衛面強化の為に学術院に間諜を潜り込ませることは当然でしょう?あれでも将来の国王なのよ?」
――“あれでも”とはとんだ言い草だが、まあこの国の王太子殿下の命を狙う輩だっているかもしれないだろう。危険回避の為に間諜を潜り込ませることは当然だが、あまりにも地味な風貌に違和感を覚える。
「地味で弱そうだと思っているかもしれないけれど、彼は手練れよ?こんな身なりをしているのも人の印象に残らない為だし、先頃までは他国での諜報活動に従事していたんだから腕は確かなの」
…成程、物腰の柔らかさや、人を警戒させない話術はその為に磨いたのだと思えば妙に納得できる。顔を半分も隠している野暮ったい黒縁眼鏡も、人前で目立つのを避けるために伊達メガネを掛けているそうだ。
(…まあ、確かに印象に残らない方が諜報員としては良いのか)
今回、王妃殿下たっての願いで王太子殿下の御身を守る為に王立学術院の学校医として潜入することになったとの説明を受けた。
「ディートハルトは軍医の資格もあるから、毎日のルイスの注射剤接種も対応できるわ。勿論、貴女の事情についても彼は把握済みだから、不都合が生じた時には彼に相談すると良いわよ」
柔らかく微笑む王妃殿下に頭を下げて、もう一度扉の前に佇むディートハルト先生を見ると、何故か視線を逸らされる。――どういう事?
もう一度王妃殿下に視線を戻せば、明らかにその表情は面白い玩具を見つけたような顔をしていて…何か良からぬ企みがあるのだと理解した。
「大変ありがたいお心遣いに感謝いたします。…ご用件はそれ、だけでしょうか?」
案の定、王妃殿下は「そんな訳が無いでしょう」と満足げな微笑みを浮かべた。
「貴女には、ディミトリに近づく不審な人物の動向を把握し、報告して貰うわ。邪な感情をもって近づく貴族は全て、確認して頂戴。ああ、排除はこちらでやるから、あくまでも貴女は監視と報告だけで構わないわよ」
「不審人物の把握と申されましても…。ディートハルト先生がいらっしゃるのであれば、私が監視する必要は感じませんが…?」
「勿論、ディートハルトには全ての動きを見張らせる。でも、生徒の噂や、交友関係はやはり同じ学生でないと把握が遅れるでしょう?将来の為に甘言を履いて権力にすり寄ろうとする人物だっているはずだわ」
――それは確かに否定できない。ただ、ディミトリ殿下がそんな甘言に惑わされるとは到底思えないし、彼を信頼して自由にさせるのも必要ではないか。
「お言葉ですが、ディミトリ殿下は、王妃殿下が思われるほど愚かではございません。人となりを見極める力を養う事も、将来の国王として立つ者の責務かと。ここは殿下の意思を尊重し、不必要な監視は緩めるのが宜しいのでは?」
思わず熱い思いを吐露すれば「まあ…カールはそんなにあの馬鹿息子を深く信頼しているのね」と何故かご機嫌で頷いている。…うーん…それはどうだろうか…?
「貴女の想いは判るけれど、ディミトリには一生、王太子としての枷が付いて回るのよ。王家と姻戚関係を持つためなら、自分の娘に躰で篭絡させようとする貴族だって少なくない。たとえ薬を盛られ、その結果過ちを犯したとしても王家の子を孕む可能性がある女性を捨て置く選択肢は無いのよ」
“側室だろうが、愛妾だろうが一生贅沢に暮らせるのなら構わない女性だって多いわ”と、王妃殿下は冷ややかに呟いた。
(…もしディミトリ殿下が学院で恋人を作った場合、相手がどのような思惑を持っているのかを見極めないと、大変な事になる訳か…)
――意図的に次期国王の子をもうける事だけが目的な令嬢も、殿下に近づく可能性がある…。
これでは彼に自由恋愛など到底無理な話ではないか…。
俯きながら、その恐ろしい現実に直面していると「権力を持つという事は、一生を囚われて生きる事と同位なのよ」と、寂し気な呟きが聞こえた気がした。
顔を上げて王妃殿下を見ると、彼女は何事も無かったかのようにフッと息を漏らす。
「貴女にとってもこれが不本意なのは承知の上よ。それでも監視はして貰うわ」
――結局、私には拒否する自由なんか与えられていないのだった。
…こうして、私は王妃殿下の仰せのままに、何故か間諜の真似事をさせられている訳だ。
まあ、今のところ困った人物はマリアーナ嬢以外見当たらないけれど、その一人が大問題だから途方に暮れざるを得ない…。
(…本当にどうしよう…。ディミトリ殿下は迷惑そうな顔をしているし、今の様子なら彼女にグイグイと迫られても…か、躰で篭絡されるなんて事は無さそうだけれど…)
マリアーナの現状を王妃殿下に報告すれば“王族に不埒な行為を迫る令嬢”として、アウレイア男爵家に王家からの厳重抗議が届くことは火を見るよりも明らかだ。
しかし、報告しない事でマリアーナが今以上に暴走して、ディミトリ殿下と一夜の過ちを起こした場合の対処方法が見当たらないことも確かで…。
「ああああああーっ‼何で私がこんな事で悩まなくちゃいけないのよーっ‼あっの馬鹿令嬢がーっ⁈」
私は頭を抱えながら、自室で悩み続けることになったのだった。
0
お気に入りに追加
169
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です
ドナロッテの賛歌〜女騎士の成り上がり〜
ぷりりん
ファンタジー
結婚を諦めたドナロッテは、必死な思いで帝国初の女騎士になった。
警衛で城の巡回中に怪しい逢瀬の現場を目撃し、思わず首を突っ込んでしまったが、相手はなんと、隣国の主権を牛耳る『コシモ・ド・マルディチル』とその元婚約者であった! 単なる色恋沙汰から急転して、浮かび上がってくる帝国の真相と陰謀。真実を調べるべく、騎士の勲章を手放し、ドナロッテはコシモと南下することに同意した。道中、冷酷公爵と噂のコシモの意外な一面を知り、二人の絆が深まってゆくーー
※再構築再アップ
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
王命を忘れた恋
須木 水夏
恋愛
『君はあの子よりも強いから』
そう言って貴方は私を見ることなく、この関係性を終わらせた。
強くいなければ、貴方のそばにいれなかったのに?貴方のそばにいる為に強くいたのに?
そんな痛む心を隠し。ユリアーナはただ静かに微笑むと、承知を告げた。
悪役令嬢は冷徹な師団長に何故か溺愛される
未知香
恋愛
「運命の出会いがあるのは今後じゃなくて、今じゃないか? お前が俺の顔を気に入っていることはわかったし、この顔を最大限に使ってお前を落とそうと思う」
目の前に居る、黒髪黒目の驚くほど整った顔の男。
冷徹な師団長と噂される彼は、乙女ゲームの攻略対象者だ。
だけど、何故か私には甘いし冷徹じゃないし言葉遣いだって崩れてるし!
大好きだった乙女ゲームの悪役令嬢に転生していた事に気がついたテレサ。
断罪されるような悪事はする予定はないが、万が一が怖すぎて、攻略対象者には近づかない決意をした。
しかし、決意もむなしく攻略対象者の何故か師団長に溺愛されている。
乙女ゲームの舞台がはじまるのはもうすぐ。無事に学園生活を乗り切れるのか……!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる