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それからしばらくして直哉は私を送ってくれた。
帰るときはお互いなんだか気まずい空気のような気がしたけど。
きっとまた明日からは今まで通りなんだ。
この日私は一つだけ決めた。
どういう風にかまだ分からないけど、少しだけ直哉と距離をおこう…
体育祭の前に模試があった。
今回は今までより少しだけ自信がある!
そしてそれからは必死に準備と練習をして、体育祭が終わった。
体育祭当日も嫌になるくらい晴れてて、みんな真っ黒になってて笑った。
直哉とはというと、私は休み時間になるとなるべくどこかに行くようにした。
トイレだったり、職員室に先生に質問に行ってみたり。
そしたら直哉とはあまり会わなくなった。それでもたまには教科書を借りに来るけど、もう毎日は会わなくなった。
そして、体育祭が終わって2週間後の土曜日、クラスで打ち上げに行った。
場所はカラオケ。
クラス全員が一つの部屋では狭すぎるから3つの部屋に分かれて。
部屋は分かれてるけど、みんなあっちの部屋に行ったりこっちの部屋に行ったりしてる。
私はもちろん美穂と一緒。
そして今は反対の隣にけんちゃんもいる。
私が休み時間、教室にあまりいなくなってからけんちゃんとも話す時間は減った。それでも時間を見つけては話しかけにきてくれた。
だからこそ、ちゃんと向き合わなきゃって思ったの。
そしてLINEをもらって何度かやり取りしてた日、私から電話をかけた。
「もしもし」
「もしもし?みかリン?どうしたの」
急に私からの電話にけんちゃんは驚いてた。
私も自分の行動力にびっくりしてる。
「あのさ……まえ、、その……言ってくれたでしょ?」
「あー、うん……みかリンが好きってこと?」
「………そう…あれからけんちゃんが何度も話しかけて来てくれてよく話すようになって……すごく素敵な人なんだなって思うの…」
「あー…まじかぁ…」
「その…でも…ごめんなさい………きっと私はけんちゃんを友達にしか見れない…これからもずっと話しかけてもらうのは申し訳なくって、その、、結果を求められてはないって分かってたんだけど…その………ごめんなさいっ!!!」
けんちゃんが私たちのところに話しかけにきてくれるたび、あの告白がよぎってしまう。時間を作って話してくれようとしているのがわかるからこそ、それが心苦しくなってしまう。だって、きっと何度話しかけてもらっても、私は好きになることはできないから…
「あー、いや、それは仕方ない!仕方ないけど……俺が話しかけに行くの迷惑だった?」
「迷惑だったわけじゃないよ!ちがうちがう!!」
「そっか、なら話すのはいい?」
「もちろん!!」
けんちゃんが嫌いなわけじゃない。話すのがだめなんて言うつもりはなかった。
でも、なんていうか、義務みたいに来てるんじゃないかと思うとやめてほしかっただけ…
今後も友達としてでいいから仲良くしてといわれてもちろんよろしくといった。
だから、今日もカラオケで美穂と3人で話したりもしている。
帰るときはお互いなんだか気まずい空気のような気がしたけど。
きっとまた明日からは今まで通りなんだ。
この日私は一つだけ決めた。
どういう風にかまだ分からないけど、少しだけ直哉と距離をおこう…
体育祭の前に模試があった。
今回は今までより少しだけ自信がある!
そしてそれからは必死に準備と練習をして、体育祭が終わった。
体育祭当日も嫌になるくらい晴れてて、みんな真っ黒になってて笑った。
直哉とはというと、私は休み時間になるとなるべくどこかに行くようにした。
トイレだったり、職員室に先生に質問に行ってみたり。
そしたら直哉とはあまり会わなくなった。それでもたまには教科書を借りに来るけど、もう毎日は会わなくなった。
そして、体育祭が終わって2週間後の土曜日、クラスで打ち上げに行った。
場所はカラオケ。
クラス全員が一つの部屋では狭すぎるから3つの部屋に分かれて。
部屋は分かれてるけど、みんなあっちの部屋に行ったりこっちの部屋に行ったりしてる。
私はもちろん美穂と一緒。
そして今は反対の隣にけんちゃんもいる。
私が休み時間、教室にあまりいなくなってからけんちゃんとも話す時間は減った。それでも時間を見つけては話しかけにきてくれた。
だからこそ、ちゃんと向き合わなきゃって思ったの。
そしてLINEをもらって何度かやり取りしてた日、私から電話をかけた。
「もしもし」
「もしもし?みかリン?どうしたの」
急に私からの電話にけんちゃんは驚いてた。
私も自分の行動力にびっくりしてる。
「あのさ……まえ、、その……言ってくれたでしょ?」
「あー、うん……みかリンが好きってこと?」
「………そう…あれからけんちゃんが何度も話しかけて来てくれてよく話すようになって……すごく素敵な人なんだなって思うの…」
「あー…まじかぁ…」
「その…でも…ごめんなさい………きっと私はけんちゃんを友達にしか見れない…これからもずっと話しかけてもらうのは申し訳なくって、その、、結果を求められてはないって分かってたんだけど…その………ごめんなさいっ!!!」
けんちゃんが私たちのところに話しかけにきてくれるたび、あの告白がよぎってしまう。時間を作って話してくれようとしているのがわかるからこそ、それが心苦しくなってしまう。だって、きっと何度話しかけてもらっても、私は好きになることはできないから…
「あー、いや、それは仕方ない!仕方ないけど……俺が話しかけに行くの迷惑だった?」
「迷惑だったわけじゃないよ!ちがうちがう!!」
「そっか、なら話すのはいい?」
「もちろん!!」
けんちゃんが嫌いなわけじゃない。話すのがだめなんて言うつもりはなかった。
でも、なんていうか、義務みたいに来てるんじゃないかと思うとやめてほしかっただけ…
今後も友達としてでいいから仲良くしてといわれてもちろんよろしくといった。
だから、今日もカラオケで美穂と3人で話したりもしている。
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