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弟の婚約者とのお茶会
しおりを挟む私に関していえば、ヒロインがいじめられたと主張する際、私は無関係であると証明しようと思っていたのに、それを証明しようにもいじめられたと騒ぐ内容があまりに小さすぎて証拠集めすることも進まない…いや、進まないというか、なんというか…
日本でだって陰口くらいあった。多分どこの社会だって陰口くらいはある。もちろん程度にもよるが、それをいちいちいじめだと騒ぐ人もいないし、それを無実だと証明して回る人もいない。そういう事なのだ。
だからとりあえず予定を変更して、自分の無罪を主張の為の証拠集めは止めよう。なにかあった時に都度都度行う事にして、家族との絆を確認することにします。
まず始めに変化があったのが弟。婚約者との関係を見直すことを提案してから約2か月の間、とりあえず週末は婚約者をわが家へ招待し、お茶会をすることにしましたた。なぜ私がしたというのかと言えば、1回目のお茶会は私がセッティングし、招待し、私も同席したから。私が他人だったら口うるさく言いたい「家族のデートについていくなんて何事だ」と。でも、馬車の中でリーシャさんとのやり取りに不安を覚えた私は1回だけと心に誓ってお邪魔させてもらった。
今回は私のお茶会と言う名目なので、リーシャさんのお迎えには向かわずエドと一緒に我が家で出迎えました。一度エドの一通りを見たかったからです。
そしたら、出迎えに行ったエドは甘い挨拶なんてもってのほか。簡単に挨拶だけしたと思ったらリーシャさんの少し前をすたすたと歩きエスコートもせずにお茶会の準備をした庭に行ってしまった。こいつ……首を締めてやろうかしら……私のシナリオにはこんなところはない…ないけど、しっかり性格構成も作っておくべきだった…
不安しかないリーシャさんとエドの関係にお節介だとは思ったけど、お節介焼かせてもらうことにした。
「リーシャさん、今日は我が家に来てくださってありがとう。髪の毛についているのは蝶の髪飾りかしら。緑色のリーシャさんの髪によく似合っているわね。とても可愛らしいわ。」
リーシャさんは緑色のグレーの瞳。身長は私より少し小さいくらいかしら。少し鼻の頭にそばかすがあるとても可愛らしい子。あまり声を上げて笑ったりするイメージはないけど実際はどうなのかしらね。
「あの、本日はご招待いただきましてありがとうございます。
この髪飾りは母に誕生日プレゼントに貰ったものなので、嬉しいです…ありがとうございます。」
あぁ、こんな妹が欲しかった!
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