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転生先の情報って知ってるもんでしょ。

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高い空、白い雲、青い海 。砂浜な上に美少女が一人……しみじみ。
……ねえねえ、ここどこ?

 知らない!知らない!知らないーっ!

 今まではあたしの知っている作品の世界で暮らすパターンしかなかったんだけど。作者を睨みたい思いにかられる。きっとどっかでニヤニヤとあたしの物語を考えているにちがいないわ!

 落ち着くためにあたしは息をゆっくり吐いた。それにしても風景が綺麗な場所だなあ。
そうそう巡り会える景色じゃない。
 どこか霞みがかっていた意識が浮上してくるにつれて状況を確認する心の余裕が出てきた。

 美しい海岸に打ち寄せる波は穏やかで、日もまだ高い。人の気配は近くにないけれど助けがくるのは時間次第かな。あたしがいる地点から離れて小さな漁船が停泊しているから。
 とりあえず切迫した事態ではなさそうだ、とあたしは安堵した。緊張していたようで一気に体の力が抜ける。体育座りの姿勢を崩して足を伸ばした。

 磨かれたローファーが太陽の光を反射して輝きを放つ。
 ……憎たらしい。
なんであたしは制服のまま見知らぬ地に放り出されることになったのか。

 また、あいつ?
あたしの脳裏に一つの考えと共に目に眩しい金髪と目に入れたくない笑顔がよみがえった。
 顔見知りとはいえ、親しき仲にも礼儀あり。
 とはいえミスに責任はつきものだ。

 そう、あいつ。神様。
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