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第7章 私はただ自由に空が飛びたいだけなのに
91 誤解①
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お菓子を食べ終えてバームを飲み終えた頃、ジュリアーナの空気が変わった。
気楽な茶飲み話は終わりで、これから真面目で重要な話をするという合図を察して、私は姿勢を正してジュリアーナの言葉を待ち構える。
ジュリアーナも私の準備が整った様子を認めて、真剣な顔で真っ直ぐ私を見つめて厳かに口を開いた。
「……まず、北部辺境伯家のことだけれど、こちらはリース男爵家のように簡単に片付けることができなかったわ。北部辺境伯家は男爵家みたいに簡単には取り潰すことができないから、一族筋を入れ替わらせることで話が進んでいたけれど、北部辺境伯の弟は病気になったそうなの。引退して田舎で療養するそうだから、急いで代わりの者を探しているのよ。前の前の北部辺境伯の弟の息子辺りが新しい北部辺境伯家を継ぐみたいね。そのために南部辺境伯が奔走しているらしいわ。だから、南部辺境伯に会って直接話をするのはだいぶ先になりそうよ」
ジュリアーナは平然とした様子で淡々と話しているが、次に北部辺境伯を継ぐ予定だった今の北部辺境伯の弟が急病になったというのは明らかに嘘だろう。
何があったのかは分からないが、今回の誘拐事件のせいで強制的に表社会から降ろされたことだけは分かる。
「そ、そうですか。分かりました」
私は何も突っ込むことはせずに大人しく黙って頷いた。
ジュリアーナは私のその対応に満足気な表情を一瞬だけ浮かべて、何事も無かったかのように話を続ける。
「新しい北部辺境伯に代われば天涯教団との繋がりは完全に切れるから、北部辺境伯家が貴女に手を出すことはなくなるでしょう。だから、貴女にとっては天涯教団のほうが問題なのだけれど、天涯教団は今は取り潰すことができないのよ。今はそのための大義名分が無い状態なの。そのため、もし、万が一他の貴族や天涯教団の人間や怪しい見知らぬ人が貴女に接触しようとしてきたら、南部辺境伯家を盾にして逃げなさい。後のことは全て南部辺境伯家に丸投げで構わないわ。この件に関しては南部辺境伯から全権がわたくしに委任されているので、わたくしに迅速に伝えてね」
ジュリアーナは私に危険な事や面倒事は全て南部辺境伯家に丸投げしてねと気軽に言ってくれたが、私はそんなに気軽には受け止められない。
「あの、ジュリアーナや南部辺境伯家に迷惑をかけるのは申し訳無いので出来る限りは自分で対処しようかと‥‥」
私の返答にジュリアーナは駄目な子を見るように私を見つめて、教え諭すように語りかけてきた。
「ルリエラ、貴女は南部辺境伯と養子縁組を交わしたのよ。他の貴族が家を通さずに直接南部辺境伯の養女である貴女に接触しようと試みるのは貴女の個人的な問題ではなく、家同士の問題よ。それに、南部辺境伯の娘というだけで利用しようと近付いてくる人間も後を絶たないでしょう。だから、自分だけで解決しようだなんて考えないで。他の家や怪しい人からの接触があれば必ずすぐにわたくしに連絡しなさい」
「──わ、わかりました!」
私は自分の浅はかな考えを恥じながら素直に返事をした。
「それから、学園内での揉め事は南部辺境伯家であっても直接口を挟んだり手を出したりはできないけれど、ある程度は圧力を掛けることができるわ。もし、困ったことがあったら遠慮しないでわたくしに相談してね」
ジュリアーナはいきなり笑顔でサラリと爆弾発言をした。
一瞬、ジュリアーナの言葉の意味が分からずに考えるが、やはり完全には理解できない。私は素直にジュリアーナへ質問する。
「え~と、圧力とは具体的にはどうやって掛けるのでしょうか?」
私が不安そうにジュリアーナに尋ねると、ジュリアーナはとても素敵な笑顔を浮かべて教えてくれた。
「特に物騒なことではないわよ。今回の誘拐事件で学園内にも犯人がいたことに南部辺境伯家として正式に抗議したわ。それと同時に娘が世話になっているということで寄付金も渡したのよ。今後も定期的に寄付金を学園に渡すことも伝えているわ。圧力とはただその寄付金を渡さなくするだけのことよ」
暴力的なことは一切無いが、けっこうそれもえげつない方法だ。暴力や権力ではなく、財力で脅迫している。
どこの学科の研究にもかなりのお金がかかる。私も空を飛ぶための研究のお金を稼いでいるから、お金の必要性は身をもって実感している。
どこも研究費用は切実に欲しているし、学園から支給される研究資金は常に学科ごとに熾烈な取り合いをしている。
だから、お金は多くて困ることは無い。しかし、突然少なくなってしまえば物凄く困ることは想像に難くない。
「‥‥わ、分かりました。でも、学園内でのことは出来る限り自分の力だけで解決したいと思います。私は認定理術師なので自分の実力を周囲に示さなければなりません。実家頼りでは私の認定理術師の威厳は保てません。ジュリアーナに相談するのは本当に最後の最後の最後の手段にさせてもらいます!」
私が諦めつつも、それでも何とか安易に南部辺境伯家に甘えることには必死に抵抗してそのように苦し紛れな返答をする。
「ええ、それで構わないわ」
私がその返事に安堵の溜め息を吐くと、ジュリアーナは不思議そうな表情を浮かべる。
「ルリエラ、何も遠慮することなんて無いのよ。貴女は正式に養子縁組をした正真正銘南部辺境伯の娘なのだから。それに、お父様も貴女のことは大切に思っているのだから気にすることなんて何も無いわ。……そう、わたくしよりもずっとね‥‥」
ジュリアーナが自虐気味に微笑みながら私にそう告げた。
今度は私が不思議そうな表情を浮かべてジュリアーナへ尋ねる。
「ジュリアーナ、それはどういう意味ですか?南部辺境伯、いえ、お父さんがジュリアーナよりも私のほうを大切に思っているなんて、そんなことはありえませんよ?」
私の純粋な質問にジュリアーナは気まずそうに顔を伏せている。
「‥‥わたくし、初めて見たわ。お父様があんなに感情的に取り乱す姿を。人に直接暴力を振るう姿も。それだけルリエラのことが大事で自分を取り繕うことも我慢することもできなかったのよ。……わたくしの時はそんなこと無かったのに。いつも通りに冷静で淡々と婚約破棄の手続きをしていたもの。あの二人に対して怒る様子も無く、わたくしを心配することも無かった。お父様にとってわたくしなんて心を動かす程の存在では無かったのよ─」
そう一気に吐き出したジュリアーナは顔を上げて私を見た。その表情はいつも通りの優雅で美しい笑顔だ。しかし、私には泣きそうなのを必死に我慢しているように見える。
私は大声で「それは誤解です!」と叫びたかった。
しかし、自分の口から何と言って説明すればいいのか分からない。こういうことは本人から説明しないと余計に拗れることになってしまう。
私が必死に言葉を選んでいると、私が発言するよりも早くジュリアーナが発言した。
「ごめんなさい。変なことを言って貴女を困らせてしまったわね。ただ、わたくしは南部辺境伯に遠慮することなんて無いということを解って欲しかっただけなのよ。それ以外のことは忘れてね」
ジュリアーナは私が自分の発言で困っていると勘違いして助け船を出してくれた。
しかし、私にはそれに乗ることはできない。
ジュリアーナは父親の見たこともない姿を見てからずっと胸の内にその想いを抱えていたのだろう。
抱えきれなくなってつい私に愚痴のように心の内を漏らしてしまったみたいだ。
私はジュリアーナが自分の心の内を正直に私に吐き出してくれたのが嬉しい。
自分の弱さを私に晒してくれたということは私を信頼してくれていることの証だ。
ジュリアーナがこのまま父親の真意を誤解したままではジュリアーナは苦しみ続けることになってしまう。
私はジュリアーナの信頼に応えたい。ジュリアーナの苦しみを取り除きたい。
私はジュリアーナの誤解を解こうと覚悟を決めた。
気楽な茶飲み話は終わりで、これから真面目で重要な話をするという合図を察して、私は姿勢を正してジュリアーナの言葉を待ち構える。
ジュリアーナも私の準備が整った様子を認めて、真剣な顔で真っ直ぐ私を見つめて厳かに口を開いた。
「……まず、北部辺境伯家のことだけれど、こちらはリース男爵家のように簡単に片付けることができなかったわ。北部辺境伯家は男爵家みたいに簡単には取り潰すことができないから、一族筋を入れ替わらせることで話が進んでいたけれど、北部辺境伯の弟は病気になったそうなの。引退して田舎で療養するそうだから、急いで代わりの者を探しているのよ。前の前の北部辺境伯の弟の息子辺りが新しい北部辺境伯家を継ぐみたいね。そのために南部辺境伯が奔走しているらしいわ。だから、南部辺境伯に会って直接話をするのはだいぶ先になりそうよ」
ジュリアーナは平然とした様子で淡々と話しているが、次に北部辺境伯を継ぐ予定だった今の北部辺境伯の弟が急病になったというのは明らかに嘘だろう。
何があったのかは分からないが、今回の誘拐事件のせいで強制的に表社会から降ろされたことだけは分かる。
「そ、そうですか。分かりました」
私は何も突っ込むことはせずに大人しく黙って頷いた。
ジュリアーナは私のその対応に満足気な表情を一瞬だけ浮かべて、何事も無かったかのように話を続ける。
「新しい北部辺境伯に代われば天涯教団との繋がりは完全に切れるから、北部辺境伯家が貴女に手を出すことはなくなるでしょう。だから、貴女にとっては天涯教団のほうが問題なのだけれど、天涯教団は今は取り潰すことができないのよ。今はそのための大義名分が無い状態なの。そのため、もし、万が一他の貴族や天涯教団の人間や怪しい見知らぬ人が貴女に接触しようとしてきたら、南部辺境伯家を盾にして逃げなさい。後のことは全て南部辺境伯家に丸投げで構わないわ。この件に関しては南部辺境伯から全権がわたくしに委任されているので、わたくしに迅速に伝えてね」
ジュリアーナは私に危険な事や面倒事は全て南部辺境伯家に丸投げしてねと気軽に言ってくれたが、私はそんなに気軽には受け止められない。
「あの、ジュリアーナや南部辺境伯家に迷惑をかけるのは申し訳無いので出来る限りは自分で対処しようかと‥‥」
私の返答にジュリアーナは駄目な子を見るように私を見つめて、教え諭すように語りかけてきた。
「ルリエラ、貴女は南部辺境伯と養子縁組を交わしたのよ。他の貴族が家を通さずに直接南部辺境伯の養女である貴女に接触しようと試みるのは貴女の個人的な問題ではなく、家同士の問題よ。それに、南部辺境伯の娘というだけで利用しようと近付いてくる人間も後を絶たないでしょう。だから、自分だけで解決しようだなんて考えないで。他の家や怪しい人からの接触があれば必ずすぐにわたくしに連絡しなさい」
「──わ、わかりました!」
私は自分の浅はかな考えを恥じながら素直に返事をした。
「それから、学園内での揉め事は南部辺境伯家であっても直接口を挟んだり手を出したりはできないけれど、ある程度は圧力を掛けることができるわ。もし、困ったことがあったら遠慮しないでわたくしに相談してね」
ジュリアーナはいきなり笑顔でサラリと爆弾発言をした。
一瞬、ジュリアーナの言葉の意味が分からずに考えるが、やはり完全には理解できない。私は素直にジュリアーナへ質問する。
「え~と、圧力とは具体的にはどうやって掛けるのでしょうか?」
私が不安そうにジュリアーナに尋ねると、ジュリアーナはとても素敵な笑顔を浮かべて教えてくれた。
「特に物騒なことではないわよ。今回の誘拐事件で学園内にも犯人がいたことに南部辺境伯家として正式に抗議したわ。それと同時に娘が世話になっているということで寄付金も渡したのよ。今後も定期的に寄付金を学園に渡すことも伝えているわ。圧力とはただその寄付金を渡さなくするだけのことよ」
暴力的なことは一切無いが、けっこうそれもえげつない方法だ。暴力や権力ではなく、財力で脅迫している。
どこの学科の研究にもかなりのお金がかかる。私も空を飛ぶための研究のお金を稼いでいるから、お金の必要性は身をもって実感している。
どこも研究費用は切実に欲しているし、学園から支給される研究資金は常に学科ごとに熾烈な取り合いをしている。
だから、お金は多くて困ることは無い。しかし、突然少なくなってしまえば物凄く困ることは想像に難くない。
「‥‥わ、分かりました。でも、学園内でのことは出来る限り自分の力だけで解決したいと思います。私は認定理術師なので自分の実力を周囲に示さなければなりません。実家頼りでは私の認定理術師の威厳は保てません。ジュリアーナに相談するのは本当に最後の最後の最後の手段にさせてもらいます!」
私が諦めつつも、それでも何とか安易に南部辺境伯家に甘えることには必死に抵抗してそのように苦し紛れな返答をする。
「ええ、それで構わないわ」
私がその返事に安堵の溜め息を吐くと、ジュリアーナは不思議そうな表情を浮かべる。
「ルリエラ、何も遠慮することなんて無いのよ。貴女は正式に養子縁組をした正真正銘南部辺境伯の娘なのだから。それに、お父様も貴女のことは大切に思っているのだから気にすることなんて何も無いわ。……そう、わたくしよりもずっとね‥‥」
ジュリアーナが自虐気味に微笑みながら私にそう告げた。
今度は私が不思議そうな表情を浮かべてジュリアーナへ尋ねる。
「ジュリアーナ、それはどういう意味ですか?南部辺境伯、いえ、お父さんがジュリアーナよりも私のほうを大切に思っているなんて、そんなことはありえませんよ?」
私の純粋な質問にジュリアーナは気まずそうに顔を伏せている。
「‥‥わたくし、初めて見たわ。お父様があんなに感情的に取り乱す姿を。人に直接暴力を振るう姿も。それだけルリエラのことが大事で自分を取り繕うことも我慢することもできなかったのよ。……わたくしの時はそんなこと無かったのに。いつも通りに冷静で淡々と婚約破棄の手続きをしていたもの。あの二人に対して怒る様子も無く、わたくしを心配することも無かった。お父様にとってわたくしなんて心を動かす程の存在では無かったのよ─」
そう一気に吐き出したジュリアーナは顔を上げて私を見た。その表情はいつも通りの優雅で美しい笑顔だ。しかし、私には泣きそうなのを必死に我慢しているように見える。
私は大声で「それは誤解です!」と叫びたかった。
しかし、自分の口から何と言って説明すればいいのか分からない。こういうことは本人から説明しないと余計に拗れることになってしまう。
私が必死に言葉を選んでいると、私が発言するよりも早くジュリアーナが発言した。
「ごめんなさい。変なことを言って貴女を困らせてしまったわね。ただ、わたくしは南部辺境伯に遠慮することなんて無いということを解って欲しかっただけなのよ。それ以外のことは忘れてね」
ジュリアーナは私が自分の発言で困っていると勘違いして助け船を出してくれた。
しかし、私にはそれに乗ることはできない。
ジュリアーナは父親の見たこともない姿を見てからずっと胸の内にその想いを抱えていたのだろう。
抱えきれなくなってつい私に愚痴のように心の内を漏らしてしまったみたいだ。
私はジュリアーナが自分の心の内を正直に私に吐き出してくれたのが嬉しい。
自分の弱さを私に晒してくれたということは私を信頼してくれていることの証だ。
ジュリアーナがこのまま父親の真意を誤解したままではジュリアーナは苦しみ続けることになってしまう。
私はジュリアーナの信頼に応えたい。ジュリアーナの苦しみを取り除きたい。
私はジュリアーナの誤解を解こうと覚悟を決めた。
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