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第4章 私はただ真面目に稼ぎたいだけなのに!
13 商談③ 急速冷却器
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私に有利なこの流れを変えないようにこのまま上手く進めていかなければならない。
「この樽の中を覗いてみてください」
私がそう提案すると、アヤタが私の前にあった樽を持ち上げてジュリアーナの前に移動させてくれた。
ジュリアーナは隠しきれない興味と好奇心を瞳の奥に宿しながら、態勢を崩すことなくとても美しい姿勢で樽の中を覗き込んだ。
「……これは…銀器、かしら?」
「そうです。この樽の中には大きめの銀の杯を三つ重ねています」
私がジュリアーナの問いに正解だと答えると同時に分厚い手袋を両手に装着したアヤタが樽の中から銀杯を取り出した。銀杯は0度以下にまで冷やしているので、素手で手にしたら皮がくっついて怪我してしまう。
ジュリアーナから少し離れた位置に敷いた分厚い布の上にそっとアヤタは銀杯を置く。
アヤタが銀杯を樽から取り出すと、ジャラジャラと金属が擦れ合う音がした。
「銀器だけでなく他にも何か銀色の小さなものが入っていますね。……え!これは大銀貨?」
ジュリアーナが心底驚いている。
誰も水を凍らせる樽の中に銀貨が入っているとは想像できないだろう。
「大丈夫です。この銀貨は一枚一枚しっかりと丁寧に洗浄してから樽の中へ入れていますので、衛生面の問題はありません」
「いえ、そうではなくて…。なぜ、大銀貨を樽の中に入れているのでしょうか?」
ジュリアーナは表情を取り繕ってはいるが、完全には困惑が隠せていない。中身が意味不明過ぎて混乱しているようだ。
「それについてはこれから詳しくご説明いたします」
私は笑顔を崩すことなくジュリアーナへ急速冷却器の仕組みを分かりやすく説明していった。
ジュリアーナが言った通り、小さな木の樽の中には三つ重ねの銀杯と大銀貨数十枚が詰められていた。
これでなぜ何の変哲も無いただの水を冷やして凍らせることができるのか?
それは理術を使っているからだ。
この急速冷却器は前世の彼女の世界の初期の氷と塩を入れるアイスクリームメーカーと冷凍庫で冷やして使う真空断熱アイスクリームメーカーをイメージして作った。
この急速冷却器は事前に理術で三つの銀杯と大銀貨を0度以下にまでしっかりと冷やして、それを木の樽に詰めているだけだ。
前日から樽の中の銀杯と大銀貨は冷やしていた。商談に出発する前に、樽から出さずに重ねて理術で冷やし、蓋をしっかりと締めて、布で何重にも覆い、さらに箱に詰めて商館に持ち込んでいた。
だから、ジュリアーナの前では理術は使っていない。既に事前に準備は終えていた。
木の樽は金属よりも熱電導率が低くて熱の影響を受けにくい。
だから、冷やした銀杯が簡単に外気温で温まってしまわないように銀杯を木の樽の中へ入れた。冷えすぎた銀杯を素手で持つことが危険だからという理由もある。
銀器を使ったのは、熱電導率が高い金属の中で最も手に入りやすかったからだ。
熱電導率は金の方が高いが、金器の方が数が少なくて値段も非常に高い。
まだ銀器の方が高級ではあるが、富裕層に一般的に普及されていて手に入りやすかった。
ステンレスなどがあればいいのだが、生憎この世界には存在していない。
大銀貨を樽に詰めていたのは、温度維持のためだ。
少しでも長い時間銀杯を冷たくしたままにするために、樽との隙間に何を詰めるかを考えた。
氷を作るための道具に氷を詰めるのでは本末転倒になってしまう。
隙間に入れることができるくらい小さくて薄くて純度が高い金属なんて探しても簡単には見つけられない。それならオーダーメイドで作ってもらうほうが早い。
苦肉の策として貨幣を使うことにした。
銅貨は熱電導率が低く、混ぜ物が多くて理術が効きにくくなかなか冷えなかった。
金貨は高価すぎて数を手に入れられなかった。
小銀貨は大銀貨よりも銀の含有率が低いようで、理術の効きが悪かった。
消去法で大銀貨を詰めることになった。
これは応急処置であり、本格的に急速冷却器を製作するときは別のものを詰める。
この急速冷却器は私でなくても基本的な理術が使える人間であれば誰でも使うことができる。
基本的な温度変化の理術は、理力を冷気や熱気に変えて対象にぶつけているようなものだ。
水の温度を上げる場合は、火で水を沸かすイメージで、理術で火の熱のような熱気をぶつけて水の温度を上げようとしている。冷やす場合は、冬の寒さをイメージして、理術で水に寒い冬の冷気を送りこんでいる。
私のように分子を直接動かしているわけではない。
このやり方は非常に非効率でなかなか水の温度を上げたり下げたりすることができない。
理術で水を沸騰させるには多くの理力と時間を消耗する。火で沸騰させるほうが遥かに早くて楽だ。
理術で水を凍らせるには沸騰させる以上の理力と時間を必要とするので、その必要な理力が足りない理術士のほうが圧倒的に多い。
しかし、このような非効率な理術の使い方であっても、対象を変えれば使い道はある。
個体で熱電導率が高く、熱しやすく冷めやすい金属ならば、水よりもよほど理力と時間を少なく簡単に温度を変えることができる。
理術で金属の状態を変えることは難しいが、温度だけならば金属のほうがずっと楽に変化させられる。
火で熱した場合も水よりも金属の方がずっと早く熱くなり、真冬でも水が凍っていなくても金属の方が0度以下に冷えている。
これは熱電導率の違いだ。
水は熱電導率が低くて、金属の鍋を火に熱して触れなくなるくらいに熱くなっていても、鍋の中の水はなかなか沸騰しない。
温めたいもの、冷やしたいもの、それそのものに理術をかけるのではなく、別のものに理術をかけて、それに温度を変えたいものを入れればいい。
この使い方ならば従来の理術で簡単に氷を作ることができる。
事前に学園で臨時の手伝いを理学部の学生に頼んで様々な金属を理術で冷やさせた。
実験の意図などは告げず、ただ目の前の金属を水を冷やすのと同じように理術で冷やしてほしいと頼んだだけ。
意味も分からずに協力してくれた数人の学生は私が頼む通りに目の前のいろんな金属を理力が許す限り冷やしてくれた。
冷やした金属の上に水を数滴落として凍るか確認していった。
実験の結果、理術が使える学生ならば、銀を0度以下にまで冷やすことは可能だった。
半人前でまだ理術士ではない学生であり理術で水を凍らせることはできなくても、銀などの金属を0度以下に冷やすことはできた。
私よりも時間がかかり、持続力も短いが、それでもこの急速冷却器を改良すれば問題なく氷や氷菓は作れると確信が持てた。
こんな簡単なことだが、これまでの理術士や理術師は思い付かなかった。
これまでの理術では金属を温めたり冷やしたりすることは無かった。
理術で温度を変えるのは水だけだった。
それは、自分自身で料理をすることがない立場の人たちだったからそのような発想ができなかったに違いない。
貴族や富裕層の人間なら、器に入れられて完成された料理が目の前に並ぶのが当たり前だ。
飲み物が入っている銀杯を理術で冷やしたら、中の飲み物が冷える前に銀杯が冷たくなりすぎて素手では持てなくなる。温めたら熱くなりすぎて火傷してしまう。
貴族などの立場なら、自分で料理をすることはないし、鍋ややかんでお湯を沸かすことすらしない
理術の講義で講師の理術師が実演して初めて実際に火でお湯が沸くのを見る人間が大半だ。
紅茶を淹れることがある貴族女性でも、お湯が入ったポットを使用人が用意してくれる。わざわざ自分でお湯を沸かすことはない。
料理をしたり、お湯を沸かすことは使用人の仕事で卑しいことであり、自分には関係の無いことだと頭から思い込んでいれば、わざわざ理術をそのようなことに利用しようとは考えない。
それに氷自体が非常に珍しいもので理術を使える人間であっても一度も口にすることがない人間のほうが多い。
実物を目にすることがなく、口にしたこともなく、どのように使うか知らない氷を理術で作り出そうと考える人間が今までいなかったことは不思議ではない。
ジュリアーナはこの木の樽の仕掛けが銀杯と大銀貨を事前に理術で冷やしただけの単純で簡単なものと知って驚いていた。
そして、なぜこんな簡単なものを今までの理術士や理術師が作れなかったのかと不思議がっていたため、軽くその推測も伝えた。
ジュリアーナは今までと同じように上品に、でも、今までとは少し違う優しげな柔らかな笑顔を私に向けて「そうですか」と言っただけで、その推測については何も口にしなかった。
その笑顔がなぜか私が田舎の孤児院出身の平民であることを知っていると物語っているように感じられた。
「この樽の中を覗いてみてください」
私がそう提案すると、アヤタが私の前にあった樽を持ち上げてジュリアーナの前に移動させてくれた。
ジュリアーナは隠しきれない興味と好奇心を瞳の奥に宿しながら、態勢を崩すことなくとても美しい姿勢で樽の中を覗き込んだ。
「……これは…銀器、かしら?」
「そうです。この樽の中には大きめの銀の杯を三つ重ねています」
私がジュリアーナの問いに正解だと答えると同時に分厚い手袋を両手に装着したアヤタが樽の中から銀杯を取り出した。銀杯は0度以下にまで冷やしているので、素手で手にしたら皮がくっついて怪我してしまう。
ジュリアーナから少し離れた位置に敷いた分厚い布の上にそっとアヤタは銀杯を置く。
アヤタが銀杯を樽から取り出すと、ジャラジャラと金属が擦れ合う音がした。
「銀器だけでなく他にも何か銀色の小さなものが入っていますね。……え!これは大銀貨?」
ジュリアーナが心底驚いている。
誰も水を凍らせる樽の中に銀貨が入っているとは想像できないだろう。
「大丈夫です。この銀貨は一枚一枚しっかりと丁寧に洗浄してから樽の中へ入れていますので、衛生面の問題はありません」
「いえ、そうではなくて…。なぜ、大銀貨を樽の中に入れているのでしょうか?」
ジュリアーナは表情を取り繕ってはいるが、完全には困惑が隠せていない。中身が意味不明過ぎて混乱しているようだ。
「それについてはこれから詳しくご説明いたします」
私は笑顔を崩すことなくジュリアーナへ急速冷却器の仕組みを分かりやすく説明していった。
ジュリアーナが言った通り、小さな木の樽の中には三つ重ねの銀杯と大銀貨数十枚が詰められていた。
これでなぜ何の変哲も無いただの水を冷やして凍らせることができるのか?
それは理術を使っているからだ。
この急速冷却器は前世の彼女の世界の初期の氷と塩を入れるアイスクリームメーカーと冷凍庫で冷やして使う真空断熱アイスクリームメーカーをイメージして作った。
この急速冷却器は事前に理術で三つの銀杯と大銀貨を0度以下にまでしっかりと冷やして、それを木の樽に詰めているだけだ。
前日から樽の中の銀杯と大銀貨は冷やしていた。商談に出発する前に、樽から出さずに重ねて理術で冷やし、蓋をしっかりと締めて、布で何重にも覆い、さらに箱に詰めて商館に持ち込んでいた。
だから、ジュリアーナの前では理術は使っていない。既に事前に準備は終えていた。
木の樽は金属よりも熱電導率が低くて熱の影響を受けにくい。
だから、冷やした銀杯が簡単に外気温で温まってしまわないように銀杯を木の樽の中へ入れた。冷えすぎた銀杯を素手で持つことが危険だからという理由もある。
銀器を使ったのは、熱電導率が高い金属の中で最も手に入りやすかったからだ。
熱電導率は金の方が高いが、金器の方が数が少なくて値段も非常に高い。
まだ銀器の方が高級ではあるが、富裕層に一般的に普及されていて手に入りやすかった。
ステンレスなどがあればいいのだが、生憎この世界には存在していない。
大銀貨を樽に詰めていたのは、温度維持のためだ。
少しでも長い時間銀杯を冷たくしたままにするために、樽との隙間に何を詰めるかを考えた。
氷を作るための道具に氷を詰めるのでは本末転倒になってしまう。
隙間に入れることができるくらい小さくて薄くて純度が高い金属なんて探しても簡単には見つけられない。それならオーダーメイドで作ってもらうほうが早い。
苦肉の策として貨幣を使うことにした。
銅貨は熱電導率が低く、混ぜ物が多くて理術が効きにくくなかなか冷えなかった。
金貨は高価すぎて数を手に入れられなかった。
小銀貨は大銀貨よりも銀の含有率が低いようで、理術の効きが悪かった。
消去法で大銀貨を詰めることになった。
これは応急処置であり、本格的に急速冷却器を製作するときは別のものを詰める。
この急速冷却器は私でなくても基本的な理術が使える人間であれば誰でも使うことができる。
基本的な温度変化の理術は、理力を冷気や熱気に変えて対象にぶつけているようなものだ。
水の温度を上げる場合は、火で水を沸かすイメージで、理術で火の熱のような熱気をぶつけて水の温度を上げようとしている。冷やす場合は、冬の寒さをイメージして、理術で水に寒い冬の冷気を送りこんでいる。
私のように分子を直接動かしているわけではない。
このやり方は非常に非効率でなかなか水の温度を上げたり下げたりすることができない。
理術で水を沸騰させるには多くの理力と時間を消耗する。火で沸騰させるほうが遥かに早くて楽だ。
理術で水を凍らせるには沸騰させる以上の理力と時間を必要とするので、その必要な理力が足りない理術士のほうが圧倒的に多い。
しかし、このような非効率な理術の使い方であっても、対象を変えれば使い道はある。
個体で熱電導率が高く、熱しやすく冷めやすい金属ならば、水よりもよほど理力と時間を少なく簡単に温度を変えることができる。
理術で金属の状態を変えることは難しいが、温度だけならば金属のほうがずっと楽に変化させられる。
火で熱した場合も水よりも金属の方がずっと早く熱くなり、真冬でも水が凍っていなくても金属の方が0度以下に冷えている。
これは熱電導率の違いだ。
水は熱電導率が低くて、金属の鍋を火に熱して触れなくなるくらいに熱くなっていても、鍋の中の水はなかなか沸騰しない。
温めたいもの、冷やしたいもの、それそのものに理術をかけるのではなく、別のものに理術をかけて、それに温度を変えたいものを入れればいい。
この使い方ならば従来の理術で簡単に氷を作ることができる。
事前に学園で臨時の手伝いを理学部の学生に頼んで様々な金属を理術で冷やさせた。
実験の意図などは告げず、ただ目の前の金属を水を冷やすのと同じように理術で冷やしてほしいと頼んだだけ。
意味も分からずに協力してくれた数人の学生は私が頼む通りに目の前のいろんな金属を理力が許す限り冷やしてくれた。
冷やした金属の上に水を数滴落として凍るか確認していった。
実験の結果、理術が使える学生ならば、銀を0度以下にまで冷やすことは可能だった。
半人前でまだ理術士ではない学生であり理術で水を凍らせることはできなくても、銀などの金属を0度以下に冷やすことはできた。
私よりも時間がかかり、持続力も短いが、それでもこの急速冷却器を改良すれば問題なく氷や氷菓は作れると確信が持てた。
こんな簡単なことだが、これまでの理術士や理術師は思い付かなかった。
これまでの理術では金属を温めたり冷やしたりすることは無かった。
理術で温度を変えるのは水だけだった。
それは、自分自身で料理をすることがない立場の人たちだったからそのような発想ができなかったに違いない。
貴族や富裕層の人間なら、器に入れられて完成された料理が目の前に並ぶのが当たり前だ。
飲み物が入っている銀杯を理術で冷やしたら、中の飲み物が冷える前に銀杯が冷たくなりすぎて素手では持てなくなる。温めたら熱くなりすぎて火傷してしまう。
貴族などの立場なら、自分で料理をすることはないし、鍋ややかんでお湯を沸かすことすらしない
理術の講義で講師の理術師が実演して初めて実際に火でお湯が沸くのを見る人間が大半だ。
紅茶を淹れることがある貴族女性でも、お湯が入ったポットを使用人が用意してくれる。わざわざ自分でお湯を沸かすことはない。
料理をしたり、お湯を沸かすことは使用人の仕事で卑しいことであり、自分には関係の無いことだと頭から思い込んでいれば、わざわざ理術をそのようなことに利用しようとは考えない。
それに氷自体が非常に珍しいもので理術を使える人間であっても一度も口にすることがない人間のほうが多い。
実物を目にすることがなく、口にしたこともなく、どのように使うか知らない氷を理術で作り出そうと考える人間が今までいなかったことは不思議ではない。
ジュリアーナはこの木の樽の仕掛けが銀杯と大銀貨を事前に理術で冷やしただけの単純で簡単なものと知って驚いていた。
そして、なぜこんな簡単なものを今までの理術士や理術師が作れなかったのかと不思議がっていたため、軽くその推測も伝えた。
ジュリアーナは今までと同じように上品に、でも、今までとは少し違う優しげな柔らかな笑顔を私に向けて「そうですか」と言っただけで、その推測については何も口にしなかった。
その笑顔がなぜか私が田舎の孤児院出身の平民であることを知っていると物語っているように感じられた。
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