400 / 491
愛し子と樹海の王
DQNの確率
しおりを挟む
2人を乗せた馬車が宮の前に静かに停まった。
詰め所から荷物を運び込む騎士達で、宮の玄関口はざわざわと騒がしく、落ち着かない様子だが、気にするほどの事でもない。
何故ならば、馬車から降りた俺は、今朝宮を出た時とは正反対に、上機嫌だからだ。
番からの口付けを堪能し、その甘さを味わい尽くしたうえで、腰砕けでトロンとした瞳の番を抱き締められれば、大抵の嫌な事は忘れてしまう。
獣人の雄と言うものは、総じて単純なものなのだ。
愛しい番を部屋に連れて行き、額に口づけを落として、ドラゴン達に護衛を任せて結界を張る。
騎士達を信頼していない訳ではないが、むさ苦しい連中が、番と同じ屋根の下に居るかと思うと、手放しで安心する事も出来ない。
これは機嫌の良し悪しとは全く無関係な、雄の本能なのだから仕方が無いよな?
執務室代わりに使っている書斎に入ると、ミュラーが一抱えもある書類の束を、机の上に積み上げている最中だった。
「・・・・見なかった事にしても良いか?」
「また、そういう子供みたいな事を。誰の所為で仕事が増えたか、理解してますよね?」
「すまん」
「謝る相手が違います。レン様がいらっしゃらなかったら、本当にどうなって居た事か。閣下達の放った魔法の流れ弾を、レン様が食い止めて下さっていたから、あの程度で済んだのですよ?」
「重々理解している。ミュラーの言う通りだ」
「ご理解頂けたましたか?ご理解頂けたなら、ゴトフリーへ立たれる前に、全部処理して下さいね」
そう言って、もう一束の書類を机に乗せたミュラーは、いそいそと帰り支度をし始めた。
「おい。帰るのか?」
「帰ります。当然でしょう?今日は結婚記念日で、ザックと約束してるんですよ。本当は休みを取っていたのに、閣下のお陰で半休になってしまいました。急いで帰らないと、ザックが楽しみにしている、歌劇の開演に間に合いません」
書類の山を前に焦る俺に、ミュラーはとても良い笑顔で答えた。
「そうか・・・それはおめでとう。ザックと楽しんできてくれ」
正直。この書類の山は、俺一人ではどうにもならん。
だが、部下の結婚記念日の邪魔は出来ん。
ウキウキと書斎を出ていくミュラーを見送った俺は、ベルを鳴らして人を呼ぶと、顔を出したのはセルジュだった。
「すまんが、レンを呼んで来てくれるか?」
セルジュは山と積まれた書類に、一度視線を向けてから、一礼して部屋を出て行った。
無駄な説明をしなくていい相手、というのは得難いものだ。
ローガンは宮の管理も有り、難しいだろうが、ゴトフリーでの滞在が長くなるようなら、レンの為にセルジュだけでも、連れていくべきだろうか。
つらつらと考えながら、書類の山を捌いていると、何やら廊下の方が騒がしい。
普段宮の中は、比較的静かだ。
レンは基本的に物静かな人だし、俺も口数が多い方ではない。
宮の主がそうなら、必然的に使用人も、物静かになって行くものだ。
しかし今は、使えなくなった詰め所の代わりに、大勢の騎士達が宮へ出入りしている。
この騒ぎも、そんな騎士達が何か揉めているのだろうと、様子を伺う事にする。
傭兵程ではないが、騎士も荒事を生業とする雄の集団だ。小競り合いや揉め事は日常茶飯事。流血沙汰にさえならなければ、基本放置が俺の方針だ。
だが今回は、様子を見ている場合では無かった。
「無礼ですよ。そこをどきなさい!」
「愛し子なら、何とか出来るだろう!」
珍しく声を荒げたセルジュに続き、聞き覚えの無い雄の声が響いて来たのだ。
山積みの書類をなぎ倒し、机を飛び越えた俺は、廊下に飛び出した。
するとそこには、廊下を塞ぐ騎士達と、レンを背中に庇う、セルジュと二人のドラゴンが見えた。
「なんの騒ぎだ!」
「あ"?・・あ・・閣・・・下・・」
「なんでここに」
俺の顔を見て、顔色を無くしたのは、アーノルドとミュラーから "問題あり" と報告のあった5人だった。
「ここは俺の家だ。いて当然だろう!お前達こそ俺の家で何をしている!?」
「え・・・いや・・・あの」
「レン。こっちに来なさい」
廊下を塞いでいた5人を、クオンとノワールが乱暴に押しのけ、出来た隙間から前に出た、レンの手首を掴んで引き寄せた。
「セルジュ!なにがあった?!」
「閣下のご指示に従い、レン様をお迎えに上がったのですが。待ち伏せをしていたこの方達が、レン様にリアン様との、面会の場を設けろ、とおっしゃったのです」
「リアン?」
「はい。ですがレン様は正式な謁見の申請を出す様に、とお断りになられました」
「当然だ!皇太子の婚約者候補と面会したければ、正規の手順が必要だ」
「ですがこの方たちは、納得されなかったようで。将校以上の方達のみ、入る事を許された、この通路までレン様を追って来られ、道を塞いだ上、事もあろうにリアン様との面会を取り付けろ!とレン様を脅迫なさったのです」
「脅迫だと?」
俺の番に向かって?
帝国の至宝をなんだと思っている?
たかが皇帝の側近風情が?
神の恩寵に向かって、脅迫だと?
こいつらは、俺達の手合わせで、レンに命を救われたのだと、理解していないのか?
「どういう積りだ」
地を這う声に5人は震え上がり、意味をなさない声を発するばかりだ。
「クオン、ノワール。こいつらを縛り上げて、玄関前に吊るして置け。セルジュ!お前は第一のバルドとエルギ、こいつらの家門の主を呼び出せ!」
「承りました」
「その・・・閣下?」
「父上を呼ぶのですか?」
「お前達は、何か勘違いをしているのではないか?お前達は第一の入団試験に落ちた。ただの見習いだ!この宮への立ち入りも、詰め所を建て直すまで、騎士達に臨時で解放したにすぎん。お前達は俺の客ではないし、宮の中を勝手に彷徨く許可など、与えておらんぞ!!」
「ヒッ!!」
「もっもも申し訳ございません!!」
「閣下、お怒りを鎮めていただけませんか?」
何をヘラヘラと甘えた事を!
「人がましい口を利くな! 知れ者が!! レンの位階は公爵だ! だが、その立場は皇帝の上だぞ! お前達の様に爵位も無い有象無象が、話しかけて良い存在ではない!!」
「俺にそんな口を、利いて良いのか?」
はあ?
なんだコイツは?
・・・・あぁ。コイツがビーンの息子か。
「お前こそ。喧嘩を売る相手を間違えたな。お前達の所為で、家門が潰れる様をよく見るがいい。クオン、こいつの戯言に付き合っていたら、レンの耳が穢れる。さっさと吊るしてこい!」
「おい!! 俺はビーン伯爵家の!」
「煩い!!」
不遜な態度を取り続ける、ジャクソン・ビーンの胸倉を掴み、仲間の4人に投げ付けた。
「ギャッ!!」
「うわぁ!」
無様に絡まり合い、倒れ込んだ5人を睥睨し、鼻で笑って見せてやった。
「ふん! ノワール、クオン、この恥知らずな田舎者を連れて行け」
「は~い!!」
「一番高いところに、つるしてくるね~」
クオンは生意気なビーンの襟を掴み立ち上がらせ、空いている手で、もう一人を掴んだ。
ノワールも両手に一人ずつ掴んで立ち上がらせ、残った一人をどうしようか、と首を傾げている。
俺もこの二人が、この後どうするのかを見守っていると、クオンは二パッと笑い、魔法を使い、宙に浮かせて連れていくことにした様だ。
ギャースカ騒ぐビーンに、クオンは蹴りを入れ。
天井ぎりぎりに浮かんだ一人は、頭や体が天井にぶつかるらしく、時々 ”ギャン!” と悲鳴をあげながら、玄関ホールの方向へ消えていった。
「はあぁ。アーノルドとミュラーから問題あり。とは聞いていたが、これ程とは」
「お疲れ様。助けてくれてありがとう」
「気付くのが遅れてすまなかった。大丈夫だったか?」
問題ないと答えた番だが、その顔は曇ったままだ。
傍に控えていたセルジュに茶を頼み、レンを書斎に連れて行った。
「ねえアレクさん。貴族の息子さんって、DQNの確率高すぎない?」
うんざりとした質問だったが、ちょっと意味が分からない。
「え? ど? えっ?」
「低能・軽率・非常識・粗暴、が揃い踏みの迷惑な人」
「そういう意味か・・・そんな事はないぞ。第1第2の騎士は、ほぼ貴族家の出身だが、みんな真面だろう?」
「そうですよねぇ・・・私の引きが悪いだけなのかしら」
呟いたレンは、俺がぶちまけた書類に目を留めた。
「・・・取り敢えず、床の書類を片しましょうか」
「す・・・すまん」
苦笑を浮かべるレンと二人、散らばった書類をかき集め、俺が呼び出した全員が揃うまで、黙々と決済に追われたのだった。
詰め所から荷物を運び込む騎士達で、宮の玄関口はざわざわと騒がしく、落ち着かない様子だが、気にするほどの事でもない。
何故ならば、馬車から降りた俺は、今朝宮を出た時とは正反対に、上機嫌だからだ。
番からの口付けを堪能し、その甘さを味わい尽くしたうえで、腰砕けでトロンとした瞳の番を抱き締められれば、大抵の嫌な事は忘れてしまう。
獣人の雄と言うものは、総じて単純なものなのだ。
愛しい番を部屋に連れて行き、額に口づけを落として、ドラゴン達に護衛を任せて結界を張る。
騎士達を信頼していない訳ではないが、むさ苦しい連中が、番と同じ屋根の下に居るかと思うと、手放しで安心する事も出来ない。
これは機嫌の良し悪しとは全く無関係な、雄の本能なのだから仕方が無いよな?
執務室代わりに使っている書斎に入ると、ミュラーが一抱えもある書類の束を、机の上に積み上げている最中だった。
「・・・・見なかった事にしても良いか?」
「また、そういう子供みたいな事を。誰の所為で仕事が増えたか、理解してますよね?」
「すまん」
「謝る相手が違います。レン様がいらっしゃらなかったら、本当にどうなって居た事か。閣下達の放った魔法の流れ弾を、レン様が食い止めて下さっていたから、あの程度で済んだのですよ?」
「重々理解している。ミュラーの言う通りだ」
「ご理解頂けたましたか?ご理解頂けたなら、ゴトフリーへ立たれる前に、全部処理して下さいね」
そう言って、もう一束の書類を机に乗せたミュラーは、いそいそと帰り支度をし始めた。
「おい。帰るのか?」
「帰ります。当然でしょう?今日は結婚記念日で、ザックと約束してるんですよ。本当は休みを取っていたのに、閣下のお陰で半休になってしまいました。急いで帰らないと、ザックが楽しみにしている、歌劇の開演に間に合いません」
書類の山を前に焦る俺に、ミュラーはとても良い笑顔で答えた。
「そうか・・・それはおめでとう。ザックと楽しんできてくれ」
正直。この書類の山は、俺一人ではどうにもならん。
だが、部下の結婚記念日の邪魔は出来ん。
ウキウキと書斎を出ていくミュラーを見送った俺は、ベルを鳴らして人を呼ぶと、顔を出したのはセルジュだった。
「すまんが、レンを呼んで来てくれるか?」
セルジュは山と積まれた書類に、一度視線を向けてから、一礼して部屋を出て行った。
無駄な説明をしなくていい相手、というのは得難いものだ。
ローガンは宮の管理も有り、難しいだろうが、ゴトフリーでの滞在が長くなるようなら、レンの為にセルジュだけでも、連れていくべきだろうか。
つらつらと考えながら、書類の山を捌いていると、何やら廊下の方が騒がしい。
普段宮の中は、比較的静かだ。
レンは基本的に物静かな人だし、俺も口数が多い方ではない。
宮の主がそうなら、必然的に使用人も、物静かになって行くものだ。
しかし今は、使えなくなった詰め所の代わりに、大勢の騎士達が宮へ出入りしている。
この騒ぎも、そんな騎士達が何か揉めているのだろうと、様子を伺う事にする。
傭兵程ではないが、騎士も荒事を生業とする雄の集団だ。小競り合いや揉め事は日常茶飯事。流血沙汰にさえならなければ、基本放置が俺の方針だ。
だが今回は、様子を見ている場合では無かった。
「無礼ですよ。そこをどきなさい!」
「愛し子なら、何とか出来るだろう!」
珍しく声を荒げたセルジュに続き、聞き覚えの無い雄の声が響いて来たのだ。
山積みの書類をなぎ倒し、机を飛び越えた俺は、廊下に飛び出した。
するとそこには、廊下を塞ぐ騎士達と、レンを背中に庇う、セルジュと二人のドラゴンが見えた。
「なんの騒ぎだ!」
「あ"?・・あ・・閣・・・下・・」
「なんでここに」
俺の顔を見て、顔色を無くしたのは、アーノルドとミュラーから "問題あり" と報告のあった5人だった。
「ここは俺の家だ。いて当然だろう!お前達こそ俺の家で何をしている!?」
「え・・・いや・・・あの」
「レン。こっちに来なさい」
廊下を塞いでいた5人を、クオンとノワールが乱暴に押しのけ、出来た隙間から前に出た、レンの手首を掴んで引き寄せた。
「セルジュ!なにがあった?!」
「閣下のご指示に従い、レン様をお迎えに上がったのですが。待ち伏せをしていたこの方達が、レン様にリアン様との、面会の場を設けろ、とおっしゃったのです」
「リアン?」
「はい。ですがレン様は正式な謁見の申請を出す様に、とお断りになられました」
「当然だ!皇太子の婚約者候補と面会したければ、正規の手順が必要だ」
「ですがこの方たちは、納得されなかったようで。将校以上の方達のみ、入る事を許された、この通路までレン様を追って来られ、道を塞いだ上、事もあろうにリアン様との面会を取り付けろ!とレン様を脅迫なさったのです」
「脅迫だと?」
俺の番に向かって?
帝国の至宝をなんだと思っている?
たかが皇帝の側近風情が?
神の恩寵に向かって、脅迫だと?
こいつらは、俺達の手合わせで、レンに命を救われたのだと、理解していないのか?
「どういう積りだ」
地を這う声に5人は震え上がり、意味をなさない声を発するばかりだ。
「クオン、ノワール。こいつらを縛り上げて、玄関前に吊るして置け。セルジュ!お前は第一のバルドとエルギ、こいつらの家門の主を呼び出せ!」
「承りました」
「その・・・閣下?」
「父上を呼ぶのですか?」
「お前達は、何か勘違いをしているのではないか?お前達は第一の入団試験に落ちた。ただの見習いだ!この宮への立ち入りも、詰め所を建て直すまで、騎士達に臨時で解放したにすぎん。お前達は俺の客ではないし、宮の中を勝手に彷徨く許可など、与えておらんぞ!!」
「ヒッ!!」
「もっもも申し訳ございません!!」
「閣下、お怒りを鎮めていただけませんか?」
何をヘラヘラと甘えた事を!
「人がましい口を利くな! 知れ者が!! レンの位階は公爵だ! だが、その立場は皇帝の上だぞ! お前達の様に爵位も無い有象無象が、話しかけて良い存在ではない!!」
「俺にそんな口を、利いて良いのか?」
はあ?
なんだコイツは?
・・・・あぁ。コイツがビーンの息子か。
「お前こそ。喧嘩を売る相手を間違えたな。お前達の所為で、家門が潰れる様をよく見るがいい。クオン、こいつの戯言に付き合っていたら、レンの耳が穢れる。さっさと吊るしてこい!」
「おい!! 俺はビーン伯爵家の!」
「煩い!!」
不遜な態度を取り続ける、ジャクソン・ビーンの胸倉を掴み、仲間の4人に投げ付けた。
「ギャッ!!」
「うわぁ!」
無様に絡まり合い、倒れ込んだ5人を睥睨し、鼻で笑って見せてやった。
「ふん! ノワール、クオン、この恥知らずな田舎者を連れて行け」
「は~い!!」
「一番高いところに、つるしてくるね~」
クオンは生意気なビーンの襟を掴み立ち上がらせ、空いている手で、もう一人を掴んだ。
ノワールも両手に一人ずつ掴んで立ち上がらせ、残った一人をどうしようか、と首を傾げている。
俺もこの二人が、この後どうするのかを見守っていると、クオンは二パッと笑い、魔法を使い、宙に浮かせて連れていくことにした様だ。
ギャースカ騒ぐビーンに、クオンは蹴りを入れ。
天井ぎりぎりに浮かんだ一人は、頭や体が天井にぶつかるらしく、時々 ”ギャン!” と悲鳴をあげながら、玄関ホールの方向へ消えていった。
「はあぁ。アーノルドとミュラーから問題あり。とは聞いていたが、これ程とは」
「お疲れ様。助けてくれてありがとう」
「気付くのが遅れてすまなかった。大丈夫だったか?」
問題ないと答えた番だが、その顔は曇ったままだ。
傍に控えていたセルジュに茶を頼み、レンを書斎に連れて行った。
「ねえアレクさん。貴族の息子さんって、DQNの確率高すぎない?」
うんざりとした質問だったが、ちょっと意味が分からない。
「え? ど? えっ?」
「低能・軽率・非常識・粗暴、が揃い踏みの迷惑な人」
「そういう意味か・・・そんな事はないぞ。第1第2の騎士は、ほぼ貴族家の出身だが、みんな真面だろう?」
「そうですよねぇ・・・私の引きが悪いだけなのかしら」
呟いたレンは、俺がぶちまけた書類に目を留めた。
「・・・取り敢えず、床の書類を片しましょうか」
「す・・・すまん」
苦笑を浮かべるレンと二人、散らばった書類をかき集め、俺が呼び出した全員が揃うまで、黙々と決済に追われたのだった。
102
お気に入りに追加
1,297
あなたにおすすめの小説
迷い込んだ先で獣人公爵の愛玩動物になりました(R18)
るーろ
恋愛
気がついたら知らない場所にた早川なつほ。異世界人として捕えられ愛玩動物として売られるところを公爵家のエレナ・メルストに買われた。
エレナは兄であるノアへのプレゼンとして_
発情/甘々?/若干無理矢理/
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【R18】転生したら異酒屋でイキ放題されるなんて聞いてません!
梅乃なごみ
恋愛
限界社畜・ヒマリは焼き鳥を喉に詰まらせ窒息し、異世界へ転生した。
13代目の聖女? 運命の王太子?
そんなことより生ビールが飲めず死んでしまったことのほうが重要だ。
王宮へ召喚?
いいえ、飲み屋街へ直行し早速居酒屋で生ビールを……え?
即求婚&クンニってどういうことですか?
えっちメイン。ふんわり設定。さくっと読めます。
🍺全5話 完結投稿予約済🍺
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった
山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』
色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。
◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる