279 / 491
幸福の定義は人それぞれ
復帰と暗躍
しおりを挟む
雪に埋もれた極寒の森で、フェンリルに続き、レンと従魔契約を結んだシルバーウルフ達は、騎士達を群れの一員と認識したのか、良好な関係を築く事が出来た。
15頭もの狼に一度に名前を付けるのは、中々骨が折れる作業だった。
何せ頭を悩ませ、思いついた名も狼側が気に入らなければ、契約することが出来ないのだ。
最初は一頭一頭名前を付けていたのだが、5頭目辺りで、名前を思いつかなくなり、騎士達にも一緒に考えて貰う事になった。
そこで、一頭のシルバーウルフに名前の候補を読み上げている時に、別の個体が返事をし、従魔契約を結ぶというハプニングがあり、この際だからと、名の付いていない全ての狼たちの前で、名を読み上げ気に入ったものを、選んでもらうという、なんとも締まらない契約の場となった。
狼の名は、騎士たちが頭をひねっただけあり、中々良い名も多かったのだが、狼たちに気に入られたのは、レンが考えた名が一番多かった。
だが、レンには悪いが、俺の番の名のつけ方は少し変わっていて、ほぼ見た目重視だった。
「この子は前足の色が違うから、ソックスなんてどうでしょうか?」
「狼に靴下と名をつけるのか?」
「ダメですかね?」
「・・・選ぶのは、狼だから・・・選ばれるといいな?」
「へへへ。じゃあ、あの子はチベット砂狐みたいに困った顔をしてるから、”チー”で」
「狼なのに狐なのか?」
「だって、そっくりなんですよ?」
「なるほど・・・」
そのあとも、あの子はハスキー犬に似てるから、ハスキー。
あっちの子はシェパードっぽいから、ジャーマン。
うわっ!この子、ハシビロコウに顔がそっくり・・・・ホオズキでいいかな。
と、まあ、こんな感じだ。
ほぼ異界の生き物に似ているという、見た目からの連想だったようで、最後の方の連想がどうなっているのかは、聞いても理解出来そうもなかったので、放置することにした。
そんなレンも、 ”まさか、これを選ぶの?” と、子狼が選んだ名前だけは、自分で考えたにも関わらず、納得がいかない様子で、別の候補を上げればよかった、と後悔していた。
タロウ・ジロウ・シロ・ポチ
異界で犬につける定番の名らしいが、簡素で響きもいい、良い名だと思うのだが、何が気に入らなかったのだろうか?
緑黄月。
骨に染み入る冬の寒さも、漸く緩み始めると、暖炉の前で縮こまっていたロロシュが現場復帰を果たした。
「なんかよう。俺が冬眠してる間に、賑やかな事になってるじゃねぇの」
演習場を走り回り、騎士達との連携を見せるシルバーウルフの鳴き声に、ロロシュが目を丸くしている。
「マークから聞いてなかったのか?」
「聞いちゃぁいた、と思うんだけど、ほら半分寝てたわけだろ?夢と現実がごっちゃでよ?」
「なるほど、蛇も大変だな?」
「いやマジで。こんなに酷いのは初めてだわ。まぁ、冬場は南部に避難してる事の方が多かったからな。これが正常っちゃぁ、正常なのかもな」
「毎年年明けの宴を欠席するようだと、マークがへそを曲げるかもしれんぞ?」
「それなんだよなぁ。冬場は南部に出向とかって出来ねぇの?」
「出来んことも無いが、レンの専属護衛のマークがついていくか?」
「だよなあ・・・領の管理もしなきゃだしよ。毎年こんなかと思うと、マジでへこむわ」
「俺の方でも、どう対処するか考えてみる。最悪副団長の席は、空けて貰うことになるやもしれんぞ?」
「それはまぁ、仕方ねぇよ。俺としちゃ暗部を任してもらえるなら、文句はねえ」
「暗部か・・・宵闇の頭目が来たのは聞いているか?」
「あぁ。聞いた。いい歳なんだから引退すりゃいいのにな」
「部下の数が多すぎて、引退したくとも出来んのだろうよ。アーノルドにはロイド様が育てた烏がついている。宵闇はウィリアムの息が掛かっていた以上警戒されて当然、前の様に仕事は回ってこんだろう?それでも部下を飢えさせるわけにはいかん。と言っていたな」
「人を殺めても顔色一つ変えないくせに、昔っから変な正義感つうか漢気があんだよ、あの親父は・・・・で?どうすんだ、飼うのか?」
「そうだな・・・神殿関係には詳しいそうだから、暫く面倒を見ようかと思っている」
大厄災の後、非公式に、夜中に勝手に宮に入り込むのを、非公式と言っていいか迷うが、とにかく何度か話をしてみると、宵闇が調べ上げた、神殿の悪行の報告の多くが、ウィリアムにより握り潰されていたことが分かった。
母とウィリアムの愚かな願いの見返りだったのだろうか、それとも願いを叶えるための交渉材料だったのだろうか・・・・。
改めて頭目から渡された報告書は、宵闇の力を欲するに、十分な内容だった。
「あ~~。例の離宮の話しか?」
「それもある、後はまぁ、色々だ」
「色々ねぇ・・・・なに企んでんだよ?」
「俺は適材適所を心掛けていてな? 苦手な部分は、得意な人間に任せる事にしている」
「なんだよ。俺の暗部じゃ物足りねぇってか?」
この程度で気色ばむとは、ロロシュも存外かわいいところがあるじゃないか。
「お前には外交方面を頼みたい」
「はあ?外交?!」
「声が大きい」
「すまん。つい」
これで暗部を統括しているのだから、もう少し落ち着きを持ってもらいたい。
「実はな、ウジュカとゴトフリーがアーノルドの王配の地位を狙っていてな?」
「あ~~、なんかそれ聞いたわ」
冬眠していても、必要な事は頭に入っているのか。
「なら話が早い。表向きは俺とレンの婚姻の祝いと、愛し子への謁見を申し込んできた。だがその使節団の代表は、ウジュカの第二公子とゴトフリーの第三王子だ」
「あからさまだな」
「だろ?帝国はアーノルドの王配候補を国内で選出すると通達を出している。だが、この二国はそれを無視することにしたらしい。使節団の代表として、帝国に来る公子と王子を帝国に預け、紳士としての教育を受けさせたい、とのことでな」
「二国同時ってのも、胡散臭ぇな」
「一応同時ではないぞ? ウジュカが先に申し込んで来た。それを知ったゴトフリーが負けじと申し込みをした・・・と言うシナリオになっているな」
「ん?二国が裏で繋がってるって、考えてんのか?」
「どうかな?帝国を恨んでいるのは、どこも同じだ。しかし魔物の被害で以前の様に、喧嘩を吹っ掛ける余裕はないからな。搦め手に変えたのか。レンを狙ってウィリアムにこっぴどくやられても居るから、狙いはレンやも知れん」
「なほどな。合わせ技ってのが一番ありそうだけどな」
「そう云う事だ。タランもこのまま黙っているとは思えんし、烏と宵闇。外交部ともつなぎを取って、三国の思惑を調べてほしい。公子と皇子の為人もだ」
「王配候補としてなら、皇太后がきっちり調べんだろ?」
「ロイド様から俺とレンは、候補者の選出に手を貸すよう言われていてな?」
「はあ? ちびっ子は分かるが、閣下には無理だろ?」
こいつ本当に失礼だな。
「俺はこう見えても、皇兄でな?候補者との顔合わせは必須だと言われた。だが俺もレンも社交には疎い。ましてや他国の公子と王子ともなれば、予備知識がないとどうにもならんだろ?」
「まぁ、そうか」
「念には念を入れて、と言うだろう?同じものを見ても、見る目が変われば見方も変わる、情報は多いに越した事はない。それに二国が手を組んでいるなら、適当に仲違いさせるのも面白いだろ?」
「いい性格してんなぁ」
「知っているか?俺はこれでも皇子なんだぞ?皇宮で生き残るには、これぐらいは基本だ」
15頭もの狼に一度に名前を付けるのは、中々骨が折れる作業だった。
何せ頭を悩ませ、思いついた名も狼側が気に入らなければ、契約することが出来ないのだ。
最初は一頭一頭名前を付けていたのだが、5頭目辺りで、名前を思いつかなくなり、騎士達にも一緒に考えて貰う事になった。
そこで、一頭のシルバーウルフに名前の候補を読み上げている時に、別の個体が返事をし、従魔契約を結ぶというハプニングがあり、この際だからと、名の付いていない全ての狼たちの前で、名を読み上げ気に入ったものを、選んでもらうという、なんとも締まらない契約の場となった。
狼の名は、騎士たちが頭をひねっただけあり、中々良い名も多かったのだが、狼たちに気に入られたのは、レンが考えた名が一番多かった。
だが、レンには悪いが、俺の番の名のつけ方は少し変わっていて、ほぼ見た目重視だった。
「この子は前足の色が違うから、ソックスなんてどうでしょうか?」
「狼に靴下と名をつけるのか?」
「ダメですかね?」
「・・・選ぶのは、狼だから・・・選ばれるといいな?」
「へへへ。じゃあ、あの子はチベット砂狐みたいに困った顔をしてるから、”チー”で」
「狼なのに狐なのか?」
「だって、そっくりなんですよ?」
「なるほど・・・」
そのあとも、あの子はハスキー犬に似てるから、ハスキー。
あっちの子はシェパードっぽいから、ジャーマン。
うわっ!この子、ハシビロコウに顔がそっくり・・・・ホオズキでいいかな。
と、まあ、こんな感じだ。
ほぼ異界の生き物に似ているという、見た目からの連想だったようで、最後の方の連想がどうなっているのかは、聞いても理解出来そうもなかったので、放置することにした。
そんなレンも、 ”まさか、これを選ぶの?” と、子狼が選んだ名前だけは、自分で考えたにも関わらず、納得がいかない様子で、別の候補を上げればよかった、と後悔していた。
タロウ・ジロウ・シロ・ポチ
異界で犬につける定番の名らしいが、簡素で響きもいい、良い名だと思うのだが、何が気に入らなかったのだろうか?
緑黄月。
骨に染み入る冬の寒さも、漸く緩み始めると、暖炉の前で縮こまっていたロロシュが現場復帰を果たした。
「なんかよう。俺が冬眠してる間に、賑やかな事になってるじゃねぇの」
演習場を走り回り、騎士達との連携を見せるシルバーウルフの鳴き声に、ロロシュが目を丸くしている。
「マークから聞いてなかったのか?」
「聞いちゃぁいた、と思うんだけど、ほら半分寝てたわけだろ?夢と現実がごっちゃでよ?」
「なるほど、蛇も大変だな?」
「いやマジで。こんなに酷いのは初めてだわ。まぁ、冬場は南部に避難してる事の方が多かったからな。これが正常っちゃぁ、正常なのかもな」
「毎年年明けの宴を欠席するようだと、マークがへそを曲げるかもしれんぞ?」
「それなんだよなぁ。冬場は南部に出向とかって出来ねぇの?」
「出来んことも無いが、レンの専属護衛のマークがついていくか?」
「だよなあ・・・領の管理もしなきゃだしよ。毎年こんなかと思うと、マジでへこむわ」
「俺の方でも、どう対処するか考えてみる。最悪副団長の席は、空けて貰うことになるやもしれんぞ?」
「それはまぁ、仕方ねぇよ。俺としちゃ暗部を任してもらえるなら、文句はねえ」
「暗部か・・・宵闇の頭目が来たのは聞いているか?」
「あぁ。聞いた。いい歳なんだから引退すりゃいいのにな」
「部下の数が多すぎて、引退したくとも出来んのだろうよ。アーノルドにはロイド様が育てた烏がついている。宵闇はウィリアムの息が掛かっていた以上警戒されて当然、前の様に仕事は回ってこんだろう?それでも部下を飢えさせるわけにはいかん。と言っていたな」
「人を殺めても顔色一つ変えないくせに、昔っから変な正義感つうか漢気があんだよ、あの親父は・・・・で?どうすんだ、飼うのか?」
「そうだな・・・神殿関係には詳しいそうだから、暫く面倒を見ようかと思っている」
大厄災の後、非公式に、夜中に勝手に宮に入り込むのを、非公式と言っていいか迷うが、とにかく何度か話をしてみると、宵闇が調べ上げた、神殿の悪行の報告の多くが、ウィリアムにより握り潰されていたことが分かった。
母とウィリアムの愚かな願いの見返りだったのだろうか、それとも願いを叶えるための交渉材料だったのだろうか・・・・。
改めて頭目から渡された報告書は、宵闇の力を欲するに、十分な内容だった。
「あ~~。例の離宮の話しか?」
「それもある、後はまぁ、色々だ」
「色々ねぇ・・・・なに企んでんだよ?」
「俺は適材適所を心掛けていてな? 苦手な部分は、得意な人間に任せる事にしている」
「なんだよ。俺の暗部じゃ物足りねぇってか?」
この程度で気色ばむとは、ロロシュも存外かわいいところがあるじゃないか。
「お前には外交方面を頼みたい」
「はあ?外交?!」
「声が大きい」
「すまん。つい」
これで暗部を統括しているのだから、もう少し落ち着きを持ってもらいたい。
「実はな、ウジュカとゴトフリーがアーノルドの王配の地位を狙っていてな?」
「あ~~、なんかそれ聞いたわ」
冬眠していても、必要な事は頭に入っているのか。
「なら話が早い。表向きは俺とレンの婚姻の祝いと、愛し子への謁見を申し込んできた。だがその使節団の代表は、ウジュカの第二公子とゴトフリーの第三王子だ」
「あからさまだな」
「だろ?帝国はアーノルドの王配候補を国内で選出すると通達を出している。だが、この二国はそれを無視することにしたらしい。使節団の代表として、帝国に来る公子と王子を帝国に預け、紳士としての教育を受けさせたい、とのことでな」
「二国同時ってのも、胡散臭ぇな」
「一応同時ではないぞ? ウジュカが先に申し込んで来た。それを知ったゴトフリーが負けじと申し込みをした・・・と言うシナリオになっているな」
「ん?二国が裏で繋がってるって、考えてんのか?」
「どうかな?帝国を恨んでいるのは、どこも同じだ。しかし魔物の被害で以前の様に、喧嘩を吹っ掛ける余裕はないからな。搦め手に変えたのか。レンを狙ってウィリアムにこっぴどくやられても居るから、狙いはレンやも知れん」
「なほどな。合わせ技ってのが一番ありそうだけどな」
「そう云う事だ。タランもこのまま黙っているとは思えんし、烏と宵闇。外交部ともつなぎを取って、三国の思惑を調べてほしい。公子と皇子の為人もだ」
「王配候補としてなら、皇太后がきっちり調べんだろ?」
「ロイド様から俺とレンは、候補者の選出に手を貸すよう言われていてな?」
「はあ? ちびっ子は分かるが、閣下には無理だろ?」
こいつ本当に失礼だな。
「俺はこう見えても、皇兄でな?候補者との顔合わせは必須だと言われた。だが俺もレンも社交には疎い。ましてや他国の公子と王子ともなれば、予備知識がないとどうにもならんだろ?」
「まぁ、そうか」
「念には念を入れて、と言うだろう?同じものを見ても、見る目が変われば見方も変わる、情報は多いに越した事はない。それに二国が手を組んでいるなら、適当に仲違いさせるのも面白いだろ?」
「いい性格してんなぁ」
「知っているか?俺はこれでも皇子なんだぞ?皇宮で生き残るには、これぐらいは基本だ」
118
お気に入りに追加
1,297
あなたにおすすめの小説
迷い込んだ先で獣人公爵の愛玩動物になりました(R18)
るーろ
恋愛
気がついたら知らない場所にた早川なつほ。異世界人として捕えられ愛玩動物として売られるところを公爵家のエレナ・メルストに買われた。
エレナは兄であるノアへのプレゼンとして_
発情/甘々?/若干無理矢理/
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【R18】転生したら異酒屋でイキ放題されるなんて聞いてません!
梅乃なごみ
恋愛
限界社畜・ヒマリは焼き鳥を喉に詰まらせ窒息し、異世界へ転生した。
13代目の聖女? 運命の王太子?
そんなことより生ビールが飲めず死んでしまったことのほうが重要だ。
王宮へ召喚?
いいえ、飲み屋街へ直行し早速居酒屋で生ビールを……え?
即求婚&クンニってどういうことですか?
えっちメイン。ふんわり設定。さくっと読めます。
🍺全5話 完結投稿予約済🍺
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
淫らなお姫様とイケメン騎士達のエロスな夜伽物語
瀬能なつ
恋愛
17才になった皇女サーシャは、国のしきたりに従い、6人の騎士たちを従えて、遥か彼方の霊峰へと旅立ちます。
長い道中、姫を警護する騎士たちの体力を回復する方法は、ズバリ、キスとH!
途中、魔物に襲われたり、姫の寵愛を競い合う騎士たちの様々な恋の駆け引きもあったりと、お姫様の旅はなかなか困難なのです?!
クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった
山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』
色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。
◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる