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問題児
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「フラン!貴様また問題起こしたのか!」
あーあ。上官がクソ煩い声で怒鳴ってる。
この前の仲間ごと吸血鬼をぶちのめした件をまだ怒ってるらしい。
「聞いてるのか貴様!」
おーおー。中年おやじが年甲斐もなく大激怒しちゃってさ。
「雑魚い吸血鬼を殺してしまってすみませんでしたー」
そうとりあえず謝ってみたけど…
「ふざけてるのか!貴様が反省すべきは同僚に重症を負わせたことだ!」
「チッ…」
あれは私の攻撃を避けられなかった同僚が悪い。
あの程度も避けられないようじゃ、私が怪我させるまでもなく吸血鬼に殺されてただろう。
吸血鬼に殺されそうなのを助けてあげたんだから、むしろ感謝してもらいたいね。
「まあ、それはいい!
問題は何故本部に子供を連れて帰ってきた!その辺の孤児院に置いてくればいいだろうが!」
「チッ…名目上、私たちは人助けが仕事だろ?あそこで放って帰れば今に見てろ、世間の偽善者たちが騒ぎだすぞ?」
上官は頭をガリガリと掻きながら口を閉ざした。
返す言葉もないんだろう。
ハハッざまあみろ。
「フラン、医師から連絡よー。
あの子供について話があるんですって!」
同僚のミシェルがパソコンと睨み合いながら1枚の紙をこちらに投げてきた。
「それはカルテのコピーですって!」
ええ…これ行かなきゃ駄目かな。
正直かなり面倒くさい。
「行くぞ、フラン。私も上官としてついて行こう。」
上官がコートを羽織りながら、さっさと準備しろと目で訴えてくる。
「いやー…はは。始末書書くので忙しいし上官だけで行ってきてくださいよ。」
「馬鹿者!」
上官の大喝が響き、頭に衝撃が走る。
どうやら殴られたようだ。
それも拳で。
あまりの痛さに上官を睨みつける。
「何すんだよ」
「貴様が拾ったのだろう!
だったら最後まで責任とれ!
それに都合が悪くなると敬語になるのは貴様の癖だ。」
面倒くさい…。
責任とかそういう言葉が1番嫌いなんだよ。
上官のギロリとした目に睨みつけられ、これは無理だなと逃げるのを諦める。
「ハイハイ。行けばいいんでしょ。
行けば。」
上官の小言が聞こえたが、気にせずコートを羽織って歩きだした。
*
病院につくと、人の良さそうな顔をした顔見知りの医者がいた。
こいつは母親なみに口煩いため、陰でおかんと呼ばれている。
「久しぶりだな、リュシュ。」
おかん…もといリュシュは険しい顔をしていた。
「とりあえず中に入って、話はそれからだ。」
あーあ。上官がクソ煩い声で怒鳴ってる。
この前の仲間ごと吸血鬼をぶちのめした件をまだ怒ってるらしい。
「聞いてるのか貴様!」
おーおー。中年おやじが年甲斐もなく大激怒しちゃってさ。
「雑魚い吸血鬼を殺してしまってすみませんでしたー」
そうとりあえず謝ってみたけど…
「ふざけてるのか!貴様が反省すべきは同僚に重症を負わせたことだ!」
「チッ…」
あれは私の攻撃を避けられなかった同僚が悪い。
あの程度も避けられないようじゃ、私が怪我させるまでもなく吸血鬼に殺されてただろう。
吸血鬼に殺されそうなのを助けてあげたんだから、むしろ感謝してもらいたいね。
「まあ、それはいい!
問題は何故本部に子供を連れて帰ってきた!その辺の孤児院に置いてくればいいだろうが!」
「チッ…名目上、私たちは人助けが仕事だろ?あそこで放って帰れば今に見てろ、世間の偽善者たちが騒ぎだすぞ?」
上官は頭をガリガリと掻きながら口を閉ざした。
返す言葉もないんだろう。
ハハッざまあみろ。
「フラン、医師から連絡よー。
あの子供について話があるんですって!」
同僚のミシェルがパソコンと睨み合いながら1枚の紙をこちらに投げてきた。
「それはカルテのコピーですって!」
ええ…これ行かなきゃ駄目かな。
正直かなり面倒くさい。
「行くぞ、フラン。私も上官としてついて行こう。」
上官がコートを羽織りながら、さっさと準備しろと目で訴えてくる。
「いやー…はは。始末書書くので忙しいし上官だけで行ってきてくださいよ。」
「馬鹿者!」
上官の大喝が響き、頭に衝撃が走る。
どうやら殴られたようだ。
それも拳で。
あまりの痛さに上官を睨みつける。
「何すんだよ」
「貴様が拾ったのだろう!
だったら最後まで責任とれ!
それに都合が悪くなると敬語になるのは貴様の癖だ。」
面倒くさい…。
責任とかそういう言葉が1番嫌いなんだよ。
上官のギロリとした目に睨みつけられ、これは無理だなと逃げるのを諦める。
「ハイハイ。行けばいいんでしょ。
行けば。」
上官の小言が聞こえたが、気にせずコートを羽織って歩きだした。
*
病院につくと、人の良さそうな顔をした顔見知りの医者がいた。
こいつは母親なみに口煩いため、陰でおかんと呼ばれている。
「久しぶりだな、リュシュ。」
おかん…もといリュシュは険しい顔をしていた。
「とりあえず中に入って、話はそれからだ。」
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