ループの先、貴方との約束

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我が公爵家には跡取りになる長男が今隣国へ留学中であり、長女はその隣国第1王子に見初められ今は婚約中で王妃教育の為、二人とも隣国に居る状態だった。

第1王子に見初められる切欠が華祭り
お姉様は三年前華王妃に選ばれた際、我が国へ留学中だった第1王子に惚れられた。
お姉様の美貌と気品に惚れない男性はいないだろう
お兄様も実は華王に去年選ばれている
妹の私から言っても素敵な男性だ
性格良し、容姿良し、将来安泰
女性達が群がる様は異様だがお兄様はお姉様と私をとても愛し可愛がってくれる

この流れ的に今年私は華祭りに出られると思っていた。
実際は両親、姉兄から却下
お姉様が3つ上だから三年前
お兄様が1つ上だから去年
じゃ今年は私がと伝えたら家族総出で駄目だと言い出した。
みんなは末っ子の私に過保護すぎると思う
10年前華姫になった次の日熱を出したのがきっかけだった様にも思える

私の華祭り参加は望みが薄い気がする

もう子どもじゃないのだから興奮して熱を出すなんて事ないとおもうのだけれど駄目らしい

家族総出で過保護すぎて困る

今年の華王達についてお話をしにお母様の部屋へ向かった

コンコン

「お母様、入ってよろしいですか?」

「早かったわね、どうぞ入りなさい」

早かったと言う割にはお茶の準備はすでにされており後は私が座れば始められそうであった

「あの、遅いぐらいでしたでしょうか?」

「大丈夫よ、私が楽しみにし過ぎただけの事なの」

そう言ってクスクスと可憐に微笑むお母様は私達の関係を知らない方々が見れば姉妹と間違えてしまうほど若く美しい女性

娘の私でもドキドキしてしまう

「さぁ座って!」

私はお母様と対面するソファーへ座り侍女へお茶の合図を送る

一口喉を潤わせ話を切り出した

「去年のお兄様が華王になられた際のお話は素敵でした、実際観たかったのですよ」

「我が家が白色の花屋敷に変えられたわよね、実際を見たら話ほど素敵でもなく気圧されますよ」

「今年はどのような素敵物語が聞けるか楽しみなのですが、お教え頂けません?」

「今年は違った雰囲気になりましたよ」




◇  ◇  ◇  ◇  ◇

自分の部屋でお母様に聞いた話を反芻させていた

まず、今年は最初から華王や華王妃は決まっており、いつもと違う雰囲気だったのだとか
まず、隣街の小公爵が華王で、その婚約者我が街の伯爵令嬢が華王妃に決まっていた。
隣街といえ小公爵がサプライズでプロポーズをしたいと我が街イベントへ眼をつけて話を持ち込み力業で華王と華王妃をもぎ取ったが実話
ただ、この街の人々は幸せを好み皆が喜んで協力したそうで、知らぬはサプライズを受けた令嬢
プロポーズでは涙を流し受け入れたそうで美談になっている。

と、まぁ我が街ながら好きそうな話だった。

なので、私に逢いに現れる彼は今年の華王ではない?と昔の自分が華姫になれた時の話をお母様に振ったらはぐらかされ追い出されて今に至る。

振り出しに戻った気分だわ

明日街に行って話を聞いてみる事にした。
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