36 / 48
暗転
しおりを挟む
身体に走る痛みに眼を開けると映るのは石畳の床だった
「っ!」
今自分が横になっているのはフワフワなベッドでもなく、うたた寝してしまうソファーでもない
冷たい石の上に横たわっている
硬い床に転がっていたせいか身体か凝り固まっている上どうやら縛られていると気付く
手は後ろで、足も縛られていた。
顔を動かし周りを確認する
『地下牢ね。』
何故?記憶をたどる
別荘へ兄さまが迎えに2台の馬車でいらした
兄さまとジークは話が少し有るから私に騎士団の方々と先に屋敷へと帰路を勧められ笑顔で別荘を出た。
どれぐらい走ったのか馬車が停車、まわりでは激しい金属音が続き、突然馬車の扉が開いたと思ったら、覆面の男性にお腹を殴られて気を失った・・・。
騎士団の方々は無事だったのかしら
私は何の為に捕まったのかしら
周りに光りはなく、遠くの火が揺らめいて影をつくっている。
何故?
ただの物取りなら殺されていただろう、それに騎士団数名と一緒だったのに連れ出された事実に驚愕する。
私狙いよね、人質って事は私が弱点な方の悪意ある行為
口は塞がれては無いが恐怖とお腹や身体の痛みで大きな声にならないだろう
誰かが来ても怖いけど1人も心細い
震える声で誰と無く聞いてみた
「だ、誰か居ませんか・・・。」
小さくか細い声は壁に吸い込まれるように消えていった。
無理やり身体を起こしてみる。
きつく縛られた手が痛い
どれぐらい意識を飛ばしていたのか、ここがどの辺りなのかも検討がつかない
不安で押し潰されそうだ。
冷たい床に座り何も考えられず時間だけ過ぎていく
誰も来ない。人の気配さえない。
人質って生死関係無いのかしら
放置され飢えて消え行く命なら縛らなくて良くない?
この状況に段々と腹がたってきた!
現状何か出来ないか周りをみる
鉄格子が錆びてはいるが何も無い、錆で凹凸がある場所で縄を擦ってみる
たまに肌が擦れ痛みがくるが、錆の匂いなのか肌から出てるかも知れない血の匂いか判断できない
後ろで手を結ばれると何も出来ないのね
頑張ってみたが無理なのは理解でき諦めた。
誰かが助けてくれるのを楽観的に待てない理由は誰もここに近付かないとなると私がここにいる事を知っている犯人が口を割らないと居場所の特定は困難かつ不可能に近くなる
食事やお世話など人が出入りしていたら情報が出やすいのだろうが、それでも見つけるのは困難だろう
馬車に乗ってた時思いもよらなかった
もう、ジークや家族に逢えないのかな
「逢いたいなぁ」
一言呟き、疲れた頭を休めるため眼を閉じた。
「っ!」
今自分が横になっているのはフワフワなベッドでもなく、うたた寝してしまうソファーでもない
冷たい石の上に横たわっている
硬い床に転がっていたせいか身体か凝り固まっている上どうやら縛られていると気付く
手は後ろで、足も縛られていた。
顔を動かし周りを確認する
『地下牢ね。』
何故?記憶をたどる
別荘へ兄さまが迎えに2台の馬車でいらした
兄さまとジークは話が少し有るから私に騎士団の方々と先に屋敷へと帰路を勧められ笑顔で別荘を出た。
どれぐらい走ったのか馬車が停車、まわりでは激しい金属音が続き、突然馬車の扉が開いたと思ったら、覆面の男性にお腹を殴られて気を失った・・・。
騎士団の方々は無事だったのかしら
私は何の為に捕まったのかしら
周りに光りはなく、遠くの火が揺らめいて影をつくっている。
何故?
ただの物取りなら殺されていただろう、それに騎士団数名と一緒だったのに連れ出された事実に驚愕する。
私狙いよね、人質って事は私が弱点な方の悪意ある行為
口は塞がれては無いが恐怖とお腹や身体の痛みで大きな声にならないだろう
誰かが来ても怖いけど1人も心細い
震える声で誰と無く聞いてみた
「だ、誰か居ませんか・・・。」
小さくか細い声は壁に吸い込まれるように消えていった。
無理やり身体を起こしてみる。
きつく縛られた手が痛い
どれぐらい意識を飛ばしていたのか、ここがどの辺りなのかも検討がつかない
不安で押し潰されそうだ。
冷たい床に座り何も考えられず時間だけ過ぎていく
誰も来ない。人の気配さえない。
人質って生死関係無いのかしら
放置され飢えて消え行く命なら縛らなくて良くない?
この状況に段々と腹がたってきた!
現状何か出来ないか周りをみる
鉄格子が錆びてはいるが何も無い、錆で凹凸がある場所で縄を擦ってみる
たまに肌が擦れ痛みがくるが、錆の匂いなのか肌から出てるかも知れない血の匂いか判断できない
後ろで手を結ばれると何も出来ないのね
頑張ってみたが無理なのは理解でき諦めた。
誰かが助けてくれるのを楽観的に待てない理由は誰もここに近付かないとなると私がここにいる事を知っている犯人が口を割らないと居場所の特定は困難かつ不可能に近くなる
食事やお世話など人が出入りしていたら情報が出やすいのだろうが、それでも見つけるのは困難だろう
馬車に乗ってた時思いもよらなかった
もう、ジークや家族に逢えないのかな
「逢いたいなぁ」
一言呟き、疲れた頭を休めるため眼を閉じた。
0
お気に入りに追加
61
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる