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side 伯爵
しおりを挟むなんて事だ・・・・。
娘が消えた
侯爵とは上手くいっているのだと思っていた
いつもニコニコと笑顔で侯爵邸から帰宅していたから
だが実際は違ったのだと娘付きの侍女に話を聞いた
エルヴィスには相槌さえ冷たくあしらわれていたと聞いた時信じられなかった
あれほど娘に執着していた彼が
そう彼の方が娘に恋い焦がれていたはずなのだ
そう侯爵からも聞いていたのに・・・・。
知人のパーティーから帰宅して少しずつ娘は痩せてきていた
侯爵邸へ行っても早くに戻ってくるようになったと妻は言っていた。
そして部屋から出なくなった時もっと話を聞いてあげていられていたならばと後悔しかない
娘が手紙を書いて居なくなった
育てていただいた恩と勝手に居なくなる事への謝罪
そしていつか心に余裕ができたとき便りを送りますと・・・。
私たちは待つしかできないのだろう
頼りない両親でいたたまれなくなる
妻は伏せてしまった。
毎日泣いている、大事な娘を守れなかった事へ後悔を繰り返し
侯爵への手紙は義理で渡すが配達させたものには何も話すなと伝えた
娘は彼の前に出ることは彼を苦しませるのだと、だから自分は消えると書かれていた
そこまで盲目に恋をしている娘を彼は今どう思っているのか
清々しているのだろう・・・。
彼も被害者だったのかもしれない
恨むのは間違いだろうと思う、娘も彼を責めないで欲しいと手紙に書かれていた
イブレクトが無事連絡をくれる日まで伯爵邸を守らなければと思う
そろそろ妻にも前向きになってもらおう
いつの日か笑顔で娘が現れるのを祈りながら今は涙が流れるのを許して欲しい
孫を抱ける日を夢見て
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