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第2章 弟子の魔法使いはダンジョンを手に入れる(こっそりと)。

第14.5話 秘密基地に必要なものとマドカ先生の悩み

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*作者コメント*
 オマケ回です。
────────────


*秘密基地に必要なもの*
 第一層の隠れエリア・秘密基地について。

マドカ「それにしても本当に広いですね。これならもう少し娯楽スペースに使っても良いのでは?」

刃「娯楽というが何がいい? 数年引き篭もり気味な生活だったが、ゲームも漫画も全然持ってないぞ?」

マドカ「スペースを活用するなら運動なんてどうでしょう?」

刃「なるほど、でもどんなのがいいか……普通に考えるなら筋トレかランニング、剣術、体術、銃術練習になるけど」

マドカ「全部修業じゃないですか。しかも最後のは完全に訓練です。ちゃんと考えないとダメですよ」

刃「う、スポーツ系の娯楽か。言われて思い返すとあんまり経験ないな。小学時代なんてほぼ魔法の訓練ばっかだったし」

マドカ「哀しい小学時代ですね。寂しくなかったんですか?」

刃「あ、いや、いつもミコがゲーム持って遊びに来てたし、あの頃は桜香と緋奈がおままごとでよくどっちが奥さんになるか、怖いくらい言い争って……あんまりいい思い出がない」

マドカ「おままごとは無しな方向にしましょう」

 とりあえずスポーツ系の娯楽は一人だと厳しいので、広さを生かして射的場を作ることにした。ちょうど新品の銃があるし。

マドカ「結局訓練じゃないですか」

 ジト目のマドカのセリフは、聞こえないフリをしたが、ふと衣服用の棚の方を見て絶句。

刃「……ところで、いつの間にか棚に衣服が増えてんだけど……なんかメイド服とかウェイトレスとかナース服とか……なんであんの?」

マドカ「私服ですが何か?」

 思わずジト目で返したが、真顔で返された。
 って、しれっと何入れてんのよ。

マドカ「見たくないんですか?」

刃「超見たいです」

 だって男の子だもん。
 このあと、ちょっとしたマドカ先生のコスプレショーが始まったが、終わった際、必要なものが自然と頭に浮かんだ。

刃「……スポットライトって、いくらするんだろう」

マドカ「欲しいんですか?」

 調達したかは内緒にしておこう。
 隠しフロアのリフォームはまだまだ続く。


*マドカ先生*
 フランスパンの話を聞いた直後のこと(そんな話はしていない)。 

マドカ「しかし、教員とは大変です。ただの勉学指導や事務仕事だけなら苦ではありませんが、個人的な生徒たちの対応もあって少々悩みです」

刃「具体的にどんな悩みが?」

マドカ「ただ授業をサボったり、授業中にお喋りするなら点数を引くだけで済むのですが、授業中や授業後によく絡んでくる生徒が何人もいまして。その対応が大変なんです」

刃「絡んでくるって……イジメ的な? マドカが相手だとあんまり想像できないんだが(氷のお言葉で返り討ちにしてそう)」

マドカ「何やら引っ掛かる気がしますが、イジメとは違います。なんと言いますか、可愛がってくるんですよ一部の女子生徒から」

刃「ああ……(納得)」小柄な体型と無表情だけど幼い顔付きをチラリ

マドカ「何度注意してもベタベタと引っ付いたり、撫でてくるんです。ひどい時はハァハァ言いながら『はぁぁぁぁ、マドカた~ん!』って言いながらチューしようとしたり……」

刃「警察に通報しなさい(女子でも絵的にアウト)」

マドカ「男子の方も大変で、向こうからの接触はありませんが、一部の男子からマドカ様と呼ばれて、何故か鞭や蝋燭を持って来て「このブタに是非! お慈悲を!』と土下座して……」

刃「警察に通報しよう(スマホを持った。けどダンジョン内だから電波が届かなかった)」闇の目で躊躇いなくボタンを押した。

 学校が始まって約二週間が経過したが、俺の問題児扱いよりも先にマドカの教師としての環境をどうにかしなければと、俺はかなり真面目に思考を巡らせたのだった。

 でなければ、マドカ先生の謎のオーラに飲まれた男女同士による戦争が勃発。
 最悪、学園そのものが崩壊しかねないと、冗談抜きで嫌な未来が想像できた。

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