トップシークレット

近藤 瑠那・恵那 Kondo Runa&Ena 双子のシンクロ

第2話

　キーンコーンカーンコーン

　よし！放課後だー！今日は私がゴミ捨て当番だから、パーッと行ってこようっと！



「あ、近藤」
「た、高宮先生」
「国語の当番ってお前だっけ？」
「そ、そうですけど・・・」
「じゃあこのプリント準備室に持って行ってくれないか？2年B組って書いてる箱あるからさ」
「・・・わかりました」

　最悪！なんでこういう日に限って、こうなっちゃうの・・・



「お待たせ・・・えっ?」

　B組の教室に入ろうとすると、和樹くんと恵那が2人きりで向かい合っている。
　そして、恵那が和樹くんに抱きついた。
　やだ、やだ・・・

「和樹くん！お待たせ！！！」

　私はわざと大きな声を出して和樹くんのところへ向かった。
　恵那はあまり驚いた様子を見せず、むしろ、やっぱり来たか、というような反応をした。

「瑠那・・・」
「和樹くん、どういうこと、これ？」
「待って、瑠那。瑠那は和樹くんの好きじゃないんじゃないの？」

　恵那の声は暗くて重い。

「・・・そうだけど・・・そうじゃないの」
「どっちなの？恵那は和樹くんのこと好きなんだからいいでしょ、別に」

　そういってもう一度恵那は和樹くんに抱きついた。

「ねー、和樹くん、恵那は和樹くんのこと好きだよ？」
「えっ、あ、ああ」

　何まんざらでもない顔してるの？最悪！最低！

「和樹くん、恵那と、いいこと、しよっ？」

　待って、待って、嫌だ！嫌だ！！！

「私もっ！私も・・・和樹くんのこと、好き・・・」
「そっかあ、じゃあ和樹くんに聞いてみよ？どっちが好きか」
「やだっ！」
「なんで？瑠那は自信ないの？選ばれる自信が」
「・・・だって恵那には叶いっこないもん・・・」

　そういうと、2人とも笑い始めた。

「な、なんで笑うのっ」
「だ、だって、恵那の言った通りだったからさ」

　この2人何言ってるの？