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卒業後
985 星暦557年 桃の月 11日 家族(?)サービス期間(9)(シャルロ視点)
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>>>サイド シャルロ・オレファーニ
「ここはどう~?
もっと強く右?」
ノンビリと声を掛けながら愛馬をブラッシングしていたら、鷹の若鳥の様子を確認していたケレナが合流した。
「今日は良い天気ね!
どうせだったら昼食はどっかへピクニックにでも行かない?
風が当たらないところを選べば日差しが気持ちいいと思うわよ」
冬になって作業の減ったケレナも今日は一緒にノンビリすることにしたようだ。
「あれ、今日はドレスを作りに行くんじゃなかったの?
折角だから付き合ってその後に劇場にでも行こうよって誘うつもりだたんだけど」
侯爵の息子とは言え、爵位は受け取らなかったので自分達はともかく、子供は平民になる。
なので無理に貴族社会のパーティなどに付き合う必要はないのだが、家族付き合いでどうしてもそう言った華やかな場に出ることもあるので時折ドレスを仕立てるのだ。
そろそろ新しいドレスが必要って一昨日言っていなかったっけ?
「今年の流行りは薄紫色だって言うから、以前仕立てたのをちょっと修正して着れば良いと言う結論にしたの。
折角同じ体形を維持しているんだから、着られる間は前のを着ちゃう方が、面倒な採寸とかデザインの相談とかしなくて済むし。
でも、劇場は良いわね~。
ピクニックランチの後でも間に合わないかしら?」
ちょっと考えながらケレナが言った。
折角美人なんだから、新しいドレスを仕立てても良いと思うんだけどね~。
まあ、去年か一昨年のドレスを着ても美人なのに変わりはないけど。
「食べた後に昼寝までしなければ間に合うと思うよ。
でも、既婚者と未婚令嬢だと服の何かが違うんじゃなかったっけ?」
詳しい事は知らないが、何か従姉妹が言っていたのを聞いた気がする。
お洒落好きな彼女は結婚したら服を変えなきゃいけない事に文句を言っていたのでは無く、既婚なのに未婚令嬢が着る服を愛用する痛い女性の事をやんわりと批判していただけだけど。
いくら似合っていても、ケレナが『痛いわね』なんて他から言われるのは嫌だ。
「侍女にそう言うのの手直しが得意なのを連れて来たから、大丈夫!」
ケレナがにっかり笑いながら言った。
美人だし、お洒落も全く興味がない訳じゃあないんだけど、ケレナって服を作ってもらうためにじっとしているのが嫌いなんだよね~。
まあ、何を着ても綺麗なんだから無理に服を新調する必要はないけどさ。
じっとしているのが嫌いなケレナだから当然の事ながら肖像画《ポートレート》を描いてもらうために座っているのなんかも大嫌いだ。
幸い僕達が開発した映像用魔具で姿を映し出して飾っておけばそれなりになるし、口うるさい親戚に文句を言われない様にそれを元に油絵も描かせているから問題はないんだけどね。
ある意味、あの映像用魔具の開発は良くやった!って感じだよね。
というか、あれで姿を映しとって長時間座るモデル苦行なしで肖像画《ポートレート》を描けますよ~って画家が売り込めるように、今度画家ギルドにでも映像用魔具を売り込んでも良いかも?
画家本人が買わなくても、ギルドで買って貸し出しにしても良いんじゃないかな?
貴族や豪商にとって肖像画《ポートレート》はある意味家に飾らざるを得ない必要品だけど、あれの為にじっと何時間も座るのは苦痛だって言う人は多いもんねぇ。
腰が痛いとか肩が凝るとか男性でも文句を言うのに、芸術性を重視する画家になる程何故か女性に変に凝った体勢や服装を提案することが多くて、大変すぎるって母上も文句を言っていた。
「だけど、本当に年末まで遊んでいて良いの?」
ケレナがちょっと心配そうに聞いてきた。
「良いの良いの~。
ちょっと色々と売れ過ぎた位今年は順調だったから、もう休んだ方がいい!ってアレクが言い出したんだし。
まあ、アレクは実家の手伝いで忙しいんだろうけどね」
ウィルは早速嬉々としてシェイラの所に遊びに行った。
彼もあちらの手伝いで忙しくなるかも?
そう思うと本気で年末まで遊ぶ気なのは僕だけかも。
・・・ちょっとケレナの手伝いをした方が良いかな?
「何かケレナのお仕事なりその他諸々で手伝えることがある?
暇だから何でも言ってね」
自分の愛馬の額を撫でていたケレナがこちらを振り向いて微笑んだ。
「大丈夫。
私の方も今は比較的暇な時期だし。
何だったら二人でちょっと遠出でもする?」
それも良いかも?
結婚したんだから、二人きりで色々出かけて思い出を造るのも重要だよね!
「ここはどう~?
もっと強く右?」
ノンビリと声を掛けながら愛馬をブラッシングしていたら、鷹の若鳥の様子を確認していたケレナが合流した。
「今日は良い天気ね!
どうせだったら昼食はどっかへピクニックにでも行かない?
風が当たらないところを選べば日差しが気持ちいいと思うわよ」
冬になって作業の減ったケレナも今日は一緒にノンビリすることにしたようだ。
「あれ、今日はドレスを作りに行くんじゃなかったの?
折角だから付き合ってその後に劇場にでも行こうよって誘うつもりだたんだけど」
侯爵の息子とは言え、爵位は受け取らなかったので自分達はともかく、子供は平民になる。
なので無理に貴族社会のパーティなどに付き合う必要はないのだが、家族付き合いでどうしてもそう言った華やかな場に出ることもあるので時折ドレスを仕立てるのだ。
そろそろ新しいドレスが必要って一昨日言っていなかったっけ?
「今年の流行りは薄紫色だって言うから、以前仕立てたのをちょっと修正して着れば良いと言う結論にしたの。
折角同じ体形を維持しているんだから、着られる間は前のを着ちゃう方が、面倒な採寸とかデザインの相談とかしなくて済むし。
でも、劇場は良いわね~。
ピクニックランチの後でも間に合わないかしら?」
ちょっと考えながらケレナが言った。
折角美人なんだから、新しいドレスを仕立てても良いと思うんだけどね~。
まあ、去年か一昨年のドレスを着ても美人なのに変わりはないけど。
「食べた後に昼寝までしなければ間に合うと思うよ。
でも、既婚者と未婚令嬢だと服の何かが違うんじゃなかったっけ?」
詳しい事は知らないが、何か従姉妹が言っていたのを聞いた気がする。
お洒落好きな彼女は結婚したら服を変えなきゃいけない事に文句を言っていたのでは無く、既婚なのに未婚令嬢が着る服を愛用する痛い女性の事をやんわりと批判していただけだけど。
いくら似合っていても、ケレナが『痛いわね』なんて他から言われるのは嫌だ。
「侍女にそう言うのの手直しが得意なのを連れて来たから、大丈夫!」
ケレナがにっかり笑いながら言った。
美人だし、お洒落も全く興味がない訳じゃあないんだけど、ケレナって服を作ってもらうためにじっとしているのが嫌いなんだよね~。
まあ、何を着ても綺麗なんだから無理に服を新調する必要はないけどさ。
じっとしているのが嫌いなケレナだから当然の事ながら肖像画《ポートレート》を描いてもらうために座っているのなんかも大嫌いだ。
幸い僕達が開発した映像用魔具で姿を映し出して飾っておけばそれなりになるし、口うるさい親戚に文句を言われない様にそれを元に油絵も描かせているから問題はないんだけどね。
ある意味、あの映像用魔具の開発は良くやった!って感じだよね。
というか、あれで姿を映しとって長時間座るモデル苦行なしで肖像画《ポートレート》を描けますよ~って画家が売り込めるように、今度画家ギルドにでも映像用魔具を売り込んでも良いかも?
画家本人が買わなくても、ギルドで買って貸し出しにしても良いんじゃないかな?
貴族や豪商にとって肖像画《ポートレート》はある意味家に飾らざるを得ない必要品だけど、あれの為にじっと何時間も座るのは苦痛だって言う人は多いもんねぇ。
腰が痛いとか肩が凝るとか男性でも文句を言うのに、芸術性を重視する画家になる程何故か女性に変に凝った体勢や服装を提案することが多くて、大変すぎるって母上も文句を言っていた。
「だけど、本当に年末まで遊んでいて良いの?」
ケレナがちょっと心配そうに聞いてきた。
「良いの良いの~。
ちょっと色々と売れ過ぎた位今年は順調だったから、もう休んだ方がいい!ってアレクが言い出したんだし。
まあ、アレクは実家の手伝いで忙しいんだろうけどね」
ウィルは早速嬉々としてシェイラの所に遊びに行った。
彼もあちらの手伝いで忙しくなるかも?
そう思うと本気で年末まで遊ぶ気なのは僕だけかも。
・・・ちょっとケレナの手伝いをした方が良いかな?
「何かケレナのお仕事なりその他諸々で手伝えることがある?
暇だから何でも言ってね」
自分の愛馬の額を撫でていたケレナがこちらを振り向いて微笑んだ。
「大丈夫。
私の方も今は比較的暇な時期だし。
何だったら二人でちょっと遠出でもする?」
それも良いかも?
結婚したんだから、二人きりで色々出かけて思い出を造るのも重要だよね!
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