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第14章 FOREVER FRIENDS

惨劇の後

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 連休2日目。
 すなわち異郷で放火魔を倒した帰りに自動車暴走事件に出くわした日の、翌日。
 九杖邸の応接間で、

「昨日の放火魔のニュース、出てるわよ」
「おっ、そいつは重畳」
 舞奈と明日香は、テックがちゃぶ台の上に広げたノートパソコンを覗く。
 画面の中の情報窓には写真が表示されている。
 見覚えのある金髪の豚に、舞奈は思わず顔をしかめる。

「犯人は屑田灰介。活動家よ」
「活動家だと?」
「ええ。特定人権団体がらみのデモを扇動したりとか、現政権を批判したりとか……」
「……そういう輩か」
 まあ、そんな顔してるなあと苦笑する。

「あら、犯行の動機も載ってるわね」
「どんなだよ?」
 明日香と並んで画面を覗きこみ、

「少し前、あのスタジオで展覧会を開こうとして、断られたことがあるらしいわ」
「展覧会?」
 テックの言葉に首をかしげる。

「ええ。なんというか……」
 テックは珍しく言い淀み、

「過去の大規模災害の被災者を笑いものにするような内容だったみたい」
「あと、歴代の皇族の写真を燃やしたりとか」
「……そりゃ断られもするだろう」
 テックと明日香から得られた答えに、舞奈は思わず顔をしかめる。
 明日香の口ぶりからすると、奴の奇行は今に始まったことじゃないようだ。

「彼はそれを、芸術作品だと主張してたらしいわね」
「お、おう……」
 続く言葉にドン引きしつつも事件との関連性を見つけ、

「で、仕返しにガソリンまいて火をつけようとしたって訳か」
「ええ。事前に脅迫状も送っていたみたい。先方は本気にしてなかったみたいだけど」
「それはそれで不用心だな……」
 やれやれと苦笑する。

 まあ奴がどんなクズだったにせよ、その悪事は未然に防がれた。
 だから屑田灰介絡みの事件は昨日で終わったし、再び起きることはない……はずだ。

 それより問題は……

「あと夕方の暴走事故も、けっこう大きなニュースになってるわ」
「そりゃそうだ」
 言って舞奈は口元を歪める。

 帰りの電車内で見たニュース速報に記されていた通り。
 そして現地に赴き、その目で確かめた通り。
 商店街で開催されていた双葉あずさのサイン会場に、暴走乗用車がつっこんだ。

 幸いにも双葉あずさは無事。
 ゲストのひとりが身を挺して守ったらしい。

 ……そういうことができる人間を、舞奈はひとり知っている。
 昨日はバタバタしていてそれどころじゃなかったが、後で見舞に行こうと思う。

 だが、事件の被害者はそれだけじゃない。

 負傷者は多数。

 死傷者は2人。
 サイクリング中の幼い兄弟だったらしい。
 そういえば先日の現場に、引き千切られた自転車の残骸が転がっていたと思いだす。

 ……それでも偶然に居合わせた魔道士メイジたちの機転がなければ死傷者の桁がひとつ増えていたことを、舞奈たちは知っている。

「こっちの犯人は死塚不幸三。元官僚」
 テックはマウスを操作し、新たな情報窓を表示する。

「官僚だと? こんなのが国の命運を決めてやがったのか。世も末だぜ」
 載せられた写真を見やって舞奈は口元を歪める。
 ヤニで歪んだ顔をした壮年の男。
 それは、あの時たしかに、ひしゃげた車の側に居た男だ。

 隣で明日香も顔をしかめる。

 開け放たれた障子の向こうで、ししおどしがタンと鳴る。

 家人であるサチはいない。
 ひとり縁側で庭の池を眺めている。
 それとわかるくらい憔悴しているのは、犠牲者のひとりが小夜子だからだ。

 サチにとって、小夜子は公私ともに自分を支えてくれていたパートナーだ。
 そんな小夜子はサチと小学生たちをかばい、暴走自動車の突撃をまともにくらった。
 今は他の犠牲者と同様に、市民病院に入院している。

「女の方は疣豚潤子」
 テックは意識したかのように感情のない声で情報を読みあげる。

「こっちは社会学者で、胡散臭い出版社の編集長で、KASCの役員? 節操ねぇな」
 舞奈は情報窓を覗きこみ、吐き捨てるように言い放つ。
 先日と同様、死塚の側には、鬼瓦のような醜女の写真が並んでいた。

「あと屑田灰介の愛人でもあるわ。彼の活動にも協力してたみたい」
「協力ねえ……」
 まったく汚い場所にならどこにでもいる黒い害虫みたいな女だな。
 舞奈は顔をしかめ、

「屑田とは逆のパターンで、他の芸術作品にケチつけて回ってるわ。双葉あずさや、ほら、この前のコンクールの楓さんの絵も非難してる」
「そういえば昨日も、そんなこと言ってたなあ」
 補足にさらに口元を歪める。

「けど、あずさや楓さんの絵に、非難するとこなんてあるのか?」
「過度に性的っていうのが、彼女らの主張よ。それによって不快になるんですって」
「こいつの顔のが不快だろう」
「わたしが言ったわけじゃ……」
 明日香の更なる補足に食ってかかりつつも、

「……けど妙だな」
 ふと気づいた。
 隣で明日香も「ええ」と頷く。

 屑田灰介は苦しむ人間たちを再現し、人間の王を貶めて喜んでいたという。
 疣豚潤子は人間の心の糧であるアイドルや芸術作品を躍起になって攻撃していた。
 そして、どちらも煙草を吸っていた。

 その言動は、人に化けた怪異のそれとあまりに似すぎている。

 怪異は人間が好む可愛らしいもの、美しいものを忌み嫌う。
 逆に人にとって有害な醜いもの、悪臭漂う煙草を好む。
 奴らが負の魔力から生まれ、マイナスの魔力を糧とする存在だからだ。

 ならば疣豚潤子を隣に乗せて人を轢きまくった死塚はどうなのか?

 ……考えるまでもないだろう。
 奴も煙草を吸っていて、自ら手にかけた被害者を見て笑っていた。
 舞奈は思わず口元をゆがめ、

「って、ちょっと待て。死塚不幸三『容疑者』ってなんだ?」
 ニュースの文面を見やって首をかしげる。

 何十人も轢いて、あまつさえ2人も殺せば、運転者は現行犯として裁かれる。
 舞奈はそう思っていた。
 自分たちが暮らすこの国は、少なくとも表向きは法治国家だと。だが、

「警察が彼を起訴していないからよ」
「なんだって?」
「彼自身も事故の責任を否定しているわ。車のブレーキが故障してたって言ってる」
「……ブレーキが壊れただけで、あんな何十人も轢けるわけないだろ」
 テックの答えに思わず声色を固くする。

 そもそも事故ですらない。
 あれは脂虫による車を使った傷害『事件』だ。

 だが地元警察は、彼のしたことを罪とは認めていないらしい。
 側の明日香の表情から、彼女も納得していないのだろうということはわかる。

 かく言う舞奈たちも、人を殺して罰せられない場合はある。
 仕事人トラブルシューターとして脂虫を排除する場合だ。

 だが、それは脂虫――悪臭と犯罪をまき散らす喫煙者が、人ならぬ怪異だからだ。
 理由もなく無辜の市民を害する者を【機関】は庇護しない。
 それが最強Sランクの舞奈であっても。

 なのに奴は――死塚不幸三は罪もない市民を傷つけ、殺し、その罪を不問にされた。
 よりによって市民を守るべく警察の後ろ盾を得て。

 その事実がたまらなく不快だと思うと同時に、舞奈は気づいた。

 これと似た状況は、これまでにもあった。
 双葉あずさを狙った長屋氏に、奴らは銃を横流しした。
 先日にチャビーや桜の家を襲った長屋博吐も、罪を見逃されていたようだ。
 地元警察の中に犯罪者どもと――あるいは怪異と内通している何者かがいる。

 だが表向きには一介の女子小学生である舞奈に、その真偽を確かめる手段はない。

 だから気分も晴れぬまま、舞奈たちは九杖邸を後にした。

 次の行き先は市民病院。
 先日の事故で入院した友人たちを見舞うためだ。

「よう、張。思ったより元気そうで何よりだ」
「お邪魔します」
「舞奈ちゃんに明日香ちゃん、いらっしゃいアル」
「あっ、来てくれたんだね」
 病室を訪れた舞奈と明日香を、部屋主の張と、梓が出迎えた。

「あんた、ネットでちょっとしたヒーローになってたぞ」
「照れるアルよ」
 見慣れた中華料理屋の店主が、病院着を着てベッドに横たわる様が痛々しい。
 それでも首の見えない饅頭顔をほころばせて笑う仕草にほっとする。

 医者からは、打撲が数か所と聞いていた。
 別の筋から梓をかばって轢かれたとも聞いていたが、彼も身を守る手段くらいある。
 なにせ彼はかつて執行人エージェントの道士だったのだ。

「それより店が心配アルね。閉店が続くと客足が遠のくアル」
「あの店、普段から客なんて来ないだろ」
「なんてこと言うアルか……」
 軽口に、張は本気で嫌そうに舞奈を見やる。
 そのジト目が、普段と変わらないという理由で今は心地よい。

「梓さんも、無事でなによりです」
「ありがとう明日香ちゃん。でもパパが……」
 梓は不安げに張を見やる。

 心優しい梓は、身近な誰かが傷ついたのがショックなのだ。
 それが最愛の父親が、自分をかばって轢かれたというのだから相当だろう。

「大丈夫さ」
 舞奈は意識して明るく梓に笑いかける。

「張の奴、これでも昔はけっこう無茶してたんだ。このくらいはかすり傷さ」
「そうアル」
 一緒になって張も笑う。
 梓もつられて少し微笑む。

 以前に梓に、うっかり張との関係を知られそうになった。
 仕事人トラブルシューターと仲介人とのそれを。
 だが今はそれが幸いした。
 張をよく知る舞奈の太鼓判で、梓は多少なりとも安心してくれたようだ。

「こんな怪我、大したことないアルよ」
「あるのかないのか、どっちだよ」
「パパ……」
 それでも不安げな娘を元気づけようとするように、張も笑みを浮かべてみせる。

 今の言葉に偽りはない。
 何故なら執行人エージェントを辞めた9年前、彼は文字通り命がけで娘を守った。
 それと比べれば、数か所の打撲程度はかすり傷だ。

「後に『Joker』のオーナーから正式にお話があると思いますが、梓さんと美穂さんに今後しばらく護衛がつくそうです」
「えっ、護衛?」
「梓と美穂ちゃんを、よろしく頼むアル」
 明日香の言葉に梓は戸惑い、張は頭を下げた。

 その後は少しとりとめもない世間話をした。
 余談だが奈良坂は見た目通り怪我ひとつなく、昨日は検査だけ受けて帰ったらしい。

 そして舞奈と明日香は小夜子の病室に向かった。

「小夜子さんちーっす」
「お邪魔します」
「……あ。舞奈ちゃんに明日香ちゃん」
 病室に入ると、小夜子とサチが出迎えた。
 サチとは病院まではいっしょに来たが、彼女だけ小夜子の病室に先行したのだ。

「張さんの様子はどうだった?」
「ああ、大丈夫そうだった」
「そっか、よかった……」
 舞奈の言葉に、サチはほっとひと息つく。
 だが、すぐに側の小夜子を見やる。

「ごめんなさい、小夜子ちゃん」
「その話はしないって言ったでしょ」
 普段とは逆に、小夜子がサチを励ます。

 小夜子は轢かれそうになったサチや園香、チャビーを身を挺してかばった。
 その結果、今は下半身がほとんど動かないらしい。

 そんな小夜子の側でうなだれるサチの悔恨の理由は2つ。
 ひとつは【護身神法ごしんしんぽう】によって皆を守れなかったこと。

 もうひとつは、とっさに【形代祓かたしろはらい】で小夜子を癒せなかったこと。
 あるいは大魔法インヴォケーションである【布留部祓ふるべのはらい】によって。

 どちらも陰陽術【布瑠之言ふるのこと】同様に因果律を操り、負傷を『なかったこと』にする。
 正確には、それらを対象を模した依代に肩代わりさせる。
 特に後者は強力で、瀕死の重傷すら回復させることができる。

 だが因果を操る回復魔法ネクロロジーには距離による制限と同様に、負傷してから時間(四次元目の空間軸における距離)が経つにつれ成功率が著しく低下するという欠点を持つ。
 負傷という因果が対象と強く結びつくためだ。
 丸一日が経過した今では、この術による回復はほぼ不可能だ。

 それでも、あの場でサチがいずれかの術を使っていたなら、現場に居合わせた多くの人々がそれを目撃していただろう。
 それは現代社会に生きる魔道士メイジにとって、許されざる行為だ。

 だからサチは悪くない。
 先ほど小夜子は、言外にそう言った。
 それに……

「デスメーカー、おじゃましマス」
 控えめなノックとともに、黒づくめのハットリが入室する。
 その背後から、

「ッア……ッア…………」
「おいおい病院だぞ」
 くわえ煙草の一団がぞろぞろと入ってきた。
 側の明日香も、小夜子の隣のサチも顔をしかめる。

 だが小夜子は口元に薄い笑みを浮かべる。
 それに脂虫たちの様子は普通じゃない。
 全員が一様に目を見開き、薄汚くヤニ臭い身体を小刻みに震わせている。

 ……もちろん脂虫――悪臭と犯罪をまき散らす喫煙者にまともな奴なんていない。
 だが今、臭くて迷惑な喫煙者どもを支配しているのは苦痛、あるいは恐怖。
 おそらくハットリの仕業だろう。
 体内のニコチンを発火させて脂虫を操る【善い量刑ディーヤ・カハイルン】をかけているのだ。

「ありがとう。仕事が早いわね」
「どういたしまシて。諜報部の皆さんに手伝ってもらいまシた」
「あっ、おまえ!?」
 脂虫のうちひとりに見覚えがある。
 先日の事件の際に負傷者を撮っていた男だ。

「……なるほど」
 気づいた舞奈の目前で、小夜子はベッドに横たわったまま脂虫どもを一瞥し、

「命と命を繋げ、皮を剥かれた王シペ・トテク
 呪術のイメージとなる古代アステカの神に呼びかけた。
 同時に異音。

 身も凍るような恐ろしい音にあわせ、脂虫どもの下半身がリズムよくひしゃげる。
 全員の腰から下がぐにゃりと、何だかわからないオブジェへと変化する。

 同時にベッドが――正確にはシーツの下の小夜子の身体が魔法の光に包まれる。

 そして小夜子はベッドから降りる。
 彼女の腰は、両脚は、まったく正常に動いていた。
 舞奈はそれを、空気の流れを通じて筋肉の動きを読むことで悟った。

「そういうことか」
 舞奈は笑う。
 鋭敏な感覚が、ナワリ呪術師の身体が今の施術で一瞬にして完治したと告げていた。

 小夜子が使った術は【命の譲渡ヨリリツリマカ】。
 生贄の理論を逆転させて傷を転移させ、対象を癒すナワリ呪術だ。

 ナワリにおいて贄を扱う【供犠による事象の改変】技術は、対象と対象の間の因果を歪める霊媒術の応用だ。
 なので本来ならば、サチの回復魔法ネクロロジーと同じ制限を受ける。
 つまり時間が経つほど負傷の回復は難しくなる。
 負傷してすぐなら子猫の傷を別の他者に転移することもできるが、翌日では無理だ。

 だが【供犠による事象の改変】は、生贄で魔法を強化する技術でもある。
 だからハットリは小夜子のために大量の脂虫を調達してきた。
 その際に、見知った諜報部の少年たちにも力を借りたのだろう。

 その甲斐あって、脂虫のうちひとりは先日に小夜子と会っていた。
 因果の糸も少しばかり強い。
 そんな複数の脂虫を、小夜子は傷の移転先だけでなく贄としても使ったのだ。
 その結果、小夜子の術は大魔法インヴォケーションへと昇華した。
 そして通常の施術では有り得ない奇跡を起こしたのだ。

 しかも小夜子は熟練の執行人エージェントにして魔道士メイジだ。
 だから意図して術の精度を下げて、時間経過による難易度の上昇を緩和した。
 その結果、生贄には小夜子の負傷がランダムに増幅して押しつけられた。
 つまり負傷に付随する雑多な因果をでたらめに押しつけられたのだ。

 生前から臭くて不快な脂虫どもの下半身は、今やぐちゃぐちゃの肉の塊だ。
 ハットリの術はもはや解けているが、逃げるどころではない。
 辛うじて人だった(※喫煙を始める前は人間だった)面影を残した双眸を見開き、顔に恐怖と苦痛にこわばらせてうめきながら、力なくもがくだけだ。

 そんな残骸を尻目に、

「他の面会が来る前に、こいつらを片づけないとな」
「そうね」
 舞奈の軽口に答えつつ、小夜子はゆっくりと屈伸などしてみせる。
 その動作は、むしろ負傷する前よりしなやかなほどだ。
 普段は不機嫌そうな表情までも、心なしか輝いてる。

 小夜子は脂虫の天敵だ。
 だから脂虫から生きる権利を奪って身体を癒し、脂虫を痛めつけて心を癒した。
 何故なら彼女は脂虫に恋人を殺され、だがその憎しみを道楽へと昇華させたから。
 そんな小夜子は側で目を丸くしていたサチの手を取って、

「空気を使ってゴミを運ぶわ。サチ、手伝ってくれる?」
「うん!」
 公私ともに自分を支えてくれるパートナーと笑みを向け合った。
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