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第14章 FOREVER FRIENDS

依頼2 ~アイドル怪盗のサインを貰いに行く

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 それから数日が経った、穏やかな平日。
 放課後に、舞奈たちはウサギ小屋の掃除をしていた。
 今日は舞奈たちの当番の日だ。

 チャビーは小屋の床をほうきで掃く。
 舞奈と明日香もその隣で、すのこをどかした床を掃く。

 白とグレーの3匹のウサギは、立てかけられたすのこの影から明日香を見ている。
 日頃の行いのせいか、明日香は小動物に警戒される。それでも、

「今度のお休みの日に、ウィアードテールの撮影があるんだって。いいなー」
 ボソリとこぼしたチャビーに、2人はこっそり笑みを交わす。

 女児向け雑誌の特集のための撮影か。
 先日の一件で倒したウィアードテールは、今では元気にしてるらしい。なによりだ。

「へえ、詳しいじゃないか。近くなのか?」
「うん! あのね……」
 詳しく話を聞いてみると、撮影のあるスタジオは電車で行ける場所にあるらしい。
 具体的には、いつか小夜子と旅行に行った異郷だ。
 なので見学しがてらサインのひとつでももらうのは難しくない気がする。

「でもねー」
「金曜日は桜ちゃんと約束があるんだよね」
「うん」
 小屋の外から園香が補足した。
 彼女は今日のウサギ当番じゃないが、友人たちに付き合ってくれている。

「商店街で、双葉あずさのサイン会があるんだよ」
 チャビーが笑顔で跡を継ぐ。

 ちなみに次の休みが金曜日なのは祝日だからだ。
 学校や堅気の会社は休みの日でも、アイドル怪盗も普通のアイドルも仕事らしい。
 後の土日とあわせて3連休になるからイベントには丁度いいからか。
 まったく人気商売も楽じゃない。

 チャビーは(彼女にしては珍しく)悩み深そうな顔をする。
 どうやら祭日のイベント2つに、どちらも行きたいらしい。
 だが1日で回るには無理がある。
 体力とか気合の問題じゃなく、物理的に無理だ。

 それでも過去に色々あった彼女の、今の最大の悩みがそれなのに思わず微笑み、

「今週の『きゃお』誌の読者プレゼントに、ウィアードテールのサイン色紙があったはずよ。応募してみたら?」
「そっか! 安倍さん頭いい!」
「明日香ちゃん、さすが」
 明日香の言葉にチャビーははしゃぐ。
 何のつもりか、明日香はそんなものまでチェックするようになっていたらしい。

「(裏から手でも回すつもりか?)」
「(そんな方面に人脈はないわよ)」
 こっそり尋ねた舞奈に明日香は苦笑して、

「(けど発表までには1カ月くらい期間があるから……)」
「(おいおい子供かよ)」
 まあ、子供だが。
 今度は舞奈が苦笑する。

 期間を開けて、チャビーが飽きるのを待つ算段らしい。

 そんな小狡い思惑など知らぬチャビーはニコニコ笑顔で掃除を続ける。
 すっかり綺麗になった床に、すのこを並べる。
 水場の水を交換し、こちらも綺麗に洗ったエサ入れにクズ野菜を盛りつける。
 そうやってウサギ小屋の掃除もつつがなく終わった。

「それじゃあ鍵を返してくるね」
「おう! 頼む」
 小屋に舞奈と明日香を残し、園香とチャビーは用務員室に向かった。

 どうせなら逆のがいいのにと恨みがましく見やるウサギの視線から目をそらす。
 普段なら小屋から明日香が去った後、リラックスした気分でチャビーと遊べるのだ。

 なのに今日に限って舞奈たちが小屋の前に残ったのは、

「……舞奈さんたち、こんなところで奇遇ですね」
「あんたがここに来るのもな」
 近くの古木の裏で、女子高生が様子を伺っていたからだ。
 空気の流れを読み取る舞奈からすれば、隠れていてもお見通しだ。
 なので動かないでいたら、園香がなんとなく察してくれた。

 ……舞奈たちがいろいろ付き合わせたせいで、園香は妙な度胸がついただけではなく察しまで良くなってしまった。

 それはともかく、訪れたのが彼女だったのは確かに奇遇だ。
 高等部指定のセーラー服を着こんでいるのは、褐色の肌の少女だ。
 固く結んだおさげ髪を左右にのばし、額には控えめなペイントを施している。

 チベット王国からの留学生にして諜報部のエース、中川ソォナム。

 制服姿の彼女を見るのは始めてだ。
 だが彼女は留学生なのだから、昼間は学校にいて然るべきだ。
 たしか学年は小夜子やサチよりひとつ上の、高校2年生だったか。

「……もう昼間はこっちが支部みたいなもんだな」
 舞奈はやれやれと苦笑する。
 なにせ魔法戦力と諜報能力の大半が学生なのだ。
 そんな舞奈に、

「ふふ、代わりに行って差し上げるのはどうでしょう?」
 ソォナムはそう言って笑った。
 先ほどのチャビーたちとの会話を聞いていたのだろう。

「……ウィアードテールのサインをか?」
 心当たる内容を頭の中で探しつつ問う舞奈に、

「はい」
 いつもと変わらぬ笑顔でソォナムは答える。

「わたしも行ってみたいと思っていたところですし、よろしければご一緒に、と。もちろん御都合がよろしければで構わないのですが」
「いやまあ、付き合うのは構わないんだが……」
 答えつつ苦笑する。

 どうやら偶然を装って現地に赴きたいらしい。
 だが舞奈にはいろいろバレバレだ。

 預言をよくし、隠された真実を見透かす占術士ディビナー
 だが自身の意図を隠すのは不得手なのだろうか?

 ……否。

「宜しければ、お昼をご馳走させていただきますよ」
「よし。その話、乗った!」
 誘い文句に、舞奈は一も二もなく飛びつく。
 明日香も珍しく文句も言わずに頷いてみせる。

 何故ならチベットの聖人である彼女は、常に善意で動いている。
 その言動はすべて、法王が信徒たちに広めた利他的な意図によるものだ。
 だから彼女の言葉に逆らうメリットはない。
 それを皆が知っている。
 もちろん舞奈と明日香も。だから、

「ありがとうございます。それでは、当日を楽しみにしていますよ」
 女子高生はあらわれた時と同じようににこやかに去って行った。
 その直後、

「マイー! 安倍さんー! おまたせー!」
 元気なチャビーが園香といっしょに戻ってきた。

 舞奈の連休初日の予定は、そんな風に予期せず決まった。

 そして翌日。
 普段と同じように何事もなく授業を終えた放課後。

「……桜の奴、当番もそこそこに遊びに行きやがって」
 舞奈はぶつぶつ言いながらウサギ小屋を訪れていた。

「お、なんだ結構ちゃんと掃除してるじゃないか」
 ウサギたちが食んでいるクズ野菜が新しいのを見やって笑う。

 舞奈が当番したばかりの昨日の今日で、ウサギたちが雑に扱われていたら嫌だなあと思ったのだが、杞憂だった。
 桜もそこらへんはちゃんとしている。
 上も下もいる大家族で、猫まで飼っているからだろうか。
 あるいは仲の良い委員長の影響もあるのかもしれない。

 それでも遊びたくて急いていたのは本当らしい。
 舞奈は口元に笑みを浮かべつつ、ひとつ落ちていた大きな野菜クズを拾い上げ――

「暴れヤギだ!」
「……は?」
 素っ頓狂な声に思わず振り向く。

 声色もそうだが、内容も何言ってるのか意味がわからない。
 アニメか時代劇にでもかぶれたか?
 そう思って苦笑する。

 だが初等部の校舎の脇から、実際に何かが凄い勢いで走ってきた。
 そちらを舞奈は仕方なく見やり……

「……暴れヤギだな」
 暴れヤギだった。

 頭には緩やかにカーブした立派な角を生やし、あごには賢者のような長いヒゲを生やした、いつか動物園で見たライオンくらいの大きな、毛むくじゃらのヤギ。
 そんなのが、砂煙をあげながら爆走してきていた。

 走る理由があるというより、ただ正気を失って走っているだけのようだ。
 以前に聞いた、凶暴だという噂は本当らしい。

「ヤギの通り道に5年生の女子が!?」
 切羽詰まった6年生の声。

 暴れヤギは舞奈めがけて猛スピードで走ってくる。
 ……否。たまたまヤギの進行方向に舞奈がいた。

「君、逃げるんだ! 早く!!」
 悲鳴のような叫び。
 だが舞奈はニヤリと笑みを浮かべ、目前に迫ったヤギと向かい合う。

「ンメエエェェェェェ!!」
 ヤギは雄叫びをあげながら、小5女子を蹴散らそうと前脚を持ち上げる。
 6年生たちは思わず目を背ける。
 逞しい脚の、硬い蹄の前に立ち塞がった者の末路は良くて即死と言ったところか。

 ……それが舞奈でなければ。

 舞奈は疾風のように距離を詰め、前脚をつかんで投げ飛ばす。
 ヤギの巨体が宙を舞う。
 通りすがった柔道部員が「ごわす!?」と驚愕の表情を浮かべる。

 だが敵もさるもの。
 遺伝子に刻みこまれたロッククライミングの技術の応用か、しなやかに空中で1回転して舞奈の背後に着地する。
 間髪入れず、自分を投げ飛ばした少女の背中に身構える。

 ヤギは舞奈を脅威と見なした。
 倒すべき障害だと。

 だがヤギが仕掛けようと身構えた刹那、舞奈は素早く振り返る。
 流れるような動作でジャケットの裏から何かを抜く。

 ……それだけで十分だった。

 数多もの人型の怪異を、動物型の怪異を抜き撃ちで屠った舞奈。
 その人の姿をした銃弾の如く生き様が、気迫が、ヤギの野生を撃ち抜いていた。
 サチの【弦打つるうち】と似た状況である。

 ヤギは舞奈を脅威と見なした。
 定命の身で対処などできようもない、人の形をした天災と。

 白いヒゲをなびかせ、ヤギは茫然と立ち尽くす。
 そして数秒の後、自身の額に風穴が開いていないことに気づいたらしい。

「メエェェェ!」
 強者を称えるようにひと鳴きしてから、舞奈に歩み寄って首を垂れた。
 人が王を前に、跪くように。

 だが、そもそも今の舞奈は銃なんてもっていない。
 校内にいる間は愛銃ジェリコ941を警備員室に預けてある。
 だから代わりに、

「ウサギの落とし物でスマンが、まあこれでも食って落ち着け」
 クズ野菜を差し出した。
 先ほどジャケットの裏から抜いたのはこれだ。
 両手を使いたかったので仕舞ったのだ。

 ヤギははっぱをむしゃむしゃ食べる。
 白くて毛むくじゃらの大きな生き物が、鼻面を突き出して手の中の餌を食べる様子は中々に楽しく、間近で見るヤギの顔は愛嬌があって可愛らしい。
 そうやって舞奈がヤギに餌をやっていると、

「やあ君、ありがとうーたすかったよー」
「脱走したらだめだろー」
「おう、気をつけて世話してくれよ」
 今日の当番らしい男子がやってきて、舞奈に頭を下げながらヤギを連れて行った。
 そんな様子をやれやれと見送っていると、

「あなたー、だいじょうぶー?」
「すごいなー。あのヤギは昔、不法侵入した賊を病院送りにしたという強者なのだ」
「いや、本当にそんな猛獣だったら、小学生に世話させたらダメだろ……」
 こんどは女子が心配して走ってきた。
 おさげ眼鏡と、ツインテール眼鏡の2人組だ。
 2人の中学生かと思うほどの長身のナイスバディを見やり、

「……って、梓さんに美穂さんじゃないか」
 何食わぬ顔で挨拶する。
 彼女たち2人は、ちっちゃな鷹乃の友人だ。
 だが今日はいっしょじゃないらしい。

「舞奈ちゃんだ。おひさー」
「あのヤギを止めたのは舞奈っちだったか。なるほどなー」
 2人はふむふむと舞奈を見やる。
 長身な彼女らがそうしようとすると身をかがめる必要があり、襟から2組の谷間が覗いて中々の壮観だ。

 彼女たちと最初に出会ったきっかけは鷹乃の友人として。
 だが本格的に知り合ったのは、双葉あずさを護衛したときだ。

 何を隠そう彼女たちのもうひとつの顔は、中学生アイドル双葉あずさだ。
 おさげのチャンズーは歌担当(年はサバ読んでる)。
 ツインテールの支倉美穂は作曲担当だ。

「男子がヤギ逃がしちゃってごめんね。怪我はない?」
「ああ、なんともないさ」
 梓を安心させるように笑みを向ける。

 だが先方も舞奈が怪我をしたなんて思ってもいない様子だ。
 彼女を襲った暴徒との攻防で、それだけの力量を舞奈は彼女に披露した。

「それより梓さんも美穂さんも、あんなのの世話をいつもしてるのか?」
 6年生って結構ハードなんだな。
 苦笑する舞奈の問いに、

「いつもはもっと良い子なんだけどね」
 梓はあははと苦笑する。
「撫でてあげるとすごく喜ぶし、頬をすりすりしてきたりするんだよ」
 小さな子供にも大きなお友達にも人気なアイドルの素顔は、素直で優しい高学年だ。
 そして純粋……というか、ちょっと天然だ。
 たぶん父親である張から無償の愛情を貰い続けているから。

「胸に鼻面を押しつけてきたりなー。でも妙に気難しくて、男子が世話しようとすると稀によく、ああやって暴れるんだよ」
 言葉を継いだのは美穂だが、言葉には梓とはやや違ったニュアンスがこもる。
 天衣無縫な梓と異なり、こちらは腹に一物かかえているようだ。

「それって、単に女好きなだけなんじゃないのか……?」
「まったく同感だよ。なー?」
 舞奈の言葉に頷きながら、舞奈をじっと見てくる。
 さては鷹乃か張あたりに余計なことを吹きこまれたか。

 別にヤギの性癖の話なだけで、あたしは関係ないだろ?
 そう反論したい気持ちを抑えて、

「そういや、今度の金曜にサイン会やるんだって?」
 誤魔化すように尋ねてみた。

「わっ、舞奈ちゃん。知ってたんだ」
「まあな」
 驚きながらも少し嬉しそうな梓に、笑みを返す。
 ……舞奈も昨日、知ったばかりなのだが。

「本当はちょっと不安なんだけど、美穂も鷹乃ちゃんも手伝ってくれるから」
 照れくさそうな梓を見やり、

「美穂さんが一緒だと、正体バレるんじゃないのか?」
「無問題。スタッフの体で雑事とかしてるから、よほど大丈夫だよ」
「ならいいが」
「それに心配だからって、パパまでお店を休んで手伝ってくれるって言うし」
「まあ張らしいっつうか、なんつうか」
 楽しそうな様子に、見ている舞奈も思わず口元を緩める。

 梓は父を、友人を、皆を愛している。
 楽しませようとしている。
 だから双葉あずさは皆に愛されるアイドルたりえる。

 そんな彼女のサイン会はさぞ盛りあがるだろうと、その手の事情には詳しくない舞奈にすら容易に想像がつく。だから、

「あたしは野暮用で行けないが、友達が邪魔するはずだ。適当に相手してやってくれ」
「はーい」
 梓と美穂の笑顔を見やり、舞奈も思わず笑った。
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