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第10章 亡霊

全裸

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「すいません、先輩。荷物運びなんか手伝ってもらって」
「恐縮ですわ」
「気にしないで。君たちだけじゃ大変だろう」
 桂木紅葉は爽やかに笑う。
 下級生は尊敬のまなざしを返す。

 紅葉は凛々しくてスポーツ万能なだけでなく、女の子に優しくて紳士的だ。
 なので今日は、テニス部の道具運びを手伝っていた。

 グラウンドから部室まで、他の部の邪魔にならないように初等部校舎の裏を通る。
 そのとき、

「――ェェェエエエ!!」
 奇声とともに空から何かが降ってきた。
 ドサリと音をたてて紅葉の目前に落ちる。

 初等部の高学年くらいの女の子だ。
 フリルひらひらの洋服を着て、ふわふわな髪をしている。
 それが呆然と見つめる紅葉たちの前で、手足を投げだして仰向けに転がっている。

「君!? 大丈夫かい!?」
 あわててラケットの束を後輩に預け、少女に駆け寄る。
 その途端、

「キエェ――――――!!」
「なっ!?」
 いきなり少女の身体が跳ね上がった。
 仰向けの状態から一挙動だ。

「キエッ! キエッ! キエッ!」
 少女は海老反りのまま、手首と足首だけを動かして紅葉の周囲を走り回る。
 すさまじく不気味だ!

「「きゃぁ――!!」」
 下級生はたまらず悲鳴をあげる。

(まさか怪異!?)
 校内に怪異が入りこんだなんて、考えたくもない。
 だが以前に泥人間の道士が潜入して生徒を襲ったとも聞いている。

 ……まあ今回はみゃー子なのだが、紅葉はみゃー子のことを知らない。

「エッ! エッ! エッ!」
「きゃー! なにこれ! なにこれ!?」
「一体これは何ですの!?」
 少女は地球上の如何なる生物ともかけ離れた異様な動作で、今度は後輩たちの周りを跳び回り始めた。後輩たちは抱き合って怯える。

「ッエ! ッエ! ッエ!」
「そこまでだ!」
「「先輩!?」」
 紅葉は後輩たちをかばうように、少女の前に立ちふさがった。

「ここはわたしが食い止めるから、君たちは警備員さんを呼んできて!」
「「は、はい!」」
 後輩たちはじりじりと後ずさる。

 彼女らを背に、紅葉は聞こえぬくらい小さな声で呪文を紡ぐ。
 奉ずる神はシュウ。大気を統べる魔神。
 紅葉の手が風をまとう。
 魔力で大気を操り掌を覆う【風の手ジェレト・チャウ】。だが、

「なっ」
 少女は信じられないような脚力で手近な樹を蹴って跳び上がった。
 そして紅葉の頭上を飛び越えた。

 風術を始めとするエレメントを操り、身体強化すら可能、そして数々の人外と渡り合ってきた紅葉が、動きを追うことすらできなかった。

「待て、君!」
 それでも少女を止めるべく組みかかろうとする。
 だが少女はウナギのようなぬるりとした動きで風をまとった紅葉の手を逃れる。
 そして、

「キェッ! キェッ! キェエェ――」
 奇声を残し、何処へともなく走り去った。

「先輩!」
「お怪我はありませんか?」
「ああ、わたし私は大丈夫」
 駆け寄ってきた後輩に、紅葉は呆気にとられたまま答える。そして、

「何だったんだ今の……」
 少女が去って行った方向を呆然と見やった。

 そして放課後。

「紅葉ちゃん、難しい顔をしてどうしたの?」
「いやね、昼間に変なことがあって……」
 訝しむ楓に答えつつ、マンションの自室で留守番をしている猫のバーストの様子を確かめるべくアプリの入った携帯を取り出そうとする。だが、

「あ、あれ? どこか落としたかな……?」
 困り顔で懐をまさぐる。その時、

「おとーしものもの♪ おとしもの~♪」
 どこからともなく、歌いながら初等部の少女があらわれた。
 フリルひらひら、ふわふわ髪。
 昼間の少女だ!

 紅葉は思わず身構える。
 だが少女は、

「はい、落とし物」
「あらあら、ご親切にどうも」
 楓に何かを手渡すと、ムーンウォークで普通に去って行った。

「姉さん、あの子と知り合い?」
「ふふ、舞奈さんのクラスメートですよ。とってもユニークで可愛らしい子ですよね」
 楓は笑顔で答えて落とし物を紅葉に手渡す。
 携帯だ。
 紅葉は呆然と受け取る。

「……舞奈ちゃんの知人だったのか」
 言って少女が去って行った方向を見やり、

「舞奈ちゃんはすごいなあ……」
 呆然とひとりごちた。

 その頃、みゃー子と関連付けで尊敬されているとは露知らず、舞奈は商店街にいた。
 園香と買い物をするためだ。
 園香が買うのは夕食の材料、舞奈はモヤシ炒めの材料だが。

 そんな園香は財布を取りに家に戻らなきゃいけないので、現地で待ち合わせだ。

 むしろ、そのくらいのほうが半額セールの時間を狙うには丁度いい。
 なので商店街の入り口付近でぶらぶら時間を潰していると、携帯が鳴った。

「園香じゃないか。どうしたんだ?」
『ごめんね、チャビーちゃんが急にいっしょに行きたいって言って……』
「チーかまを買いに来るつもりだな。……ま、あいつが来るなら手際よくとはいかんだろう。あたしは適当にぶらぶらしてるから、ゆっくり来いよ」
 言って舞奈は笑みを浮かべる。

 敵のいる商売をしている舞奈にとって想定外の出来事は日常茶飯事だ。
 命にかかわらないトラブルなら、いくら来ようがかまわない。

『ほんとにごめんね、マイちゃん、忙しいのにお買い物につき合ってくれるのに』
 けど平和な世界で日々を穏やかに過ごす園香は、約束相手への礼節を忘れない。

「なに。雨の間、泊まらせてもらうんだ。このくらいは何でもないさ」
 園香を安心させるように、笑顔で答える。

 そう。
 雨の間の宿泊先は、園香の家だ。

 以前は舞奈を、娘をかどわかす痴児と忌み嫌っていた園香父。
 だがチャビー父からネコポチの話を聞き、園香も必死に説得してくれたので、どうにか泊まることを許してくれた。
 ま、舞奈が家を無くすと予言した鷹乃には気の毒だが。

『ありがとう。それじゃあ、また後でね』
「ああ、待ってる」
 そう言って微笑みながら、携帯をブラウスの胸ポケットに仕舞う。

「ま、天気もいいし、のんびり人待ちするのも悪かないだろ」
 ひとりごちつつ、電信柱にもたれかかって空を眺める。

 抜けるような群青を、のんびりと白い雲が流れる。
 絶好の買い物日和だ。

 雲を眺めるのも飽きたので、視線を地上に戻す。
 初等部の下校時間より少しばかり遅い夕方の商店街は、学校帰りの中高生や、夕食の材料を買いに来た主婦でそれなりに賑わっている。

 そんな中に、野暮ったい眼鏡をかけたスーツ姿の女性がひとり。

 こんな時間には珍しいと言えば珍しい。
 外回りの途中だろうか?
 それとも早くあがれた会社帰りに買い物だろうか?
 そんなことを考えながらぼんやり見やっていると、

(あの女、どこかで……)
 どことなく見覚えがあるような気がした。
 それが何時のことだったかと記憶を探り……。

(まさか新開発区の……?)
 思い出して首をかしげる。

 数日前の新開発区に突如としてあらわれた、片眼鏡とコートの女。
 コートの下は、なんというか、全裸だった。
 本当に謎としか形容のしようのない女だった。

 そんなアレな人物に、目前を歩く彼女は何故だか似ている気がした。
 舞奈は明日香みたいに骨格から他人の素性を探れるわけではない。
 だが野暮ったい眼鏡を片眼鏡に付け替えたら、例の女にそっくりだと思う。

 ……違っていたら、これほど失礼な人違いもないだろう。

 まあ、どちらにせよ、その直感が正しくても、そうでなくても、彼女を呼び止めて確認する理由にはならない。件の女とは一度話した以上の関係が何もないからだ。

 なので視線を空に戻す。

 けど、なんとなく再び視線を落として、通り過ぎていく彼女を見やる。すると、

「な……!?」
 彼女は服を着ていなかった。

 これには流石の舞奈もビックリ仰天。
 思わず目をつむり、手の甲でごしごしと目をこする。

 そして再び目を開けても、彼女はやはり裸だった。
 通行人にまぎれて全裸の女が歩く。
 白くて形の良い尻が、歩みに合わせてふりふりと揺れる。

 しかも彼女は立ち止まる。
 舞奈の不躾な視線に気づいたか。

 そして、あろうことか満面の笑みを浮かべつつ、手を振りながら歩いてきた!
 やばい! 全裸が知人面してこっちに来る!!

 反射的に他人のふりをしてダッシュで逃げようとする。
 だが園香と待ち合わせをしていることを思い出して、思い止まる。

 彼女は地味な眼鏡をはずし、代りに片眼鏡をかける。
 やはり件の女だった。

 ……だが、今やそんなことはどうでもいい。

「やあ、舞奈ちゃん」
 あの時と同じように、女はにこやかに笑う。

「……服を着ろ」
 舞奈も同じように、女をジト目で睨む。
 公衆の面前で知り合いだと思われたくないからだ。
 だが女は首をかしげて、

「なんのことだい?」
 何食わぬ顔で言った。
 その言動に、舞奈は思わず周囲を見やる。

 通りを行き交う人々は、舞奈たちに構わず歩いている。
 学校帰りの中高生も。
 夕食の材料を買いに来た主婦も。
 自分たちのすぐ側に裸の女が佇んでいるにもかかわらず。

「どういうことだ……?」
「これが【消失の衣バニッシュメント・コート】。認識阻害の魔術さ。ウアブ魔術でいう【消失のヴェールヘペス・セバ】」
 ひとりごちた舞奈に女は答える。
 なるほど術を使っていたのかと納得する。
 さらに女は、

「……君には【隠形タルンカッペ】と言った方がわかりやすいかな?」
 そう言って、にこやかに笑った。
 舞奈は少し驚いた。

 それは魔術による隠形術の、明日香が用いる戦闘魔術カンプフ・マギーにおける呼称だ。
 戦闘魔術カンプフ・マギーは確立された経緯が特殊なためマイナーな流派だと聞いていた。
 だが彼女は普通に知っているようだ。

 あるいは、そんな希少な魔術についてすら熟知していることこそが彼女の素性をあらわしているということだろうか?
 即ち【組合C∴S∴C∴】――魔道士メイジにより構成された魔道士メイジのための組織の一員であると。

「認識阻害って、相手に見えなくなる魔法のことだよな……?」
 詮索を誤魔化すように、相手の話に乗ってみる。
「ああ、だいたいはその通り。対象の意識に介入して術者に対する認識を操作する。いわば魔術的なジャミングのようなものさ」
 女は笑みを浮かべたまま語る。
 胸を張った拍子に、形の良い胸がゆれる。

 小5の舞奈が大人の彼女と話そうとすると、見上げる格好になる。
 なので女の顔より手前に、絹のようにすべやかで白い下乳が見える。
 話を聞けばいいのか乳に注視すればいいのか困る。

 女の乳は大ぶりながら張りがあり、形よく盛り上がった良い乳だ。
 釣鐘型の乳房の先で、薄紅色の乳首が踊る。

 ……例の如く情緒無視なシチュエーションのせいで、艶めかしくもなんともないが。

 そんな女は変わらず笑みを浮かべたまま、

「単に認識させないだけじゃなくて、威力を抑えれば必要以上に注目させないこともできる。周りのみんなはわたしがここにいることには気づいてるんだ」
「なんだって?」
 舞奈は思わず後ずさる。
「けど全裸だとは気づかない。わたしが服を着ていると信じこんで、疑うこともない」
「……そいつは便利なことだ」
 苦笑する。

「この術は相手に知能があれば効果があるけど弱点もある。相手に直接に干渉する術だから、術者としての技量差によっては単純に魔法として抵抗されてしまう」
「ああ」
 舞奈はつっけんどんに相槌を打つ。
 女は気にせず言葉を続ける。

「それに、知性のない機械的な手段で撮影されれば普通に映る」
「……らしいな」
 口をへの字に曲げて答える。

 舞奈はもちろん術者じゃない。
 それに今は乳房を眺めてはいるが、盗撮のカメラよりは知性があると自分では思う。

 だが、ふと気づく。
 ならば何故、舞奈にだけは認識阻害で隠されたはずの彼女が見えるのか?
 そんな内心の疑問に答えるように、

「それに、もうひとつ。対象に見破られても効果はない。抵抗されるのと似ているが、こちらは見破る側に魔力は必要ないんだ。必要なのは――」
 言いつつ女は豊かな乳房をゆらす。
 だが片眼鏡ごしの真摯な視線はしっかりと舞奈に向けられている。

「――直感と観察眼さ。それも人並み外れた、ね」
 その言葉に、舞奈は乳首の先から目を離して女を見やる。

 直感。
 それは舞奈が3人目のピクシオンに選ばれた理由。
 そして魔法を失いピクシオンではなくなった今も、銃弾と攻撃魔法エヴォケーションが飛び交う戦場で最強でいられる理由だ。
 空気の流れを読むことすらできる鋭敏な感覚も、直感無くしては活かせない。

「……まさかそいつを確かめるために、んな恰好で往来を練り歩いてたのか?」
 舞奈は「ヒマか」とジト目で見やる。

「心配は無用さ。普段は偽の視覚情報を投影する【投影の衣プロジェクション・コート】を併用してる」
 そう答えて女は笑う。
「存在自体を隠匿する場合は風景を投影する【隠伏の衣ハイディング・コート】だね。こちらはウアブ魔術では【力ある秘匿のヴェールヘペス・セシェシェト・シェム】、安倍の戦闘魔術カンプフ・マギーでは【迷彩タルヌンク】と呼ばれている」
「ああ」
 舞奈は答える。
 楓のメジェドも身を隠す際にはそうしていると、何時か聞いたことがある。

「ま、そうしないと防犯カメラに対して無力だからね。投影による隠蔽は可視光線を操作することによる光学迷彩と同様に、目に映るものすべてを欺くことができるんだ」
「らしいな」
 気のない風に答える。

 この二段構えの隠形術を、舞奈は空気の流れで存在は察せても、姿は見れない。
 距離があるならそれすらできないので、気づくことすらできない。
 その状態で狙撃などををされると厄介だ。
 流石の舞奈も、銃弾が間近に迫ってから気づいてもできることに限りがある。
 その危険については留意する必要があると思った。

 だが、今はそれよりも……。

「そうじゃなくて、普通の服は着ないのかって意味だ」
「ふふ、それは考えつかなかったなあ」
「……んなわけあるか」
 軽口にジト目を返した舞奈に向かい、それでも女はにこやかに笑う。
 いい面の皮だ。

「……君と同じだよ」
「あんたが真面目に答えるつもりがないことは、よくわかった」
 舞奈は睨む。
 だが女はにこやかに、そして、

「魔力とは意思の力が霊的な実態を持ったものさ」
 静かに語る。
「だから全裸でいながら着衣した自分をイメージし続けることで、魔術師ウィザードとして創りだすことのできる魔力は増大する。強固なイメージは強大な魔力の源だからね」
「……魔術の鍛錬だって言いたいのか」
「ああ」
 女は笑顔で答える。

「わたしだって、なりたいのさ。自身が選んだ道における最強の存在にね」
 そう言う女の口元には笑みが浮かぶ。
 それまでのはぐらかすような笑みとは違う、本心から夢を語る笑み。だから、

「……別にあたしは、最強になりたくて鍛錬してたわけじゃないよ」
 うそぶきながら、それでもつられるように笑みを浮かべる。

 女はさらに、

「わたしは普段は商社のOLをしてるんだ。労働による社会貢献は人間社会のインフラを使わせてもらってるささやかな礼でもあるのだけれど、それだけじゃない」
 そう言って笑う。

「我々は……少なくともわたしは、術を使えぬ者たちの世界に、術者を奥義へと導く何かがあると信じている」
「『何か』ってなんだよ?」
「『何か』だよ。それ以上はわからない」
「なんだそりゃ」
 舞奈は苦笑する。
 女は言葉を続ける。

「我々に大いなる魔力をもたらす完全なイメージ。絶対の美。それは魔力を操る術を持たぬ人々こそが生み出すものだと言われているんだ」
 夢見るような口調で語る。
 舞奈は無言で先を促す。

 絶対の美、という言葉に、楓が園香を描いた例の絵を思い出した。

「それは太陽を表す様々な名前で呼ばれている。けど、この界隈ではウィツロポチトリの心臓と呼ばれているらしい」
「ウィツロポチトリの心臓……」
 オウム返しにひとりごちる。

 その名前をどこかで聞いたことがあるなと考えていたら、

「それに、気を抜けば全裸を見られるって思うとドキドキするだろう?」
「……いい話が台無しだな」
 ジト目で見やる。

 彼女の本質がどうであろうと、目の前の彼女は普通に全裸の変質者だ。
 扱いもそれに準ずるべきだろう。
 そんな彼女は、

「それじゃあ、わたしは失礼するよ。そうそう、わたしはハニエル山崎。機会があったらまた会おう」
 一方的に名乗りつつ去っていった。

 形よく締まった尻は極上なのに、通行人は気づきもせずに通り過ぎる。
 何ともシュールな光景だ。

 名を名乗ったということは、今後も舞奈の前にあらわれる気だということだろうか?

 そんなことを考えながら女が去った方向を見ていると、

「――マイちゃん、おまたせ」
「マイ! おまたせ!」
「お、園香とチャビーか」
 2人の声に、何食わぬ顔で振り返る。

「ごめんね、いっぱい待たせちゃって」
「気にするなって。別に待つってほど待ってないよ」
 あの女、ひょっとして2人が来るのがわかったのか?
 そんなことを思いつつ通りの向うをちらりと見やると、

「マイちゃん、女の人と会ってた?」
 ぼそりと園香が言った。

「……どうだったかな。それより早く行かないと、目ぼしいものが売れちまうぞ」
「チーズかまぼこがなくなっちゃう!」
 舞奈は誤魔化すように言いながら、チャビーと一緒に歩きだす。

「はーい」
 園香も笑ってその背に続く。

 いつもと同じ優しい声に、どこか訝しむような声色を感じるのは気のせいだろうか?

 案外、園香は舞奈が何を見ていたかを知ってるんじゃないかと思えてくる。

 園香は魔力も空気の流れも読めない。
 だが、他者の心の動きを敏感に察することができる。
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