花飾らない恋

十月の兎

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主人公たち

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彼の名は「七星ななせ うみ

この話の主人公で、「嘘無うそなき」という能力を持つ

彼女は「不和ふわ 珠璃たまる

この話のヒロインであり、私のかわいい一人娘、能力は未来予知と読心術どくしんじゅつを持つ「巫女」

珠璃「海ちゃん、宿題やったかい?」

海「あー、いや、いや海ちゃん言うな」

珠璃「いや、海ちゃんがかわいいさ」

海「いややめろよ、で、お前は宿題やったのか?」

珠璃「当たり前だろ?宿題は授業終わったあとにかたづけるものだぞ」

海「いやその認識は違うだろさすがに」

そう2人は他愛もない話をしながらいつもの通学路を、ゆっくりと歩きながら学校へ向かう

珠璃「海ちゃんなら嘘無きでなんとかなるもんね」

海「そんな便利じゃねーよ」

能力は、発見されてから特別な存在から、日常的に存在するになった

珠璃「海ちゃんそんなしょんぼりしないの」

海「海ちゃん言うなって、やめろ、突っつくな」

ぷにぷにと少年の頬をつつく少女、その姿は仲がいいように見えた

・・・2人は付き合っているのだろうか

結論から言うと付き合っていない、2人は幼少期からの幼なじみという関係だった

珠璃「じゃあ学校ついたら見せてあげるよ」

海「てか、どの宿題だよ」

珠璃「能力の宿題だよ」

少年は立ち止まる、その顔はたしかに絶望の色に染まっていた

珠璃「大丈夫、すぐ終わると思うよ」

海「お前ので俺は3倍の時間かかるから終わんねぇよ!」

そう言って少年は走り出した、学校で宿題をするために



そして学校に着いた2人だが

いつもと違う感覚を感じる、

普段、2人は7:45に学校に着くよう、毎朝家を出ている、もちろん時間は早いため、学校には人はあまりいないのだが今日は少し違った

珠璃「部活かね」

海「それにしては靴の音が少ない」

珠璃「ヒールの音だな、体育館からだけども」

2人は顔を見合わせる

そして2人は、疑問を晴らすように体育館へと足を進める、するとそこにはスーツの男性と白衣の美しい女性が立っていた、

珠璃「あ、お父さん」

政「おお、珠璃、どうした」

珠璃「いや、それはこっちのセリフだね?」

海「部活でもないのにこの時間に人がいて気になったんです」

政「今日は八咫博士のスピーチがあって、軽く覗きたいってことだったので、人の少ないこの時間に案内していたのさ」

2人は再び顔を見合わせる、スーツ姿の男性の名前は不和 まさし、もう1人の美女は八咫やた 珠花たまか

海「てことは、その、もしかして、八咫博士ってことですか、本物ですか」

政「ああ、もちろん」

少年は走り出した、どこにも向かってないが

少年は、簡単に言えば、この博士のファンだった、だが、いざ本物を目の前にするとどうしようも無くなってこの有様だ、その場にいる全員が何があったのかと状況を整理している、

珠璃「なんかすいません、」

八咫「いやいや大丈夫さ」

政「まぁ元気が1番だとは言うけどもね」

ハハハと笑いながらメガネを直す姿は誰から見ても困っていると思わされるような仕草だった

珠璃「海ちゃんがごめんねお父さん、」

政「いやいや、大丈夫だから、」

そして少年、3週回って落ち着いたのか、

海「今日のスピーチ楽しみにしてます!」

そう言って嬉嬉として体育館から出ていった、

珠璃「失礼します」

少女も一礼をし、踵を返しスタスタと少年のあとを追うように体育館から出ていく、

政「実際に会ってみてどうでした?」

八咫「まあまあだね、とても能力を使いこなせているようには思えないな」

政「そうですか、それでは戻りますか」

そして2人も体育館を後にする、その姿は、嬉しそうに見えたがどこか寂しそうでもあったかもしれない



海「やっと終わった、」

ペンを手から放り出し、少年はため息をついて机に伸びる

珠璃「ギリギリだったなあ、先生が遅くて良かった、」

宿題を終わらせたのは授業開始5分、見つかればアウトの時間だった、能力の授業の先生は、とても粘着質で、とにかくめんどくさいやつ、とみんなが言うほどだった、

珠璃「宿題おわってなかったら当てられまくってたよ」

海「終わってなくても俺は当てられんの、お前も知ってるだろ」

珠璃「知ってるさ、幼馴染だからね」

海「まぁそうだけどさ、」

少年は大きなあくびをすると、カバンの中から枕を取り出し

海「宿題も終わったし、俺は寝る」

珠璃「お前さんも、懲りないねぇ」


そしてまた緩やかな日常が始まる
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