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第6章 エンジェルサークル

第7話 夢の中より

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 空港から会社に到着した荷物を取りに行き
尾形君の運転で現場に向かって川に掛かる橋を渡ろうと近づいていくと
橋の手前には交通機動隊のパトカーなど数台が
回転灯を点け道路封鎖していました。

その光景を、ぼんやりと見つめていた私は
『自分は今、何か貴重な体験をしているのではないだろうか』と思っていました。

それなのに、まだ、どこか夢の中にでもいるような気持ちでおりました。

ゆっくりと車が橋に近づきました。

「あれぇ警備保障の封鎖じゃないのか?」車が止められました。

「えぇ、警察ですねぇ・・・あ、すいません尾形建設の者ですけど通してください」

「はっ、ご苦労様です、運転免許証、拝見いたします」

「あ、ハイ・・・」警察官は車のナンバー照合確認をしているようだった。

「そちらの後部座席の方々は?」

「はい、うちの調査員です式さんと榊原様です」

「ハイ、失礼いたしました、どうぞ、
おーい、バリケードぉー開けろーっ」

橋を渡り曲がると右側に呪われたアパート、道路にはトラックや
職人さんたちの車、向かい側には
大きめの白いテント小屋が建てられていました。
呪われたアパートは川沿い並びには
松ノ木が間隔をおいて3本たっています。

風景全体にパトカーの赤いランプの光が反射していて
たくさんの人々が待機しており、まだ夢の中のような感覚でおりました。

現場周辺には近隣住民など人が集まってきていました。

車を降りてテント小屋に目をやると警察官の方が椅子に座っており、
その隣には、どこかで見たことがある感じの人が座っていました。

『ん?西条先生に似てるな』と思っていると

「おーい、式くん!」こちらに手を振ってきました。

「あーれぇ、やっぱり西条先生、なんでまた?」
私は走り寄っていきました。

尾形君と和華さんは、お父様の所に行って打ち合わせです。

「きみぃ、これは歴史的な瞬間じゃないですか見逃せません、
しっかりやってくださいね、ここで見学させていただきますよ」

「はぁ、がんばります」

すると先生の隣に座っていらした制服警官の方が立ち上がって挨拶してくださいました。

「どうも私、副署長、茂木と申します、西条先生の進言もありまして道路封鎖、警察も協力させていただく事に致しました、よろしくお願い致します」

「あ、こちらこそ、よろしくお願い致します。」

すると西条先生がにこやかに言いました。

「式くん、この茂木くんは、わたしの元・教え子でしてな、しかもオカルト研究家でもありますぞ仲良くしてください」

「えー意外な感じがしますけど、そうですか、どうぞよろしくお願いいたします」

私は副署長、茂木さんと、その場で直ぐに携帯番号を登録し合いました。

警察の道路封鎖に西条先生が一役買ったというのは後で知りました。
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