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最終章 恋のあとさき
42話
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ティーラウンジで家族揃って涼先生の話を聞き、ゲストルームに戻ってきたの十時を回たころだった。
先にお風呂に入るように言われ、お風呂から出てきたときには十一時。
入れ違いでお風呂に入ろうとしたお母さんが、
「そういえば、翠葉がここを出たあと携帯が鳴ってたわよ?」
「ありがとう」
誰だろう? メールかな?
そんなことを考えながら髪の毛の水気をタオルにしみこませていた。
「リィ、乾かすよ」
「あ、うん」
唯兄に髪の毛を乾かされながら携帯に手を伸ばす。
ディスプレイには未読メールと電話の着信を示す表示があった。
着信履歴にはツカサの名前、メールの差出人は秋斗さん。
メール本文を表示させ、すぐに目がいったのは文末。そこには連名で、「司、秋斗」とふたりの名前が記されていた。
内容は涼先生が言っていたこととほぼ同じ。
件名 :ティータイム
本文 :あたたかいお茶を飲みながら中庭でツリーを見よう。
空気がきれいだから、星もよく見えるよ。
司、秋斗
司からの着信は九時十分。ちょうど診察室に移動していたころだ。
そして、秋斗さんからのメールを受信したのは九時十四分。
そういえば涼先生が唯兄に、秋斗さんに何か言われていたのなら、なんて話していたけれど……。
ちらりと肩越しに唯兄を見たけれど、ドライヤーをかける唯兄と話すのは至難の技だ。
とりあえず、いったん携帯をテーブルに置いた。
けど、意識も視線も携帯からは離れない。
どうしよう……。
違う――「どうしよう」ではなく、「ごめんなさい」と返信しなくてはいけない。
わかってはいるのに、どこから話せばいいだろうか、と考えてしまう。
診察を受けていたから、涼先生に今日は早く休むように言われたから――
何を取っても言い訳のように聞こえる。
気がつくとテーブルに突っ伏していた。
「リィ、貧血? 胃、痛い?」
ドライヤーの音がピタリと止み、唯兄に訊かれる。
「ううん……少し、考えごと」
「あぁ、司っちと秋斗さんの件?」
「……うん」
「今日は仕方ないっしょ」
「うん、でも――……唯兄は秋斗さんに頼まれて私を連れて行こうと思っていたの?」
「まぁ、そんなとこ。けど、ホントにキレイなツリーだから見せたいっていうのもあったけどね」
「そう……」
「今は面倒なこと考えないほうがいいんじゃないの? 胃が痛くなりそうなことは極力避けようよ」
「うーん……」
歯切れ悪い返事をして蹲るように膝を抱える。
唯兄はドライヤーを再開し、五分ほどすると髪の毛が完全に乾いた。
水質がいいのかシャンプーコンディショナーがいいのか、髪の手触りがツルツルと心地いい。
「ありがとう」
「うん。歯ぁ磨いて薬飲んだらロフト上がっちゃいな」
「そうする……」
言われたとおり、歯を磨いて薬を飲み、お父さんにおやすみを言ってからロフトへ上がった。
下のフロアにはベッドがふたつ。ロフトにもベッドがふたつあり、片方のベッドからベッドを引き出せるようになっている。
それは下のベッドも同じ。
「夜に起きたことを考えて下で寝れば?」
とお母さんに言われたけれど、兄妹三人で寝る機会もそうそうないのでロフトで寝ることにした。
何より、ロフトのほうが天井が近い。星空が近いのだ。
一番奥が唯兄、真ん中が私、階段側が蒼兄。
もちろん、枕もとにミネラルウォーターと薬は常備。それから、もしものときのため、ビニール袋も用意されている。
すでにロフトへ上がっていた蒼兄は、ゴロンとベッドに横になって施設のパンフレットを眺めていた。
「蒼兄はもうお風呂に入ったの?」
「あぁ、翠葉が出てからすぐにシャワー浴びた。そのあと、父さん起こして酔いさましにシャワー浴びさせてからティーラウンジに行ったんだ。今、母さんが入ってるならあとは唯だけだな」
「そうだったのね」
そこへ唯兄が上がってきた。
「唯兄、お風呂は?」
「もう明日の朝でいいや。夏と違って汗かいてるわけでもないしね」
言ってゴロンと横になる。
「もう寝られる?」
蒼兄が私たちに確認し、ロフトの照明が落とされた。
しばらくして暗闇に目が慣れると、月明かりで室内が見えるようになる。
イルミネーションを消したければ、部屋から見える範囲を消すことができるらしい。けれど、消さなくてもベッドに横になると視界には入らなくなる。
そういう場所に設置されており、ベッドが置かれる場所も考慮されていた。
「明日、何時に起きるんだっけ?」
唯兄の質問に蒼兄が答える。
「七時から朝食だから、それに間に合うように」
「じゃ、リィは六時起きか……。俺も同じ時間に起きて風呂入ろ」
「ま、それが妥当だろうな」
ふたりの会話を聞きながら基礎体温計のタイマーをセットし、もうひとつ、携帯のタイマーをセットしようと手に取り悩む。
時刻は十一時を回っている。
ツカサと秋斗さんならまだ起きているだろう。
でも、九時過ぎにあった連絡の返事をするには遅すぎないだろうか。
「……違うな、それは言い訳だ……」
不意に口から漏れる。
「秋斗先輩と司に連絡?」
蒼兄も知っているの……?
蒼兄に視線を向けると、月明かりに照らされた苦笑が見えた。
「翠葉に電話してつながらなかったら、そのあとあのふたりが取る行動って結構安易に想像できない?」
訊かれて首を捻る。
「まず、司は唯には電話しないだろ? だとしたら、俺に連絡が来る。秋斗先輩は迷うことなく唯に電話する」
私が呆気に取られ言葉を失っていると、代わりに唯兄が口を開いた。
「ま、そんなとこだよね? で、どんな用件で連絡したかのかがわかるようにメールを残す。本当、手抜かりない」
蒼兄と唯兄に教えてもらい、メールが連名であった理由を知る。
知ったことにより、やっぱり返事をしなくては、と思った。
再度携帯をかまえ、メール画面を起動する。
「ごめんなさい」だけではだめだろうか……。
……ものすごくだめな気がする。
でも、「ごめんなさい」の六文字以外に言葉が思い浮かばない。
言語中枢がどうかしてしまったのではないかと思うほどに思いつかない。
そうこうしている間にも時間は過ぎていく。そして、時間が過ぎるにつれて視界がぐにゃりと歪みだす。着実に薬が効き始めているのだ。
何も送らないよりはいいだろう、最後はそんな投げやりな気持ちで送信ボタンを押した。
「なんて送ったの?」
唯兄にディスプレイを覗かれる。
見られて困るほどのことは書いていない。何せ六文字なのだから。
送信フォルダに残るデータを見せると、
「リィ……。それ、どうにでも勘違いできるでしょう……」
唯兄の言葉に興味を示した蒼兄にも覗き込まれる。
「確かに……起承転結とまでは言わないから、せめて何がごめんなさいなのかは書いたほうが良かったんじゃないか?」
何が、ごめんなさい――何が何が何が……。
「……中庭に行けなくてごめんなさい? 電話に出られなくてごめんなさい? メールのお返事が遅くなってごめんなさい? 携帯電話を携帯していなくてごめんなさい?」
思いつく限り口にしたら両脇から笑われた。
「ひどい……」
でも、もっとひどいのは私の頭。
数分前には思いつかなかったあれこれが、蒼兄のヒントでこうもすらすら出てくるなんて……。
「確かに全部当たってるけど……そこまでごめんなさいの羅列を送りつけたら、あのふたりはどう思うかね」
唯兄から指摘され、一生懸命頭を使う。
「……ごめんなさいの言いすぎで怒られる。か、わかっているならちゃんと携帯しろって怒られる。……どっちにしても怒られる?」
「それは司っちの場合じゃない? 秋斗さんなら、ごめんなさいに対して交換条件持ちかけてきそうだけど? 許してほしいならほにゃらららってさ」
あぁ、それはとても秋斗さんらしいかもしれない。
「唯……翠葉、もうかなり眠いんだと思う」
「ホントだ、瞼重そう」
大好きな蒼兄と唯兄の声は心地よい子守唄のよう。
でもね、不安なことがいっぱいあるの。口にしていいのかわからないけれど、不安なことがいっぱいあるんだよ。
「明日……ツカサたちのおじいさんに会ったら、どうしよう……」
この言葉にふたりはなんて答えてくれたのかな。
私は返事を聞く前に眠りに落ちた。
先にお風呂に入るように言われ、お風呂から出てきたときには十一時。
入れ違いでお風呂に入ろうとしたお母さんが、
「そういえば、翠葉がここを出たあと携帯が鳴ってたわよ?」
「ありがとう」
誰だろう? メールかな?
そんなことを考えながら髪の毛の水気をタオルにしみこませていた。
「リィ、乾かすよ」
「あ、うん」
唯兄に髪の毛を乾かされながら携帯に手を伸ばす。
ディスプレイには未読メールと電話の着信を示す表示があった。
着信履歴にはツカサの名前、メールの差出人は秋斗さん。
メール本文を表示させ、すぐに目がいったのは文末。そこには連名で、「司、秋斗」とふたりの名前が記されていた。
内容は涼先生が言っていたこととほぼ同じ。
件名 :ティータイム
本文 :あたたかいお茶を飲みながら中庭でツリーを見よう。
空気がきれいだから、星もよく見えるよ。
司、秋斗
司からの着信は九時十分。ちょうど診察室に移動していたころだ。
そして、秋斗さんからのメールを受信したのは九時十四分。
そういえば涼先生が唯兄に、秋斗さんに何か言われていたのなら、なんて話していたけれど……。
ちらりと肩越しに唯兄を見たけれど、ドライヤーをかける唯兄と話すのは至難の技だ。
とりあえず、いったん携帯をテーブルに置いた。
けど、意識も視線も携帯からは離れない。
どうしよう……。
違う――「どうしよう」ではなく、「ごめんなさい」と返信しなくてはいけない。
わかってはいるのに、どこから話せばいいだろうか、と考えてしまう。
診察を受けていたから、涼先生に今日は早く休むように言われたから――
何を取っても言い訳のように聞こえる。
気がつくとテーブルに突っ伏していた。
「リィ、貧血? 胃、痛い?」
ドライヤーの音がピタリと止み、唯兄に訊かれる。
「ううん……少し、考えごと」
「あぁ、司っちと秋斗さんの件?」
「……うん」
「今日は仕方ないっしょ」
「うん、でも――……唯兄は秋斗さんに頼まれて私を連れて行こうと思っていたの?」
「まぁ、そんなとこ。けど、ホントにキレイなツリーだから見せたいっていうのもあったけどね」
「そう……」
「今は面倒なこと考えないほうがいいんじゃないの? 胃が痛くなりそうなことは極力避けようよ」
「うーん……」
歯切れ悪い返事をして蹲るように膝を抱える。
唯兄はドライヤーを再開し、五分ほどすると髪の毛が完全に乾いた。
水質がいいのかシャンプーコンディショナーがいいのか、髪の手触りがツルツルと心地いい。
「ありがとう」
「うん。歯ぁ磨いて薬飲んだらロフト上がっちゃいな」
「そうする……」
言われたとおり、歯を磨いて薬を飲み、お父さんにおやすみを言ってからロフトへ上がった。
下のフロアにはベッドがふたつ。ロフトにもベッドがふたつあり、片方のベッドからベッドを引き出せるようになっている。
それは下のベッドも同じ。
「夜に起きたことを考えて下で寝れば?」
とお母さんに言われたけれど、兄妹三人で寝る機会もそうそうないのでロフトで寝ることにした。
何より、ロフトのほうが天井が近い。星空が近いのだ。
一番奥が唯兄、真ん中が私、階段側が蒼兄。
もちろん、枕もとにミネラルウォーターと薬は常備。それから、もしものときのため、ビニール袋も用意されている。
すでにロフトへ上がっていた蒼兄は、ゴロンとベッドに横になって施設のパンフレットを眺めていた。
「蒼兄はもうお風呂に入ったの?」
「あぁ、翠葉が出てからすぐにシャワー浴びた。そのあと、父さん起こして酔いさましにシャワー浴びさせてからティーラウンジに行ったんだ。今、母さんが入ってるならあとは唯だけだな」
「そうだったのね」
そこへ唯兄が上がってきた。
「唯兄、お風呂は?」
「もう明日の朝でいいや。夏と違って汗かいてるわけでもないしね」
言ってゴロンと横になる。
「もう寝られる?」
蒼兄が私たちに確認し、ロフトの照明が落とされた。
しばらくして暗闇に目が慣れると、月明かりで室内が見えるようになる。
イルミネーションを消したければ、部屋から見える範囲を消すことができるらしい。けれど、消さなくてもベッドに横になると視界には入らなくなる。
そういう場所に設置されており、ベッドが置かれる場所も考慮されていた。
「明日、何時に起きるんだっけ?」
唯兄の質問に蒼兄が答える。
「七時から朝食だから、それに間に合うように」
「じゃ、リィは六時起きか……。俺も同じ時間に起きて風呂入ろ」
「ま、それが妥当だろうな」
ふたりの会話を聞きながら基礎体温計のタイマーをセットし、もうひとつ、携帯のタイマーをセットしようと手に取り悩む。
時刻は十一時を回っている。
ツカサと秋斗さんならまだ起きているだろう。
でも、九時過ぎにあった連絡の返事をするには遅すぎないだろうか。
「……違うな、それは言い訳だ……」
不意に口から漏れる。
「秋斗先輩と司に連絡?」
蒼兄も知っているの……?
蒼兄に視線を向けると、月明かりに照らされた苦笑が見えた。
「翠葉に電話してつながらなかったら、そのあとあのふたりが取る行動って結構安易に想像できない?」
訊かれて首を捻る。
「まず、司は唯には電話しないだろ? だとしたら、俺に連絡が来る。秋斗先輩は迷うことなく唯に電話する」
私が呆気に取られ言葉を失っていると、代わりに唯兄が口を開いた。
「ま、そんなとこだよね? で、どんな用件で連絡したかのかがわかるようにメールを残す。本当、手抜かりない」
蒼兄と唯兄に教えてもらい、メールが連名であった理由を知る。
知ったことにより、やっぱり返事をしなくては、と思った。
再度携帯をかまえ、メール画面を起動する。
「ごめんなさい」だけではだめだろうか……。
……ものすごくだめな気がする。
でも、「ごめんなさい」の六文字以外に言葉が思い浮かばない。
言語中枢がどうかしてしまったのではないかと思うほどに思いつかない。
そうこうしている間にも時間は過ぎていく。そして、時間が過ぎるにつれて視界がぐにゃりと歪みだす。着実に薬が効き始めているのだ。
何も送らないよりはいいだろう、最後はそんな投げやりな気持ちで送信ボタンを押した。
「なんて送ったの?」
唯兄にディスプレイを覗かれる。
見られて困るほどのことは書いていない。何せ六文字なのだから。
送信フォルダに残るデータを見せると、
「リィ……。それ、どうにでも勘違いできるでしょう……」
唯兄の言葉に興味を示した蒼兄にも覗き込まれる。
「確かに……起承転結とまでは言わないから、せめて何がごめんなさいなのかは書いたほうが良かったんじゃないか?」
何が、ごめんなさい――何が何が何が……。
「……中庭に行けなくてごめんなさい? 電話に出られなくてごめんなさい? メールのお返事が遅くなってごめんなさい? 携帯電話を携帯していなくてごめんなさい?」
思いつく限り口にしたら両脇から笑われた。
「ひどい……」
でも、もっとひどいのは私の頭。
数分前には思いつかなかったあれこれが、蒼兄のヒントでこうもすらすら出てくるなんて……。
「確かに全部当たってるけど……そこまでごめんなさいの羅列を送りつけたら、あのふたりはどう思うかね」
唯兄から指摘され、一生懸命頭を使う。
「……ごめんなさいの言いすぎで怒られる。か、わかっているならちゃんと携帯しろって怒られる。……どっちにしても怒られる?」
「それは司っちの場合じゃない? 秋斗さんなら、ごめんなさいに対して交換条件持ちかけてきそうだけど? 許してほしいならほにゃらららってさ」
あぁ、それはとても秋斗さんらしいかもしれない。
「唯……翠葉、もうかなり眠いんだと思う」
「ホントだ、瞼重そう」
大好きな蒼兄と唯兄の声は心地よい子守唄のよう。
でもね、不安なことがいっぱいあるの。口にしていいのかわからないけれど、不安なことがいっぱいあるんだよ。
「明日……ツカサたちのおじいさんに会ったら、どうしよう……」
この言葉にふたりはなんて答えてくれたのかな。
私は返事を聞く前に眠りに落ちた。
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