770 / 1,060
Side View Story 13
12 Side 空太 01話
しおりを挟む
実行委員で忙しく動いている中、クラスからのSOSが入った。
『俺らは今、自分たちの存在価値を問われているわけなんだが……』
電話をかけていたのはクラス委員佐野の代行を買って出た男、小川圭介。
「何があった? ほらほら、お兄さんは聞く時間もないくらいに忙しいんだけど聞いてあげるから」
『来る客来る客、みんな海斗と佐野を所望しやがんだよっ!』
思わず携帯を耳から離す。
そのくらいのボリュームで言われた。
『うちのクラスの男子は海斗と佐野だけじゃねぇっつーのっっっ!』
ほぉほぉ、なるほどなるほど……。
ま、海斗を所望する女子が多いのは想定済み。
でもって、そこに佐野ね。
そりゃ、うちのクラスの野郎どもは楽しくないわな。
『海斗と佐野っ、どっちでもいいからこっちに投入してっ! もう、世のお嬢様方のあんな視線と言葉には耐えられないのよっ!』
「圭介……まず、そのオネエ言葉を直そうか」
『わかったからっ、とにかく頼むよっ』
「はいはい……捕まえたらそっちへ行くように言っておく」
早々に通話を切ったものの、
「まず海斗は無理だろ……?」
落し物を事務室に届けたあと、少し気になって図書室に様子を見に寄ったけど、ノートパソコンと睨めっこして人の流動把握係をやっていた。
テーブルに着いている生徒会メンバーが半数っていうことは、もう半数は交代で休憩中だろう。
そんなところから抜け出せるわけがない。
じゃぁ、佐野がどうかといえば……。
こいつもこいつで実行委員や生徒会に首を突っ込んでいる要人。
今日は生徒会よりも実行委員寄りの仕事であちこち走り回っている。
が、しかし、こいつはクラス委員でもあるわけで――
それは桃華も同じだけれど、桃華はクラス委員兼任で生徒会やってるからなおのこと無理。
みんな無理といえば無理なんだけど、肩書き的に動かせるのは佐野だよな……。
「しゃぁないな……。とりあえず、佐野を捕まえるか」
でも、逃げられたらどうするかな……。
あいつに追いつけるのはこの学校に――というよりは、この近辺で佐野より足の速いやつなんてまずいないだろう。
そんなときは――
「人海戦術?」
口にして頭を振る。
そんな人員すらいないときたもんだ。
クラスにはクラスでの割り当て作業というものがある。
しかも、休憩に出るのもぎりぎりの人数で回しているのだ。
そんなことを考えているところに対象人物が通りかかった。
「佐野っ!」
咄嗟に声をかけると目が合ったにも関わらず逃げようとする。
「なんで逃げんだよっ!」
「やっ、なんかすげぇやな予感がする」
間違っていないどころか大当たりだ。
でも、逃がさねえっ。
追いかけたところで追いつける自信はない。
じゃぁ、どうするか――
「あ、いいところにケンケン発見」
佐野の向こう側に馴染みある顔が見えた。
「ケンケンっ、それ捕獲っっっ」
佐野の前方にいたのは一学年上の笹野健太郎。
一年C組笹野美乃里の兄、俺の幼馴染のひとり。
「それって、これ?」
目で会話しつつ、バスケで鍛えられたフットワークで佐野の行く手を阻み捕獲した。
それはもうガッチリと……。
ひょっとしたら初対面かもしれないのに、胴体にしっかりと両腕を回してコアラ状態だ。
「ケンケン、ぐっじょぶ!」
「よせやいっ! 照れるじゃんかっ」
ケンケンは佐野に抱きついた状態でもじもじと器用に照れて見せた。
「で? これ、どうすればいいの?」
「できれば、うちのクラスへ連行してもらえると助かります」
「へ?」
「いやぁ、なんだか海斗と佐野の所望率が半端ないらしくて」
「あ、そういうこと……」
ケンケンは佐野の顔を見て、
「っつか、君逃げたい? お兄さんが逃がしてあげようか?」
「ちょっ、ケンケンっ!?」
「だって、俺のクラスだって司とゆんゆんいねーんだよっ! 稼ぎ頭を生徒会に持っていかれてるんだからな! 隠れらんらんファンだっているんだぞっ!」
それはつまり、
「どうだ! うちのクラスは三人も生徒会に持っていかれているんだ」
と、言いたいのだろうか。
ケンケン、悪いけど、うち負けてないから。
「ケンケン、うちのクラスから何人中枢に持っていかれてると思ってんの? 海斗でしょ? 桃でしょ? 翠葉ちゃんでしょ? で、それ……の計四名。それプラス、実行委員の俺と七倉足したら六人だけどっ!?」
三十人編成の六人というのはかなりの痛手だ。
最後に笑みを添えると、ケンケンは「う゛……」と言葉を詰まらせた。
わかったなら連れていってくれ。
「だってさぁ……それ、即戦力じゃんさ。明日にかければいいじゃん」
まだ言うか……。
「なら、ケンケンのとこだってそーじゃん」
段々言葉が砕けてくる。
「そうだけどさぁ……外部の人間なんてどのくらい客取れるかわかんないじゃん。だったら、今日中に得点稼いでおいたほうがいいじゃんさ。ずるいよ」
そこで、「ずるい」言うか……。
「明日はどこだって苦戦するんだよっ。あーもうっ、面倒だから俺が自分で連れてく」
間違いなくそのほうが早いし確実。
佐野は話の流れからなんのことを言っているのかわかったようで、半分諦めた顔をしていた。
「ちぇーっ、なんかさ、いつの間にか俺よりも背ぇ高くなっちゃうしさー。ホント、空っちずるいよ」
をぃ……。
ケンケン、そこっ!? この話の流れでそこなのっ!?
「ね? 佐野くんもそう思わない?」
「はぁ……まぁタッパは欲しいっすよね」
佐野とケンケンは身長が同じくらいだ。
そこに仲間意識を持ったのか、「たぶん」初対面であろう佐野を相手に話を始めた。
何を隠そう、ケンケンは知り合いだろうがなかろうが、誰とでも旧友のように話せる人種。
時と場合、人によっては馴れ馴れしいと思うかもしれないが、そう思わせない何かがこの男にはある。
「ところでさ、佐野くん。美乃里って今クラスにいるの?」
「は?」
「あ、申し送れました。自分、笹野美乃里の兄、健太郎と申す。で、美乃里は今クラスにいるのかな?」
「……あの、うちのクラス一年B組ですけど?」
「うん、一年B組だよね?」
「……うちのクラスに笹野って人間はいないかと思うんですが」
「えっ!? 一年B組でしょ? 桃ちゃんとか空太と一緒で、しかも姫がいるクラスでしょ?」
「はぁ……そうですが」
「えっ!? 空っち、美乃里ってB組じゃないの? クラス委員やってるって何組のっ!?」
出た、ケンケンのボケ……。
俺たち幼馴染の中では驚くことではない。
これが日常であり、突っ込むのは無駄な労力と認定されている。
「四月から半年も経ってるけど?」とか、本当に無意味な突っ込み。
こういうときは、ただただ真実を話し諭すのみ。
「ケンケン、美乃里はC組。千里と同じクラス」
「えーっ!? でもさ、だってさ、しょっちゅう一年B組の人間の話してるよ? 理美とか和総とか圭介とか」
「それはバスケ部だからだろ?」
「あっ、そっかー!」
「はい、今の美乃里にばらされたくなかったら佐野をうちのクラスに届けてもらえるよね?」
「あ……空っち、いじめっ子っぽいぞ」
「さっきまで佐野を逃がそうとしてた人に言われたくありません」
「それもそっか、わかった。仕方ない。美乃里の様子を見に行くついでに送り届けてくる」
「くれぐれもクラス間違えないように。佐野を届けるのはB組。美乃里はC組。頼んだよ? じゃ、そういうわけで……佐野、がんばれ」
「……んじゃ、これだけうちの姉ちゃんズに届けてくれない? 飲み物を所望されてですね、かわいそうな弟はただいま使いっパシリ中だったんですよ」
佐野が手に持っていたレモンティーを投げてよこす。
「了解、頼まれた」
ふたりを見送り圭介に電話する。
「今、ケンケンが佐野を配達してくれるから、あとは煮るなり焼くなり好きにして? たぶん、逃げはしないと思う」
『まじでっ!? 空太様様っ! 助かったーーー!』
「とりあえず、今日のうちに稼げるポイントは稼いでおくように、ってそのうち桃からお達しがあるんじゃん?」
『実は、すでに通達済み。これ、見なかったことにしていいかな? ついでに、簾条からのメール、着信拒否にしていいかな?』
気持ちはわからなくもないが――
「あのね、圭介くん。見なかったことにするのも着信拒否するのもかまわないけど、その後のあれこれまでは俺面倒見ませんからね?」
『……うぅ、やめておきます』
「うん、それが賢明だと思う」
通話を切ると、今度はインカムから通信が入る。
『ただいま食堂混雑中。手の空いている人は入場制限に回ってください』
それは海斗の声だった。
即ち、生徒会からのお達しだ。
そのあとすぐ、実行委員からの通信が入った。
『イベント班はすぐにクレープ屋とホットドック屋の開店準備してー。場所はテラス。クレープ屋は図書棟から。ホットドック屋は一、二年棟から時計回りにスタートさせる移動形態。食材がそこに届くように調理部に通達してあるから、くれぐれも調理部に遅れをとならないようにー! 準備が整い次第、持ち場責任者は連絡ください』
「やっべ、俺ホットドック屋だ。とっととコレを届けてこないと――」
俺はまだ生徒の大半が知らされていないVIPゲストの控える第二音楽室へとレモンティーを持って走った。
『俺らは今、自分たちの存在価値を問われているわけなんだが……』
電話をかけていたのはクラス委員佐野の代行を買って出た男、小川圭介。
「何があった? ほらほら、お兄さんは聞く時間もないくらいに忙しいんだけど聞いてあげるから」
『来る客来る客、みんな海斗と佐野を所望しやがんだよっ!』
思わず携帯を耳から離す。
そのくらいのボリュームで言われた。
『うちのクラスの男子は海斗と佐野だけじゃねぇっつーのっっっ!』
ほぉほぉ、なるほどなるほど……。
ま、海斗を所望する女子が多いのは想定済み。
でもって、そこに佐野ね。
そりゃ、うちのクラスの野郎どもは楽しくないわな。
『海斗と佐野っ、どっちでもいいからこっちに投入してっ! もう、世のお嬢様方のあんな視線と言葉には耐えられないのよっ!』
「圭介……まず、そのオネエ言葉を直そうか」
『わかったからっ、とにかく頼むよっ』
「はいはい……捕まえたらそっちへ行くように言っておく」
早々に通話を切ったものの、
「まず海斗は無理だろ……?」
落し物を事務室に届けたあと、少し気になって図書室に様子を見に寄ったけど、ノートパソコンと睨めっこして人の流動把握係をやっていた。
テーブルに着いている生徒会メンバーが半数っていうことは、もう半数は交代で休憩中だろう。
そんなところから抜け出せるわけがない。
じゃぁ、佐野がどうかといえば……。
こいつもこいつで実行委員や生徒会に首を突っ込んでいる要人。
今日は生徒会よりも実行委員寄りの仕事であちこち走り回っている。
が、しかし、こいつはクラス委員でもあるわけで――
それは桃華も同じだけれど、桃華はクラス委員兼任で生徒会やってるからなおのこと無理。
みんな無理といえば無理なんだけど、肩書き的に動かせるのは佐野だよな……。
「しゃぁないな……。とりあえず、佐野を捕まえるか」
でも、逃げられたらどうするかな……。
あいつに追いつけるのはこの学校に――というよりは、この近辺で佐野より足の速いやつなんてまずいないだろう。
そんなときは――
「人海戦術?」
口にして頭を振る。
そんな人員すらいないときたもんだ。
クラスにはクラスでの割り当て作業というものがある。
しかも、休憩に出るのもぎりぎりの人数で回しているのだ。
そんなことを考えているところに対象人物が通りかかった。
「佐野っ!」
咄嗟に声をかけると目が合ったにも関わらず逃げようとする。
「なんで逃げんだよっ!」
「やっ、なんかすげぇやな予感がする」
間違っていないどころか大当たりだ。
でも、逃がさねえっ。
追いかけたところで追いつける自信はない。
じゃぁ、どうするか――
「あ、いいところにケンケン発見」
佐野の向こう側に馴染みある顔が見えた。
「ケンケンっ、それ捕獲っっっ」
佐野の前方にいたのは一学年上の笹野健太郎。
一年C組笹野美乃里の兄、俺の幼馴染のひとり。
「それって、これ?」
目で会話しつつ、バスケで鍛えられたフットワークで佐野の行く手を阻み捕獲した。
それはもうガッチリと……。
ひょっとしたら初対面かもしれないのに、胴体にしっかりと両腕を回してコアラ状態だ。
「ケンケン、ぐっじょぶ!」
「よせやいっ! 照れるじゃんかっ」
ケンケンは佐野に抱きついた状態でもじもじと器用に照れて見せた。
「で? これ、どうすればいいの?」
「できれば、うちのクラスへ連行してもらえると助かります」
「へ?」
「いやぁ、なんだか海斗と佐野の所望率が半端ないらしくて」
「あ、そういうこと……」
ケンケンは佐野の顔を見て、
「っつか、君逃げたい? お兄さんが逃がしてあげようか?」
「ちょっ、ケンケンっ!?」
「だって、俺のクラスだって司とゆんゆんいねーんだよっ! 稼ぎ頭を生徒会に持っていかれてるんだからな! 隠れらんらんファンだっているんだぞっ!」
それはつまり、
「どうだ! うちのクラスは三人も生徒会に持っていかれているんだ」
と、言いたいのだろうか。
ケンケン、悪いけど、うち負けてないから。
「ケンケン、うちのクラスから何人中枢に持っていかれてると思ってんの? 海斗でしょ? 桃でしょ? 翠葉ちゃんでしょ? で、それ……の計四名。それプラス、実行委員の俺と七倉足したら六人だけどっ!?」
三十人編成の六人というのはかなりの痛手だ。
最後に笑みを添えると、ケンケンは「う゛……」と言葉を詰まらせた。
わかったなら連れていってくれ。
「だってさぁ……それ、即戦力じゃんさ。明日にかければいいじゃん」
まだ言うか……。
「なら、ケンケンのとこだってそーじゃん」
段々言葉が砕けてくる。
「そうだけどさぁ……外部の人間なんてどのくらい客取れるかわかんないじゃん。だったら、今日中に得点稼いでおいたほうがいいじゃんさ。ずるいよ」
そこで、「ずるい」言うか……。
「明日はどこだって苦戦するんだよっ。あーもうっ、面倒だから俺が自分で連れてく」
間違いなくそのほうが早いし確実。
佐野は話の流れからなんのことを言っているのかわかったようで、半分諦めた顔をしていた。
「ちぇーっ、なんかさ、いつの間にか俺よりも背ぇ高くなっちゃうしさー。ホント、空っちずるいよ」
をぃ……。
ケンケン、そこっ!? この話の流れでそこなのっ!?
「ね? 佐野くんもそう思わない?」
「はぁ……まぁタッパは欲しいっすよね」
佐野とケンケンは身長が同じくらいだ。
そこに仲間意識を持ったのか、「たぶん」初対面であろう佐野を相手に話を始めた。
何を隠そう、ケンケンは知り合いだろうがなかろうが、誰とでも旧友のように話せる人種。
時と場合、人によっては馴れ馴れしいと思うかもしれないが、そう思わせない何かがこの男にはある。
「ところでさ、佐野くん。美乃里って今クラスにいるの?」
「は?」
「あ、申し送れました。自分、笹野美乃里の兄、健太郎と申す。で、美乃里は今クラスにいるのかな?」
「……あの、うちのクラス一年B組ですけど?」
「うん、一年B組だよね?」
「……うちのクラスに笹野って人間はいないかと思うんですが」
「えっ!? 一年B組でしょ? 桃ちゃんとか空太と一緒で、しかも姫がいるクラスでしょ?」
「はぁ……そうですが」
「えっ!? 空っち、美乃里ってB組じゃないの? クラス委員やってるって何組のっ!?」
出た、ケンケンのボケ……。
俺たち幼馴染の中では驚くことではない。
これが日常であり、突っ込むのは無駄な労力と認定されている。
「四月から半年も経ってるけど?」とか、本当に無意味な突っ込み。
こういうときは、ただただ真実を話し諭すのみ。
「ケンケン、美乃里はC組。千里と同じクラス」
「えーっ!? でもさ、だってさ、しょっちゅう一年B組の人間の話してるよ? 理美とか和総とか圭介とか」
「それはバスケ部だからだろ?」
「あっ、そっかー!」
「はい、今の美乃里にばらされたくなかったら佐野をうちのクラスに届けてもらえるよね?」
「あ……空っち、いじめっ子っぽいぞ」
「さっきまで佐野を逃がそうとしてた人に言われたくありません」
「それもそっか、わかった。仕方ない。美乃里の様子を見に行くついでに送り届けてくる」
「くれぐれもクラス間違えないように。佐野を届けるのはB組。美乃里はC組。頼んだよ? じゃ、そういうわけで……佐野、がんばれ」
「……んじゃ、これだけうちの姉ちゃんズに届けてくれない? 飲み物を所望されてですね、かわいそうな弟はただいま使いっパシリ中だったんですよ」
佐野が手に持っていたレモンティーを投げてよこす。
「了解、頼まれた」
ふたりを見送り圭介に電話する。
「今、ケンケンが佐野を配達してくれるから、あとは煮るなり焼くなり好きにして? たぶん、逃げはしないと思う」
『まじでっ!? 空太様様っ! 助かったーーー!』
「とりあえず、今日のうちに稼げるポイントは稼いでおくように、ってそのうち桃からお達しがあるんじゃん?」
『実は、すでに通達済み。これ、見なかったことにしていいかな? ついでに、簾条からのメール、着信拒否にしていいかな?』
気持ちはわからなくもないが――
「あのね、圭介くん。見なかったことにするのも着信拒否するのもかまわないけど、その後のあれこれまでは俺面倒見ませんからね?」
『……うぅ、やめておきます』
「うん、それが賢明だと思う」
通話を切ると、今度はインカムから通信が入る。
『ただいま食堂混雑中。手の空いている人は入場制限に回ってください』
それは海斗の声だった。
即ち、生徒会からのお達しだ。
そのあとすぐ、実行委員からの通信が入った。
『イベント班はすぐにクレープ屋とホットドック屋の開店準備してー。場所はテラス。クレープ屋は図書棟から。ホットドック屋は一、二年棟から時計回りにスタートさせる移動形態。食材がそこに届くように調理部に通達してあるから、くれぐれも調理部に遅れをとならないようにー! 準備が整い次第、持ち場責任者は連絡ください』
「やっべ、俺ホットドック屋だ。とっととコレを届けてこないと――」
俺はまだ生徒の大半が知らされていないVIPゲストの控える第二音楽室へとレモンティーを持って走った。
1
お気に入りに追加
351
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
足りない言葉、あふれる想い〜地味子とエリート営業マンの恋愛リポグラム〜
石河 翠
現代文学
同じ会社に勤める地味子とエリート営業マン。
接点のないはずの二人が、ある出来事をきっかけに一気に近づいて……。両片思いのじれじれ恋物語。
もちろんハッピーエンドです。
リポグラムと呼ばれる特定の文字を入れない手法を用いた、いわゆる文字遊びの作品です。
タイトルのカギカッコ部分が、使用不可の文字です。濁音、半濁音がある場合には、それも使用不可です。
(例;「『とな』ー切れ」の場合には、「と」「ど」「な」が使用不可)
すべての漢字にルビを振っております。本当に特定の文字が使われていないか、探してみてください。
「『あい』を失った女」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/572212123/802162130)内に掲載していた、「『とな』ー切れ」「『めも』を捨てる」「『らり』ーの終わり」に加え、新たに三話を書き下ろし、一つの作品として投稿し直しました。文字遊びがお好きな方、「『あい』を失った女」もぜひどうぞ。
※こちらは、小説家になろうにも投稿しております。
※扉絵は管澤捻様に描いて頂きました。
幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。
スタジオ.T
青春
幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。
そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。
ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。
姉らぶるっ!!
藍染惣右介兵衛
青春
俺には二人の容姿端麗な姉がいる。
自慢そうに聞こえただろうか?
それは少しばかり誤解だ。
この二人の姉、どちらも重大な欠陥があるのだ……
次女の青山花穂は高校二年で生徒会長。
外見上はすべて完璧に見える花穂姉ちゃん……
「花穂姉ちゃん! 下着でウロウロするのやめろよなっ!」
「んじゃ、裸ならいいってことねっ!」
▼物語概要
【恋愛感情欠落、解離性健忘というトラウマを抱えながら、姉やヒロインに囲まれて成長していく話です】
47万字以上の大長編になります。(2020年11月現在)
【※不健全ラブコメの注意事項】
この作品は通常のラブコメより下品下劣この上なく、ドン引き、ドシモ、変態、マニアック、陰謀と陰毛渦巻くご都合主義のオンパレードです。
それをウリにして、ギャグなどをミックスした作品です。一話(1部分)1800~3000字と短く、四コマ漫画感覚で手軽に読めます。
全編47万字前後となります。読みごたえも初期より増し、ガッツリ読みたい方にもお勧めです。
また、執筆・原作・草案者が男性と女性両方なので、主人公が男にもかかわらず、男性目線からややずれている部分があります。
【元々、小説家になろうで連載していたものを大幅改訂して連載します】
【なろう版から一部、ストーリー展開と主要キャラの名前が変更になりました】
【2017年4月、本幕が完結しました】
序幕・本幕であらかたの謎が解け、メインヒロインが確定します。
【2018年1月、真幕を開始しました】
ここから読み始めると盛大なネタバレになります(汗)
彼氏と親友が思っていた以上に深い仲になっていたようなので縁を切ったら、彼らは別の縁を見つけたようです
珠宮さくら
青春
親の転勤で、引っ越しばかりをしていた佐久間凛。でも、高校の間は転校することはないと約束してくれていたこともあり、凛は友達を作って親友も作り、更には彼氏を作って青春を謳歌していた。
それが、再び転勤することになったと父に言われて現状を見つめるいいきっかけになるとは、凛自身も思ってもいなかった。
Bグループの少年
櫻井春輝
青春
クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?
クラスでバカにされてるオタクなぼくが、気づいたら不良たちから崇拝されててガクブル
諏訪錦
青春
アルファポリスから書籍版が発売中です。皆様よろしくお願いいたします!
6月中旬予定で、『クラスでバカにされてるオタクなぼくが、気づいたら不良たちから崇拝されててガクブル』のタイトルで文庫化いたします。よろしくお願いいたします!
間久辺比佐志(まくべひさし)。自他共に認めるオタク。ひょんなことから不良たちに目をつけられた主人公は、オタクが高じて身に付いた絵のスキルを用いて、グラフィティライターとして不良界に関わりを持つようになる。
グラフィティとは、街中にスプレーインクなどで描かれた落書きのことを指し、不良文化の一つとしての認識が強いグラフィティに最初は戸惑いながらも、主人公はその魅力にとりつかれていく。
グラフィティを通じてアンダーグラウンドな世界に身を投じることになる主人公は、やがて夜の街の代名詞とまで言われる存在になっていく。主人公の身に、果たしてこの先なにが待ち構えているのだろうか。
書籍化に伴い設定をいくつか変更しております。
一例 チーム『スペクター』
↓
チーム『マサムネ』
※イラスト頂きました。夕凪様より。
http://15452.mitemin.net/i192768/
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる