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44 Side 司 02話
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食後の片づけを済ませた俺は、ソファで横になり資料に目を通していた姉さんに声をかけた。
「明日の警護体制、何か聞いてる?」
「警護のことなら秋斗に訊いたほうが確実よ」
こちらをちらり、と見た目が「そうしろ」と言っていた。
最近、秋兄と連絡を取っていないことを遠回りに指摘された気がした。
「わかった、そうする」
自室に戻り、秋兄に電話をかけると、
『かかってくる頃だと思ってた』
「紅葉祭の守備は?」
『逢坂コーポレーションの人間は要注意。以前、病院で翠葉ちゃんが九階に上がるのを見られている。その後、これといったアクションはないし、逢坂の人間は生徒にいない。けど、逢坂コーポレーションの社員全員となると話は別。生徒にふたり、身内の人間に逢坂コーポレーションに勤める人間がいた。親族として入場する分には警備サイドからはじきようがない』
「対策は」
『逢坂と関わりのある人間には特定の周波数を発っする発信機を取り付けることになっている。それはこっちで手抜かりなくやるさ。あとは、その人間たちを翠葉ちゃんに近づけないようにすればいい。それはおまえのほうでどうにかしろ。マークが赤く点滅しているのが要注意人物だ』
「了解。その人たちがコンサートのときにどういう扱いになるのか知りたいんだけど」
ステージ上の翠とは接触はできないが。ステージに立つ人間を写真に撮ろうと思えば撮れなくもない。
原則として、学園の生徒であってもステージは撮影禁止となっている。撮っていいのは写真部と映像研究部のみ。
最初から桜林館は携帯の電波妨害がされると決まってはいるが、カメラ機能は生きたまま。
内部の人間はすべて無線でのやり取りになる。生徒会、実効委員、放送部、風紀委員、警備員、教師陣、それぞれが異なる周波数を使うことになっており、生徒サイドを統括するのは朝陽の仕事だ。
『一般席に関しては警備の人数を強化してある。ライブ中は携帯の電源を落とすようにアナウンスが流れることになっているはずだし、要注意人物にはマークがつくから撮影を許すようなことにはならないだろう。特殊なマイクロカメラの類は第一関門ですべて引っかかる。警戒はしているが、翠葉ちゃんの姿を見た人間は社長の血縁者というだけで、さほど重要なポストにいる人間ではない』
「そのほうが問題なんじゃないの?」
伝手や何かを求めるのは中途半端な立場の人間のほうが多い。
『ま、そこに関しては手抜かりなく警備するから心配しなくていい。ほかに気をつけなくちゃいけないことはわかっているな?』
……自分のこと、か。
『司や海斗、湊ちゃんにはいつもの警護班がついている。いつもより近距離での警護になるが、意図して撒くなよ?』
「邪魔にならないところから警護されてるならそんなことはしない。第一、俺に撒かれるようじゃ訓練足りてないんじゃない?」
携帯の向こうで「くっ」と笑う声がした。
『そこまで言われたら是が非でも撒かれるわけにはいかないな』
何を言ってるんだか……。自分だって、今まで散々警護の人間を撒いてきたくせに……。
「ただ、俺は地下移動をメインにするから近接警護は無意味だと思うけど?」
『地下道を使ってくれる分にはかまわない。司たちの発信機は通常と違う青いランプがつくようになってる。もっとも表向きは生徒たちと変わらない緑ランプだけど』
「ステージ上の撮影のことは理解したけど、クラス展示のほうは? そっちは俺じゃカバーできないけど?」
一年B組の人間だって、翠を集客に使わない手はないだろう。だとしたら、必然と人目に留まることになる。
『そこは海斗に任せてある。翠葉ちゃんがクラスに戻るときは海斗も一緒だから。赤ランプの客が来た際には翠葉ちゃんをバックヤードに隠すよう言ってある。それから、念のため武政をつけた』
「わかった。あともう一点。静さんが翠に接触する可能性は?」
『それはない。静さんはじーさんのお供をすることになる。だから、彼女がクラスに出ているときはそこへ行くことはできない』
「じーさんなら真っ先に翠を見に行きそうだけど?」
『その前に見るものがある。わけあって写真部へ先に行くことになっているらしい』
「なるほど……」
今の会長はアルバイト扱い。来年度からは正規採用。その人間の作品と人間自身を見にくるのだろう。
『おまえ、どこまで知ってる?』
「……どっちも、かな。会長のことも翠のことも。ふたりが静さんと契約してることは知ってる」
『そうか……。俺は翠葉ちゃんのことはかなり前から知ってたけど、加納のことはつい最近まで知らなかった』
「俺は本人からカミングアウトされただけ」
『ま、明日明後日と忙しくはなるけど、こっちは手抜かりなくことを進めるからそんなに心配しなくていい』
「了解」
『ところで……紅葉祭が終わったら少し時間作れないか?』
「……なんのために?」
『これといった用はない。ただ、久しぶりに話をしたいだけだ』
「言う相手間違ってるんじゃない?」
『いや、俺は司と話したいんだけど』
「……気が向いたら」
そう言って通話を切った。
「……話したい?」
俺と何を……?
ただ、自分にも訊きたいことならある。
何がどうして、翠と距離を取っているのか……。
翠がゲストルームで仕事をするようになったから仕方なく?
否――それにしては引きすぎだ。
タイミング的には、俺たちに問いかけを投げかけたあの日から……。
翠が取っている行動に気づいていながら止めなかった引け目……?
「なんにせよ、今の秋兄が取っている行動は秋兄らしくない……」
時計を見れば十時半前。
きっとまだ起きている。
そんな気がして翠に電話を入れた。
『……はい』
出るまでに少しの間があり、さらには出てからにも若干間があった。
「何かしてた?」
明日明後日は紅葉祭だから、予習ということはないだろう。だとしたら、日程表でもさらっていたのだろうか……。
『髪の毛乾かしてた』
「そう」
『ツカサは? 会計の話? それとも別の連絡網?』
翠は、そういうこと以外で俺から連絡がくるということは想定していないのだろうか……。
「いや――ただ、緊張して眠れないことになってるんじゃないかと思って」
『…………』
「…………」
黙るな阿呆……。
少しは俺の気持ちに気づけ。
『……え? それだけ?』
申し訳ないけど、「それだけ」だ。思わず舌打ちをしたくなる。
最悪だ、電話なんてかけるんじゃなかった。
そう思っているところに、翠は少し大きめの声で話し始めた。
『全然悪くないよっ!? むしろ、嬉しいっ!』
……こういうの、不意打ちって言わないか?
『ツカサの声が聞けたから少し落ち着いた。お風呂でもリラックスできるような精油をチョイスしたにも関わらず、緊張はとけなかったから』
天然鈍感バカはこういうときずるいと思う。
俺は少し速まった鼓動を落ち着けようと、デスクの上に置いてある時計の秒針を目でじっと追っていた。
「緊張して眠れなかったとか、洒落にならないから。とっとと睡眠導入剤でも使って寝ろ」
携帯の向こうで明らかに笑った声がした。
「何……」
まるで今の俺を見透かされている気がして、いつも以上に素っ気無い声を発してしまう。
『ううん。今日、同じことを相馬先生に言われてきたの』
あぁ、相馬さんが言いそうなことだな。
「あっそ……。じゃ、早く休むように」
『ありがとう。おやすみなさい』
通話ボタンを切って考える。どっちがうろたえているのだろうか、と。
そのとき、ノック音が聞こえてドアを振り返ると、姉さんがずかずかと入ってきた。
「今日くらいは早めに寝たら?」
実に姉らしいことを言われて奇妙な気分だ。
「少し本を読んでから寝る」
「それ、嘘ね。あんたが本を読み出したら一時間から二時間はまず寝ない。しかも、一冊じゃ物足りなくて二冊目に手を出すのがオチ」
そんなところはよく見てるんだな、なんて暢気に構えていた。が、次の行動に目を瞠る。
「そこに積んであるのが待機本ってところね。今日はこれ没収」
「はぁっ!?」
「あんた、内容の都合上、順番に読まないと理解できないような構成に本を積む癖があるから、最初の数冊を抜いておくだけで十分ね」
と、俺が読もうと思っていた本五冊の内、上に積まれていた二冊を抱えて「おやすみ」と部屋を出ていった。
「……やられた」
ある種、俺の精神安定剤でもある本を持っていかれるとは予想すらしていなかった。
「……どうするか」
悩んだ末、デスクに置いてあった文庫本を手に取る。
それはなんてことのない本。実用書でも専門書でも教科書でもない。
絵本ではないが、誰もが一度は読んだことがあるか、耳にしたことのある本。
サンテグジュペリ、「星の王子様」の表紙を懐かしく思いながら丁寧にめくった。
「明日の警護体制、何か聞いてる?」
「警護のことなら秋斗に訊いたほうが確実よ」
こちらをちらり、と見た目が「そうしろ」と言っていた。
最近、秋兄と連絡を取っていないことを遠回りに指摘された気がした。
「わかった、そうする」
自室に戻り、秋兄に電話をかけると、
『かかってくる頃だと思ってた』
「紅葉祭の守備は?」
『逢坂コーポレーションの人間は要注意。以前、病院で翠葉ちゃんが九階に上がるのを見られている。その後、これといったアクションはないし、逢坂の人間は生徒にいない。けど、逢坂コーポレーションの社員全員となると話は別。生徒にふたり、身内の人間に逢坂コーポレーションに勤める人間がいた。親族として入場する分には警備サイドからはじきようがない』
「対策は」
『逢坂と関わりのある人間には特定の周波数を発っする発信機を取り付けることになっている。それはこっちで手抜かりなくやるさ。あとは、その人間たちを翠葉ちゃんに近づけないようにすればいい。それはおまえのほうでどうにかしろ。マークが赤く点滅しているのが要注意人物だ』
「了解。その人たちがコンサートのときにどういう扱いになるのか知りたいんだけど」
ステージ上の翠とは接触はできないが。ステージに立つ人間を写真に撮ろうと思えば撮れなくもない。
原則として、学園の生徒であってもステージは撮影禁止となっている。撮っていいのは写真部と映像研究部のみ。
最初から桜林館は携帯の電波妨害がされると決まってはいるが、カメラ機能は生きたまま。
内部の人間はすべて無線でのやり取りになる。生徒会、実効委員、放送部、風紀委員、警備員、教師陣、それぞれが異なる周波数を使うことになっており、生徒サイドを統括するのは朝陽の仕事だ。
『一般席に関しては警備の人数を強化してある。ライブ中は携帯の電源を落とすようにアナウンスが流れることになっているはずだし、要注意人物にはマークがつくから撮影を許すようなことにはならないだろう。特殊なマイクロカメラの類は第一関門ですべて引っかかる。警戒はしているが、翠葉ちゃんの姿を見た人間は社長の血縁者というだけで、さほど重要なポストにいる人間ではない』
「そのほうが問題なんじゃないの?」
伝手や何かを求めるのは中途半端な立場の人間のほうが多い。
『ま、そこに関しては手抜かりなく警備するから心配しなくていい。ほかに気をつけなくちゃいけないことはわかっているな?』
……自分のこと、か。
『司や海斗、湊ちゃんにはいつもの警護班がついている。いつもより近距離での警護になるが、意図して撒くなよ?』
「邪魔にならないところから警護されてるならそんなことはしない。第一、俺に撒かれるようじゃ訓練足りてないんじゃない?」
携帯の向こうで「くっ」と笑う声がした。
『そこまで言われたら是が非でも撒かれるわけにはいかないな』
何を言ってるんだか……。自分だって、今まで散々警護の人間を撒いてきたくせに……。
「ただ、俺は地下移動をメインにするから近接警護は無意味だと思うけど?」
『地下道を使ってくれる分にはかまわない。司たちの発信機は通常と違う青いランプがつくようになってる。もっとも表向きは生徒たちと変わらない緑ランプだけど』
「ステージ上の撮影のことは理解したけど、クラス展示のほうは? そっちは俺じゃカバーできないけど?」
一年B組の人間だって、翠を集客に使わない手はないだろう。だとしたら、必然と人目に留まることになる。
『そこは海斗に任せてある。翠葉ちゃんがクラスに戻るときは海斗も一緒だから。赤ランプの客が来た際には翠葉ちゃんをバックヤードに隠すよう言ってある。それから、念のため武政をつけた』
「わかった。あともう一点。静さんが翠に接触する可能性は?」
『それはない。静さんはじーさんのお供をすることになる。だから、彼女がクラスに出ているときはそこへ行くことはできない』
「じーさんなら真っ先に翠を見に行きそうだけど?」
『その前に見るものがある。わけあって写真部へ先に行くことになっているらしい』
「なるほど……」
今の会長はアルバイト扱い。来年度からは正規採用。その人間の作品と人間自身を見にくるのだろう。
『おまえ、どこまで知ってる?』
「……どっちも、かな。会長のことも翠のことも。ふたりが静さんと契約してることは知ってる」
『そうか……。俺は翠葉ちゃんのことはかなり前から知ってたけど、加納のことはつい最近まで知らなかった』
「俺は本人からカミングアウトされただけ」
『ま、明日明後日と忙しくはなるけど、こっちは手抜かりなくことを進めるからそんなに心配しなくていい』
「了解」
『ところで……紅葉祭が終わったら少し時間作れないか?』
「……なんのために?」
『これといった用はない。ただ、久しぶりに話をしたいだけだ』
「言う相手間違ってるんじゃない?」
『いや、俺は司と話したいんだけど』
「……気が向いたら」
そう言って通話を切った。
「……話したい?」
俺と何を……?
ただ、自分にも訊きたいことならある。
何がどうして、翠と距離を取っているのか……。
翠がゲストルームで仕事をするようになったから仕方なく?
否――それにしては引きすぎだ。
タイミング的には、俺たちに問いかけを投げかけたあの日から……。
翠が取っている行動に気づいていながら止めなかった引け目……?
「なんにせよ、今の秋兄が取っている行動は秋兄らしくない……」
時計を見れば十時半前。
きっとまだ起きている。
そんな気がして翠に電話を入れた。
『……はい』
出るまでに少しの間があり、さらには出てからにも若干間があった。
「何かしてた?」
明日明後日は紅葉祭だから、予習ということはないだろう。だとしたら、日程表でもさらっていたのだろうか……。
『髪の毛乾かしてた』
「そう」
『ツカサは? 会計の話? それとも別の連絡網?』
翠は、そういうこと以外で俺から連絡がくるということは想定していないのだろうか……。
「いや――ただ、緊張して眠れないことになってるんじゃないかと思って」
『…………』
「…………」
黙るな阿呆……。
少しは俺の気持ちに気づけ。
『……え? それだけ?』
申し訳ないけど、「それだけ」だ。思わず舌打ちをしたくなる。
最悪だ、電話なんてかけるんじゃなかった。
そう思っているところに、翠は少し大きめの声で話し始めた。
『全然悪くないよっ!? むしろ、嬉しいっ!』
……こういうの、不意打ちって言わないか?
『ツカサの声が聞けたから少し落ち着いた。お風呂でもリラックスできるような精油をチョイスしたにも関わらず、緊張はとけなかったから』
天然鈍感バカはこういうときずるいと思う。
俺は少し速まった鼓動を落ち着けようと、デスクの上に置いてある時計の秒針を目でじっと追っていた。
「緊張して眠れなかったとか、洒落にならないから。とっとと睡眠導入剤でも使って寝ろ」
携帯の向こうで明らかに笑った声がした。
「何……」
まるで今の俺を見透かされている気がして、いつも以上に素っ気無い声を発してしまう。
『ううん。今日、同じことを相馬先生に言われてきたの』
あぁ、相馬さんが言いそうなことだな。
「あっそ……。じゃ、早く休むように」
『ありがとう。おやすみなさい』
通話ボタンを切って考える。どっちがうろたえているのだろうか、と。
そのとき、ノック音が聞こえてドアを振り返ると、姉さんがずかずかと入ってきた。
「今日くらいは早めに寝たら?」
実に姉らしいことを言われて奇妙な気分だ。
「少し本を読んでから寝る」
「それ、嘘ね。あんたが本を読み出したら一時間から二時間はまず寝ない。しかも、一冊じゃ物足りなくて二冊目に手を出すのがオチ」
そんなところはよく見てるんだな、なんて暢気に構えていた。が、次の行動に目を瞠る。
「そこに積んであるのが待機本ってところね。今日はこれ没収」
「はぁっ!?」
「あんた、内容の都合上、順番に読まないと理解できないような構成に本を積む癖があるから、最初の数冊を抜いておくだけで十分ね」
と、俺が読もうと思っていた本五冊の内、上に積まれていた二冊を抱えて「おやすみ」と部屋を出ていった。
「……やられた」
ある種、俺の精神安定剤でもある本を持っていかれるとは予想すらしていなかった。
「……どうするか」
悩んだ末、デスクに置いてあった文庫本を手に取る。
それはなんてことのない本。実用書でも専門書でも教科書でもない。
絵本ではないが、誰もが一度は読んだことがあるか、耳にしたことのある本。
サンテグジュペリ、「星の王子様」の表紙を懐かしく思いながら丁寧にめくった。
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