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10 Side 司 01話
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すべてのメールを読み終えると、翠の身体が傾いだ。
咄嗟に翠の身体を支える。
力が抜けた、というのが正しいか……。
翠は支えられたことを気にする前に、ラグに落とした携帯に手を伸ばす。
大切そうに拾い上げると、まるで宝物のように胸元に携帯を引き寄せた。
その携帯に秋兄からのプレゼントであるストラップが揺れているからか、秋兄を大切に想っているような錯覚に陥る。
「翠、顔を洗って夕飯まで休め」
「うん。……ツカサ、ありがとう。桃華さんも海斗くんも、ここにいてくれてありがとう。ここへ来てくれてありがとう」
そう言うと、また目から一筋の涙を零した。
ことの発端を作ったのは俺だけど、できることならしばらくは翠の泣き顔を見たくないかもしれない。
――違うな……。
人前で、俺以外の人の前で泣かれたくない。ほかの誰を頼るより先に俺を呼んでほしい。
これが独占欲なのだろうか。嫉妬、なのだろうか。
翠はベッドへ横になると、
「あのね、少しだけでいいの。手、つないでもいい?」
ますますもって「御園生さん化」が始まっているんじゃないか、とは思いもしたけど、入院中から「手をつなぐ」という行為は日常化していた。
学校が始まってからその回数が減っていただけのこと――とでも思わないとやっていられない。
最初は御園生さんに見せるような顔を見たいと思っていた。
今も「警戒しないでほしい」という意味なら変わりはしないが、俺は兄妹になりたいわけじゃないんだよな……。
翠が横になると、ものの数分で寝息が聞こえてきた。
つないでいる左手はそのままに、サイドテーブルに置かれている携帯を手に取る。と、ディスプレイには三十七度五分と表示されていた。
少し高い、か……。
次に起きるときには少しでも下がっているといい。
つながれた手をほどき、頬にかかる髪を払ってからその部屋を出た。
今は勉強を口実に出てきた簾条と海斗の数学を見ているわけだが、
「おまえら、生徒会役員の癖に頭悪いな。翠なら確実に満点クリアなのに」
大きなため息をつかざるを得ない。
なんでこんな問題が八十点ギリギリなんだか……。
「私たち文系なのよっ」
「理系首位の翠葉と比べんなよなっ!?」
「……おまえたちは健康優良児で学校へも休むことなく通ってきていて、さらには今の時期テスト勉強だってしているよな? それでこの点数っていうのは威張れることなのか?」
俺の言葉にふたりは口を噤んだ。
「言っておくけど、翠の本領発揮は今学期の中間からだと思うけど?」
「「え?」」
ふたり揃って間抜け面。
「一学期の中間は未履修分野のテストと並行させてのテスト勉強だった。全国模試は初めてのテストで勉強の勝手がわかっていなかっただろうし、期末は本調子じゃなかった。それでもあの順位だ。二学期に入ってからの模試も夏休み中に一切準備をしない状態で受けておきながら、点数順位ともにそれなり。今回の中間は前もって勉強もしているし一学期の期末に比べたら身体にかかる負荷も少ない。そのうえ、中間考査は試験科目が少ない分もっと点数を伸ばしてくるだろう」
「……そう言われてみればそうね」
「俺、首位強奪されんのかな?」
「仮に翠が一位になったところで俺は何も言わないけど、ほかの人間がどういう行動に出るか、もしくはどんな目を見るのかは想像に易いな」
姉さんに兄さん、秋兄がまさか黙って見過ごすような真似はしないだろう。
たとえ、一位に躍り出たのが翠だとしても。
「海斗はやればできる子よね?」
「それがこんな結果だなんてな。手、抜いたんじゃないか? 勉強不足なんてあり得ないよな?」
「そもそも、全教科満点取っていれば俺たちにかわいがられることもないぞ?」
そんな言葉が今から想像できる。さらには俺にも飛び火しそうだ。
「監督不行き届き」とかなんとか……。
「二年次のクラス分けで翠は間違いなく理系のトップでAクラスになる。海斗も文系のトップでAクラス入りは確実。簾条は?」
「今のところなんとか……。もう少し文系で上位をキープして、トータルの順位も上げておかないと。油断はできないわ」
「なら、努力するんだな」
「言われなくてもするわよっ」
簾条はそう言うと、俺が出した問題をくしゃりと握りつぶしてはきれいに伸ばし、勉強道具をしまって五時前には帰っていった。
もともと翠に会うことが目的で、勉強という感じではなかったのだろう。
生徒会に入るための条件は学年で二十位以内だが、それは理系文系関係なく、トータルの点数で二十位以内、というもの。
二年次からクラス分けは少々複雑だ。
うちの学校は理系文系でのクラス編成はされない。
各クラスに文系と理系の偏りがないように編成される。
文理系クラスはバランスが悪いわけではないため、そこだけは独立したクラス編成になる。
偏りがないように編成はされるが、それが成績順であることに変わりはない。
Aクラスに入れるのは男女別で理系のトップ七、八人と文系のトップ七、八人。
男女十五人から十六人になるように選出される。
今年の一年が脱落者なしで二年に持ち上がるのだとしたら二一〇人、一クラス三十人換算。
男女ともに理系文系のトップ七人までは簡単に決まるが、残りのふたりは理系文系の順では争えないため、総合得点のいい人間が選出される。
この要領でAクラスからDクラスまでのクラス分けが行われ、EFGクラスは文理系。
文系理系が一緒のクラスになると、理系科目文系科目の授業の際にはAB、CDクラスが合同授業となり、授業のたびに隣のクラスへ移動することになる。
その手間が面倒という声は常に挙がるものの、ほかのクラスの人間との交流には一役買っているようだ。
ただ、中には変わり者もいる。
どう考えても文系の頭だが理系を選択していたり、理系の頭だが文系を選択している人間。
この場合、理系で上位にいたとしても文系での順位が中間にあると、AクラスにもBクラスにも入ることができず、Cクラスとなる。
それのいい例が朝陽だ。
文系では常に二位をキープしているが、理系では十位前後を彷徨っている。
双方悪い順位ではないし、トータルで見れば必ず二十位内には入っている。
けれども、根っからの文系のくせに、理系を選択しているからBクラス。
本人曰く、
「得意だからそれを選択するっていうのも芸がないだろ? やるなら点数が取れていないものをやったほうがいい」
そんな考えもあるのか、と首を捻りつつ「克服」という漢字二文字が頭に浮かぶ。
嵐は文系に命をかける勢いで勉強をしており、その甲斐あってAクラスにいるが、理系科目はズタボロだ。
毎回そのフォローをしているのが優太だろう。
文系と理系の人間が同じクラスにいると、苦手分野をフォローし合える。そういう仕組みのクラス編成でもある。
三年次のクラス替えは下克上ありきだ。
必要条件を満たしさえしていれば文理系にいた人間が理系や文系を選択することもできる。
うちの学校には文理系を選択していても、理系の授業と文系の授業を補講で受けることができるため、それさえクリアしていれば、三年次で文系または理系を選択できるシステムになっている。
よって、二年次の三学期末考査明けにある組分けテストは、三年次の卒業試験と肩を並べる山場となる。
「司、何考えてんだ?」
「大したことじゃない」
「二年次のクラス分け?」
「そう」
「大丈夫だよ。間違いなく俺は翠葉と同じクラスになる。たぶん、桃華も佐野も。それからほかのクラスだと千里や美乃里も同じになるだろ? クラス替えがあっても翠葉は大丈夫」
なんとなくムカつく。
きっと、海斗が言ったとおりになるだろう。
クラス替えがあったとしても、こいつらが周りにいれば大丈夫だ。でも、俺はその場にはいない。
翠が二年になれば俺は三年。翠が三年になったとき、俺はここにはいない。
俺はそのまま藤宮の医学部へ進むから、大学一年は同じ敷地内のキャンパスで一般教養を学ぶことになる。距離的には大したものではないが――そのあとは?
医学部は藤倉キャンパスにはない。藤倉から電車で三十分ほど行ったところにある支倉に別キャンパスがある。
翠は高校を卒業したらどうするのだろう。
支倉は幸倉とは反対方向なんだよな……。
そのとき、俺は翠とどういう関係にあって、学校外で会うことがあるのだろうか。
進路や就職においては明確なビジョンがある。
けど、人間関係においては「未来」に明確なビジョンが見えない。
俺も翠と変わらないのかもしれない――
咄嗟に翠の身体を支える。
力が抜けた、というのが正しいか……。
翠は支えられたことを気にする前に、ラグに落とした携帯に手を伸ばす。
大切そうに拾い上げると、まるで宝物のように胸元に携帯を引き寄せた。
その携帯に秋兄からのプレゼントであるストラップが揺れているからか、秋兄を大切に想っているような錯覚に陥る。
「翠、顔を洗って夕飯まで休め」
「うん。……ツカサ、ありがとう。桃華さんも海斗くんも、ここにいてくれてありがとう。ここへ来てくれてありがとう」
そう言うと、また目から一筋の涙を零した。
ことの発端を作ったのは俺だけど、できることならしばらくは翠の泣き顔を見たくないかもしれない。
――違うな……。
人前で、俺以外の人の前で泣かれたくない。ほかの誰を頼るより先に俺を呼んでほしい。
これが独占欲なのだろうか。嫉妬、なのだろうか。
翠はベッドへ横になると、
「あのね、少しだけでいいの。手、つないでもいい?」
ますますもって「御園生さん化」が始まっているんじゃないか、とは思いもしたけど、入院中から「手をつなぐ」という行為は日常化していた。
学校が始まってからその回数が減っていただけのこと――とでも思わないとやっていられない。
最初は御園生さんに見せるような顔を見たいと思っていた。
今も「警戒しないでほしい」という意味なら変わりはしないが、俺は兄妹になりたいわけじゃないんだよな……。
翠が横になると、ものの数分で寝息が聞こえてきた。
つないでいる左手はそのままに、サイドテーブルに置かれている携帯を手に取る。と、ディスプレイには三十七度五分と表示されていた。
少し高い、か……。
次に起きるときには少しでも下がっているといい。
つながれた手をほどき、頬にかかる髪を払ってからその部屋を出た。
今は勉強を口実に出てきた簾条と海斗の数学を見ているわけだが、
「おまえら、生徒会役員の癖に頭悪いな。翠なら確実に満点クリアなのに」
大きなため息をつかざるを得ない。
なんでこんな問題が八十点ギリギリなんだか……。
「私たち文系なのよっ」
「理系首位の翠葉と比べんなよなっ!?」
「……おまえたちは健康優良児で学校へも休むことなく通ってきていて、さらには今の時期テスト勉強だってしているよな? それでこの点数っていうのは威張れることなのか?」
俺の言葉にふたりは口を噤んだ。
「言っておくけど、翠の本領発揮は今学期の中間からだと思うけど?」
「「え?」」
ふたり揃って間抜け面。
「一学期の中間は未履修分野のテストと並行させてのテスト勉強だった。全国模試は初めてのテストで勉強の勝手がわかっていなかっただろうし、期末は本調子じゃなかった。それでもあの順位だ。二学期に入ってからの模試も夏休み中に一切準備をしない状態で受けておきながら、点数順位ともにそれなり。今回の中間は前もって勉強もしているし一学期の期末に比べたら身体にかかる負荷も少ない。そのうえ、中間考査は試験科目が少ない分もっと点数を伸ばしてくるだろう」
「……そう言われてみればそうね」
「俺、首位強奪されんのかな?」
「仮に翠が一位になったところで俺は何も言わないけど、ほかの人間がどういう行動に出るか、もしくはどんな目を見るのかは想像に易いな」
姉さんに兄さん、秋兄がまさか黙って見過ごすような真似はしないだろう。
たとえ、一位に躍り出たのが翠だとしても。
「海斗はやればできる子よね?」
「それがこんな結果だなんてな。手、抜いたんじゃないか? 勉強不足なんてあり得ないよな?」
「そもそも、全教科満点取っていれば俺たちにかわいがられることもないぞ?」
そんな言葉が今から想像できる。さらには俺にも飛び火しそうだ。
「監督不行き届き」とかなんとか……。
「二年次のクラス分けで翠は間違いなく理系のトップでAクラスになる。海斗も文系のトップでAクラス入りは確実。簾条は?」
「今のところなんとか……。もう少し文系で上位をキープして、トータルの順位も上げておかないと。油断はできないわ」
「なら、努力するんだな」
「言われなくてもするわよっ」
簾条はそう言うと、俺が出した問題をくしゃりと握りつぶしてはきれいに伸ばし、勉強道具をしまって五時前には帰っていった。
もともと翠に会うことが目的で、勉強という感じではなかったのだろう。
生徒会に入るための条件は学年で二十位以内だが、それは理系文系関係なく、トータルの点数で二十位以内、というもの。
二年次からクラス分けは少々複雑だ。
うちの学校は理系文系でのクラス編成はされない。
各クラスに文系と理系の偏りがないように編成される。
文理系クラスはバランスが悪いわけではないため、そこだけは独立したクラス編成になる。
偏りがないように編成はされるが、それが成績順であることに変わりはない。
Aクラスに入れるのは男女別で理系のトップ七、八人と文系のトップ七、八人。
男女十五人から十六人になるように選出される。
今年の一年が脱落者なしで二年に持ち上がるのだとしたら二一〇人、一クラス三十人換算。
男女ともに理系文系のトップ七人までは簡単に決まるが、残りのふたりは理系文系の順では争えないため、総合得点のいい人間が選出される。
この要領でAクラスからDクラスまでのクラス分けが行われ、EFGクラスは文理系。
文系理系が一緒のクラスになると、理系科目文系科目の授業の際にはAB、CDクラスが合同授業となり、授業のたびに隣のクラスへ移動することになる。
その手間が面倒という声は常に挙がるものの、ほかのクラスの人間との交流には一役買っているようだ。
ただ、中には変わり者もいる。
どう考えても文系の頭だが理系を選択していたり、理系の頭だが文系を選択している人間。
この場合、理系で上位にいたとしても文系での順位が中間にあると、AクラスにもBクラスにも入ることができず、Cクラスとなる。
それのいい例が朝陽だ。
文系では常に二位をキープしているが、理系では十位前後を彷徨っている。
双方悪い順位ではないし、トータルで見れば必ず二十位内には入っている。
けれども、根っからの文系のくせに、理系を選択しているからBクラス。
本人曰く、
「得意だからそれを選択するっていうのも芸がないだろ? やるなら点数が取れていないものをやったほうがいい」
そんな考えもあるのか、と首を捻りつつ「克服」という漢字二文字が頭に浮かぶ。
嵐は文系に命をかける勢いで勉強をしており、その甲斐あってAクラスにいるが、理系科目はズタボロだ。
毎回そのフォローをしているのが優太だろう。
文系と理系の人間が同じクラスにいると、苦手分野をフォローし合える。そういう仕組みのクラス編成でもある。
三年次のクラス替えは下克上ありきだ。
必要条件を満たしさえしていれば文理系にいた人間が理系や文系を選択することもできる。
うちの学校には文理系を選択していても、理系の授業と文系の授業を補講で受けることができるため、それさえクリアしていれば、三年次で文系または理系を選択できるシステムになっている。
よって、二年次の三学期末考査明けにある組分けテストは、三年次の卒業試験と肩を並べる山場となる。
「司、何考えてんだ?」
「大したことじゃない」
「二年次のクラス分け?」
「そう」
「大丈夫だよ。間違いなく俺は翠葉と同じクラスになる。たぶん、桃華も佐野も。それからほかのクラスだと千里や美乃里も同じになるだろ? クラス替えがあっても翠葉は大丈夫」
なんとなくムカつく。
きっと、海斗が言ったとおりになるだろう。
クラス替えがあったとしても、こいつらが周りにいれば大丈夫だ。でも、俺はその場にはいない。
翠が二年になれば俺は三年。翠が三年になったとき、俺はここにはいない。
俺はそのまま藤宮の医学部へ進むから、大学一年は同じ敷地内のキャンパスで一般教養を学ぶことになる。距離的には大したものではないが――そのあとは?
医学部は藤倉キャンパスにはない。藤倉から電車で三十分ほど行ったところにある支倉に別キャンパスがある。
翠は高校を卒業したらどうするのだろう。
支倉は幸倉とは反対方向なんだよな……。
そのとき、俺は翠とどういう関係にあって、学校外で会うことがあるのだろうか。
進路や就職においては明確なビジョンがある。
けど、人間関係においては「未来」に明確なビジョンが見えない。
俺も翠と変わらないのかもしれない――
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