6 / 271
April(翠葉:高校2年生)
ふたりの関係 Side 翠葉 03話
しおりを挟む
入学式の翌日はツカサの誕生日。何か欲しいものはないかと訊いてみたけれど、これと言った答えは得られなかった。
そこで唯兄と蒼兄に相談したわけだけど……。
「そんなの司っちに訊けばいいじゃん」
もっともな反応を見せたのは唯兄。
「訊いたの。そしたらフロランタンって言われちゃった」
「じゃ、それでいいんじゃないの?」
「うーん……フロランタンはもともと作る予定でいたの。だからほかのもので欲しいものがないかを知りたかったんだけど、答え得られず……」
「ふ~ん……じゃ、無難にステーショナリーグッズにしておけば?」
「文房具?」
「そっ。だって、高校大学って当分の間は学生を続けるわけだから、ステーショナリーグッズなら使ってもらえそうじゃん?」
そっか……。
すると、話を見守っていた蒼兄が会話に加わった。
「それならさ、司御用達のショップがウィステリアデパートに入ってるよ」
「いいねぇ、あんちゃん情報持ってるねぇ!」
「ショップ名教えてもらえる?」
「了解」
こんないきさつがあり、都合がついた唯兄が誕生日前日の夕方、藤倉市街へ連れて行ってくれることになった。
入学式が終わってマンションに帰ってきたらフロランタンを焼き、夕方に帰ってきた唯兄とウィステリアデパートへ向かう。
道は混んでおらず、二十分とかからずデパートに着いた。
ショップを前にして唯兄とふたり佇む。
「高校生って感じじゃないね」
唯兄の言葉にコクコクと頷く。
ダークブラウンで統一されたショップ内を照らすのはオレンジ色の照明。
万年筆などはショーケースに入っており、ショーケースだけを見ればジュエリーショップのよう。
ショーケースに並ぶ商品は、ベルベットの台座に鎮座していた。
オブジェに見えた地球儀にも値札がついている。値札がついているということは商品なのだろうけれど、どこからどう見ても勉強に使われるものには見えず、インテリアに使われそうなアイテムで……。
もともとはスーツを取り扱うブランドなのだろう。ステーショナリーグッズはそのオプション的位置づけの模様。
店内にいるお客さんは二十代後半から三十代くらいに見えた。
「唯兄……私、場違いじゃない?」
思わず訊いてしまうほど。
「なんつーか……アレ、だよね。スーツ姿のあんちゃんだとか秋斗さんと一緒に来たほうが良かったかも?」
ふたり揃って蒼兄にもう少し詳細な情報をいただきたかった、と零す。
「リィ、ここまで来たからには背筋伸ばしていざ出陣デスヨ……」
唯兄の手が背に添えられ、意識して背筋を伸ばした。
「あっちはスーツしか置いてないみたい。ステーショナリーグッズはこの一角とショーケースっぽい。とりあえず、ひとつずつ見ていって司っちにプレゼントしたいもの見つけよう。なければほかのショップを探すって手もある」
「う、うん……」
私はそこに並ぶものを見ながら、普段ツカサが使っている筆記用具を思いだしていた。
ペンケースは柔らかい皮のロールタイプ。それにはシャーペン、ボールペン、定規、消しゴムがポケットに挿してある。ポケットの数からしてもそんなにたくさんのものが入るペンケースではない。
シャーペン本体はネイビーで、品のよいゴールドに縁取れている。重厚感溢れるそれには、確か、金字でイニシアルが入っていた。
「……あのペンケースにはあれ以上のものは入らないよね」
だとしたら、ペンケースに入れないものを探す必要がある。そうは言っても、もともとが洋服屋さんなのでたくさんのものを置いているわけではない。
ひとつずつ見ていくと、ツカサの使っているペンケースと同じものがあった。
「ここのショップのだったんだ……」
もしかしたらシャーペンやボールペンもここのショップのものなのかもしれない。
視線を走らせると、シンプルな栞が目に留まる。
自分がホワイトデーに栞をもらったから、ということもあっただろうか。私は吸い寄せられるようにその棚の前で足を止めた。
栞は皮製品のものとステンレスでできたもの、十八金でできたものが並ぶ中、とくに目を引いたのは艶消しされたステンレス製。マネークリップを薄く小さくしたような感じ。
手に取ると、
「贈り物ですか?」
店員さんに声をかけられた。
「はい……」
「こちらの商品は名入れ、短いメッセージをお入れすることができます」
私は少し悩んでいた。
「リィ、どうした?」
「ん……ツカサのペンケースも筆記用具もここのショップのものみたいなのだけど、もしかしたらこれと同じ栞を持っている気がして……」
「なーる……。でもさ、プレゼントって気持ちだから。それに栞っていくつあっても困らないと思うよ?」
「そうかな……」
「それに一言メッセージを入れてもらえるんだったら、ハッピーバースデーって入れてもらえばいいじゃん」
文字数的に可能なのだろうか、と店員さんの顔を見るとにこりと笑顔を返された。
「日付もお入れできます」
「それじゃ、これでお願いします」
幅一・五センチ、長さ五センチの栞の表に、「T.Fujimiya」と筆記体で入れてもらい、裏面に年月日と「Happy Birthday.」の文字を入れてもらった。
帰宅すると、粗熱がすっかり取れたフロランタンを切り分けてラッピングを施し、黒い小さな紙袋に買ってきた栞と一緒に入れる。
さて、私はこれをいつツカサに渡せるだろう?
明日から授業は八限までのフルコース。一年のときはお昼休みにお弁当を食べにきてくれていたけれど、それは二年になっても変わらないのだろうか……。
そういう話をしていなかっただけに不安が残る。
携帯にツカサの番号を表示させてしばし静止。
電話は日付が変わるタイミングでかけたい。
去年ツカサがしてくれたように、誕生日のカウントダウンをしようと思っていた。誰よりも先におめでとうを伝えたくて。
「……そのときに明日会えるか訊こうかな?」
日付が変わる数分前に自室で携帯とにらめっこ。五十九分になって発信。
プルルル、プルルル、プルルル――
呼び出し音が鳴っている間はひどく緊張する。
『はい』
「あのっ――」
翠葉です、と言いそうになって言葉を呑みこむ。
『翠?』
訝しがるような声が返ってきて、トクン、と心臓が跳ねた。
録音された声じゃない。ちゃんと回線がつながっていて聞こえてくる声。
電話で話すことには未だに慣れていなくて、耳にダイレクトに届く声にドキドキする。
「ツカサ、今電話してても大丈夫?」
『問題ないけど……』
「あのね……」
ゴクリ、と唾を飲み込み懐中時計の秒針を見ていた。
「十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、誕生日おめでとうっ! ツカサ、十八歳の誕生日おめでとうっ!」
『…………』
「……ツカサ?」
『いや、少しびっくりしただけ……』
「去年、ツカサがこうやってお祝いしてくれたでしょう? だからね、絶対にカウントダウンしたかったの」
自分だけ必死で、テンションが高い気がして少し恥ずかしい。恥ずかしさを紛らわすために会話を繋ぐ。
「誕生日プレゼントを渡したいのだけど、明日、学校で会える?」
『学校じゃなくても会える』
「え?」
『模試の勉強、明日からにしよう』
「こっちに帰ってくるの?」
『そのつもり』
「なんでもっと早く言ってくれなかったのっ!?」
『今決めたから?』
「こっちに帰ってくるならケーキ焼いたのにっ」
そこまで言って思い直す。
「ツカサ、やっぱりだめ……」
『何が?』
「明日はツカサの誕生日だもの。真白さん、絶対にごちそうを用意して待ってると思う。だから、明日は藤山に帰らなくちゃだめ」
『……家で夕飯食べてからマンションに行くこともできるんだけど』
「……あ、そっか」
『明日、八時にはゲストルームに行くから』
「うん、待ってるね」
『じゃ、おやすみ』
「おやすみなさい……」
なんてことのない会話におやすみの挨拶。
特別な要素が何もなくても私にとっては特別で……。
幸せな気持ちのままベッドに潜り込んだ。
耳に、ツカサの声が残るうちに眠れたなら、夢でツカサに会える気がして――
そこで唯兄と蒼兄に相談したわけだけど……。
「そんなの司っちに訊けばいいじゃん」
もっともな反応を見せたのは唯兄。
「訊いたの。そしたらフロランタンって言われちゃった」
「じゃ、それでいいんじゃないの?」
「うーん……フロランタンはもともと作る予定でいたの。だからほかのもので欲しいものがないかを知りたかったんだけど、答え得られず……」
「ふ~ん……じゃ、無難にステーショナリーグッズにしておけば?」
「文房具?」
「そっ。だって、高校大学って当分の間は学生を続けるわけだから、ステーショナリーグッズなら使ってもらえそうじゃん?」
そっか……。
すると、話を見守っていた蒼兄が会話に加わった。
「それならさ、司御用達のショップがウィステリアデパートに入ってるよ」
「いいねぇ、あんちゃん情報持ってるねぇ!」
「ショップ名教えてもらえる?」
「了解」
こんないきさつがあり、都合がついた唯兄が誕生日前日の夕方、藤倉市街へ連れて行ってくれることになった。
入学式が終わってマンションに帰ってきたらフロランタンを焼き、夕方に帰ってきた唯兄とウィステリアデパートへ向かう。
道は混んでおらず、二十分とかからずデパートに着いた。
ショップを前にして唯兄とふたり佇む。
「高校生って感じじゃないね」
唯兄の言葉にコクコクと頷く。
ダークブラウンで統一されたショップ内を照らすのはオレンジ色の照明。
万年筆などはショーケースに入っており、ショーケースだけを見ればジュエリーショップのよう。
ショーケースに並ぶ商品は、ベルベットの台座に鎮座していた。
オブジェに見えた地球儀にも値札がついている。値札がついているということは商品なのだろうけれど、どこからどう見ても勉強に使われるものには見えず、インテリアに使われそうなアイテムで……。
もともとはスーツを取り扱うブランドなのだろう。ステーショナリーグッズはそのオプション的位置づけの模様。
店内にいるお客さんは二十代後半から三十代くらいに見えた。
「唯兄……私、場違いじゃない?」
思わず訊いてしまうほど。
「なんつーか……アレ、だよね。スーツ姿のあんちゃんだとか秋斗さんと一緒に来たほうが良かったかも?」
ふたり揃って蒼兄にもう少し詳細な情報をいただきたかった、と零す。
「リィ、ここまで来たからには背筋伸ばしていざ出陣デスヨ……」
唯兄の手が背に添えられ、意識して背筋を伸ばした。
「あっちはスーツしか置いてないみたい。ステーショナリーグッズはこの一角とショーケースっぽい。とりあえず、ひとつずつ見ていって司っちにプレゼントしたいもの見つけよう。なければほかのショップを探すって手もある」
「う、うん……」
私はそこに並ぶものを見ながら、普段ツカサが使っている筆記用具を思いだしていた。
ペンケースは柔らかい皮のロールタイプ。それにはシャーペン、ボールペン、定規、消しゴムがポケットに挿してある。ポケットの数からしてもそんなにたくさんのものが入るペンケースではない。
シャーペン本体はネイビーで、品のよいゴールドに縁取れている。重厚感溢れるそれには、確か、金字でイニシアルが入っていた。
「……あのペンケースにはあれ以上のものは入らないよね」
だとしたら、ペンケースに入れないものを探す必要がある。そうは言っても、もともとが洋服屋さんなのでたくさんのものを置いているわけではない。
ひとつずつ見ていくと、ツカサの使っているペンケースと同じものがあった。
「ここのショップのだったんだ……」
もしかしたらシャーペンやボールペンもここのショップのものなのかもしれない。
視線を走らせると、シンプルな栞が目に留まる。
自分がホワイトデーに栞をもらったから、ということもあっただろうか。私は吸い寄せられるようにその棚の前で足を止めた。
栞は皮製品のものとステンレスでできたもの、十八金でできたものが並ぶ中、とくに目を引いたのは艶消しされたステンレス製。マネークリップを薄く小さくしたような感じ。
手に取ると、
「贈り物ですか?」
店員さんに声をかけられた。
「はい……」
「こちらの商品は名入れ、短いメッセージをお入れすることができます」
私は少し悩んでいた。
「リィ、どうした?」
「ん……ツカサのペンケースも筆記用具もここのショップのものみたいなのだけど、もしかしたらこれと同じ栞を持っている気がして……」
「なーる……。でもさ、プレゼントって気持ちだから。それに栞っていくつあっても困らないと思うよ?」
「そうかな……」
「それに一言メッセージを入れてもらえるんだったら、ハッピーバースデーって入れてもらえばいいじゃん」
文字数的に可能なのだろうか、と店員さんの顔を見るとにこりと笑顔を返された。
「日付もお入れできます」
「それじゃ、これでお願いします」
幅一・五センチ、長さ五センチの栞の表に、「T.Fujimiya」と筆記体で入れてもらい、裏面に年月日と「Happy Birthday.」の文字を入れてもらった。
帰宅すると、粗熱がすっかり取れたフロランタンを切り分けてラッピングを施し、黒い小さな紙袋に買ってきた栞と一緒に入れる。
さて、私はこれをいつツカサに渡せるだろう?
明日から授業は八限までのフルコース。一年のときはお昼休みにお弁当を食べにきてくれていたけれど、それは二年になっても変わらないのだろうか……。
そういう話をしていなかっただけに不安が残る。
携帯にツカサの番号を表示させてしばし静止。
電話は日付が変わるタイミングでかけたい。
去年ツカサがしてくれたように、誕生日のカウントダウンをしようと思っていた。誰よりも先におめでとうを伝えたくて。
「……そのときに明日会えるか訊こうかな?」
日付が変わる数分前に自室で携帯とにらめっこ。五十九分になって発信。
プルルル、プルルル、プルルル――
呼び出し音が鳴っている間はひどく緊張する。
『はい』
「あのっ――」
翠葉です、と言いそうになって言葉を呑みこむ。
『翠?』
訝しがるような声が返ってきて、トクン、と心臓が跳ねた。
録音された声じゃない。ちゃんと回線がつながっていて聞こえてくる声。
電話で話すことには未だに慣れていなくて、耳にダイレクトに届く声にドキドキする。
「ツカサ、今電話してても大丈夫?」
『問題ないけど……』
「あのね……」
ゴクリ、と唾を飲み込み懐中時計の秒針を見ていた。
「十、九、八、七、六、五、四、三、二、一、誕生日おめでとうっ! ツカサ、十八歳の誕生日おめでとうっ!」
『…………』
「……ツカサ?」
『いや、少しびっくりしただけ……』
「去年、ツカサがこうやってお祝いしてくれたでしょう? だからね、絶対にカウントダウンしたかったの」
自分だけ必死で、テンションが高い気がして少し恥ずかしい。恥ずかしさを紛らわすために会話を繋ぐ。
「誕生日プレゼントを渡したいのだけど、明日、学校で会える?」
『学校じゃなくても会える』
「え?」
『模試の勉強、明日からにしよう』
「こっちに帰ってくるの?」
『そのつもり』
「なんでもっと早く言ってくれなかったのっ!?」
『今決めたから?』
「こっちに帰ってくるならケーキ焼いたのにっ」
そこまで言って思い直す。
「ツカサ、やっぱりだめ……」
『何が?』
「明日はツカサの誕生日だもの。真白さん、絶対にごちそうを用意して待ってると思う。だから、明日は藤山に帰らなくちゃだめ」
『……家で夕飯食べてからマンションに行くこともできるんだけど』
「……あ、そっか」
『明日、八時にはゲストルームに行くから』
「うん、待ってるね」
『じゃ、おやすみ』
「おやすみなさい……」
なんてことのない会話におやすみの挨拶。
特別な要素が何もなくても私にとっては特別で……。
幸せな気持ちのままベッドに潜り込んだ。
耳に、ツカサの声が残るうちに眠れたなら、夢でツカサに会える気がして――
1
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説
全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―
入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。
遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。
本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。
優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。
三姉妹の姉達は、弟の俺に甘すぎる!
佐々木雄太
青春
四月——
新たに高校生になった有村敦也。
二つ隣町の高校に通う事になったのだが、
そこでは、予想外の出来事が起こった。
本来、いるはずのない同じ歳の三人の姉が、同じ教室にいた。
長女・唯【ゆい】
次女・里菜【りな】
三女・咲弥【さや】
この三人の姉に甘やかされる敦也にとって、
高校デビューするはずだった、初日。
敦也の高校三年間は、地獄の運命へと導かれるのであった。
カクヨム・小説家になろうでも好評連載中!
自称未来の妻なヤンデレ転校生に振り回された挙句、最終的に責任を取らされる話
水島紗鳥
青春
成績優秀でスポーツ万能な男子高校生の黒月拓馬は、学校では常に1人だった。
そんなハイスペックぼっちな拓馬の前に未来の妻を自称する日英ハーフの美少女転校生、十六夜アリスが現れた事で平穏だった日常生活が激変する。
凄まじくヤンデレなアリスは拓馬を自分だけの物にするためにありとあらゆる手段を取り、どんどん外堀を埋めていく。
「なあ、サインと判子欲しいって渡された紙が記入済婚姻届なのは気のせいか?」
「気にしない気にしない」
「いや、気にするに決まってるだろ」
ヤンデレなアリスから完全にロックオンされてしまった拓馬の運命はいかに……?(なお、もう一生逃げられない模様)
表紙はイラストレーターの谷川犬兎様に描いていただきました。
小説投稿サイトでの利用許可を頂いております。
恋とは落ちるもの。
藍沢咲良
青春
恋なんて、他人事だった。
毎日平和に過ごして、部活に打ち込められればそれで良かった。
なのに。
恋なんて、どうしたらいいのかわからない。
⭐︎素敵な表紙をポリン先生が描いてくださいました。ポリン先生の作品はこちら↓
https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911
https://www.comico.jp/challenge/comic/33031
この作品は小説家になろう、エブリスタでも連載しています。
※エブリスタにてスター特典で優輝side「電車の君」、春樹side「春樹も恋に落ちる」を公開しております。
どうしてもモテない俺に天使が降りてきた件について
塀流 通留
青春
ラブコメな青春に憧れる高校生――茂手太陽(もて たいよう)。
好きな女の子と過ごす楽しい青春を送るため、彼はひたすら努力を繰り返したのだが――モテなかった。
それはもうモテなかった。
何をどうやってもモテなかった。
呪われてるんじゃないかというくらいモテなかった。
そんな青春負け組説濃厚な彼の元に、ボクッ娘美少女天使が現れて――
モテない高校生とボクッ娘天使が送る青春ラブコメ……に見せかけた何か!?
最後の最後のどんでん返しであなたは知るだろう。
これはラブコメじゃない!――と
<追記>
本作品は私がデビュー前に書いた新人賞投稿策を改訂したものです。
私の隣は、心が見えない男の子
舟渡あさひ
青春
人の心を五感で感じ取れる少女、人見一透。
隣の席の男子は九十九くん。一透は彼の心が上手く読み取れない。
二人はこの春から、同じクラスの高校生。
一透は九十九くんの心の様子が気になって、彼の観察を始めることにしました。
きっと彼が、私の求める答えを持っている。そう信じて。
プレッシャァー 〜農高校球児の成り上がり〜
三日月コウヤ
青春
父親の異常な教育によって一人野球同然でマウンドに登り続けた主人公赤坂輝明(あかさかてるあき)。
父の他界後母親と暮らすようになり一年。母親の母校である農業高校で個性の強いチームメイトと生活を共にしながらありきたりでありながらかけがえのないモノを取り戻しながら一緒に苦難を乗り越えて甲子園目指す。そんなお話です
*進行速度遅めですがご了承ください
*この作品はカクヨムでも投稿しております
ひょっとしてHEAVEN !? 3
シェリンカ
青春
『HEAVEN』の行事に超多忙な日々の中、ついに気づいた自分の本音……
え、待って……私って諒のことが好きなの!?
なのに、元来のいじっぱりと超カン違い体質が災いして、
なかなか言えずにいるうちに、事態は思わぬ方向に……
は? 貴人が私のことを好き……?
いやいやそんなはずが……
「本気だよ」って……「覚悟しといて」って……
そんなバカな!!!?
星颯学園生徒会『HEAVEN』の恋愛戦線は、大波乱の模様……
恋と友情と青春の学園生徒会物語――第三部!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる