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作戦がばれたので婚約者の機嫌を直すため体を差し出した

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「あれはお前のしわざだろう」
ようやくセルバード様の愛のはぐくみから解放されてセルバード様のベットでぐったりしていると確信を持ったように問いかけられる。

「何のことでしょうか?」
しらばっくれてみる。しらばっくれないとやばいのだ。認めれば私が刑罰を受けることになるのだ。
「白々しいな。・・・・・私が問題の肉料理を取り分けた時口が少し笑っていたぞ。」
そういったセルバード様は冷笑を浮かべていた。

やばい、顔に出てたの!!!!!
「ち、違うわ!!だってあの毒を見つけたのは私よ」
「そもそも何で毒が入ってるなんてわかったんだ。」
セルバート様は四つん這いになってにじり寄ってくる。

「それは・・・・・・どくがはいっているかもしれないって思っただけで。」
「それにしてはアスクが毒を食べないよう必死だったな。お前はテーブルに並んでいる料理を何の躊躇なく食べてたのに」
ドンドン、言葉に詰まってく。
「に、肉の色がおかしかったから」
「もう一度あの料理を作ってもらって見比べたが違いなんてわからなかったぞ。・・・・・いい加減認めたらどうだ。それとも毒を入れた犯人の調査を続けて逃れられない証拠を突きつけられて打ち首になりたいのか」
調査されてしまえば、さすがにまずい。まだ毒の入った瓶が部屋にあるんだ。もちろん隠してあるけど調査されてしまったら見つかってしまうだろう。セルバート様の言う通り認めるしかなかった。
「そ、そうよ。私がやったわよ!!」
「やっぱりな。それでなぜこんなことをした?お前は私に恨みでもあるのか」
ええありますよ。過去のあなたではなくこれからのあなたへの恨みですけど。
さすがにそれを言ったらヤバイ。これからも命を狙い続けるなんて言ったらさすがに消される。
「まあ。毒を仕込んだ理由はおいおい問い詰めるとして、お前の処罰は俺の手の中だ。」
それがどういう意味か分かるよな。
吐息に近い声色。耳の近くでつぶやく言われたその言葉にどきりとした。
私はくつじょくで肩を震わせた。
殺されたくないのなら、俺を体で楽しませろと、そうこの男は言っているのだ。
 経験が乏しいせいでそっちの方は全然だ。こんなことなら男を手玉に取る方法を調べ上げ押さえておくんだったと後悔した。イドリー様を思うあまりこの世界で好まれる初めての体を保ちたかったのに今はそれすらもままならなかった。私は奥歯をかみしめてセルバートとにらみつけたいのを我慢しながらセルバートの背中に手を回して、縋りつきながら甘えた声で話した。
「あなた様の想いのままにしてください。」
 その言葉を聞いたセルバートは私をベットに押し倒した。
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